【聖ラブサバイバーズ】6話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

第6話では、結婚式から3ヶ月が経過した二人の「新婚生活」のリアルが描かれます。
第5話では、まさかのプロポーズから結婚式までが描かれ、ハルが「フィジカル(肉体関係)はナシ」と宣言して幕を閉じました。幸せな生活が始まったかのように見えましたが、ハルの中には解消されないモヤモヤが溜まっていたのです。
【聖ラブサバイバーズ 】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する
物語は、誰もがうらやむような甘い新婚生活の描写から始まりますが、すぐにそれがハルの「願望」であることが明かされます。
手作りカレーを通じた穏やかな幸せと、友人から突きつけられる鋭い現実。ハルの心は、充足感と恐怖の間で揺れ動きます。
夢と現実のギャップに苦しむ朝
「いってらっしゃーい!」
ベランダから笑顔で王子を見送るハル。洗濯されたパンツを見ながら、幸せを噛み締めているように見えます。しかし、彼女の独白は切実な叫びへと変わっていきました。
「パンツを脱がせるはずのセックスどころか、チューもしてもらえてません!!」
場面は、ハルが見ていた「夢」の中へ。夢の中での王子は、初夜まで我慢していたことを告げ、ハルを甘く押し倒していました。しかし、バスのアナウンスで現実に引き戻されます。
ハルはバスの中で頭を抱えました。結婚してから3ヶ月、あの日ハル自身が口にした「フィジカルなことはナシでいいよね?」という言葉が、今になって重くのしかかっています。自分から言い出した手前、「どういうこと?」と聞くこともできず、モンモンとした日々を過ごしていたのです。
「セックスレス」という言葉の定義
職場に着いたハルを待ち受けていたのは、皮肉にも「30代のセックスレス」という特集記事の打ち合わせでした。
周囲が語る「長年同棲してからのレス」「若年化するレス」という話題に対し、ハルは心の中で静かにツッコミを入れます。
「そもそも“あった”ものがレスしてるわけだから…セックスゼロ?的な?」
自分たちの関係はレス以前の状態なのではないか。そんな虚無感を抱えながら、ハルは帰路につきます。それでも、足取りが重くならないのは、家に帰れば「あの王子」がいるという事実があるからでした。
王子の手作りカレーと「奇跡」の生活
帰宅したハルを待っていたのは、信じがたい光景でした。なんと、王子が夕食のカレーを作っていたのです。
「知り合いのインスタに載ってて、俺でもできそうじゃね?って」
スーパーに買い出しに行き、初めて作ったというカレーは、お店のような本格的な味でした。感動してガツガツと食べるハルの口元を、王子は無造作に拭ってくれます。
「おかん入ってるな…」と感じつつも、一緒に住んでみて分かった彼の「意外とちゃんとしている」部分に、ハルはときめきを隠せません。
王子は照れ隠しのように「もうメシなんか作ってやんねーから!」と悪態をつきますが、冷凍庫にはハルの好きなアイスクリーム(ハーゲンダッツらしきもの)まで用意されていました。
「どうして?」と聞けないのは、この生活があまりにも奇跡的で、壊れてしまいそうだから。ハルは幸せを噛み締めながら、別々の部屋で眠りにつくのでした。
「運命の相手」という承認
ある日、二人は道端で結婚式に関わったスタッフの田中と偶然再会します。
田中は、王子が結婚してから「スッゲー丸くなった」と評判だと教えてくれました。かつてはモデルのような女性たちと浮名を流していた王子ですが、結局はハルのような女性と幸せになる運命だったのだと、田中は語ります。
その言葉は、ハルにとって大きな救いとなりました。
かつては嫉妬のあまり鬼のようにチェックしていた元カノ・小谷慧子のSNSも、最近は見なくなっています。「私やっぱり今…幸せなのでは?」と、ハルは自信を持ち始めるのでした。
女子会で突きつけられた「恐怖」
場面は変わり、いつもの友人たちとの女子会へ。
ハルは、3ヶ月(ファン時代を含めると7年以上)何も起きていない現状を打ち明けます。友人たちは、セクシーな下着を新調したり、マッサージを提案したりとアドバイスをくれますが、ハルはいまいち乗り気ではありません。
ハルは、先日のカレーの一件や穏やかな日々を思い出しながら、一つの結論を口にします。
「そういう笑い合える関係が作れるなら、セックスに固執しない“幸せ”っていうのもあり得ません?」
しかし、友人の一人がその言葉を鋭く否定しました。パンがないならお菓子で満足しろと言うのか、と。そして、彼女はハルに冷酷な現実を突きつけます。
「結婚がむしろ枷な訳じゃん」
夫と別れない限り、他の誰かともできない。一生セックスできないかもしれない人生。友人は真剣な眼差しでハルに問いかけます。
「女にとってそれってすごい恐怖じゃない…?」
ハルは言葉を失い、ただ目の前の扉を見つめることしかできませんでした。
【聖ラブサバイバーズ 】6話を読んだ感想(ネタバレあり)
第6話を読んで最も印象的だったのは、王子の不器用な優しさと、それが逆にハルを追い詰めていく皮肉な構造です。
初めてスーパーに行ってカレーを作り、口元を拭いてあげて、デザートまで用意する。これだけ見れば最高の旦那様ですが、そこに「性的な視線」が欠落していることが、ハルにとっては残酷な優しさにも見えます。王子としては、ハルの「フィジカルなし」という言葉を尊重しているだけなのかもしれませんが、あまりにも家族的すぎて、異性として見られていないのではないかという不安もよぎりました。
また、ラストシーンでの友人の言葉は強烈でした。「一生できないかもしれない」という事実は、今の穏やかな幸せを根底から覆す破壊力があります。精神的な繋がりだけで満足しようとしていたハルに、生物としての、あるいは女性としての根源的な恐怖を突きつける展開には、思わず息を呑みました。
「幸せ」の定義とは何なのか。プラトニックな愛は成立するのか。物語がより深いテーマへと足を踏み入れたように感じます。
【聖ラブサバイバーズ 】6話のネタバレまとめ
- 結婚から3ヶ月が経過したが、ハルと王子の間には指一本触れるような進展がない。
- ハルは自分から「フィジカルなし」を提案した手前、不満を言い出せずにいる。
- 王子は手作りカレーを振る舞うなど、生活面ではハルを大切にしている。
- 周囲からは「王子は丸くなった」「運命の相手だった」と祝福され、ハルは精神的な幸せを感じる。
- 女子会で「セックスなしの幸せ」を主張するハルに対し、友人は「一生できない恐怖」を突きつける。
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