【聖女様の逆ハーレムからあぶれた騎士様に熱烈に求愛されている件】16話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
全話のあらすじ
  • この世界のゲームには裏ボス「黒竜」が存在し、倒すには攻略対象全員の好感度を80%以上にする必要があります。
  • アルフレッドは貞操観念が強いため攻略が最も難しく、逆ハーレムが発覚したことで彼のエリカへの好感度は10%以下にまで下がっていました。
  • エリカは、ラシェルアルフレッドを振ってもらい、傷心の彼を攻略する計画を立てていました。
  • 世界の運命と自身の恋の間で葛藤したラシェルは、アルフレッドへの愛を自覚し、彼と別れないことを決意します。
  • 話を聞いていたアルフレッドは、「世界が滅びると言われても、俺はもうラシェル以外愛せない」と宣言します。
  • ラシェルは、絶望するエリカに共闘を申し出、二人で世界の危機を救う方法を探すことになりました。

【聖女様の逆ハーレムからあぶれた騎士様に熱烈に求愛されている件】第16話をネタバレありでわかりやすく解説する

世界の危機を救うという共通の目的のため、聖女エリカと手を取り合ったラシェル。第16話では、ラシェルが自身の最大の秘密である「前世の記憶」をアルフレッドに打ち明けます。二人の絆がより一層深まる、非常に重要で感動的なエピソードです。

デートの約束と聖女のたくらみ

ラシェルアルフレッドにデートに誘ったことで、彼は子供のようにはしゃぎます 。しかし、ラシェルの真の目的は、エリカと勇者レオンをくっつけるためのデートスポットの現地調査でした

その話を聞いていたエリカは、「デートの時 お願い聞いてくれる?」とラシェルにこっそり頼みます 。二人の間に、世界の危機を救うための奇妙で可愛らしい共犯関係が芽生え始めた瞬間でした。

前世の告白と揺るぎない信頼

その夜、ラシェルは大きな決意を固めます。「アルに前世のことをちゃんと話さなくちゃいけない」と 。彼女はアルフレッドを自室に招き、信じがたい話かもしれないと前置きしながら、自身の秘密を打ち明ける準備をします

しかし、アルフレッドの答えは、彼女の不安をすべて吹き飛ばすものでした。

「信じるよ」

彼は一切の疑いを見せず、ただまっすぐに彼女の言葉を受け入れたのです

明かされる秘密とアルフレッドの受容

ラシェルは、自分にはここではない「異世界」で人間として生きた前世の記憶があること、そしてその「異世界」こそが聖女エリカが元々いた世界であることを告白します

驚くべきことに、アルフレッドは動揺しませんでした。彼は庭園で二人が話していた内容を断片的に聞いており、「げぇむ」という不思議な言葉を使っていたことなどを覚えていたのです 。彼は、二人が同郷であると納得し、この突拍子もない話をすべて信じてくれたのでした

ラシェルは、この世界の運命が描かれた「ゲーム」という物語に沿ってエリカが動いていたこと、そしてキャラクターへの好意が「バフ」となって味方を強くする仕組みらしいことを説明します 。それを聞いたアルフレッドは、エリカが一人で背負ってきたものの重さを理解し、「彼女も大変だったんだな…」と深く同情するのでした

ラシェルの孤独だった前世

アルフレッドは、ラシェルの前世についてもっと知りたいと問いかけます 。彼女は、ありふれた人生だったと前置きしつつ、その孤独だった過去を語り始めました

  • 長女として生まれ、「手のかからない子」と言われて育ったこと 。
  • 就職してすぐに両親を事故で亡くし、まだ学生だった弟と妹の面倒を見なければならなかったこと 。
  • 悲しむ暇もなく、仕事と家事に追われる毎日を送ったこと 。
  • 弟と妹は荒れ、自立しようとしなかったこと 。
  • 婚約者からは「君に僕は必要ないだろう?」と言われ、浮気されていたこと 。
  • そして、残業で疲れて帰ったある日、そのまま永遠に眠ってしまったこと 。

「思い返してみればろくでもないわね」と自嘲する彼女に、アルフレッドは力強く言いました。「馬鹿なのはラシェルじゃない」と

過去を包む愛の誓い

「無償の愛を当たり前だと思う 君の家族が馬鹿なんだ」

アルフレッドは、彼女の過去の痛みをすべて受け止め、彼女自身ではなく、彼女を搾取した家族を非難しました。そして、「もう二度と君にそんな思いはさせない」と強く抱きしめます

「俺は毎日 君に愛と感謝を捧げるよ」

彼の温かい言葉に、ラシェルは涙を流しながら「きっと私もアルに愛と感謝を伝えるわ」と誓うのでした

未来のための現地調査

翌日、職場での昼休み。ラシェルは男性の同僚であるウィリアムさんとロイスさんを呼び止めます 。そして、頬を赤らめながら、しかし意を決したように尋ねるのでした。

「お二人はデートといえばどこへ行かれますか…ッ!?」

全ては、愛するアルフレッドとのデートのために。彼女は、自らの手で幸せな未来を掴むための、新たな一歩を踏み出したのです

【聖女様の逆ハーレムからあぶれた騎士様に熱烈に求愛されている件】16話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、物語の核心に触れる秘密の告白と、それに伴う二人の絆の深化が描かれた、涙なしには見られない素晴らしい回でした。ラシェルが前世の記憶という、誰にも理解されないであろう最大の秘密を打ち明けた時、アルフレッドが一切疑うことなく「信じるよ」と答えたシーンは、彼の愛情の深さを象徴する名場面だと思います。

そして、ラシェルの前世の物語は、あまりにも切なく、胸が締め付けられました。今世で彼女が経験した裏切りが、前世の焼き増しであったという事実は、彼女の心の傷の深さを物語っています。そんな彼女のすべてを受け入れ、「君の家族が馬鹿なんだ」と断言してくれたアルフレッドの言葉は、彼女にとって最高の慰めであり、過去からの解放の第一歩になったことでしょう。

最後の、ラシェルが同僚にデートスポットを聞き込みするシーンは、重い展開の後だったからこそ、とても微笑ましく感じました。これまで受け身だった彼女が、自分の幸せのために積極的に行動しようとしている姿に、大きな成長を感じます。最高のデートプランを練って、アルフレッドを驚かせてほしいと心から願うばかりです。

【聖女様の逆ハーレムからあぶれた騎士様に熱烈に求愛されている件】16話のネタバレまとめ

  • ラシェルは、エリカレオンをくっつけるためのデートスポット調査という名目で、アルフレッドとのデートの約束を取り付けます 。
  • その夜、ラシェルアルフレッドに、自分に前世の記憶があることを告白します 。
  • アルフレッドは彼女の話を一切疑うことなく信じ、受け入れました 。
  • ラシェルは、家族のためにすべてを犠牲にし、婚約者にも裏切られ、過労で命を落としたという孤独な前世の人生を語ります 。
  • アルフレッドは彼女の過去の痛みをすべて受け止め、「君の家族が馬鹿なんだ」「もう二度とそんな思いはさせない」と強く抱きしめ、愛を誓います 。
  • 翌日、ラシェルアルフレッドとのデートのため、職場の同僚に人気のデートスポットを聞き込み始めます 。

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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