【遺書公開】ネタバレ完全版|序列を作った犯人の思惑と廿日市くるみとの関係とは?
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この記事を読んでいるあなたは、
「遺書公開のネタバレが知りたい」
「犯人は誰なのか気になる」
「物語の結末や真相を詳しく知りたい」
と思っているのではないでしょうか。
その気持ち、よくわかります。『遺書、公開。』は次々と明らかになる秘密や衝撃的な展開が魅力の作品ですが、伏線が多く、一度読んだだけでは理解しきれない部分もあるでしょう。特に、クラスを揺るがした「序列メール」や、姫山椿の死の真相、廿日市くるみの正体については多くの人が疑問を抱いています。
本記事では、そんな謎を徹底的に解明し、物語の重要なポイントを整理しながら解説します。執筆にあたっては、公式情報や作品の詳細な考察をもとにしているため、正確な情報を知りたい方にも安心して読んでいただけます。
この記事を読むことで、『遺書、公開。』の複雑なストーリーがより深く理解できるだけでなく、隠された伏線や登場人物の心理も鮮明になるはずです。また、「遺書公開」の場が設けられた理由や、クラスの「序列」によって引き起こされた人間関係の変化など、作品が持つ社会的なメッセージについても触れていきます。
ただし、この記事では物語の核心に迫るネタバレを含むため、未読の方は読むタイミングに注意が必要です。それでも「全貌を知った上で作品を楽しみたい」「結末を知った上で細かい描写をじっくり読み返したい」という方にとっては、非常に有益な内容になっています。
『遺書、公開。』の真相を知りたいあなたに向けて、物語の全貌を詳しく解説していきます。では、一緒に物語の核心へと迫っていきましょう。
- 『遺書、公開。』のストーリーや登場人物の関係性
- 姫山椿の自殺の真相とその背景にある「序列」の影響
- クラス内の秘密や裏切り、黒幕の正体
- 「遺書公開」がもたらした結末とクラスのその後
- 【遺書公開】犯人に関するネタバレの前に概要を紹介
- どんな話?あらすじをわかりやすく解説
- どんな世界観や設定?
- 登場人物の序列の一覧
- 序列1位|姫山 椿(ひめやま つばき)
- 序列2位|赤崎 理人(あかざき りひと)
- 序列3位|御門 凜奈(みかど りんな)
- 序列4位|笹井 夏月(ささい なつき)
- 序列5位|大島 由梨(おおしま ゆり)
- 序列6位|沖 正彰(おき まさあき)
- 序列7位|横山 嵐(よこやま あらし)
- 序列8位|栗原 瑞希(くりはら みずき)
- 序列9位|熊田 碧(くまだ あおい)
- 序列10位|甲斐原 誠(かいはら まこと)
- 序列11位|三宅 雄大(みやけ ゆうだい)
- 序列12位|森本 蘭(もりもと らん)
- 序列13位|茅野 鞠華(かやの まりか)
- 序列14位|津島 航(つしま こう)
- 序列17位|谷地 恵(やち めぐみ)
- 序列17位|相畑 詩帆(あいはた しほ)
- 序列18位|名取 恭四郎(なとり きょうしろう)
- 序列19位|千蔭 清一(ちかげ せいいち)
- 序列21位|峠谷 陽茉莉(とうげや ひまり)
- 序列22位|池永 柊夜(いけなが しゅうや)
- 序列22位|沢渡 すずこ(さわたり すずこ)
- 序列23位|黒瀬 蓮司(くろせ れんじ)
- 序列24位|廿日市 くるみ(はつかいち くるみ)
- 序列29位|山根 裕基(やまね ゆうき)
- 登場しないが影響を与える人物
- 【遺書公開】犯人を含むネタバレ7選!
- 【遺書公開】犯人は廿日市くるみ?ネタバレを含む感想など
【遺書公開】犯人に関するネタバレの前に概要を紹介
- どんな話?あらすじをわかりやすく解説
- どんな世界観や設定?
- 登場人物を紹介
どんな話?あらすじをわかりやすく解説
『遺書、公開。』は、ある中学校の一つのクラスを舞台にしたサスペンス漫画です。物語は、私立灰嶺中学の2年D組の生徒たちが突然受け取った「2-D序列」という謎のメールから始まります。このメールには、教師を含めたクラス全員の「序列」が記されていました。しかし、その基準は一切不明。クラスメイトたちは戸惑いながらも、やがてその順位に影響されるようになっていきます。
そんな中、**序列1位の女子生徒・姫山椿が突然、自ら命を絶ってしまうのです。**彼女は成績優秀でスポーツも得意、人望も厚い完璧な生徒でした。しかし、彼女が亡くなった後、クラスメイト全員の机の上に「姫山からの遺書」が置かれていました。しかも、それぞれの遺書には違う内容が書かれていたのです。
この出来事をきっかけに、クラスの生徒たちは姫山の死の真相を明らかにするため、一人ずつ遺書を公開していくことを決意します。こうして「遺書公開」の場が設けられ、毎週金曜日のロングホームルームの時間に、順番に遺書を読み上げることになりました。
しかし、遺書を公開していくうちに、クラス内の秘密や闇が次々と明らかになり、疑心暗鬼が広がっていきます。クラスメイト同士の裏の顔や、隠された嫉妬、嘘、裏切りが次々と暴かれ、クラスは徐々に崩壊していくのです。
果たして、姫山椿の死の本当の理由とは何なのか? 彼女の遺書を書いたのは誰なのか? そして、クラスに混乱をもたらした「2-D序列」の本当の意味とは——?
この作品は、学園ミステリーでありながら、人間の心理や関係性の歪みを鋭く描いた物語です。読み進めるほどに、登場人物の本当の姿が浮かび上がり、読者も一緒に真実を追い求めるスリリングな展開が待っています。
どんな世界観や設定?
『遺書、公開。』の舞台は、私立灰嶺中学の2年D組という特定のクラスです。一見すると、ごく普通の中学校のクラスに見えますが、物語が進むにつれて、そこには深い人間関係の闇や、心理的な駆け引きが渦巻いていることが明らかになります。
「2-D序列」という謎のランキング
物語の始まりは、新学期にクラス全員と担任教師の「序列(ランキング)」が記されたメールが送られてくるという不可解な出来事です。このランキングは、学力や運動能力によるものではなく、誰が作成したのか、何を基準に決められたのかも不明でした。
生徒たちは最初こそ戸惑いますが、次第にこの序列に影響されるようになります。「上位の生徒は特別な存在」「下位の生徒は見下される存在」といった意識がクラスの中に芽生え、序列がクラスメイト同士の関係を大きく変えていきます。
序列1位の姫山椿の突然の死
クラスの中心にいたのは、序列1位に選ばれた姫山椿という女子生徒でした。彼女は成績も運動能力も優れ、性格も穏やかで誰からも慕われる存在でした。しかし、ある日突然、校内のトイレで自ら命を絶ってしまいます。
彼女の死は、クラスメイトに大きな衝撃を与えましたが、さらに不可解な出来事が起こります。それは、クラス全員の机の上に姫山からの「遺書」が置かれていたことです。そして、その遺書は一人ひとり異なる内容でした。
「遺書公開」の始まり
姫山の死の真相を探るため、クラスでは毎週金曜日のロングホームルームの時間を使い、「遺書公開」の場を設けることになりました。生徒たちは順番に遺書を読み上げていきますが、公開が進むにつれて、クラス内の不穏な空気が濃くなっていきます。
遺書の中には、クラスメイトが知らなかった姫山の本音や秘密が綴られており、それをきっかけに疑惑や対立が生まれていくのです。誰が本当のことを言っているのか、誰が嘘をついているのか、そして姫山はなぜ1位になりたかったのか——クラス全体が疑心暗鬼に陥っていきます。
「2-D序列」の意味と新たな謎
物語が進むにつれ、「2-D序列」や遺書の本当の意味が少しずつ明らかになっていきます。そして、クラスの中にこの出来事を仕組んだ「黒幕」がいることも判明していきます。しかし、それが誰なのかはなかなか分かりません。
また、姫山の死の原因を解明した後も、新たな「序列」が掲示され、クラスの闇は決して消えていません。この世界観は単なる学園ミステリーではなく、人間関係の本質や心理戦が描かれたサスペンス作品となっています。
現実にあるスクールカーストを反映
この物語の背景には、実際の学校でも見られる「スクールカースト(生徒の社会的な序列)」の問題が反映されています。「誰が人気者か」「誰が目立たないか」といった見えない序列は、実際の学校生活にも存在しているかもしれません。この作品では、それが明確なランキングとして表れてしまったことで、クラスメイトたちの本性が露わになっていくのです。
こうした世界観が、『遺書、公開。』の独特な雰囲気を生み出し、読者を引き込んでいきます。
登場人物の序列の一覧
物語に登場するクラスメイトたちは、「序列」というランク付けがされており、クラス内での立場や人間関係に大きく影響を与えています。以下、序列の高い順にキャラクターを紹介します。また、「演」は実写映画でのキャストです。
序列1位|姫山 椿(ひめやま つばき)
演:堀未央奈
勉強も運動もでき、誰にでも優しく接する完璧な女子生徒。クラスの中心的存在でしたが、ある日突然学校のトイレで自ら命を絶ちます。彼女が書いたとされる「遺書」がクラスを混乱に陥れ、隠された真実が暴かれていきます。
序列2位|赤崎 理人(あかざき りひと)
演:松井奏(IMP.)
姫山の恋人として知られ、爽やかで温厚な人気者。しかし、実際は「序列1位の女を落とす」という打算的な理由で姫山と付き合っていました。遺書の公開後、彼の本性が次第に明らかになっていきます。
序列3位|御門 凜奈(みかど りんな)
演:髙石あかり
姫山の親友であり、テニス部のダブルスパートナー。姫山とは仲が良かったものの、内心では複雑な感情を抱えていました。姫山の遺書に書かれたある一文をきっかけに、彼女の心境が大きく変わっていきます。
序列4位|笹井 夏月(ささい なつき)
演:上村海成
赤崎と親しい男子生徒。姫山の死に関して何かを知っているかのような態度を取りますが、その真意は不明です。
序列5位|大島 由梨(おおしま ゆり)
演:川島鈴遥
姫山の死の真相を明らかにするため、全員の遺書を公開することを提案した女子生徒。姫山とは学級委員として一緒に活動しており、「遺書公開」の場では司会を務めます。
序列6位|沖 正彰(おき まさあき)
演:荒井啓志
学級委員で、姫山とは委員活動を共にしていました。「遺書公開」の場では大島と一緒に司会を務めます。
序列7位|横山 嵐(よこやま あらし)
演:松本大輝
陸上部でスポーツ万能な成績優秀者。「遺書公開」の中盤で「姫山には死にたい願望があったのでは」と分析しますが、千蔭に真っ向から否定されます。
序列8位|栗原 瑞希(くりはら みずき)
演:星乃夢奈
姫山に勉強を教えてもらったことで成績が上がった女子生徒。「遺書公開」の場では書記を務めます。
序列9位|熊田 碧(くまだ あおい)
演:榊原有那
サバサバした性格で決断力があり、文化祭の演劇では姫山を主役にすることを即決しました。
序列10位|甲斐原 誠(かいはら まこと)
演:忍成修吾
2年D組の担任教師。遺書の件を揉み消そうとしますが、生徒の提案により公開を許可します。クラスの問題に関与したくないため、遺書が本物かどうかにも懐疑的な態度を取ります。
序列11位|三宅 雄大(みやけ ゆうだい)
演:藤堂日向
クラスのムードメーカーで、お調子者な性格。姫山と赤崎のカップルをからかうことも多かった人物。
序列12位|森本 蘭(もりもと らん)
演:菊地姫奈
正義感が強く、序列を送った人物に自白を求めます。文化祭の演劇では演出を担当し、主役の姫山を指導しました。
序列13位|茅野 鞠華(かやの まりか)
演:大峰ユリホ
大人しい美少女で、少女漫画のような恋愛に憧れています。姫山と赤崎の関係に特に興味を持っていました。
序列14位|津島 航(つしま こう)
演:阿佐辰美
体育祭の実行委員を務め、クラス対抗リレーではアンカーの姫山にバトンを渡す重要な役目を担っていました。
序列17位|谷地 恵(やち めぐみ)
演:兼光ほのか
明るくおしゃべりな性格。「遺書公開」の場で、真っ先に自分の遺書を公開しました。
序列17位|相畑 詩帆(あいはた しほ)
演:日髙麻鈴
漫画好きの女子生徒。姫山と一時期仲が良かったものの、序列の影響で関係が悪化しました。
序列18位|名取 恭四郎(なとり きょうしろう)
演:大東立樹
将棋部に所属しており、池永や廿日市とよく一緒にいます。姫山とは1年生の時から同じクラスでしたが、なぜか距離を置いていました。
序列19位|千蔭 清一(ちかげ せいいち)
演:宮世琉弥
冷静沈着でシニカルな生徒。担任の甲斐に「毎週金曜のロングホームルームを遺書公開の場とする」ことを提案しました。
序列21位|峠谷 陽茉莉(とうげや ひまり)
演:金野美穂
相畑、沢渡と仲が良く、姫山に憧れていた女子生徒。
序列22位|池永 柊夜(いけなが しゅうや)
演:吉野北人
廿日市と仲が良く、姫山のことになるとよく話す男子生徒。遺書を教室に置いた人物。
序列22位|沢渡 すずこ(さわたり すずこ)
演:鈴川紗由
相畑・峠谷と仲が良く、地味な存在でしたが、遺書を盗まれたことで注目されるようになります。
序列23位|黒瀬 蓮司(くろせ れんじ)
演:浅野竣哉
陰気な性格で、クラスのスキャンダルを好み、記者気取りで情報を広める男子生徒。
序列24位|廿日市 くるみ(はつかいち くるみ)
演:志田彩良
クラスの「序列」を作成した張本人。人間観察が趣味で、観察日記をつけています。
序列29位|山根 裕基(やまね ゆうき)
演:楽駆
何を考えているかわからない男子生徒。遺書公開の場でも真っ先に帰ろうとしました。
登場しないが影響を与える人物
絹掛 愛未(きぬかけ あいみ)
演:青島心
1年生から不登校気味で、2年になってから1度も登校していないが、姫山の遺書公開を知り、登校する決意をします。
【遺書公開】犯人を含むネタバレ7選!
- ネタバレ①|姫山椿の自殺の真相は序列と深く関係していた
- ネタバレ②|赤崎理人の「恋人」はゲーム感覚だった
- ネタバレ③|御門凜奈の裏切りと姫山の遺書の意味
- ネタバレ④|「遺書公開」の場を提案したのは千蔭清一
- ネタバレ⑤|黒瀬蓮司の“黒瀬砲”がクラスを混乱させる
- ネタバレ⑥|廿日市くるみが「序列」を作成した張本人だった
- ネタバレ⑦|最後に登校するのは不登校の絹掛愛未
ネタバレ①|姫山椿の自殺の真相は序列と深く関係していた
姫山椿はクラスの序列1位として、勉強・運動ともに優れ、誰からも慕われる存在でした。しかし、その裏では大きなプレッシャーを感じており、親友や恋人との関係が彼女をさらに追い詰めていきます。
特に、姫山の親友だった御門凜奈は彼女に対して密かに嫉妬しており、心の中では「自分も姫山のようになりたかった」と複雑な感情を抱えていました。そして、恋人の赤崎理人は実際には姫山のことを愛していたわけではなく、「序列1位の女を落とす」というゲーム感覚で交際をしていたことが明らかになります。
そんな中、クラスの序列を作成した廿日市くるみの「人間観察日記」によって、クラス内の関係性が大きく変化します。この序列が原因で、生徒たちの間に優劣が生まれ、姫山も周囲から期待される立場に追い込まれていきました。
そして決定的だったのは、姫山が自分の親友だと思っていた御門凜奈に裏切られたことでした。姫山は彼女にだけは本音を話していたものの、実際は御門の方も姫山に対して嫉妬心と劣等感を抱いており、心からの友情とは言えなかったのです。
こうして、姫山は自分の周囲の人間が信じられなくなり、学校のトイレで自ら命を絶ちました。 しかし、その死の背景には単なる「孤独」や「プレッシャー」だけでなく、クラス内に張り巡らされた序列による支配関係が影響していたことが、後の「遺書公開」によって次第に明らかになっていきます。
ネタバレ②|赤崎理人の「恋人」はゲーム感覚だった
姫山椿と付き合っていた赤崎理人は、クラスの誰もが憧れる理想のカップルのように見えていました。しかし、実際のところ、赤崎が姫山と付き合った理由は純粋な愛情ではなく、「序列1位の女を落とす」ことが目的だったのです。
赤崎はルックスも運動神経も優れ、クラス内では「爽やかで誠実な好青年」として評価されていました。しかし、その裏では非常に計算高く、クラスの中で誰が一番価値のある存在なのかを冷静に分析していました。彼にとって恋愛は「好きだから付き合う」ものではなく、「誰と付き合うことが最も自分にとって有利か」という戦略の一部だったのです。
姫山はそんな赤崎の裏の顔に気づいておらず、彼を心から信じていました。しかし、ある時、赤崎が姫山を本気で愛していなかったことを知ってしまいます。それは、「恋人として愛している」のではなく、あくまで「クラスのトップを落とした男としての優越感」を得るための交際だったという事実でした。
姫山はこの現実に大きく傷つきましたが、赤崎自身はそれが悪いことだとは微塵も思っていませんでした。 彼にとっては「誰が序列1位を支配するか」というゲームの一環であり、「姫山を落とした自分」に価値を見出していたのです。
この事実を知った姫山は、恋人にすら本当の自分を見てもらえていなかったという孤独感を強く抱くようになります。そして、その失望と絶望が、彼女の最期の決断に影響を与えた可能性が高いのです。
赤崎は姫山の死後も「遺書公開」の場で淡々と振る舞っていましたが、彼の本性を知ったクラスメイトたちは次第に彼の言動に疑念を抱き始めます。赤崎の行動が姫山の死の直接的な原因になったのか、それとも別の要因があったのか――クラス内の空気は、彼を中心に大きく変化していくことになります。
ネタバレ③|御門凜奈の裏切りと姫山の遺書の意味
姫山椿の「親友」とされていた御門凜奈は、実は彼女に対して強い嫉妬と複雑な感情を抱いていた。
御門は姫山とテニス部でダブルスを組み、クラスでも常に一緒にいるほど仲の良い関係に見えていました。しかし、その実態は決して親友とは言えないものでした。御門は姫山に対して「親友」として接しながらも、内心では「彼女のすべてが羨ましい」と感じていたのです。
姫山は勉強も運動もできて、クラスの中心にいる存在。対して御門は、テニスでは姫山の相方として目立つことができましたが、それ以外では決して「主役」にはなれませんでした。姫山の隣にいることで評価されているような気がして、次第に劣等感と嫉妬心を募らせていきます。
そんな中、姫山の死後に発見された遺書には、ある特定の一文が記されていました。
「主人公が自分をだましていた親友に別れを告げる」
この文章は、姫山が好きだった漫画の一節を引用したものでした。しかし、クラスメイトたちはこの言葉の意味を深読みし始めます。「だましていた親友」とは誰のことを指しているのか? そして、「別れを告げる」とはどういう意味なのか?
この一文が示すのは、姫山が御門に裏切られていたことを知っていた可能性が高いということでした。御門自身は「何もしていない」と言い続けていましたが、クラス内では「姫山の死に関与していたのではないか」という疑惑が浮上します。
御門は本当に姫山を裏切ったのか、それとも姫山が何かを誤解していたのか――真実が明らかになるにつれ、クラスの雰囲気はますます不穏なものへと変わっていきます。
ネタバレ④|「遺書公開」の場を提案したのは千蔭清一
姫山椿の遺書が見つかり、クラスが混乱に陥る中で「遺書公開」の場を提案したのは千蔭清一だった。
姫山の死後、クラスメイトたちは彼女の自殺の理由を巡って疑心暗鬼に陥っていました。そんな中、千蔭清一は担任の甲斐原誠に対し、「毎週金曜のロングホームルームを『遺書公開』の時間にする」ことを提案します。 これは、生徒たちが自分の遺書をクラスメイトに公開し、全員で姫山の死の真相を探るという異例の試みでした。
千蔭のこの提案により、クラスのメンバーは次々と自らの遺書を公開せざるを得ない状況に追い込まれます。そこに記されていたのは、表向きには仲が良かったはずのクラスメイトたちの本音や、隠された関係、さらには姫山の死に関連する衝撃の事実でした。
千蔭がこの提案をした理由は何なのか? 彼は普段から冷静沈着で感情を表に出さないタイプの生徒ですが、なぜこのような過激な提案をしたのかは、作中でも大きな謎の一つとして扱われます。
また、彼自身は序列16位であり、決してクラス内で目立つ存在ではありませんでした。それにもかかわらず、彼は誰よりも積極的に「遺書公開」に関与し、クラスメイトたちを巻き込んでいきます。このことから、千蔭は姫山の死について何かを知っていた可能性が高いと考えられます。
クラスメイトたちの秘密が次々と明かされていく中で、千蔭の狙いとは一体何だったのか? 彼は単なる観察者なのか、それともこの「遺書公開」を通じて、ある特定の目的を果たそうとしていたのか――。この提案がきっかけで、物語はさらに予測不能な展開へと突き進んでいきます。
ネタバレ⑤|黒瀬蓮司の“黒瀬砲”がクラスを混乱させる
黒瀬蓮司は、クラスメイトの秘密を暴露することに快感を覚えており、「黒瀬砲」と呼ばれる情報拡散でクラスを混乱に陥れる。
黒瀬は陰気な性格で、普段は教室の隅でスマホをいじっていることが多い生徒でした。しかし、彼にはクラスの裏情報を集め、それを面白がって拡散するという悪趣味な一面がありました。「黒瀬砲」とは、彼が暴露するクラスメイトのスキャンダルや秘密のことを指し、その影響力は大きく、度々クラス内の人間関係に波紋を呼んでいました。
姫山椿の死後、クラス内には「なぜ彼女は自殺したのか?」という疑問が広がります。黒瀬はこの騒動を利用し、彼なりの方法で真相を暴こうとしますが、その過程でクラスの人間関係はさらに壊れていきます。 例えば、彼は姫山の恋人であった赤崎理人の裏の顔についての情報を暴露し、彼が「序列1位の女を落とす」というゲーム感覚で姫山と付き合っていたことを広めました。これによって赤崎への疑惑が高まり、彼を中心にクラス内の緊張が一気に高まります。
さらに、黒瀬は姫山の親友だった御門凜奈の秘密にも興味を持ちます。姫山の遺書に書かれていた「主人公が自分をだましていた親友に別れを告げる」という一文が御門を指しているのではないかと考え、彼女の過去や姫山との関係を調べ始めました。
しかし、黒瀬自身もまた、クラスの闇に足を踏み入れすぎたことで危険な立場に置かれます。 彼が手にした情報の中には、姫山の死の真相に関わるものも含まれていた可能性があり、それを暴露しようとした瞬間、思わぬ形で口を封じられる事態に発展します。
彼の暴露がどこまで真実だったのか、そして彼が知った“本当の秘密”とは何だったのか――。黒瀬の“黒瀬砲”によって、クラスはさらなる混乱へと突き進んでいくことになります。
ネタバレ⑥|廿日市くるみが「序列」を作成した張本人だった
クラスを混乱させた「序列メール」の発端は、廿日市くるみが作成した“人間観察日記”だった。
廿日市くるみは、将来小説家になることを夢見ており、日頃からクラスメイトの行動や性格を細かく観察し、記録することを趣味としていました。彼女は「人間観察日記」と呼ばれるノートを作り、クラスメイト一人ひとりの特徴を記録していました。表向きは単なる趣味の一環でしたが、その記録は極めて詳細であり、クラス内の序列を決定する基準ともなりうるものでした。
ある日、くるみは「もしこのクラスの生徒を順位付けしたらどうなるのか?」という興味本位の考えから、独自に序列を作成しました。その基準は成績や運動能力だけでなく、人間関係の影響力やクラス内での人気度など、多くの要素を含んでいました。そして、その情報を密かにデータ化し、クラスメイトの誰かがそれを入手したことで、「序列メール」として一斉送信されてしまったのです。
この序列メールがクラスの秩序を一気に崩壊させ、姫山椿の死に繋がる大きなきっかけとなります。特に、1位となった姫山は、周囲からの過度な期待や嫉妬の視線にさらされ、精神的に追い詰められていきました。 そして、親友だった御門凜奈の裏切りや、恋人・赤崎理人の本心を知ることで、最終的に彼女は自ら命を絶つことを選びました。
廿日市はこの事実が明るみに出た後、罪悪感に苛まれることになります。 彼女にとっては単なる“観察”のつもりだったのに、その行為がクラス全体を破壊し、取り返しのつかない結果を招いたのです。しかし、彼女が直接メールを送信したわけではなく、誰かが彼女のデータを盗み、意図的に拡散した可能性も浮上します。
では、いったい誰がくるみのデータを利用し、「序列メール」としてクラスに拡散させたのか――。
その答えが明かされるとき、物語はさらなる衝撃的な展開を迎えることになります。
ネタバレ⑦|最後に登校するのは不登校の絹掛愛未
1年間不登校だった絹掛愛未が、姫山の遺書公開を知り、ついに登校を決意する。
絹掛愛未は1年生の頃から不登校気味で、2年生になってからは一度も学校に来ていませんでした。 クラスメイトの中には彼女の存在をすでに忘れかけている者もいたほどです。しかし、姫山椿の自殺と、それに続く「遺書公開」の流れが、彼女を再び学校へと向かわせることになります。
きっかけとなったのは、池永柊夜からの手紙でした。
池永は遺書公開の内容を彼女に伝え、「君もこの場に来るべきだ」と呼びかけます。最初は迷っていた絹掛でしたが、姫山の遺書が全員に向けたものであると知り、ついに決意を固めました。そして、クラスメイトたちが驚く中、1年ぶりに2年D組の教室へと足を踏み入れます。
彼女の登校により、姫山の死に関する新たな事実が明らかになります。
実は、絹掛と姫山にはある秘密の繋がりがありました。姫山はかつて絹掛のことを気にかけており、何度も連絡を取ろうとしていたのです。しかし、そのやり取りが途絶えた理由が語られると、クラスメイトたちは衝撃を受けます。
絹掛愛未こそが、姫山が生前に心を許していた数少ない存在のひとりだったのです。
彼女の証言によって、姫山の自殺が単なる「序列」の問題だけではなく、もっと深い事情が絡んでいることが判明します。これにより、姫山の死の真相がついに核心へと近づいていくことになります。
彼女が遺書公開の場に現れたことで、物語は最終局面へと突入していくのです。
【遺書公開】犯人は廿日市くるみ?ネタバレを含む感想など
- なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
- 何巻までありますか?最新刊は?
- を読み終えたあなたにおすすめの作品3選を紹介
なぜ人気?読者の評価と感想をまとめてみた
「遺書、公開。」が多くの読者から支持されている理由には、いくつかの大きなポイントがあります。
物語の展開、キャラクターの心理描写、社会的テーマなど、さまざまな要素が絡み合い、多くの読者に強い印象を残しているのです。
① 先の読めない展開にハラハラさせられる
本作の最大の魅力のひとつは、「誰が姫山を追い詰めたのか?」という謎が少しずつ明かされていくサスペンス要素です。
姫山の死をきっかけにクラスメイトたちの秘密が暴かれ、次々と衝撃の事実が明らかになっていきます。
「一気に読み進めてしまった」という感想が多く、物語に引き込まれる読者が続出しています。
② キャラクターの心理描写がリアル
「遺書、公開。」の登場人物は、単なる善人や悪人ではなく、それぞれに「表と裏の顔」や「葛藤」があります。
- 序列1位だった姫山椿が抱えていたプレッシャー
- 彼女の恋人・赤崎理人の冷酷な考え方
- 親友だったはずの御門凜奈の嫉妬心
こうしたキャラクターたちの心情が丁寧に描かれており、「登場人物に共感した」「自分の学生時代を思い出した」という声も多く上がっています。
③ 学校という閉鎖的な空間での「序列」のリアルさ
この作品の舞台となるのは、「学校」という社会の縮図のような場所です。
「序列」という仕組みはフィクションですが、実際の学校でも人気者や優等生、目立たない生徒などの「見えない序列」が存在することを思い出させる内容になっています。
- 「学生時代にこんなことがあったら怖すぎる…」
- 「現実にもこういうヒエラルキーはあると思う」
といった感想も見られ、物語にリアリティを感じた読者も多いようです。
④ 「いじめ」や「評価社会」に対する強いメッセージ
本作は単なる学園ミステリーではなく、**「誰かをランク付けすることの恐ろしさ」「他人の評価が人を追い詰める危険性」**といった社会的なテーマを含んでいます。
読者の中には、
- 「この作品を読んで、人を勝手に順位付けするのがどれだけ危険か考えさせられた」
- 「SNSでも似たようなことが起こっているのでは?」
といった意見を持つ人もおり、作品のメッセージ性の強さが話題になっています。
⑤ 「遺書公開」という衝撃的な設定
クラス全員の「遺書」を公開するというアイデア自体が非常に独創的で、
「こんな設定見たことない!」という評価も多くあります。
「もし自分がこのクラスの一員だったら?」と考えると、ゾッとするような恐怖感を味わえるのも魅力のひとつです。
何巻までありますか?最新刊は?
「遺書、公開。」は全9巻で完結しています。
2024年に最終巻となる第9巻が発売され、物語の全てが明かされました。
各巻のあらすじのポイント
本作は巻ごとに「遺書公開」が進んでいく形で物語が展開され、クラスの闇が次々と明らかになっていきます。
- 1巻:「序列メール」と姫山椿の自殺、遺書公開の始まり
- 2巻:赤崎理人の遺書公開、姫山の死に関する新たな疑惑
- 3巻:姫山と赤崎の関係の真実、遺書公開への疑問
- 4巻:「序列」を作った人物の正体が浮上
- 5巻:御門凜奈の遺書公開、姫山との関係の裏側
- 6巻:千蔭清一の遺書公開、文化祭での出来事が判明
- 7巻:姫山の死の目撃者の証言、担任教師の遺書公開
- 8巻:不登校の絹掛愛未が登校、池永柊夜の過去が明かされる
- 9巻:遺書の本当の書き手が判明し、姫山の自殺の真相がついに明かされる最終巻
最新刊は第9巻で、ここで物語は完結しました。
「遺書」が本当に姫山本人のものなのか、なぜクラスメイト全員に宛てられていたのか、その答えが描かれています。
最後まで衝撃的な展開が続き、読者を驚かせる結末となっています。
まとめ「遺書公開」のネタバレと犯人について
- 物語の舞台は私立灰嶺中学2年D組
- クラス全員に「2-D序列」メールが送られる
- 序列1位の姫山椿が突然自殺を遂げる
- クラスメイト全員に異なる内容の遺書が届く
- 毎週金曜のホームルームで遺書公開が始まる
- 遺書を読むたびにクラスの秘密が暴かれる
- 親友・御門凜奈の裏切りが明らかになる
- 恋人・赤崎理人の交際理由がゲーム感覚だった
- 廿日市くるみが「序列」を作成していた張本人
- 黒瀬蓮司の“黒瀬砲”がクラスを混乱に陥れる
- 不登校だった絹掛愛未が最後に登校する
- 千蔭清一が「遺書公開」の場を提案した
- 序列を送信した真犯人の正体が明らかになる
- 遺書の本当の書き手が判明し、物語が完結する
- 9巻で完結し、全ての謎が解き明かされる






