【閻魔の教室】14話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 楽羽雪を学校に復帰させたことを祝し、閻魔大王が焼肉屋の店員に憑依して怨馬との「祝賀会」を開きました。
- 閻魔大王が頻繁に様子を見に来るのは、怨馬が契約を破って殺人を犯さないように監視するためでした。
- 怨馬は、この任務の真の目的が地獄の人口問題解決ではなく、自分自身に「裁く」ことと「教育」することの違いを学ばせるための、父による教育プログラムであることを見抜きました。
- 会計の際、怨馬が焼肉屋の店長に自分の職業は「教師」だと明かすと、元ヤンだという店長は全く信じずに「嘘つけェ!!」と叫びました。
【閻魔の教室】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する
父である閻魔大王から、自身の「教育」のために人間界へ送られたことを看破した怨馬典明。第14話「雨の日の花海棠」では、舞台を保健室に移し、謎多き養護教諭・白石亜里沙との、危険で蠱惑的な会話が繰り広げられます。
保健室の密会、雨の日の会話
物語は、雨が降りしきる日の冥童高等学校から始まります。保健室では、養護教諭の白石亜里沙が一人、窓の外を眺めていました。
意外な紳士と詩的な言葉
静かな保健室に、怨馬が姿を現します。「雨は嫌いか?」と尋ねる彼に、白石先生は「湿気で髪が乱れるから」と答えます。すると怨馬は、「人間の心の埃も洗い流せればいいんだがな」と、まるで詩人のような言葉を口にするのでした。その意外な一面に、白石先生は「見た目も目つきも悪いけど 意外に紳士だし」と、彼への興味を深めていきます。
「才能だな」自信の源泉
白石先生は、怨馬の持つ揺るぎない自信に疑問を投げかけます。世の中のほとんどの人が自分に自信を持てずにいる中で、彼のその自信はどこから来るのか、と。その問いに対し、怨馬は煙草に火をつけながら、ただ一言、こう答えました。「才能だな」。そのあまりに傲岸不遜な答えに、白石先生は思わず笑ってしまいます。
薔薇か、ラフレシアか
二人の間の空気は、次第に緊張感と色気を帯びていきます。他愛のない会話は、やがて危険な駆け引きへと姿を変えていきました。
危険な駆け引き
白石先生は、自分は生まれついての「甘え上手」だと語ります。その言葉に応えるかのように、怨馬は背後から彼女を抱きしめました。以前、竹井先生にしたように、再び一線を越えようとする怨馬。白石先生は「誰か来たらどーすんの!?」と慌てますが、その表情はどこか楽しんでいるようにも見えます。
「毒は好物だ」地獄の住人の本質
白石先生は、「薔薇にも棘があるってこと 忘れないよーに」と、自分も危険な女であることを匂わせます。しかし、怨馬は彼女を、虫を誘って飲み込む食虫植物「ラフレシアかと」思ったと返しました。その言葉に、彼女は「あなたが虫なら毒で死んじゃう」と囁きますが、彼は全く動じません。 顔を寄せ、至近距離で見つめ合う二人。怨馬は、地獄の住人としての本質を露わにするかのように、こう告げるのでした。 「毒は好物だ」。
迫る遠足、不穏な視線
一触即発の二人のもとに、現実を引き戻す訪問者が現れます。
日常への回帰と遠足の知らせ
副担任の竹井先生が、明日の打ち合わせのために保健室へやってきました。彼女の登場で、二人の間の蠱惑的な空気は霧散します。竹井先生が告げたのは、明日、1年生は遠足であるという、学校ならではの日常的な連絡でした。
武松寺への意味深な眼差し
教室では、生徒たちが遠足の知らせに歓声を上げています。一方、怨馬は遠足のしおりに目を通していました。その視線は、スケジュールに書かれたある一点に、強く注がれています。それは、「14:00〜武松寺見学」という文字でした。ただの寺の名前に、怨馬は何か特別な意味を見出しているかのような、鋭い眼差しを向けるのでした。
【閻魔の教室】第14話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、これまで謎に包まれていた養護教諭・白石先生のキャラクターが深く掘り下げられた、非常に濃密な回でした。雨の保健室という舞台設定も相まって、まるで上質なサスペンス映画を見ているかのような、大人びた雰囲気が漂っていました。
白石先生は、ただの美しいだけの女性ではありません。怨馬の危険なオーラに怯えるどころか、対等に言葉を交わし、自らも「毒」を持つことを示唆する。彼女が「ラフレシア」なのか、それとも「薔薇」なのか、その本性はまだ見えませんが、怨馬と渡り合えるほどの器の大きさと、底知れない何かを持っていることは間違いありません。
そして、「毒は好物だ」という怨馬のセリフ。これほど彼の本質を的確に表す言葉はないでしょう。彼は、常人が避けて通る危険や破滅にこそ、惹かれてしまう。まさに地獄の王位継承者にふさわしい価値観です。
そんな危険な二人の駆け引きから一転、最後は「遠足」という、いかにも学校らしいイベントで締めくくられるのが、この作品らしい緩急だと感じました。しかし、怨馬が「武松寺」という名前に見せた意味深な反応は、次の波乱を予感させます。平和な遠足が、地獄の教師の手によって、とんでもない課外授業へと変わってしまうのでしょうか。
【閻魔の教室】第14話のネタバレまとめ
- 雨の日の保健室で、怨馬と養護教諭の白石亜里沙が、お互いの本質を探り合うような、詩的で危険な会話を繰り広げました。
- 白石先生は怨馬の持つ自信に興味を示し、彼はそれを「才能だ」と一蹴しました。
- 二人の間の緊張感が高まり、怨馬が彼女を抱きしめると、彼女は自らを「棘のある薔薇」だと警告。それに対し、怨馬は「毒は好物だ」と答えました。
- 副担任の竹井先生が、翌日に1年生の遠足が控えていることを知らせに現れ、二人の密会は中断されます。
- 怨馬は遠足のスケジュールに目を通し、目的地の一つである「武松寺」という名前に、何かを思うような鋭い視線を向けました。
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