【60点の夫婦でいいのに】全話ネタバレ完全版|あらすじや感想を最終回までまとめてみた

「壮絶な復讐劇の結末が気になる」
「複雑な人間関係を時系列で整理したい」
「第二部の主人公は誰で、どんな物語が展開されるの?」
そんな思いで、漫画「60点の夫婦でいいのに」のネタバレ記事を探している方も多いのではないでしょうか。
この物語は、単なる不倫への復讐劇にとどまらず、世代を超える心の傷や、人がいかにして尊厳を取り戻していくかを描いた、重厚な人間ドラマです。この記事を読めば、壮大な物語の全貌を、最初から最後まで一気に理解することができます。
ただし、この記事は物語の核心に触れる全てのネタバレを含みます。そのため、これから初めて読む方の楽しみを損なう可能性があります点を、あらかじめご了承ください。
【60点の夫婦でいいのに】ってどんなあらすじ?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)
どんなあらすじ?世界観や設定をわかりやすく解説!
物語は大きく二つの部に分かれています。第一部は、一見平凡なマンションを舞台に、主人公・沙紀が夫からの精神的な虐待と裏切りに立ち向かう壮絶な復讐劇です。家事や育児を点数で評価されるという異常な日常から、いかにして彼女が自尊心を取り戻し、協力者と共に反撃していくのかが描かれます。
第二部は、その十数年後が舞台です。第一部の登場人物たちの子供世代が主人公となり、親の過ちがもたらした「不幸の連鎖」というテーマと向き合います。過去のトラウマを抱えながら、新たな人間関係の中で幸せを模索する心理ドラマへと物語は深化していきます。
主要な登場人物を紹介
戸川沙紀(とがわ さき)
第一部の主人公。夫から受けるモラハラに耐える専業主婦でしたが、裏切りを知ってからは、冷静沈着な策略家としての一面を開花させ、復讐を主導していきます。
戸川尚弥(とがわ なおや)
沙紀の夫。傲慢で自己中心的な性格で、妻を点数で評価することに何の疑問も抱いていません。隣人の円佳と不倫関係にあります。
泉円佳(いずみ まどか)
沙紀の隣人で、尚弥の不倫相手。表向きは完璧な主婦を演じていますが、その内面は嫉妬深く、人を不幸に陥れることを厭わない悪女です。
泉宗一郎(いずみ そういちろう)
円佳の夫。妻の非道に長年苦しみながらも、娘のために耐え忍んできた心優しい男性。後に沙紀の最も強力な協力者となります。
宮辺梨佳(みやべ りか / 旧姓:泉)
第二部の主人公。円佳と宗一郎の娘。母が犯した罪のせいで心に深い傷を負っており、幸せになることに恐怖心を抱いています。
南陽菜(みなみ ひな / 旧姓:戸川)
沙紀と尚弥の娘。梨佳の親友であり、物語の良心ともいえる存在。梨佳を常に支え続ける、芯の強い女性です。
宮辺瑛次(みやべ えいじ)
第二部における梨佳の恋人。梨佳の過去をすべて受け入れる完璧な恋人に見えましたが、次第に支配的で自己中心的な本性を見せていきます。
【60点の夫婦でいいのに】最終回まで全話ネタバレ、あらすじ解説
1話ネタバレはこちら
主人公の沙紀が、夫の尚弥から家事全般を点数で評価されるという屈辱的な日々を送っている様子が描かれます。自己肯定感を失いかけた彼女は、完璧な主婦である隣人の円佳に憧れを抱いていました。しかし、尚弥が食事に文句をつけ、沙紀の家事を50点と切り捨てるなど、家庭内の空気は冷え切っていました。

【感想】 物語の導入として、主人公が置かれた息苦しい状況が非常に巧みに描かれており、読者の共感を誘います。日常に潜むモラハラの恐怖がリアルで、すぐにでも沙紀にこの状況から抜け出してほしいと願わずにはいられない、引き込まれるスタートでした。
2話ネタバレはこちら
沙紀は、尚弥のスマートフォンから、彼が円佳と不倫関係にあることを突き止めます。自分を「0点」と罵りながら、円佳との関係を「120点」と評価する残酷なメッセージを目にした沙紀。信じていた夫と、憧れていた隣人からの二重の裏切りに、彼女は絶望の淵に立たされます。

【感想】 信頼していた二人に同時に裏切られるという展開は、非常に衝撃的でした。特に、自分への評価と不倫相手への評価が「点数」という形で明確に示されるシーンは、この作品ならではの残酷さがあり、沙紀の絶望が痛いほど伝わってきました。
3話ネタバレはこちら
裏切りを知った沙紀は、娘・陽菜の「ママが悲しいと私も悲しい」という言葉に励まされ、復讐を決意します。ママ友たちに夫のモラハラを打ち明けて共感を得るとともに、同じく妻に裏切られていた円佳の夫・宗一郎と接触し、協力関係を結ぶことを決めるのでした。

【感想】 絶望から立ち上がる沙紀の姿に勇気づけられる回です。娘の存在や、ママ友たちとの連帯が彼女の力になるという展開は、ただの復讐譚ではない、人と人との繋がりの温かさを感じさせてくれました。ここから物語が大きく動き出す予感がします。
4話ネタバレはこちら
沙紀は、宗一郎と水面下で協力しながら、復讐の準備を進めます。まず手始めに、ママ友たちの前で、料理上手を装っていた円佳が実は家事代行サービスを利用していることを暴露。円佳の完璧な主婦という化けの皮を剥がし、彼女を精神的に追い詰めていきました。

【感想】 沙紀の反撃が始まり、読んでいて胸がすくような展開でした。武力ではなく、情報戦で相手の嘘を暴いていくという知的な復讐のスタイルが非常に面白く、沙紀の策略家としての一面が見え始めたことにワクワクしました。
5話ネタバレはこちら
沙紀が着々と不倫の証拠を集める一方、追い詰められた円佳は、沙紀の娘・陽菜を連れ去るという暴挙に出ます。愛する娘にまで危害が及んだことで、沙紀の怒りは頂点に達し、尚弥と円佳への完全なる制裁を下すことを固く誓うのでした。

【感想】 物語の緊張感が一気に高まる回でした。円佳の行動は常軌を逸しており、彼女の底知れない悪意には恐怖すら覚えます。しかし、この非道な行いが、沙紀の復讐への覚悟を決定的なものにしたという意味で、物語の重要な転換点となりました。
6話ネタバレはこちら
沙紀は、陽菜を無事に救出。この事件をきっかけに、これまで妻の行動に目をつぶってきた宗一郎も完全に覚醒し、沙紀との共闘を決意します。二人は、マンションの住民が全員集まる「総会」を復讐の舞台に定め、尚弥と円佳を理事会の役員に立候補させるという壮大な計画を始動させます。

【感想】 沙紀と宗一郎が、ただの協力者から本当の意味での「同志」になる、非常に胸が熱くなる展開です。復讐の舞台としてマンションの理事会を選ぶというアイデアが秀逸で、これから始まるであろう公開処刑への期待感が最高潮に達しました。
7話ネタバレはこちら
復讐の舞台であるマンション総会当日。沙紀と宗一郎は、住民たちの前で、尚弥と円佳の不倫、モラハラ、そして誘拐未遂といった全ての罪状を、証拠と共に暴露します。全てを白日の下に晒された二人は社会的信用を失い、完全に破滅するのでした。沙紀は最後に、二人に向かって「あなたたちは0点です」と言い放ちます。

【感想】 これまでの鬱憤が全て晴れる、最高のカタルシスが得られる神回でした。証拠を次々と突きつけられ、醜態を晒す不倫カップルの姿は痛快そのものです。特に、沙紀が彼らから浴びせられ続けた「点数」という言葉で断罪するラストは、見事な締めくくりでした。
8話ネタバレはこちら
全てに決着がついた後、沙紀と宗一郎はそれぞれの配偶者と離婚。沙紀は娘と共に新たな人生を歩み始め、宗一郎とは育児を協力しあう良き「同志」となります。一方、破滅した円佳の過去が描かれます。彼女の母もまた夫に裏切られており、円佳は「不幸の連鎖」を断ち切ろうと誓っていました。しかし、その誓いを果たせなかった娘・梨佳の視点へと物語は移っていきます。

【感想】 それぞれのキャラクターのその後が丁寧に描かれ、物語が綺麗にまとまったという印象です。特に、沙紀と宗一郎が恋愛関係ではなく「同志」となる結末は、非常に誠実で好感が持てました。そして、円佳の娘・梨佳へと物語が引き継がれるラストは、この作品のテーマの深さを感じさせました。
9話ネタバレはこちら
物語は十数年後へと移り、円佳の娘・梨佳が新たな主人公となります。母の罪によるトラウマに苦しむ彼女でしたが、恋人・瑛次の支えで少しずつ前を向いていました。しかしある日、瑛次のスマホに、梨佳の親友・陽菜からの親密なメッセージを発見してしまいます。母が引き起こした悪夢が、今度は自分に降りかかるのではないかという恐怖に、梨佳は苛まれます。

【感想】 主人公が交代するという大胆な展開に驚かされましたが、物語のテーマである「不幸の連鎖」をより深く描くための見事な構成だと感じました。梨佳が抱えるトラウマの描写は非常にリアルで、彼女の視点から描かれる新たなサスペンスに、一気に引き込まれました。
10話ネタバレはこちら
梨佳は、親友である陽菜に「瑛次と不倫してる?」と直接問い詰めます。しかし、陽菜はそれをきっぱりと否定。学生時代、いじめられていた梨佳を陽菜が体を張って守ってくれた過去が回想され、二人の固い絆が描かれます。梨佳の疑いは、彼女のトラウマが見せた幻だったかと思われましたが、陽菜は梨佳に「瑛次さんが女の人といるところを見ちゃった」と衝撃の告白をします。その言葉が、梨佳の脳裏に母・円佳の悪意を蘇らせるのでした。

【感想】 二転三転する展開に翻弄される、非常に密度の濃い回でした。陽菜が梨佳の味方であることが示され安堵したのも束の間、今度は陽菜の言葉が引き金となり、梨佳は新たな疑心暗鬼に陥ります。トラウマが人の認知をいかに歪めるかというテーマが鋭く描かれており、物語の深さを改めて感じました。
11話ネタバレはこちら
梨佳と陽菜は和解し、友情を再確認します。しかし、恋人・瑛次の本性が徐々に明らかになっていきました。彼は梨佳の服装に口を出し、「僕の妻なんだから」と支配的な態度を見せます。そして、子どもを望まない梨佳を、心の中で「女として0点」と見下していたことが発覚。彼の優しさが偽りであったことを知った梨佳は、戦うことを決意し、陽菜を通して、母・沙紀に助けを求めるのでした。

【感想】 瑛次の正体が明らかになり、物語の構図がはっきりと見えた回でした。彼の優しさの裏に隠されたモラハラ気質は、第一部の尚弥を彷彿とさせ、まさに「不幸の連鎖」を象徴しています。絶望的な状況の中、梨佳が助けを求めた相手が、最強の経験者である沙紀だったというラストには、これからの反撃への期待感で胸が熱くなりました。


