おじいさんにとどめの元ネタは鼻矢印永井！パクリ騒動の全貌

めざましテレビでの放送事故とも言われる事態や炎上が話題となっており、公式な謝罪があるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。今回の騒動はパクリや著作権への意識不足が問われる事態に発展しており、人気芸人の粗品が鼻矢印永井の元ネタ動画を紹介して比較したことでさらに注目を集めました。

ネット上では厳しい批判だけでなく擁護の声も上がっていますが、今回の失敗や後悔を糧に今後どのような活動を展開していくのかが注目されています。

【騒動】おじいさんにとどめの元ネタは鼻矢印永井

めざましテレビでの披露が発端

2025年11月18日に放送されたフジテレビ系の情報番組「めざましテレビ」において、早朝の穏やかな空気が一変し、視聴者が騒然とする出来事が発生しました。番組のエンディングコーナーに、11月のマンスリーエンタメプレゼンターとして出演していたアイドルグループ「timelesz（タイムレス）」のメンバー、篠塚大輝さんが登場し、番組の締めくくりとして一発ギャグを披露したことがすべての始まりです。

通常、情報番組のエンディングといえば、その日の占い結果や明るい話題で視聴者を元気づけ、笑顔で送り出すことが求められる場面といえます。しかし、篠塚さんは童謡「大きな古時計」の誰しもが知るメロディに乗せて替え歌を歌い始めました。その内容は、原曲が持つ哀愁や温かさとは大きくかけ離れた衝撃的なものであり、歌いながらボクシングのパンチのようなジェスチャーをカメラに向かって行うという攻撃的なパフォーマンスでした。

生放送というやり直しのきかない環境下で行われたこのパフォーマンスは、スタジオにいた共演者たちの表情を凍りつかせただけでなく、朝の支度をしていたテレビの前の多くの視聴者にも大きな衝撃を与えました。これが単なる「若手が緊張してスベった」という笑って済ませられる範疇を超え、その後の倫理観や権利問題をめぐる議論を呼ぶ大きな発端となったのです。

不謹慎な歌詞内容で大炎上

篠塚さんが披露したギャグの具体的な歌詞は、「今は もう 動かない おじいさんにトドメ〜」というものでした。このフレーズに合わせて、彼は笑顔で拳を振り下ろして殴りかかるような動作を行いました。

このパフォーマンスが放送直後から瞬く間に炎上状態となった主な要因は、単に面白くなかったからではなく、以下の3つの観点から視聴者の不快感を招いたためと考えられます。

1. 朝の情報番組というTPOとの著しい不一致朝の時間は、多くの視聴者が1日の始まりを気持ちよく迎えたいと考えており、ニュース番組も爽やかさや安心感を重視した構成をとっています。そのような時間帯に、暴力や死、殺人などを連想させるような表現を行うことは、番組のコンセプトや視聴者の心情に対して極めて不適切であると受け止められました。
2. 高齢者をターゲットにした暴力表現「動かないおじいさん」に対して「トドメ」を刺すという表現は、身体機能が低下した高齢者や、抵抗できない社会的弱者への一方的な暴力を示唆しているように見えます。介護現場や高齢者医療に関わる人々、あるいは高齢の家族を持つ視聴者にとって、これは冗談として許容できるラインを超えており、倫理的な観点から強い拒否反応を示した視聴者が多くいました。
3. スタジオの空気感とフォローの限界ギャグが披露された瞬間、スタジオには笑い声ではなく、明らかに困惑した空気が流れました。ベテランの伊藤利尋アナウンサーが慌てて篠塚さんを抱きかかえるようにして「これで終わらせていいのか～！？」と絶叫し、笑いに変えてフォローしようと試みましたが、その場の凍りついた空気を完全に払拭することはできませんでした。

これらの要素が重なり、ネット上では「笑えない」「朝から非常に不快である」といった批判的な意見が殺到し、単なる失敗では済まされない事態となりました。

芸人の鼻矢印永井が考案者

今回の騒動で注目された「おじいさんにとどめ」というギャグですが、当初番組内で示唆されたような篠塚さんのオリジナル作品ではなく、あるお笑い芸人の持ちネタであることが判明しました。その考案者は、お笑い芸人の「鼻矢印永井（はなやじるしながい）」さんです。

鼻矢印永井さんは、これまでにも自身のSNSやYouTubeチャンネル、またはお笑いオーディション企画などでこのギャグを度々披露していました。リズムネタや一発ギャグを得意とする彼にとって、このネタは自身のキャラクターや個性を表現する大切な商売道具の一つだったと言えます。プロの芸人が試行錯誤して生み出し、自身の活動の中で育ててきたネタには、著作権に準ずるオリジナリティと敬意が払われるべきです。

しかし、今回の「めざましテレビ」での放送に際して、番組内や事前の告知で鼻矢印永井さんの名前がクレジットされることは一切ありませんでした。鼻矢印永井さんの知名度がまだ全国区ではなかったこともあり、放送を見た多くの視聴者は篠塚さんが自分で考えたネタ、あるいは番組スタッフが用意したネタだと思って見ていました。ところが、お笑いファンや一部の視聴者が即座に「これは鼻矢印永井のネタではないか」「見たことがある」と気づき、SNS上で指摘し始めたことで、元ネタの存在が広く知られることになったのです。

粗品が動画で無言の指摘を行う

この騒動にいち早く、かつ非常に効果的なメッセージ性を持って反応したのが、お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品さんでした。粗品さんは自身のX（旧Twitter）アカウントにおいて、過去に自身が関わったYouTube企画の動画を引用する形で投稿しました。

その動画は、2023年4月に公開された「お笑い自慢怪奇編＃5」というオーディション企画の一部です。動画の中では、参加者である鼻矢印永井さんが今回の問題となったギャグ「今は、もう、動かない～、おじいちゃんにトドメ～」を全力で披露し、それを見た審査員役の粗品さんが「なんでトドメさすねん」と鋭くツッコミを入れている様子が収められていました。

特筆すべきは、粗品さんがこの動画を投稿する際、特定の言葉や批判的なコメントを一切添えなかったことです。この「無言の提示」は、言葉で説明する以上に雄弁に以下の事実を世間に突きつけました。

• このギャグには明確な「元ネタ」と「考案者」が存在すること
• その元ネタは、すでにプロの芸人の間でも認知され、評価されているものであること
• オリジナルに対するリスペクトが欠けている現在の状況への強烈な違和感

粗品さんは常々、芸人のネタや権利関係、パクリ問題に対して厳しい視点を持っていることで知られており、今回の投稿も後輩芸人やクリエイターの権利を守るための行動だったと推察されます。

パクリ疑惑と自作発言の真相

今回の件が単なる「偶然のネタ被り」ではなく、悪質な「パクリ疑惑」として深刻化してしまった背景には、番組側の事前告知の内容が大きく関係しています。放送前日、「めざましテレビ」の公式SNSでは、今回の一発ギャグが篠塚さんの「自作」であるかのような予告がなされていました。

「自作ギャグを披露する」という触れ込みがあったにもかかわらず、実際の内容が既存の芸人のネタと酷似、あるいは一言一句違わず完全に一致していたため、これは偶然の一致ではなく、著作権侵害や盗作に近い行為ではないかという批判が強まりました。

権利関係と当事者の反応

以下の表は、今回の騒動における当事者の主張と対応を整理したものです。

鼻矢印永井さん本人は、自身のXで「ギャグパクられた上にめっちゃ炎上してる！！」とコメントし、困惑を示しました。しかし、彼は怒りを露わにして対立するのではなく、自身の他のギャグ動画を紹介するなどして、この突発的な注目をポジティブな方向へ転換しようとする賢明な姿勢を見せました。これにより、篠塚さん側は訴訟などの最悪のトラブルを免れた形となりましたが、「他人のふんどしで相撲を取ったうえにスベった」という事実は消えず、プロとしての意識の低さを指摘される結果となりました。

【波紋】おじいさんにとどめの元ネタに対する反応

放送事故レベルと評される理由

今回の出来事が単なる一過性の話題にとどまらず、「放送事故レベル」とまで強い言葉で評されているのには明確な理由があります。それは、公共の電波、特に生放送において守られるべき「安心感」や「信頼」が損なわれた瞬間に他ならないからです。

通常、情報番組のエンディングは、視聴者を元気づけ、明るい気持ちで1日を送り出すという重要な役割を担っています。しかし、今回のギャグは「動かないおじいさん」というフレーズが、リアルな死や過酷な介護現場を連想させ、さらに「トドメ」という言葉と暴力的なジェスチャーが決定的な不快感を与えました。これは番組が提供すべき「安心感」を根底から覆すものでした。

また、スタジオにいた他の出演者たちの反応も、事態の深刻さを如実に物語っていました。予定調和の笑いではなく、一瞬の静寂と戸惑い、そしてアナウンサーによる必死の収拾作業が画面を通して生々しく伝わったことで、視聴者は「見てはいけないものを見てしまった」という感覚に陥りました。このように、番組の進行を妨げ、視聴者に強い不安や不快感を与えた点が、放送事故に匹敵すると判断された大きな要因です。

ネット上の批判と擁護の声

SNSやインターネット上の掲示板では、今回の件に関して賛否両論、様々な意見が飛び交っています。大きく分けると、厳しい批判の声と、篠塚さんの立場や状況を慮る擁護の声の二つが存在します。

批判的な意見としては、やはり内容の不適切さを指摘するものが大半を占めます。「全国の高齢者に対してあまりにも失礼だ」「朝から気分が悪くなった」「アイドル以前に人としてどうなのか」といった、モラルや倫理観を問う厳しいコメントが多く見られます。また、元ネタがあるにもかかわらず自作として振る舞った点についても、「芸人へのリスペクトがない」「泥棒と同じだ」といった、クリエイターとしての資質を問う厳しい指摘がなされています。

一方で、擁護する声も少なからず存在します。その多くは、「まだデビューして間もない新人だから仕方ない」「一生懸命やろうとして空回りしただけ」「番組側が事前に止めるべきだった」というものです。篠塚さんが歌やダンス未経験からオーディションを経てデビューした経歴を持つことから、彼の不慣れな様子や過度な緊張を見て、同情するファンもいます。また、「関西ローカルのノリなら許されたかもしれない」といった、TPOのミスマッチを指摘しつつも本人を擁護する意見もありました。

事務所と制作側の責任問題

今回の騒動において、責任の所在は篠塚さん個人だけでなく、彼をマネジメントする事務所（STARTO ENTERTAINMENT）や、番組を制作したフジテレビ側にもあるのではないかという構造的な問題が指摘されています。

まず制作サイドについては、生放送とはいえ、事前の打ち合わせやリハーサルでネタの内容を確認できたはずだという声が強くあります。もし内容を知っていたのであれば、なぜこの不適切なネタを朝の爽やかな情報番組で採用したのか、その危機管理能力が問われています。公式SNSで「自作」と銘打って予告していた以上、番組側も内容を事前に把握していた可能性が高いと考えられ、チェック体制の甘さが露呈しました。

次にマネジメント側については、新人の教育不足や過密スケジュールが問題視されています。篠塚さんはデビューからまだ日が浅く、メディア対応やコンプライアンスに関する十分な教育を受けていなかった可能性があります。また、歌やダンスのレッスン、ライブツアーに加え、バラエティ番組への出演など、新人のキャパシティを超えた仕事を詰め込んでいる現状が、今回の準備不足や判断ミスを招いたという見方もできます。「鉄は熱いうちに打て」という方針が裏目に出た形とも言えるでしょう。

今後のアイドル活動への影響

この炎上騒動は、篠塚さん個人および所属グループ「timelesz」の今後の活動に少なからず影を落とす可能性があります。

最も懸念されるのは、CMスポンサーや企業案件への影響です。timeleszは現在、紳士服のAOKIなど複数の大手企業のCMに出演しています。企業はブランドイメージを何よりも重視するため、高齢者や一般視聴者を不快にさせるような言動があったタレントの起用には慎重にならざるを得ません。特に、今回のネタが「暴力」や「高齢者軽視」と捉えられたことは、幅広い年齢層をターゲットにする企業にとっては大きなマイナス要素となり得ます。

また、グループ全体のイメージダウンも避けられません。timeleszは新メンバーオーディションという大きな物語を経て注目を集めているグループですが、メンバー個人の失態がグループ全体の「未熟さ」や「危うさ」として認識される恐れがあります。篠塚さん自身も、今後はバラエティ番組などで「空気が読めない」「危なっかしい」というレッテルを貼られる可能性があり、起用する側もトラブルを恐れて二の足を踏むことになるかもしれません。信頼を回復するためには、誠実なパフォーマンスと、TPOをわきまえた言動を積み重ねていく長い時間が必要となるでしょう。

おじいさんにとどめの元ネタ騒動まとめ

• 問題のギャグは11月18日放送のめざましテレビで披露された
• 篠塚大輝が童謡の替え歌で高齢者を殴る仕草を行った
• 朝の情報番組に不適切な暴力表現として批判が殺到した
• ギャグの元ネタは芸人の鼻矢印永井の持ちネタだった
• 鼻矢印永井はネタを無断使用された被害者となった
• 霜降り明星の粗品が元ネタ動画を投稿し無言で指摘した
• 番組公式SNSが事前に自作ギャグと予告していた点が問題視された
• 著作権意識の低さと芸人へのリスペクト欠如が露呈した
• 放送事故レベルのスタジオの空気とアナウンサーのフォローがあった
• ネット上では不謹慎さへの批判と新人ゆえの擁護が対立した
• 制作サイドのチェック体制の甘さが指摘されている
• 事務所のマネジメント不足や過密スケジュールも背景にある
• CMスポンサーへの配慮不足が今後の活動リスクとなる
• 篠塚大輝は今後バラエティ番組での立ち振る舞いが厳しく見られる
• 信頼回復には誠実な活動とTPOの理解が不可欠である

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》