映画【ベネデッタ】エロいシーンを徹底解説

映画『ベネデッタ』について、どのようなエロいシーンがあるのか具体的に知りたいと思っていませんか。本作のあらすじに触れつつ、特に若き修道女バルトロメアとの官能的な関係や、物議を醸した衝撃的なディルドの登場シーンについて、多くの感想を交えながらその詳細を知りたい方も多いでしょう。
この記事では、R18指定となった本作の過激な描写について、物語の文脈と共に徹底的に解説します。
詳細なネタバレが知りたい方はこちらから↓↓

- どのようなエロいシーンがあるのか
- R18指定になった理由
- 監督が過激な描写に込めた意図
- 俳優陣の体当たりの演技
映画『ベネデッタ』エロいシーンをあらすじで解説
- 物語の衝撃的なあらすじ
- R18指定となった過激な描写
- 相手役バルトロメアとの出会い
- 二人が深める禁じられた同性愛
- 物議を醸すマリア像のディルド
物語の衝撃的なあらすじ
物語の舞台は、17世紀のイタリア・ペシア。幼い頃から聖母マリアと対話し、奇跡を起こすとされる少女ベネデッタは、6歳で修道院に入ります。純粋無垢なまま成人した彼女でしたが、ある日、父親からの虐待を逃れてきた若い女性バルトロメアを助けたことから、その運命は大きく動き始めます。
二人は指導係と見習いとして生活を共にするうち、互いに強く惹かれ合い、修道女としては決して許されない秘密の関係を深めていきます。時を同じくして、ベネデッタの身体にキリストと同じ聖痕が現れたことで、彼女は民衆から「聖女」と崇められ、若くして修道院長の座に就任。しかし、その権力の裏で、彼女とバルトロメアの愛欲はさらにエスカレートしていくのでした。この背徳的な関係が、やがて彼女を破滅へと導く異端審問の引き金となります。
R18指定となった過激な描写
本作が日本の映倫規定でR18+(18歳未満の鑑賞禁止)に指定された理由は、単に性的な描写が多いからだけではありません。むしろ、その描写が持つテーマ性や文脈が、指定の大きな要因と考えられます。
もちろん、主演のヴィルジニー・エフィラとダフネ・パタキアによる全裸での濡れ場は複数回登場し、そのどれもが非常に生々しく官能的に描かれています。しかし、それ以上に本作のレーティングを引き上げたのは、宗教的なタブーに踏み込んだ冒涜的なイメージと、凄惨な拷問シーンを含む暴力描写です。特に、神聖なはずの礼拝堂で喘ぎ声が響くシーンや、後述する聖母マリア像を用いた性具の使用は、信仰を持つ人々にとっては強い不快感を抱かせる可能性があります。このように、性、暴力、そして宗教的冒涜という三つの要素が絡み合うことで、本作は単なるエロティックな作品ではなく、成熟した観客向けの思索的な問題作となっているのです。
相手役バルトロメアとの出会い
ベネデッタの運命を大きく変える女性、バルトロメアは、物語に嵐を呼び込む存在として登場します。父親と兄からの性的虐待という過酷な状況から逃れ、雨の夜に修道院の門を叩く彼女は、教養とは無縁で、野性的で奔放な魅力に満ちています。
ベネデッタは彼女の指導係を命じられますが、出会って間もなく、体を洗うために裸になることを全くためらわないバルトロメアの姿に、ベネデッタは動揺を隠せません。戒律に縛られ、抑圧された世界で生きてきたベネデッタにとって、バルトロメアの剥き出しの生命力と屈託のなさは、抗いがたい魅力と同時に、自らの信仰を揺るがす危険な誘惑として映ったことでしょう。この出会いの瞬間から、二人の間には張り詰めた緊張感と官能的な空気が流れ始め、物語は禁断の領域へと足を踏み入れていきます。
二人が深める禁じられた同性愛
ベネデッタとバルトロメアの関係は、当初のシスターフッド(姉妹愛)から、急速に肉体的な欲望を伴う同性愛へと発展していきます。閉鎖された修道院の、カーテン一枚で仕切られただけの空間で、二人は夜ごと肌を重ねるようになりました。
ポール・バーホーベン監督は、この禁じられた愛の描写を、決して感傷的には描いていません。むしろ、二人の行為は時に遊びのように無邪気で、時に激しい情熱を伴う、極めて人間的な営みとして映し出されます。礼拝の最中にこっそりと相手の体に触れるといったスリリングな描写から、院長室という密室で繰り広げられる大胆な情事まで、その関係性はベネデッタが権力を手にするにつれて、より過激で公然としたものへと変化していくのです。17世紀当時、同性愛が死罪にも値する重罪であったことを考えると、彼女たちの行為は常に死と隣り合わせの危険なものであり、その背徳感が一層の官能性を生み出しています。
物議を醸すマリア像のディルド
本作におけるエロティックな描写の中で、最も衝撃的で物議を醸すのが、聖母マリア像をかたどったディルド(性具)の登場シーンです。ベネデッタをさらに喜ばせたいと考えたバルトロメアは、ベネデッタが幼い頃から大切にしていた小さな木彫りのマリア像の下半分をナイフで削り、男性器の形をした性具へと作り変えてしまいます。
そして彼女は、「私の指より奥まで届く」と言い、その冒涜的な道具を使ってベネデッタと交わるのです。このシーンは、神聖なる信仰の象徴(聖母マリア)が、最も俗なる肉欲の道具へと転化する瞬間を克明に描いています。これは、ベネデッタの中で「神への愛」と「バルトロメアへの愛」が危険な形で混然一体となっていることを象徴する、本作のテーマを凝縮した極めて重要な場面です。この行為が、後に修道院長フェリシタに覗き見られたことで、ベネデッタは破滅的な異端審問へと追い込まれていくことになります。
『ベネデッタ』エロいシーンへの感想と監督の意図
- 主演ヴィルジニーエフィラの熱演
- 覗き見るシャーロットランプリング
- 鬼才ポールバーホーベンの演出
- 観る者のリアルな感想まとめ
- 『ベネデッタ』のエロいシーン総括
主演ヴィルジニーエフィラの熱演
本作の成功は、主人公ベネデッタを演じたヴィルジニー・エフィラの、まさに体当たりと言うべき熱演なくしては語れません。彼女は、神の啓示に打ち震える敬虔な聖女の顔と、同性の恋人との快楽に溺れる罪人の顔という、極端な二面性を持つ複雑なキャラクターを見事に体現しました。
特に、全裸での長時間の濡れ場や、自らを傷つけ聖痕を偽装するシーン、そして神が乗り移ったかのように叫び声をあげる場面など、精神的にも肉体的にも極めて過酷な要求に応えています。彼女の演技は、単に扇情的なだけでなく、ベネデッタが抱える信仰と欲望の狭間での葛藤や、権力への渇望、そして孤独といった内面を繊細に表現しており、観る者に強烈な印象を残します。この難役を演じきった彼女の女優としての覚悟と力量は、高く評価されるべきでしょう。
覗き見るシャーロットランプリング
イギリスを代表する大女優シャーロット・ランプリングが演じる修道院長フェリシタは、物語における重要な役割を担っています。彼女は、ベネデッタとバルトロメアの禁断の関係を、壁の覗き穴から冷徹な視線で見つめる「観察者」です。
信仰よりも修道院の経営と秩序を重んじる現実主義者の彼女にとって、ベネデッタたちの行為は、単なる戒律違反以上に、自らの権威を脅かす危険な逸脱でした。彼女が二人の情事を覗き見るシーンは、観客に一種の背徳的なスリルを与えると共に、この密告が後の悲劇的な異端審問へと繋がっていくことを予感させます。シャーロット・ランプリングは、セリフの少ない場面でも、その鋭い眼差しだけで嫉妬、嫌悪、そして権力者としての計算といった複雑な感情を表現し、物語に重厚なサスペンスをもたらしています。
鬼才ポールバーホーベンの演出
御年80歳を超えて本作を監督したポール・バーホーベンは、そのキャリアを通じて一貫してセックスとバイオレンス、そして社会の偽善をテーマに描いてきた鬼才です。『氷の微笑』や『スターシップ・トゥルーパーズ』といった過去作と同様に、『ベネデッタ』でも彼の挑発的なスタイルは健在です。
彼は、本作のエロティックなシーンを、単なる見世物としてではなく、物語のテーマを掘り下げるための重要な要素として演出しています。修道院という最も神聖で抑圧的な空間でこそ、人間の欲望はより剥き出しになり、過激な形で噴出するというのが彼の視点です。また、彼はベネデッタの奇跡を客観的な視点で描き、それが本物か偽物かの判断を観客に委ねます。この曖昧な演出によって、信仰とは何か、奇跡とは何か、そして権力はいかにして生まれるのかという、普遍的で根源的な問いを私たちに突きつけてくるのです。
観る者のリアルな感想まとめ
本作の過激な内容は、世界中の観客から様々な感想やレビューを引き出しました。その反応は、まさに賛否両論と言えるでしょう。
肯定的な意見としては、「芸術的で、示唆に富んだ傑作」「人間の本質を鋭く描いている」といった、その大胆な表現とテーマ性を称賛する声が多くあります。特に、ヴィルジニー・エフィラの演技や、中世のイタリアを再現した美しい映像、そして監督の揺るぎない作家性を高く評価する映画ファンは少なくありません。
一方で、「不快で冒涜的」「ただの悪趣味なポルノ」といった否定的な意見も根強く存在します。特に宗教的な背景を持つ人々にとっては、神聖なものを弄ぶかのような描写は受け入れがたいものであり、強い嫌悪感を示す感想も見受けられます。このように、本作は観る者の価値観や倫理観を直接的に揺さぶるため、手放しで万人に勧められる作品ではないものの、強烈な議論を巻き起こす力を持った問題作であることは間違いありません。
『ベネデッタ』のエロいシーン総括
この記事で解説した、映画『ベネデッタ』のエロいシーンに関する重要なポイントを以下にまとめます。
- 修道女同士の禁じられた同性愛が物語の核となる
- 主演女優二名による全裸での濡れ場が複数存在する
- 単なる性的描写だけでなく、暴力や宗教的冒涜も含まれる
- R18指定はこれらの過激な要素が総合的に判断された結果
- 奔放な修道女見習いバルトロメアがベネデッタを誘惑する
- 聖母マリア像を削って作ったディルド(性具)が登場する
- このディルドの使用が、物語の転換点となる重要な場面
- 監督ポール・バーホーベンの挑発的な演出が健在
- 主演ヴィルジニー・エフィラの体当たりの熱演が光る
- シャーロット・ランプリング演じる院長が二人の関係を覗き見る
- 信仰と欲望の境界線を描くための重要な要素として描写される
- 観客の反応は「芸術的」という称賛と「冒涜的」という批判に分かれる
- 聖と俗が混然一体となった、バーホーベン監督らしい作風
- 成熟した観客向けの、思索的で問題提起的な内容
- 17世紀に実在した修道女の裁判記録がベースとなっている


