映画【六人の嘘つきな大学生】ネタバレ!真犯人の正体と結末解説

ずっちー

こんにちは。コミックコミュニティ、運営者の「こまさん」です。

浅倉秋成さんの大ヒットミステリーを実写化した映画「六人の嘘つきな大学生」ですが、皆さんはもうご覧になりましたか。就職活動という、誰もが人生で一度は経験する「自分を偽る場」を舞台にしたこの物語は、単なる犯人探しに留まらない深い人間ドラマが魅力ですよね。ネット上でも、衝撃の結末や真犯人の意外な正体、そして作中に散りばめられた緻密な伏線回収について多くの感想が寄せられています。

特に、映画と原作との違いや、登場人物たちの複雑な相関図を改めて確認したいという方も多いはずです。この記事では、六人の嘘つきな大学生のネタバレ情報をどこよりも詳しく、かつ誠実にお伝えしていきます。一度見ただけでは気づかなかった隠された意図や、物語の背景にあるメッセージを紐解いていくので、読み終わる頃には作品への理解がより一層深まっているかなと思います。

この記事を読むと以下のことが理解できます
  • 就職試験という密室で起きた前代未聞の告発事件の全貌
  • 波多野祥吾が自ら犯人を名乗り出た真実の理由
  • 真犯人が見落とした「スミノフ」というお酒に隠された決定的なミス
  • 主要キャラクター全員の過去と、最後に明かされる驚きの善意

【六人の嘘つきな大学生】ネタバレと物語のあらすじ

この物語の魅力は、何と言っても「仲良しグループ」だったはずの六人が、たった一つの椅子を奪い合うことで崩壊していく心理描写にあります。まずは、彼らがどのような状況で極限状態に追い込まれていったのか、そのあらすじをじっくりと振り返ってみましょう。

就職試験の最終選考で起きた密室の悲劇

物語の舞台となるのは、就活生の間で絶大な人気を誇るIT企業「スピラリンクス」です。初任給50万円という破格の条件もさることながら、急成長を遂げるその企業文化に惹かれ、応募総数はなんと5,000人を超えていました。その熾烈な倍率を勝ち抜き、最終選考に残ったのが、波多野、嶌、九賀、袴田、矢代、森久保の六人です。彼らは一ヶ月後の最終選考に向けて、全員で内定を勝ち取るために定期的に集まり、協力して対策を練る「チーム」のような絆を育んでいました。しかし、その信頼関係は、本番直前に通達された一通のメールによって無惨にも引き裂かれることになります。

スピラリンクスから届いた非情な変更通知

  • 当初の予定:六人で協力してグループディスカッションを行う
  • 変更後の内容:採用枠が「一人」になり、六人で話し合って内定者を決める
  • 決定方法:30分に一度、最もふさわしい人物に投票し、その結果で決定する

昨日までの「仲間」が、今日からは「蹴落とすべき敵」になる。この残酷なルール変更により、会議室は一気に殺伐とした空気に包まれます。それぞれが内定を手にしたいというエゴを抱えつつ、密室での話し合いがスタートしました。表面的には公平を装いながらも、内面では誰もが自分を選んでもらうための戦略を練り始める。この人間の心理的な変化こそが、物語を動かす大きなエンジンになっているんですね。私自身、就活の経験があるので、この状況がいかに胃の痛いものか、想像するだけで恐ろしくなります。

六人の学生を翻弄する謎の告発文

緊迫した雰囲気の中でディスカッションが始まると、さらなる異常事態が発生します。会議室の隅に、不自然に置かれた六通の封筒。その中には、六人それぞれの名前が書かれた小さな封筒が封入されていました。誰かが議論を有利に進めるため、あるいは特定の人物を失脚させるために用意した「爆弾」です。最初に封筒を開けたのは、自称「フェア(公平)」を信条とする九賀蒼太でした。中に入っていたのは、その場にいるメンバーの一人の隠された過去を暴露する内容。ここから、聖人君子のような顔をして集まっていた学生たちの仮面が次々と剥がされていくことになります。

告発内容はどれも衝撃的なものでした。過去の犯罪紛いの行為、他人を傷つけた経験、周囲を欺いていた事実。誰かが一通開けるたびに、そのターゲットとなった人物の評価は地に落ち、投票権を持つ他のメンバーの顔色が変わっていきます。「自分だけは白でありたい」と願いつつ、他人の黒い部分を暴くことで自分が選ばれる確率を高めようとする。そんな卑劣な感情が、告発文という形をとって会議室を支配していきました。犯人が誰であるかさえ分からない状況で、全員が全員を疑う地獄絵図が完成してしまったのです。この展開は、まさにミステリーとしての面白さが凝縮されていますね。

袴田亮の過去と九賀蒼太の暴露

具体的にどのような暴露が行われたのか、その詳細を見ていきましょう。まず最初に矢面に立たされたのは、ムードメーカー的存在だった袴田亮でした。彼に突きつけられたのは「人殺し」という、就職活動以前に人間としての尊厳を揺るがす強烈なワードです。高校時代の野球部で彼がいじめを主導し、その結果一人の部員が命を絶ったという告発。袴田は激しく動揺し、それまでの明るいキャラクターが嘘のように崩れ去り、攻撃的な一面を見せ始めます。この「ギャップ」こそが、犯人の狙いだったのかもしれません。

次にターゲットとなったのは、リーダーシップを発揮していた九賀蒼太自身でした。彼の罪状は、過去の交際相手を妊娠させ、身勝手な理由で中絶を強要したという「ひとでなし」な振る舞いです。非の打ち所がないエリート候補に見えた九賀でさえも、裏では女性を傷つけていた。この事実は、会議室内の女性メンバー、特に嶌衣織や矢代つばさに強い嫌悪感を与えました。さらに、九賀が「フェア」という言葉を連発していたことが、今となっては滑稽な偽善にしか見えなくなる。このように、物語は個人の「最も知られたくない部分」を容赦なく抉り出していきます。彼らの苦悶する表情を見ていると、現代のSNS社会における「キャンセルカルチャー」のような怖さも感じてしまいます。

告発内容の連鎖

名前表の顔暴露された「罪」
袴田亮体育会系の熱血漢野球部時代のいじめ、自殺教唆
九賀蒼太冷静沈着なエリート交際相手への妊娠・中絶強要

矢代つばさの本性と森久保の秘密

暴露の矛先は女性陣にも向けられます。容姿端麗で華やかな印象の矢代つばさですが、彼女の封筒には「キャバクラ勤務」の事実が記されていました。彼女は「お酒の席でのマナーやコミュニケーションを学ぶためだ」と必死に弁解しますが、保守的な考えを持つメンバーからは「嘘をついて履歴書を偽った」と見なされてしまいます。実は彼女、高級ブランドのバッグを持っていたり、何気ない仕草にお酒の席の慣れが見えたりと、伏線は随所にあったんですよね。それを犯人は見逃さず、最も効果的なタイミングで突きつけたわけです。

一方、どこか影の薄い秀才タイプだった森久保公彦の過去は、さらに深刻なものでした。彼は学生時代、高齢者をターゲットにした「特殊詐欺グループ」に片足を突っ込んでいたというのです。これが事実であれば、採用どころか警察沙汰になりかねない内容。森久保は「自分は騙されただけだ」と主張しますが、その卑屈な態度は周囲の不信感を助長させるばかり。議論はもはや「誰が内定に相応しいか」ではなく、「誰が一番クズか」を決める審判の場と化してしまいました。六人はそれぞれ、自分が生き残るために他人の秘密を利用し、密告を推奨するような歪んだ空気に飲み込まれていったのです。このあたりの心理描写、人間の嫌な部分がリアルに描かれていて、本当に目が離せません。

波多野祥吾が背負った冤罪の行方

物語の前半のクライマックスは、主人公である波多野祥吾に全ての疑念が集中する場面です。議論が進む中で、告発文の封筒に使われていた写真の撮影場所やタイミングを分析した結果、一箇所にだけ全てのメンバーが居合わせる可能性があった日がありました。そして、その写真を撮影できたのが、メンバー内で唯一予定が空いていた波多野だけだったのです。さらに、波多野の封筒から出てきた自分の暴露内容は「未成年飲酒」という、他の五人に比べれば遥かに軽いものでした。これが決定打となります。五人は「波多野が自分が犯人であることを隠すために、自分の罪だけを軽くした自作自演だ」と断定しました。

波多野はしばらく沈黙した後、驚くべき行動に出ます。彼は否定することなく「僕が犯人だ」と認めたのです。そして、唯一暴露が残っていた嶌衣織の封筒について「彼女は真っ白だった。何も悪いことが見つからなかったから、何も入れなかった」と言い残し、自分への投票を拒否して退場します。結果、内定者は嶌衣織に決定しました。しかし、ここには大きな裏があります。 波多野は真犯人ではありませんでした。彼は犯人の正体に気づいていましたが、あえて罪を被ることで、大好きな嶌に内定を譲り、この最悪なディスカッションを終わらせようとしたのです。この自己犠牲的なラストシーンには、多くの人が涙したのではないでしょうか。彼の優しさが、この物語最大の「悲劇」を生んでしまったんですね。

【六人の嘘つきな大学生】ネタバレで判明する真犯人

波多野が去り、嶌が内定を得てから数年後。物語は第二章へと突入します。波多野が若くして病死したという訃報が届き、嶌は彼の妹から一通の封筒とUSBメモリを受け取ります。そこから、止まっていた時間が再び動き出し、隠されていた真犯人の正体が白日の下に晒されることになるのです。

犯人が見落としたお酒スミノフの正体

社会人となった嶌衣織は、波多野が遺した資料を読み解く中で、ある違和感に辿り着きます。それは、波多野を犯人と決定づけた「未成年飲酒の写真」です。写真の中で波多野が飲んでいたのは、実はビールではなく、色が似ているだけの「ぶどうジュース(ウェルチ)」でした。それ以上に重要なのが、写真の背景に写り込んでいた「スミノフ」というお酒のビンです。犯人は波多野を貶めるために「お酒を飲んでいる証拠」としてこの写真を選びましたが、そこには致命的な知識不足がありました。

真犯人を特定した決定的な矛盾

犯人はお酒を全く飲まない、あるいは飲めない体質だったため、背景に写っていたスミノフがお酒であることを認識できませんでした。もしお酒を知っている人物なら、より鮮明にお酒を飲んでいると分かる別の写真を証拠に使ったはずです。しかし犯人は、ジュースを飲んでいるだけの「ビールっぽく見える」不鮮明な写真を選んでしまった。このことから、真犯人はメンバー内でお酒に関する知識が皆無な人物、すなわち九賀蒼太であることが浮き彫りになったのです。

九賀は一貫して「フェア」を謳い、議論をリードしていましたが、実はその裏で緻密に告発計画を練っていました。お酒が飲めないという設定が、まさか数年後の伏線回収に繋がるとは、初めて見た時は鳥肌が立ちましたね。些細な描写一つ一つに意味がある、浅倉秋成さんの「伏線の狙撃手」としての本領が発揮された瞬間でした。

真犯人九賀蒼太の歪んだ犯行動機

では、なぜ優秀で内定確実と言われていた九賀が、あのような凶行に及んだのでしょうか。嶌が九賀を問い詰めると、彼はあっさりと自分の犯行を認め、その動機を語り始めます。彼の目的は、自分が内定を取ることではありませんでした。むしろ、その逆です。九賀の真の目的は、スピラリンクスの採用基準の無意味さを証明し、選考そのものをぶち壊すことでした。

彼には、自分よりも遥かに優秀で、尊敬していた親友がいました。しかし、その親友はスピラリンクスの二次面接で、担当者の気まぐれとも取れる理由であっさりと落とされてしまった。九賀は、「人の本質を見抜けない企業が、嘘で固めた就活生の外面だけで人生を決めている」という事実に強い憤りを感じていました。だからこそ、最終選考に残った六人の「裏の顔」を暴露することで、企業側に対し「お前たちが選んだ連中はこんなにクズばかりだぞ」と突きつけたかったのです。自分の過去さえも暴露の対象にしたのは、自分が犯人だと疑われないため、そして自分自身もまた「嘘つきな大学生」の一人であることを自覚していたからに他なりません。彼の行動は決して許されるものではありませんが、その根底にある「若者の純粋な怒り」には、どこか共感してしまう部分もあるんですよね。

嶌衣織の障がいと優先席の真実

この物語の評価を決定づけたのは、真犯人の特定後に明かされる「嶌衣織の足の障がい」に関する真実でしょう。嶌は幼少期の事故が原因で足が不自由であり、歩き方にわずかな特徴がありました。これを踏まえて前半の物語を読み返すと、それまで「自分勝手な悪行」に見えていた他メンバーの行動が、全く異なる意味を持ち始めます。実は、六人は互いの秘密を抱えつつも、嶌のことを心から気遣っていたのです。

メンバー告発で示された「悪意」隠されていた「真実の善意」
矢代つばさ優先席に堂々と座る「マナー違反」障がいを持つ嶌が座りやすいよう、先に席を確保した
九賀蒼太車いすスペースに駐車する「モラル欠如」足の不自由な嶌がオフィスまで歩く距離を短くするためだった
袴田亮デキャンタで大量に飲み物を頼む「強引さ」お酒が飲めない嶌が、気を遣わずジュースを飲めるようにするため

この大どんでん返しは、本当に見事です。一人の人間を「良い人」「悪い人」という二元論で判断することの危うさを、これ以上ない形で突きつけてきます。彼らは確かに嘘をついていましたが、同時に人としての優しさも持ち合わせていました。告発文は、その人の「悪」の部分だけを抽出して拡大鏡で覗かせたに過ぎなかったのです。私たちが日々ニュースやSNSで見る情報も、もしかしたらこの告発文と同じように、誰かの一側面を切り取っただけのものかもしれない。そんな深い教訓を、この「優先席の伏線」は教えてくれます。ちなみに、厚生労働省の指針でも、職場における配慮は多様な個性を尊重することから始まるとされていますが、学生たちが自発的にそれを行っていた事実は、彼らが本来「非常に優秀なチーム」であったことを示していますね。 (出典:厚生労働省『雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために』)

亡き波多野が遺したUSBと仲間の善意

物語のラスト、嶌は波多野が遺したUSBメモリのパスワードを解き明かします。パスワードは九賀の口癖であった「fair(フェア)」でした。その中に保存されていたのは、波多野が事件から半年間かけて、メンバー五人の「暴露された過去」の当事者たちを訪ね歩き、録音したインタビュー音声でした。波多野は、自分が犯人に仕立て上げられた後も、仲間たちを恨むのではなく、彼らの名誉を回復させるために動いていたのです。

インタビューの結果、袴田のいじめは誤解であり、彼はむしろ被害者を守ろうとしていたこと。森久保の詐欺関与も、彼が良心の呵責に耐えかねて自ら手を引いていたことなどが明らかになります。波多野は音声データと共に、「みんな、本当はいい人たちだったよ」というメッセージを遺していました。人は誰しも、他人には言えない傷や罪を抱えて生きている。けれど、それだけでその人の全てが決まるわけではない。波多野が最期に伝えたかったこのメッセージこそが、六人の嘘つきな大学生という物語の真の結末だったと言えるでしょう。彼は自分の死後、このデータが嶌に届くことを信じていた。その信頼の強さに、涙が止まりません。波多野こそが、誰よりも「人間」という存在を肯定していたんですね。

六人の嘘つきな大学生のネタバレまとめ

さて、ここまで六人の嘘つきな大学生のネタバレ情報を詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。この物語は、就活という特異な状況を通して、人間の多面性を描いた傑作です。真犯人である九賀の犯行も、波多野の冤罪も、全ては「断片的な情報だけで人を判断してしまう」という人間の弱さが引き起こした悲劇でした。しかし、最後に明かされたのは、そんな弱さをも包み込むような、仲間たちの不器用な善意だったのです。

映画や原作を振り返ると、彼らが嘘をついていたのは自分を守るためだけでなく、誰かを守るためでもあったことに気づかされます。就職活動において「嘘をつくこと」は避けられないかもしれません。でも、その嘘の裏側にどんな思いがあるのか。それを想像することの大切さを、この作品は教えてくれます。犯人の意外なミスから始まった真実の探究が、最終的には失われた絆を取り戻す救いの物語へと昇華していく構成は、本当にお見事でした。もし、まだ一度しか見ていないという方は、ぜひ「彼らの善意」を知った上で、もう一度最初から見返してみてください。きっと、全く別の景色が見えてくるはずですよ。

物語の詳しい相関図や、実写キャストによる細かな演技のニュアンスについては、ぜひ映画公式サイトもチェックしてみてください。浅倉秋成さんの他作品についても、当サイトでは順次解説していく予定です。ミステリーの醍醐味は、読み終わった後のこの「世界が変わって見える感覚」ですよね。また面白い作品があれば、一緒に語り合いましょう!

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。また次回の更新でお会いしましょう。こまさんでした!

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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