アニメ

漫画「みんな、ボドになった。 」11-20話のネタバレ解説・あらすじまとめ

ずっちー

「『みんな、ボドになった。』の結末はどうなるの?」「伏線や登場人物の関係性が複雑で、話を整理したい」と感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな皆様のご要望にお応えするため、11話から20話までの壮絶な展開を、各話のあらすじと感想を交えて時系列で分かりやすく解説いたします。

この記事を最後まで読めば、謎に満ちた村の全体像や、各キャラクターが抱える秘密を深く理解することができるでしょう。ただし、これは物語の核心に触れる完全なネタバレ記事です。ご自身の目で物語の衝撃を体験したいという方は、この先の閲覧には十分にご注意ください。

本作は、閉鎖的な村の奇妙な因習「ボド祭り」を巡り、主人公・沙織が絶望的な状況の中で、仲間たちと共に村の巨大な闇と自らの封印された過去に立ち向かう、息もつかせぬジャパニーズ・ホラー・サスペンスです。それでは、物語の深淵を一緒に覗いていきましょう。

【みんな、ボドになった。 】11話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

百一への疑念を抱く沙織の前に、クレープ屋の主人が現れ、「見誤ってはいけない」と警告し、13年前の「鬼夜沢クリーンセンター計画」に関する新聞記事のコピーを渡します。それをきっかけに、沙織の脳裏に小学5年生の夏の楽しかった記憶と、それが「こんな村 大嫌い」という憎しみで断ち切られる、封印された記憶の断片が蘇るのでした。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】11話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】11話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】物語が、村という外部の恐怖から、沙織自身の内面、つまり失われた過去の謎へとシフトしていく重要な回でした。13年前のクリーンセンター計画と沙織のトラウマに一体何の関係があるのか、新たな謎が提示されました。ラストに登場した地区長の粘着質な不気味さも、人間が持つ生理的な恐怖を掻き立てる見事な演出だと感じます。

【みんな、ボドになった。 】12話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

地区長からの執拗な誘いを、同級生の幸信が「口喧嘩の末に車を飛び出した」という嘘で救います。彼は沙織を村の危険から遠ざけるために追い出そうとしていたこと、しかしもう「手遅れ」であることを告白するのでした。家まで送ってもらった沙織ですが、その真っ暗な家の中には、母親ではない「何か」の気配が漂っていました。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】12話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】12話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】幸信が単なる敵役ではなく、沙織を救おうと苦悩する複雑な人物であることが明かされ、物語にぐっと深みが出ました。「手遅れだった」という彼の言葉が、この村の持つ逃れられない呪いを象徴しているようで、非常に重く響きます。悪夢が現実となって家にまで侵食してくるラストは、ホラーとして秀逸でした。

【みんな、ボドになった。 】13話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

暗闇にいたボドの姿をした何者かに襲われた沙織は、駆けつけた幸信によって再び救われます。彼の口から、この村が土地や学費、医療費まで面倒を見る代わりに、住民の生活を完全に支配する「仕組み」で成り立っていること、そしてその手厚い支援には「見返り」が存在することが語られるのでした。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】13話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】13話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】村の異常性が、ついに具体的な「仕組み」として明かされた衝撃的な回でした。手厚い福祉によって住民を縛り付けるという巧妙なディストピアの構造は、現実社会への風刺のようでもあり、背筋が凍る思いがします。善意に見せかけた完全な支配という構図が、この村の本当の恐ろしさを物語っています。

【みんな、ボドになった。 】14話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

沙織は家の中で、誰が置いたか分からない謎のファイルを発見します。中には物騒な物品リストの他、祭りの欠席者とその家族が、翌年のリストに「物品」として記載されているという、信じがたい記録がありました。沙織はファイルに隠された消された文字を鉛筆でこすり出し、そこに浮かび上がった「不要品」という言葉に戦慄します。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】14話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】14話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】この「不要品」ファイルは、物語の核心に迫る重要なキーアイテムですね。リストに人間が「物品」として記載されているというルールが、この村における人命の軽さを物語っており、吐き気を催すほどの恐怖を感じました。「不要品」という一言が持つ破壊力は凄まじく、読者の想像を掻き立てる最高の引きだったと思います。

【みんな、ボドになった。 】15話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

祭りの当日、沙織は村の監視の目に怯えながら集合場所へ向かいます。そこで再び地区長に絡まれますが、そこに現れたのは、かつての面影がないほどクールな青年に変貌した同級生・清太郎でした。彼は流暢な英語で地区長を威圧し、「二度と彼女に近寄るな」と一喝するのでした。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】15話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】15話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】息苦しい展開が続く中、清太郎の登場はまさに一筋の光でした。いじめられっ子だった彼がヒーローのように沙織を救うシーンは、非常に爽快感があります。彼の豹変ぶりは新たな謎を生みましたが、それ以上に、沙織に頼もしい味方が現れたという希望が、今後の展開への期待感を大きく膨らませてくれました。

【みんな、ボドになった。 】16話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

清太郎が昔から沙織を守っていたことが回想で描かれます。そして現在、沙織は言われるがままに支度を整え、個性を完全に消された「ボド」の一員として、祭りの行列に参加します。儀式後、支度部屋に戻ると、自分が隠していたはずの「不要品」ファイルが、荷物の中から跡形もなく消えていました。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】16話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】16話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】個性を消され、誰が敵で誰が味方かも分からない行列に加わるシーンは、集団心理の恐ろしさを感じさせます。そして、後半の密室ミステリーのような展開。唯一の手がかりであったファイルが盗まれたことで、沙織は完全に追い詰められます。犯人は誰なのか、その目的は何なのか、新たなサスペンスが生まれる見事な構成でした。

【みんな、ボドになった。 】17話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

祭りの後、再びボドに襲われた沙織は、またしても清太郎に助けられます。しかし、彼が語る救出の経緯には不自然な点が多く、沙織は疑念を抱き始めます。子供の頃の優しかった本当の清太郎の記憶と、目の前の男との間に存在する「違和感」。その正体に気づいた沙織は、ついに「あなた 誰なの…?」と問い詰めるのでした。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】17話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】17話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】ヒーローだと思っていた清太郎が、まさかの偽物だったという衝撃の展開でした。最初に結論を提示し、沙織がどうやって真相に気づいたかを後から描くという構成が、読者を物語に引き込む上で非常に効果的だと感じます。信頼できる仲間だと思っていた人物が、実は全くの別人だったという事実は、この村では誰も信じられないという絶望を改めて突きつけます。

【みんな、ボドになった。 】18話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

偽清太郎の正体は、本物の清太郎のオンラインゲーム友達、アメリカ人のウィリアムでした。彼の口から、本物の清太郎は「友達に人殺しをさせた」「今年僕の番が来る」というおぞましい遺書を残し、すでに自殺していたという、信じがたい事実が語られます。ウィリアムは、その遺書に書かれた「人殺しをさせられた友達」が沙織ではないかと問い詰めるのでした。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】18話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】18話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】一つの謎が解けたかと思えば、さらに重く、悲しい謎が提示される、まさにジェットコースターのような回でした。清太郎の死という事実はあまりにも衝撃的で、彼の遺した「友達に人殺しをさせた」という告白は、物語の前提を根底から覆します。沙織が単なる被害者ではなく、加害者であった可能性が示唆されたラストは、本作屈指のクリフハンガーです。

【みんな、ボドになった。 】19話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

ウィリアムの襲撃は、沙織の記憶を呼び覚ますための狂言でした。そこに百一と幸信が現れ、彼らが妹・実里の逃亡を手引きしていたことが判明。さらに、百一が沙織の荷物からファイルを盗んだ犯人であることも明かされます。そして物語の全ての始まりは、沙織の帰郷以前に、妹の実里が家で偶然「不要品」ファイルを発見してしまったことだったと語られます。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】19話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】19話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】登場人物たちの隠された関係性や目的が一気に明らかになり、パズルのピースがはまっていくようなカタルシスがありました。しかし、そのどれもが純粋な善意からではなく、それぞれの打算や取引に基づいていたという事実に、この村の人間関係の歪みを感じさせます。そして、全ての元凶が妹・実里の行動にあったというラストは、物語を全く新しい視点から見直させる、見事な締めくくりでした。

【みんな、ボドになった。 】20話のあらすじ・感想(ネタバレあり)はこちらから

清太郎の「自殺」は、祭への参加を拒んだことによる、一家全滅を避けるための、両親による偽装殺人だったというおぞましい推測が語られます。そして、ボドの真の役目もついに判明。村の掟に背き「不要品」と見なされた人間を、「廃棄」という名の元に殺害する「処理係」、すなわち処刑人になることこそが、「ボドになる」ということの本当の意味だったのです。

あわせて読みたい
【みんな、ボドになった。】20話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!
【みんな、ボドになった。】20話をあらすじから結末まで簡単にネタバレ解説!

【感想】物語の全ての謎が収束する、あまりにも悲しく、そして残酷な回でした。清太郎の死の真相、そしてボドの真の役目。提示された答えは、どれも想像を絶するもので、読後はしばらく言葉を失います。人間が人間を「不要品」として処理するシステム、そしてその処刑人に若者たちが仕立て上げられるという構図は、本作の恐怖が超常現象などではなく、人間の狂気そのものにあることを証明しています。

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました