漫画【ひと夏の共犯者】全話ネタバレ解説|あらすじや感想を最終回までまとめてみた

ずっちー

「【ひと夏の共犯者】の結末が気になるけれど、一から読む時間がない」
「登場人物が多くて、話の順番や関係性がわからなくなってきた」
「最終回を迎える前に、これまでの話をすべておさらいしたい」

この物語は、謎が謎を呼ぶ展開と、登場人物たちの複雑な心理描写が魅力ですが、その分、少し間が空くと話の繋がりを忘れてしまうこともありますよね。この記事では、そんなあなたのために、【ひと夏の共犯者】の第1話から最新話までの全あらすじを、ネタバレありで徹底的に解説していきます。

この記事を読めば、物語の最初から最後まで、すべての出来事や伏線を時系列で完全に把握できます。ただし、この記事は結末に関する重大なネタバレを全面的に含んでいます。ご自身の判断で読み進めていただくよう、お願いいたします。

【ひと夏の共犯者】ってどんなあらすじ?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)

どんなあらすじ?世界観や設定をわかりやすく解説!

物語は、主人公である大学生・岩井巧巳が、人生で唯一の「推し」であるアイドル・片桐澪の熱愛スキャンダルに絶望するところから始まります。傷心を癒やすため、亡くなった曾祖父の家がある田舎を訪れた巧巳でしたが、そこで雨宿りをしていたのは、なんと澪本人でした。彼女を匿うことを決意した巧巳は、アイドルの失踪を手助けする「共犯者」となります。

しかし、この出会いは、単なる逃避行の始まりではありませんでした。澪の熱愛相手の死、彼女の中に潜む「眞希」という別人格、そして彼女たちを追う親友や警察の存在。ひと夏の出会いは、巧巳を危険で悲しい殺人事件の渦中へと巻き込んでいくのです。

主要な登場人物を紹介

岩井 巧巳(いわい たくみ)

本作の主人公である大学生。アイドルグループ「AMEL」の片桐澪を熱心に応援していましたが、ひょんなことから彼女を匿うことになります。心優しく、澪や眞希のためなら自己犠牲も厭わない純粋さを持っていますが、その想いは次第に常軌を逸した狂信へと変わっていきます。

片桐 澪(かたぎり みお)

国民的アイドルグループ「AMEL」の絶対的センター。天真爛漫で心優しい性格ですが、恋人だった海斗からDVを受けていたという壮絶な過去を持ちます。極限状況に陥ると、別人格である「眞希」が現れます。

眞希(まき)

澪の中に存在する、もう一つの人格。澪を守るために生まれた存在であり、冷徹で計算高く、目的のためなら手段を選ばない危険な性格をしています。巧巳の忠誠心を試すような言動を繰り返します。

天瀬 愛衣那(あませ あいな)

「AMEL」のメンバーで、澪の唯一無二の親友。過去に絶望の淵にいたところを澪に救われた経験から、彼女に対して常軌を逸した執着と独占欲を抱いています。警察を手玉に取るほどの知能と行動力の持ち主です。

モナ

巧巳の幼なじみ。彼のことを心配して田舎を訪れ、事件に巻き込まれてしまいます。正義感が強く、登場人物の中では最も常識的な感覚を持っていますが、その優しさが仇となることもあります。

塔堂(とうどう)

海斗の殺人事件を追う、警視庁捜査一課の凄腕女性刑事。鋭い洞察力と「勘」を持ち、常識にとらわれない捜査で巧巳たちを追い詰めていきます。

【ひと夏の共犯者】最終回まで全話ネタバレ。あらすじ解説

1話ネタバレはこちら

大学生の巧巳は、熱愛報道が出た推しのアイドル・片桐澪に絶望していました。傷心を癒やすため訪れた田舎の曾祖父の家で、彼は雨宿りをする澪本人と遭遇します。

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【感想】物語の始まりとして、これ以上ないほどの衝撃的な出会いでした。一人のファンの絶望が、次の瞬間には当事者としての現実になるという展開は、読者の心を一瞬で掴む力があったと感じます。冒頭の後悔に満ちたモノローグが、この出会いの先に待つ過酷な運命を予感させて、期待が高まりました。

2話ネタバレはこちら

突然の出来事に動揺する巧巳でしたが、雨風をしのぐため、澪を家の中へ招き入れます。その際、澪は巧巳に「私のこと知ってますか?」と尋ね、彼は彼女を安心させるために、とっさに「さぁ」と知らないふりをするのでした。

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【感想】主人公が最初についた、この優しい嘘が全ての始まりになるという構成が見事です。もしここで彼がファンだと明かしていたら、物語は全く違う方向に進んでいたでしょう。この選択が、彼を単なる傍観者から「共犯者」へと変える、運命の第一歩だったのだと感じさせられます。

3話ネタバレはこちら

澪は巧巳に「少しの間ここに置いてくれませんか?」と涙ながらに懇願します。巧巳が戸惑っていると、彼女は対価として自分の体を差し出そうとする衝撃的な行動に出ました。彼はそれを制止し、彼女の願いを受け入れます。その直後、片桐澪が行方不明になったと、ニュース速報が世間に流れました。

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【感想】澪がどれほど追い詰められているかが伝わってくる、非常に痛々しい回でした。彼女の悲痛な願いと、それを受け入れた巧巳の決断の重みが、行方不明報道によって一気に現実味を帯びてきます。この瞬間、二人はもう後戻りのできない関係になったのだと、強く印象付けられました。

4話ネタバレはこちら

奇妙な共同生活が始まった翌朝、巧巳と澪は日用品を買いに出かけます。その店の週刊誌コーナーで、巧巳は信じがたい見出しを目撃しました。それは、澪の熱愛相手とされたミュージシャン・海斗が「死亡」したという、事件の様相を一変させる記事だったのです。

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【感想】ただの失踪事件ではなかった、という衝撃の事実が判明する回です。単なるスキャンダルからの逃避行だと思っていた物語が、一気に殺人事件という深い闇に包まれました。この展開には、読者として「ここから一体どうなってしまうんだ」という緊張感と興奮を覚えました。

5話ネタバレはこちら

巧巳は動揺を隠せないまま、澪と夕食の準備をします。澪が風呂に入っている隙に、彼はスマホで事件を検索し、海斗の死がただの事故ではなく、殺人事件として捜査されていることを知りました。その背後から現れた澪は、冷たい表情で「私は眞希」と名乗り、自らが別人格であることを告白します。

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【感想】殺人事件の次は、まさかの「別人格」登場という、二重の衝撃が襲ってくる回でした。おとなしくか弱い少女に見えた澪の中に、全く別の冷徹な人格が存在するという事実は、物語の謎をさらに深めます。この「眞希」という存在が、事件の鍵を握っていることは間違いなく、物語のミステリー性が格段に上がりました。

6話ネタバレはこちら

眞希と名乗る人格は、澪を守るために生まれたと語ります。巧巳は、1年前にライブで見た澪の一瞬の悲しい表情を思い出し、彼女たちを信じることを決意しました。しかし、その直後、近所からの通報で警察が家にやって来るという、絶体絶命の状況に陥ります。

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【感想】巧巳が澪を好きになった理由が、単なるアイドルの輝きではなく、彼女の持つ影の部分にあったという回想が、彼のキャラクターに深みを与えています。彼の愛情が本物だからこそ、この異常な状況を受け入れてしまうのだと納得できました。そして最後の警察の来訪という、これ以上ないほどのクリフハンガーが、次話への期待を極限まで高めてくれます。

7話ネタバレはこちら

眞希に後押しされた巧巳は、機転を利かせた嘘で警察を追い返すことに成功します。翌朝、元の人格に戻った澪と過ごしていると、巧巳の幼なじみ・モナが突然訪問。モナは一目で澪の正体に気づき、「あなたってアイドルの?」と問い詰めてしまいました。

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【感想】警察を切り抜けたのも束の間、今度は幼なじみという全く別の脅威が現れる展開にハラハラしました。秘密を知る人間が増えることで、物語の緊張感がさらに増していきます。純粋な善意で動いているであろうモナの存在が、皮肉にも彼らを追い詰めていくという構造が、非常に巧みだと感じました。

8話ネタバレはこちら

巧巳は何とかその場をごまかしますが、モナは澪を巧巳の彼女だと誤解します。モナから祭りに誘われると、澪の代わりに現れた眞希が、危険を承知で参加を決定しました。一方、事務所では、澪の親友・愛衣那が彼女に対して異常な執着を見せ始めています。

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【感想】この回から、物語の視点が複数に分かれ始め、群像劇としての面白さが出てきました。隠れ家でのドタバタと、事務所での不穏な動きが同時進行することで、物語の世界が一気に広がったように感じます。特に愛衣那の存在は不気味で、彼女が今後のキーパーソンになることを強く予感させられました。

9話ネタバレはこちら

祭りの準備中、モナは澪の浴衣姿の下に複数の痣があるのを発見します。彼女が痣の原因を問い詰めると、澪の脳裏に「殺すぞ」という男の怒声が響く、暴力的な記憶がフラッシュバックするのでした。

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【感想】和やかな雰囲気から一転、サスペンスフルな展開へと引き戻される回でした。澪の身体に残る痣という、見過ごすことのできない証拠。これが、彼女がただ逃げているだけではない、深刻な被害者である可能性を示唆しています。最後の暴力的なフラッシュバックは、事件の真相に繋がる重要な断片であり、読者の考察を掻き立てます。

10話ネタバレはこちら

澪は痣の理由を嘘でごまかし、三人は祭りへ向かいます。しかし、モナは彼女の嘘を信じておらず、一人でDV被害について調べていました。その夜、モナが見せたニュース速報で「澪が海斗からDVを受けていた可能性」が報じられると、澪の人格は再び眞希へと交代します。

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【感想】モナの優しさと鋭さが光る回でした。彼女がただの幼なじみではなく、真実を突き止めようとする探偵役の一面も担い始めたことで、物語に新たな推進力が生まれました。そして、ニュース速報をきっかけに眞希が再登場するシーンは、彼女が澪のトラウマと深く結びついた存在であることを改めて示しています。

11話ネタバレはこちら

眞希は、巧巳が過去についた嘘への「罰」として、彼にキスをします。彼女は、澪が抱える「癒えない傷」の全てを知る覚悟があるのかと巧巳に問い詰めました。その時、花火が打ち上がり、巧巳はもう後戻りできない運命を受け入れ、その瞬間を美しいと感じるのでした。

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【感想】巧巳が、単なる同情や成り行きではなく、自らの意志で「共犯者」になることを決意する、非常に重要な回でした。眞希からの問いかけは、彼がこれから背負うものの重さを示しています。それに対して、美しい花火を背景に覚悟を決める彼のモノローグは、悲壮感と純粋さが入り混じった、この作品を象徴するような名シーンだと感じます。

12話ネタバレはこちら

物語の視点は警察に移り、澪の親友・天瀬愛衣那への事情聴取が開始されます。愛衣那は担当刑事である塔堂の過去の不祥事を持ち出し、巧みに心理戦を仕掛けました。捜査資料から、愛衣那が壮絶な過去を持つことが判明し、取調の最後に彼女は「澪ちゃんの居場所を知っている」と衝撃的な発言をします。

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【感想】愛衣那の底知れなさが際立つ回でした。刑事相手に一歩も引かないどころか、逆に相手をコントロールしようとする彼女の姿は、まさに怪物。彼女の隠された過去が、その異常性の根源にあることを匂わせ、キャラクターの奥行きを深めています。最後の爆弾発言は、彼女が物語を大きく動かす存在であることを決定づけました。

13話ネタバレはこちら

愛衣那は「澪の居場所を知っている」という発言を「嘘」だと撤回します。彼女は、後輩刑事の三宅がファンであることを利用して彼を味方に引き入れ、秘密の連絡先を渡すことに成功しました。一方、祭りを終えた眞希は、巧巳に「すべてうまくいった」と告げた後、突然「今日でお別れ」と宣言します。

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【感想】愛衣那の策略家としての一面が全開でした。警察を手玉に取り、内部に協力者まで作ってしまう手腕は見事というほかありません。彼女の目的が全く読めないところが、物語のサスペンス性を高めています。そして、眞希の突然の別れの言葉。彼女の計画とは一体何だったのか、巧巳は用済みになってしまったのか、新たな謎が提示される引きが見事でした。

14話ネタバレはこちら

眞希は、モナに正体を知られたため、巧巳は「用済み」だと冷たく別れを告げます。巧巳は必死にすがりつき、眞希の全てを受け入れる「覚悟」を涙ながらに訴えました。彼の覚悟を試すため、眞希は「必要に迫られたら、モナを殺せるか?」という究極の問いを投げかけ、巧巳はそれを受け入れます。

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【感想】巧巳の純粋な想いが、狂信へと変貌する瞬間を描いた、あまりにも凄絶な回です。彼の愛情の深さが、人としての倫理観を壊してしまうという展開は、読んでいて非常に心が痛みました。彼が歪んだ幸福感に満たされるラストシーンは、この物語の持つ「純愛と狂気」というテーマを象徴しているように感じられます。

15話ネタバレはこちら

巧巳の忠誠心への褒美として、眞希は海斗が死んだ夜の出来事を語り始めます。回想シーンで、澪は海斗から常習的なDVを受けており、殺されかけた極限状況で、彼女を守るために眞希の人格が覚醒したことが明かされました。一方、三宅刑事は愛衣那に呼び出され、ホテルの部屋を訪れると、バスローブ姿の彼女に出迎えられます。

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【感想】事件の真相、そして眞希の正体がついに明かされる、物語の大きな転換点でした。彼女の行動が、澪を守るための必死の抵抗だったと知ると、これまでの彼女の言動の全てに切ない意味が生まれます。そして、巧巳の「俺が殺したかった」という言葉は、彼が真の意味で彼女の罪を分かち合う「共犯者」になった瞬間であり、感動的でした。

16話ネタバレはこちら

愛衣那は、ホテルで密会した三宅刑事を色仕掛けで誘惑し、油断させます。最終的に、彼女は三宅を薬で眠らせ、彼の警察手帳を奪い取ることに成功しました。しかし、塔堂刑事はその状況を把握しており、あえて愛衣那を泳がせるという作戦をとっていました。

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【感想】愛衣那の恐ろしさが存分に発揮された回でした。目的のためなら、ファンである刑事すら手玉に取り、犯罪行為も厭わない。彼女の覚悟は本物です。しかし、そのさらに上を行く塔堂刑事の存在が、物語を一層面白くしています。策略家同士のハイレベルな読み合いは、まるでチェスの名勝負を見ているかのようでした。

17話ネタバレはこちら

モナは巧巳の家を訪れ、澪の正体と、巧巳と一緒にいる理由を直接問い詰めます。澪(眞希)は、「犯人は自分のストーカーだ」という嘘の物語を作り上げ、モナに同情を求めました。しかし、モナはその嘘を見抜き、自らの手で巧巳を守ることを固く決意します。物語の最後、過去の回想で、巧巳が変装した愛衣那と偶然すれ違っていたことが明かされました。

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【感想】眞希とモナ、女同士の息詰まる心理戦が圧巻でした。眞希の巧みな嘘に対して、モナがただ流されるのではなく、自分の意志で巧巳を守ろうと決意するシーンは、彼女の成長と強さを感じさせます。そして、ラストの愛衣那と巧巳の過去の接点。この何気ない出会いが、現在の事件にどう繋がっているのか、新たな謎が提示され、物語の奥深さを感じました。

18話ネタバレはこちら

巧巳は、澪に「少し留守にする」とだけ告げ、どこかへ出かけてしまいます。一方、警察は天瀬愛衣那が大阪行きの新幹線に乗ったことを突き止め、彼女が澪の居場所に向かっていると判断し、尾行を続けました。愛衣那が目的地に到着したとの連絡を受け、塔堂は「楽しくなってきた」と不敵に笑い、チームに総動員をかけます。

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【感想】嵐の前の静けさを感じさせる回でした。巧巳が一体何のために家を空けたのか、という謎。そして、水面下で着々と進む警察の捜査。特に、塔堂刑事の「楽しくなってきた」というセリフは、彼女の絶対的な自信の表れであり、これから始まるであろう直接対決への期待感を煽ります。

19話ネタバレはこちら

天瀬愛衣那は、巧巳の留守中に隠れ家を突き止め、澪と再会します。愛衣那は影武者を使い、自身を尾行していた警察を完全に出し抜いていたことが判明しました。愛衣那は、澪が自分以外の男性に匿われていたことを知ると激しく嫉妬し、怒りを爆発させ、澪に強引にキスをするのでした。

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【感想】愛衣那の執着が、友情を通り越して狂気に達していることが明確に描かれた回でした。「見つけちゃった♡」というセリフの可愛らしさと、その裏にある底知れない怖さのギャップが印象的です。彼女にとって澪は、救うべき対象であると同時に、自分の所有物でもある。その歪んだ愛情が、今後の物語に大きな波乱を呼ぶことを予感させます。

20話ネタバレはこちら

物語は愛衣那の過去の回想シーンへと移り、彼女が「澪ちゃんが私を救ってくれた」と語り始めます。裕福なパトロンとの関係で生きてきた彼女は、そのパトロンが逮捕されたことで全てを失い、絶望の淵に立たされました。生きるためにAMELのオーディションを受けて合格しますが、そこで出会った片桐澪の純粋さに強烈な嫌悪感を抱き、アイドル活動の全てを見下していました。

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【感想】愛衣那という複雑なキャラクターの根源に触れる、非常に重い回でした。彼女のシニカルな性格が、壮絶な過去によって形成されたものだとわかると、単純な悪役として見ることができなくなります。特に、澪の純粋さに対して「反吐が出る」と感じるシーンは、彼女の心の傷の深さを物語っており、痛々しかったです。

21話ネタバレはこちら

回想は続き、澪は愛衣那の足にある自傷の痕に気づきます。しかし、澪はそれを咎めるのではなく、「頑張ったのね」と、彼女の苦しみを肯定する言葉をかけました。その後、事務所を去ろうとした愛衣那が週刊誌の記者に囲まれた際、澪が割って入り、彼女を守るために毅然と記者と対峙します。

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【感想】涙なしには読めない、あまりにも切なく、そして美しい回でした。愛衣那が澪に救われた理由が、ついに明らかになりました。誰にも理解されなかった自分の痛みを、ただ一言「頑張ったね」と受け入れてくれた存在。そして、世界中が敵になった時に、たった一人で盾になってくれた存在。愛衣那が澪に執着する理由が、痛いほど伝わってきて、胸が締め付けられました。

22話ネタバレはこちら

回想はクライマックスを迎え、澪は事務所を辞めようとしていた愛衣那を引き止めます。記者への暴行事件で炎上後、AMELは逆境の中でライブを決行。ステージ上で、澪は暴行の事実を認めた上で、「それでも愛衣那ちゃんのほうが大切なんです!」と叫び、愛衣那にキスをしました。

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【感想】愛衣那の過去編の締めくくりとして、これ以上ないほど劇的な展開でした。スキャンダルを逆手に取り、ステージ上での告白とキスで伝説へと昇華させる澪のアイドルとしての才覚と、友を想う気持ちの強さに圧倒されます。この出来事によって、二人の間に絶対的な絆が生まれたのだと、強く感じさせられる名シーンです。

23話ネタバレはこちら

巧巳を心配するモナは、交番で警官に質問し、彼が「犯人蔵匿罪」に問われる可能性があることを知ります。一方、巧巳は眞希に頼まれ、夜通し川辺で何かを探していました。彼はついに目的のキーホルダーを発見しますが、その直後、張り込んでいた塔堂刑事に身柄を確保されてしまいます。

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【感想】物語が再び現在へと戻り、一気に緊迫感が増しました。モナの行動が、結果的に巧巳を追い詰める可能性を示唆する皮肉な展開。そして、ついに警察の捜査の手が巧巳本人にまで及んでしまった絶望感。二つの視点から描かれることで、彼らがどれほど追い詰められているかが効果的に表現されていました。

24話ネタバレはこちら

川辺で塔堂刑事に確保された巧巳は、「家の鍵を探していた」と嘘をつきますが、簡単に見破られてしまいます。塔堂は、巧巳の身元を確認すると一旦解放するものの、彼が事件に関わっているという「勘」を強めました。自宅アパートに戻った巧巳の部屋には、無数の澪の写真の上に、血のような赤い塗料で「殺す」と書かれていました。

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【感想】塔堂刑事の有能さが光る回でした。彼女の鋭い洞察力の前では、巧巳の嘘など通用しないことがよくわかります。そして、何よりも衝撃的だったのが、巧巳の部屋の惨状です。あの「殺す」という文字は一体何を意味するのか。巧巳の狂気の表れなのか、それとも第三者による警告なのか。新たな謎が提示され、物語はさらに混沌としてきました。

25話ネタバレはこちら

愛衣那に逃げられ、警察の捜査は停滞していました。そこへフリーライターの梶博嗣が現れ、刑事である塔堂に情報の交換と協力関係を申し出ます。梶は、澪が九州へ向かった可能性と、海斗殺害現場には澪以外の「共犯者」がいたはずだという推理を披露しました。

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【感想】梶というトリックスターの登場で、物語が新たなステージに進んだと感じます。警察内部の人間ではない、第三者の視点が加わることで、事件の様相がまた違って見えてきました。「共犯者」という、読者が知っている事実を、ついに警察が掴みかけたという展開は、非常にスリリングでした。

26話ネタバレはこちら

巧巳が隠れ家に帰宅すると、そこには幼なじみのモナに加え、包丁を握った愛衣那がいました。一触即発の雰囲気の中、なぜか全員で愛衣那が作ったキムチ鍋を食べることになります。その頃、塔堂刑事は澪たちの潜伏先が「沙嶋」であることを突き止め、部隊を率いて現地へ向かうことを決定しました。

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【感想】緊迫した状況と、シュールな日常描写のギャップが面白い回でした。殺人事件の容疑者とその関係者たちが、真夏にキムチ鍋を囲むというカオスな光景は、この作品ならではの魅力です。しかし、最後の塔堂刑事のシーンで、その束の間の日常がもうすぐ終わりを告げることを予感させ、読者の緊張感を一気に引き上げます。

27話ネタバレはこちら

キムチ鍋の後、モナが状況を整理しようとしますが、愛衣那が会話の主導権を握ります。愛衣那は、自分もこの家に泊まると宣言。一方、塔堂刑事は部下に対し、管轄外でも捜査権限があることを説明し、「逃げられると思うなよ」と、犯人逮捕への強い決意を示しました。

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【感想】いよいよ物語の全ての役者が、沙嶋という一つの舞台に揃った、という印象です。隠れ家の中では、女たちの嫉妬と秘密が渦巻き、外では有能な刑事が着実に包囲網を狭めている。この息が詰まるような状況で、彼らはどんな選択をするのでしょうか。最終決戦の幕開けを告げる、静かながらも非常に密度の濃い回でした。

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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