漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】全話ネタバレ解説|あらすじや感想を最終回までまとめてみた

あなたは「セコケチ義妹がすべてを失った話」を読んで、こんなことを思っていませんか?
- 「SNSで話題だけど、どんな結末になるのか一気に知りたい!」
- 「話が複雑になってきたから、各話のあらすじを順番に整理したい」
- 「登場人物の関係性や、義妹の異常な行動の理由を詳しく知りたい」
この物語は、主人公が常識の通じない義妹の身勝手な行動に振り回され、心身ともに追い詰められていく様子が描かれています。しかし、ただやられるだけではなく、やがて夫や周囲の助けを得ながら反撃し、自らの幸せと尊厳を取り戻していく、非常に読み応えのある作品です。
この記事を読めば、最終回までの全話のあらすじが分かり、物語の全体像をスムーズに把握できます。
一方で、この記事は結末を含む完全なネタバレ記事です。そのため、ご自身で読み進める楽しみが減ってしまう可能性があります。また、各キャラクターの細かな心理描写や、胸がすくような反撃シーンの痛快さは、原作でしか味わえない魅力ですので、ご注意ください。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】ってどんなあらすじ?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)
ここでは、物語の根幹となるあらすじや、物語を彩る個性的な登場人物について解説します。この部分を読むだけでも、作品の全体像を掴むことができます。
どんなあらすじ?世界観や設定をわかりやすく解説!
この物語は、現代の日本を舞台に、ある家族に起こる壮絶なトラブルを描いた人間ドラマです。主人公・令美が、夫の弟の妻(義妹)である加恵の、常識を逸脱した「セコケチ」な行動に振り回されるところから始まります。結婚式の備品強奪、出産祝いの転売、金銭の無心など、エスカレートしていく義妹の非常識な要求。
それに伴い、夫との間に溝が生まれたり、友人関係に亀裂が入ったりと、令美の平穏な日常は次々と破壊されていきます。本作は、単なる嫁姑問題や親戚トラブルに留まりません。「家族とは何か」「人との適切な距離感とは何か」という普遍的なテーマを問いかけながら、理不尽に立ち向かい、大切なものを守り抜こうとする一人の女性の成長と戦いの記録です。
主要な登場人物を紹介
安田 令美(やすだ れいみ)
本作の主人公。心優しく常識的な女性ですが、義妹・加恵の度重なる嫌がらせに精神的に追い詰められていきます。しかし、家族を守るため、やがて毅然と立ち向かう強さを身につけていきます。
安田 賢一(やすだ けんいち)
令美の夫。基本的には心優しい人物ですが、養子という複雑な生い立ちからくる負い目があり、実の弟である浩二とその妻・加恵に強く出られないという弱さを持っています。物語を通じて、夫として、一家の主として成長していきます。
安田 加恵(やすだ かえ)
賢一の義妹で、本作最大のトラブルメーカー。異常なまでの自己中心性と金銭への執着心を持ち、平気で嘘をつき、他人を利用することに何の罪悪感も抱いていません。彼女の「セコケチ」な行動が、物語のすべての騒動を引き起こします。
安田 浩二(やすだ こうじ)
賢一の弟で、加恵の夫。兄である賢一に甘え、妻である加恵の暴走を止めることができない気弱な性格です。
義父
賢一の養父であり、浩二の実父。物語における良心的な存在で、家族間のトラブルを解決するために尽力します。病を患っており、彼の存在が物語の大きな転機となります。
義母
賢一の養母であり、浩二の実母。気弱な性格で、息子たちや嫁である加恵に強く意見することができず、結果的に問題を深刻化させてしまう一因となります。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】最終回まで全話ネタバレ。あらすじ解説
1話ネタバレはこちら
【あらすじ】 主人公・令美は、夫・賢一との結婚式で、初めて義妹の加恵と深く関わります。手作りのウェディンググッズを絶賛したかと思えば、式の直後に「どうせ邪魔になる」とほぼ全てを強奪。後日、令美の出産祝いとして、汚れた男の子用のお下がりを着払いで送りつけてきます。さらに、令美の家に押しかけては、友人からのお祝いの品まで勝手に持ち去る始末。令美とセコケチ義妹との長い戦いは、ここから始まりました。

【感想】 第1話から義妹・加恵の異常性が全開で、読んでいて唖然としました。人の善意や思い出の品を、自分の都合だけで奪い去る姿は「セコケチ」というより、もはやただの強欲です。幸せなはずの結婚や出産といったイベントに、ことごとく泥を塗られていく令美の心境を思うと、本当に胸が痛みました。
2話ネタバレはこちら
【あらすじ】 令美が奪われた品々は一向に返却されない中、今度は義父の誕生日会が開かれます。加恵はプレゼント代を払わずに連名にしてもらおうと画策しますが、令美の機転で阻止され逆ギレ。その後、令美は親しかった友人たちから避けられていることに気づきます。友人の一人から、その原因と思われる衝撃的な画像ファイルが送られてきたところで、物語は終わります。

【感想】 誕生日会でのプレゼント代タダ乗り作戦には、加恵の抜け目なさと面の皮の厚さに呆れ果てました。そして、物語の最後に示唆された友人関係の亀裂。自分の知らないところで人間関係を破壊されているかもしれないという恐怖は、これまでの金銭的な被害とは質の違う、陰湿な嫌がらせの始まりを感じさせ、非常に後味が悪かったです。
3話ネタバレはこちら
【あらすじ】 友人から送られてきた画像は、加恵が令美から奪った品々をフリマアプリで転売しているスクリーンショットでした。しかも、そこには「非常識な友人からのもの」など、悪意に満ちた商品説明文が。事実を知った賢一は激怒しますが、加恵は「妊婦だから」と開き直ります。後日、自身の出産を終えた加恵は、悪びれもなくお祝いを要求。令美はついに我慢の限界を迎え、反撃を決意します。しかしその矢先、自宅が荒らされ、空き巣被害に遭ってしまうのでした。

【感想】 フリマ転売という、現代ならではの陰湿な嫌がらせに戦慄しました。人の善意をお金に換えるだけでなく、人間関係まで破壊しようとする加恵の悪意は底が知れません。最後の空き巣被害は、もはや嫌がらせのレベルを超えた犯罪行為であり、物語が新たなステージに進んだことを感じさせました。
4話ネタバレはこちら
【あらすじ】 空き巣の犯人は、義母が持っていた合鍵を盗んで侵入した加恵でした。賢一は当初対応が遅れますが、義父からの厳しい叱責でついに覚醒します。義父が産着を取り返し、開かれた断罪の場で、令美は加恵の罪を糾弾し、親族の前で絶縁を宣言。賢一も妻を支持し、義弟夫婦との決別が確定します。しかし最後に、義父が自らの余命が長くないことを告白するのでした。

【感想】 義父の介入によって、ようやく事態が動いた回でした。賢一を叱咤し、自ら産着を取り返してくれた義父の行動は、まさに”お見事”の一言です。令美が毅然と絶縁を宣言するシーンは、彼女の強さが示されていて、非常に印象的でした。しかし、義父の病状告白という新たな問題が浮上し、一筋縄ではいかないことを予感させます。
5話ネタバレはこちら
【あらすじ】 義父は癌で余命わずかであること、そして賢一とは血の繋がりがない養子であるという家族の秘密が明かされます。義父の最後の願いで一度は「手打ち」となったものの、義父の死後、その葬儀の際に令美の娘のよだれが服に付いたとして、加恵がクリーニング代を請求してきます。この非常識な行動に完全に愛想が尽きた令美は、賢一の同意も得て、義弟夫婦と完全な絶縁を実行するのでした。

【感想】 人の死という厳粛な出来事の後でさえ、自分の金銭欲を優先する加恵の人間性には心底ゾッとしました。義父の最後の願いを踏みにじるかのようなこの行動が、令美の決意を決定的なものにしたのも頷けます。ようやく義弟夫婦との腐れ縁を断ち切ることができ、読者としても少しだけ安堵しました。
6話ネタバレはこちら
【あらすじ】 義父の死後、義母が令美の家に頻繁に訪れるようになります。その言動から、令美は義母と加恵の同居がうまくいっていないことを見抜きました。その後、義母が入院。お見舞いに行った病院で待ち構えていた加恵は、金の無心、マウント、そして亡き義父を冒涜するような暴言を繰り返します。最終的には、令美が「賢一のお金目当てで結婚した」と義母が言っていた、という嘘を吐き、令美の心を深く傷つけました。

【感想】 義父というストッパーを失ったことで、加恵の狂気がさらに加速した回でした。亡くなった人を「口煩いジジイ」と罵るシーンは、人として超えてはならない一線を軽々と超えており、強い嫌悪感を覚えます。「お金目当てで結婚した」という最後の侮辱は、人の尊厳を傷つけることに何の躊躇もない彼女の性格を如実に表していました。
7話ネタバレはこちら
【あらすじ】 病院での口論はエスカレートし、加恵は義母を「お荷物」「役立たず」と罵り、家を乗っ取る計画を明らかにします。さらに、賢一は昔から自分のことが好きだったと主張し、令美を「私の劣化版」「代用品」と侮辱。賢一と令美の離婚まで唆します。しかし、賢一は加恵の嘘を一部信じてしまい、令美の訴えを「大袈裟だ」と真剣に受け止めず、夫婦間に再び深い溝が生まれてしまうのでした。

【感想】 「あなたは私の劣化版」というセリフは、女性が言われて最も尊厳を傷つけられる言葉の一つではないでしょうか。加恵の底知れぬ悪意に戦慄しました。しかしそれ以上に、せっかく覚醒したと思った賢一が、またしても加恵の嘘に惑わされる姿には深い絶望感を覚えます。敵は加恵だけでなく、夫の「甘さ」でもあるのかもしれない、と感じさせる重い回でした。
8話ネタバレはこちら
【あらすじ】 病院からの帰り道、車中で令美は賢一の煮え切らない態度に激怒し、これまでの不満をすべてぶちまけます。賢一は、過去に加恵に「恩」を感じていたため強く出られなかったことを告白。令美から「今の家族は誰!?」と鋭く問われた賢一は、ついに過去との決別を決意し、「俺の大切な家族は令美たちだけだ」と力強く宣言します。しかし令美は、その言葉を信じるなら「行動と態度で示せ」と、彼の今後の覚悟を問うのでした。

【感想】 これまで燻り続けていた夫婦間の問題が、ついに火を噴いた壮絶な回でした。賢一が過去の呪縛から解き放たれ、「俺の大切な家族は令美たちだけだ」と叫んだシーンは、この物語の大きなカタルシスです。ようやく希望の光が見えた気がしました。とはいえ、令美が言うように「行動と態度」が重要。賢一がこれからどうやって覚悟を証明するのか、期待が高まります。
9話ネタバレはこちら
【あらすじ】 その夜、賢一は令美に「なぜ自分と結婚したのか」と尋ね、二人は出会った頃を静かに振り返ります。令美は、経済力などではなく、自分の研究に情熱を注ぐ賢一の人間性そのものに惹かれたのだと告白。二人は夫婦の絆を再確認しました。夫に任せるだけでなく、自らも行動することを決意した令美は、反撃の第一歩として、ブロックしていた加恵の連絡先を解除しました。

【感想】 嵐の前の静けさ、というよりは、嵐を乗り越えるための覚悟を固める、力強い夜明け前のような印象の回でした。賢一の問いに対する令美の答えが、彼の人間性そのものを肯定するものであったことに、二人の絆の深さを感じて胸が熱くなります。最後に令美が自ら戦うことを決意し、加恵のブロックを解除する姿には鳥肌が立ちました。
10話ネタバレはこちら
【あらすじ】 令美は加恵に電話をかけ、お見舞い返しを巡る攻防の主導権を握ります。「税理士に見せる」というパワーワードを切り札に、加恵の金銭的な不正を完全に封じ込めました。賢一も自らの意思で、今後は現金を持たず決済をカードやスマホに統一することを決意。令美は、お見舞い返しのリストから義母の交友関係を把握し、そこで加恵たちの嘘や義母の孤独を知ります。そして、問題の根源を探るため「加恵の実家」に興味を持つのでした。

【感想】 令美の華麗なる反撃が描かれ、非常に胸がすく回でした。「税理士に見せる」という一言で加恵を黙らせたシーンは圧巻です。賢一の具体的な行動の変化も見られ、夫婦が同じ方向を向いて戦い始めたことを実感できました。物語は、加恵というモンスターが生まれた背景を探るという、新たな深みへと向かうことを予感させ、非常に興味をそそられます。
11話ネタバレはこちら
【あらすじ】 義妹・加恵の異常性の根源を探るため、令美は彼女の実家を調査することを決意します。夫・賢一が持っていた結婚式の招待状を頼りに、令美は加恵の母が住む住所を特定。しかし、辿り着いた先は、ガラクタやゴミで埋め尽くされた「ゴミ屋敷」でした。家から現れた威圧的な女性は、なんと加恵の母親であることが判明。彼女はガラクタを分解して売ることで金銭を得ていると語り、娘と共通する歪んだ価値観を覗かせます。令美は覚悟を決め、加恵の母に「加恵さんの過去について知りたい」と、単刀直入に問いかけました。

【感想】 加恵というキャラクターの背景に迫る、非常に興味深い回でした。彼女の実家が、まさかあのような「ゴミ屋敷」だったとは…。この衝撃的な光景は、彼女の歪んだ価値観がどのような環境で育まれたのかを雄弁に物語っているように感じます。そして、初登場した加恵のお母さん。その強烈なキャラクターは、まさに「この母にしてこの娘あり」という言葉がぴったりです。最後の令美の直球の問いかけに、母親が何を語るのか、物語の核心に迫る次回の展開から目が離せません。
12話ネタバレはこちら
【あらすじ】 令美は、加恵の母から情報を引き出すため、「夫の浮気を疑う不憫な嫁」を演じる作戦に出ます。加恵の母は、娘が過去に賢一と浩二の兄弟を天秤にかけていたことをあっさりと認めました。さらに彼女は、加恵のことを「真性のクズ」と呼び、彼女がシスコンの父親から「お前に金を出す価値はない」と言われるなど、壮絶な精神的・経済的虐待を受けていた過去を暴露。母親自身も娘の進学を助けず、逆恨みしているなど、親子関係が完全に破綻していることが明らかになります。令美を加恵と同じ「被害者」だと認識した加恵の母は、令美に対して「手を組まない?」と共闘を持ちかけました。

【感想】 加恵の過去は想像を絶するほど過酷で、同情の余地がないと思っていた彼女の行動に、ほんの少しだけ憐れみの感情が湧いてしまったのも事実です。しかし、何よりも恐ろしかったのは、加恵の母親です。彼女もまた夫の被害者ではありますが、自分の娘を見捨て、今なお逆恨みしている姿は、加恵と同等かそれ以上に歪んでいると感じました。「この母にしてこの娘あり」とは、まさにこのことでしょう。最後の「手を組まない?」という母親からの提案は、まさに悪魔の囁き。令美がこの提案に乗るのか、目が離せません。
13話ネタバレはこちら
【あらすじ】 加恵の母が提案してきた「共闘」の内容は、令美の夫・賢一と加恵が不倫していると嘘の証言をする、という卑劣なものでした。令美がその悪魔の提案を拒絶すると、母親は逆上し、「産んで損した!」と娘への憎しみを爆発させます。立ち去ろうとする令美に対し、母親はガラクタを触った汚れた手で赤ちゃんを抱こうとしたり、情報料と称して加恵の連絡先を教えるよう脅迫したりしました。身の危険を感じた令美は、母親の追跡を振り切り、必死の思いでタクシーに乗り込み、その場から脱出することに成功しました。

【感想】 今回の話で、加恵の母親もまた、娘と同等かそれ以上に恐ろしいモンスターであることが確定しました。実の娘を陥れるために、平然と嘘の証言をしようと提案する姿には、もはやサイコパス的な狂気すら感じます。「産んで損した!」という絶叫は、彼女が母親である前に、自分の損得勘定でしか物事を考えられない人間であることを示していました。令美が決死の覚悟で逃げ出した判断は、本当に見事だったと思います。
14話ネタバレはこちら
【あらすじ】 令美から加恵の実家の惨状を聞かされた夫・賢一は、改めてことの深刻さを痛感し、反撃の準備を整えます。義母の退院祝いという名目で義実家を訪れた二人は、加恵の挑発を冷静にかわし、ついに賢一が「この家は売却しようと思ってる!」と爆弾を投下。狼狽する義弟夫婦に対し、賢一は家の維持コストや将来の介護問題などを挙げ、合理的な理由で反論します。追い詰められた義弟夫婦が、賢一が養子であることを罵っても、彼は全く動じず、「いらないから売るだけ」と冷徹に言い放ち、過去のトラウマを完全に克服した姿を見せました。

【感想】 今回の話は、これまでの鬱憤がすべて吹き飛ぶような、最高のカタルシスに満ちた回でした。何よりも、賢一の完全覚醒が素晴らしかったです。彼が最も触れられたくないであろう「実子ではない」という事実を突きつけられても、全く動じずに「いらないから売るだけ」と言い切ったシーンには鳥肌が立ちました。それは、彼が過去の呪縛から完全に解き放たれ、令美と娘という「今の家族」こそが自分のすべてだと確信した、力強い証明だと感じます。
15話ネタバレはこちら
【あらすじ】 賢一の「家を売却する」という宣言に対し、加恵は「彼の持ち分を数十万円で譲ってもらう話」だと、ありえない解釈をして要求。要求が通らないと見るや、今度は義母が加勢し、すべてのトラブルの原因は令美にあるかのような嘘の主張を繰り広げます。義弟・浩二が「家族だから」という言葉で問題をうやむやにしようとしたことが引き金となり、ついに賢一が激昂。彼は反撃の切り札として、加恵が夜中に子供たちを家に置いたまま外出していた「育児放棄」の証拠となる録音データを再生しました。

【感想】 前半の加恵の宇宙人ぶりに呆れ、後半の賢一の覚醒ぶりに震える、感情のジェットコースターのような回でした。「数十万で家を売って」と笑顔で言う加恵の姿は、もはや狂気の沙汰です。最後の「育児放棄」という新たな爆弾は、これまでの金銭トラブルとは次元が違います。この決定的証拠を突きつけられた時、加恵と彼女を庇い続けてきた浩二がどんな顔をするのか、賢一の華麗なる反撃の続きが楽しみでなりません。
16話ネタバレはこちら
【あらすじ】 賢一が再生した録音データにより、加恵が令美を侮辱し、賢一を誘惑、さらには金銭を強請っていたことが明らかになりました。令美も、加恵が常習的に育児放棄を行っていたことや、義母へのお見舞いを横領していた証拠を突きつけます。全ての悪行が暴かれ、ついに夫である浩二から「この家から出て行ってくれ」と三行半を突きつけられました。なおも家に執着する加恵に対し、賢一は「この家の名義人は俺だ」という衝撃の事実を告白。家は賢一の実の親の遺産であり、加恵たちには一切の権利がありませんでした。

【感想】 今回の話は、これまでの全ての伏線が回収され、悪事が断罪される、まさに完璧な最終回のような展開でした。読者が抱えてきた鬱憤をすべて吹き飛ばしてくれる、最高のカタルシスを感じます。特に、家の本当の所有者が賢一だったという大どんでん返しは、加恵の野望を木っ端微塵に打ち砕く、これ以上ないほど痛快な結末でした。彼女が執着し続けたものすべてが、最初から手の届かない場所にあったという皮肉。まさに自業自得です。
17話ネタバレはこちら
【あらすじ】 家を追い出されることになった加恵は、夫や義母、賢一に責任転嫁し、逆上しました。その中で賢一は、亡き義父の収入と不釣り合いな暮らしぶりに疑問を持ち、調査していたことを明かします。追い詰められた義母は、亡き義父が賢一の実の両親が遺した莫大な遺産を投資で使い込み、その事実を隠蔽していたことを白状。さらに、加恵はその秘密を偶然知り、義母を脅迫して家の中で権力を握っていたことも明らかになりました。すべての真実が暴かれた後も、令美は加恵を家から追い出すという決意を揺るがせませんでした。

【感想】 この物語は一体どこまで闇が深いのかと、読んでいて眩暈がしました。信頼していた義父が、実は息子の遺産を使い込んでいたという事実は、あまりにも衝撃的です。そして、その弱みに付け込んで義母を脅迫し、家を支配していた加恵の悪辣さ。彼女の行動原理のすべてが、金と支配欲に根差していることが改めて分かりました。物語は単なる嫁姑問題ではなく、家族という名の怪物たちの物語なのだと感じさせられます。
18話ネタバレはこちら
【あらすじ】 賢一は、使い込まれた遺産の返済は求めない代わりに、トラブルの元凶である家を売却すると宣言。令美と賢一は、生活苦を訴える義弟夫婦の主張が、単なる浪費によるものであることを証拠と共に暴きます。金銭的な逃げ道を失った浩二は、加恵に離婚を切り出し、自らが不倫していることを告白。逆上した加恵に対し、賢一はこれ以上関わるなら訴訟も辞さないと通告し、さらに令美が加恵の恐ろしい母親に会ってきた事実を突きつけ、加恵を精神的に完全に追い詰めました。

【感想】 まさに圧巻のフィナーレに向けた展開でした。賢一の完全覚醒が素晴らしく、彼の論理的な追及によって義弟夫婦の嘘が次々と暴かれていく様は見ていて本当に痛快です。浩二の離婚宣言は衝撃的でしたが、自業自得という言葉がこれほど似合う夫婦もいないでしょう。そして最後の、加恵の母親を切り札として使う賢一の姿は、彼がもはや甘いだけの人間ではないことを示す、見事な一手でした。
19話ネタバレはこちら
【あらすじ】 賢一は、使い込まれた遺産の返済は求めない代わりに、家を出て二度と姿を見せないことを義家族への最終通告として突きつけました。追い詰められた浩二は賢一に責任転嫁しますが、賢一はそれを一蹴。義母には、年金で暮らせる地方の施設を提案し、現実を突きつけます。浩二は、自分の贅沢な暮らしが兄の犠牲の上にあったことを知り愕然とします。すべてのケジメをつけた賢一は、最後に「俺はもう安田賢一であることをやめる」と宣言し、過去の家族と完全に決別しました。

【感想】 これまでのすべての問題に決着がつき、悪人たちが自らの行いの報いを受ける。これ以上ないほどスッキリする、完璧な最終章への序曲でした。賢一の「安田賢一をやめる」という宣言は、鳥肌が立つほどの名シーンです。それは単なる絶縁宣言ではなく、彼が過去の自分と決別し、一人の独立した人間として、愛する妻と娘と共に生きていくという強い決意表明でした。
20話ネタバレはこちら
【あらすじ】 「俺はもう安田賢一であることをやめる」。賢一の力強い独立宣言で、長きにわたる義家族との戦いに終止符が打たれます。彼の真意は、安田家との養子縁組を解消し、令美の家に婿養子として入るという最終的な決断でした。
これにより賢一は安田家の相続権をすべて放棄しますが、唯一にして最大の財産であった家はそもそも賢一個人のものであったため、義家族には何も残らないという厳しい現実が突きつけられます。
すべての望みが絶たれた後、残された義母、浩二、加恵の三人は醜い責任のなすりつけ合いを始め、家族は完全に崩壊。数ヶ月後、義母は施設へ、浩二は離婚して慰謝料を払い続ける生活へ、そして加恵は最も嫌っていた実家へ戻るという、自らの行いの報いを受ける結末を迎えました。すべてのしがらみから解放された令美と賢一は、新しい家で娘と共に穏やかな生活を始めます。

【感想】 まさに圧巻のフィナーレでした。これまでの物語で溜まりに溜まった鬱憤を、最後の最後で綺麗にすべて洗い流してくれたような、爽快感と感動に満ちた結末だったと思います。賢一の「安田賢一をやめる」という決断は、彼が過去の呪縛から完全に解放された魂の独立宣言であり、夫としての成長を感じさせ、胸が熱くなりました。
加恵が最も嫌っていた実家に戻るしかないという結末は、最高の皮肉であり、これ以上ないほどの因果応報だと感じます。この物語は、理不尽に立ち向かい、本当の幸せを手に入れるという王道のカタルシスと共に、「家族とは何か」を深く考えさせられる、素晴らしい作品でした。
21話ネタバレはこちら
【あらすじ】 賢一は、安田家との養子縁組を解消し、令美の家に婿養子に入るという最終手段を明かします。家の所有権も完全に賢一個人のものとなり、義家族には相続できる財産が一切ないことが確定。希望を失った義母、浩二、加恵は、互いを罵り合い、責任をなすりつけ合う醜い争いを繰り広げ、家族関係は完全に崩壊しました。数ヶ月後、義母は施設へ、浩二は離婚して慰謝料地獄へ、そして加恵は最も嫌っていた実家へ戻るという、それぞれが自らの行いの報いを受ける結末を迎えました。令美と賢一は、新しい家で穏やかで幸せな新しい生活を始めました。

【感想】 まさに圧巻のフィナーレでした。これまでの物語で溜まりに溜まった鬱憤を、最後の最後で綺麗にすべて洗い流してくれたような、爽快感と感動に満ちた結末だったと思います。加恵が、自分が最も嫌っていた母親の元へ帰るしかないという結末は、最高の皮肉であり、これ以上ないほどの結末だと感じました。この物語は、理不尽な目に遭い続けた主人公が、最後には悪を断罪し、本当の幸せを手に入れるという王道のカタルシスを与えてくれました。
22話ネタバレはこちら
【あらすじ】 すべてを失った加恵は、夜のお店で働き、ナンバーワンを目指していました。しかし、その内面は全く反省しておらず、自分の不幸を親や元義家族のせいだと責任転嫁し続けていました。彼女のセコケチな本性は変わっておらず、ネイリストやエステティシャンとして働く友人たちに対し、施術代を現金で支払わず、店の残り物のフルーツやSNSでの宣伝を踏み倒しの口実にしていました。その寄生的な生き方を続けていることが明らかになりました。

【感想】 この話は、加恵というキャラクターが、根っからの「搾取する側」の人間であることを改めて浮き彫りにした、非常に興味深いエピソードでした。読んでいて感じたのは、彼女に反省や更生の可能性は一切ない、という絶望にも似た確信です。場所や相手が変わっただけで、彼女の本質は何一つ変わっていないことがよく分かりました。一部の人間は決して変わることがない、という現実を容赦なく突きつけてきたように感じます。
23話ネタバレはこちら
【あらすじ】 夜のお店で働く加恵は、同僚・星羅の太客を、親切を装って横取りしようと画策しました。しかし、星羅にその下心を見抜かれ、「高額なプレゼントには贈与税がかかる」「アフターはタダ働き」という、夜の世界の厳しい現実を教えられます。世界で一番「タダ働き」が嫌いな加恵は衝撃を受けますが、反省することなく、「もっと貢がせれば問題ない」という結論に至りました。その姿は、彼女が過去の失敗から何も学んでいないことを示していました。

【感想】 加恵の「全く成長しない」という恐ろしさを、改めて見せつけられた回でした。同僚の星羅が、加恵の浅はかさを見抜き、正論で打ち負かすシーンは非常に痛快です。特に「タダ働き」と「税金」という、加恵が最も嫌うであろう現実を突きつけたのは見事なカウンターです。しかし、それでも全く懲りないのが加恵のすごいところ。彼女はきっと、何度失敗しても同じ過ちを繰り返し、その度に誰かのせいにするのでしょう。


