漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】12話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 令美は、加恵の異常性の根源を探るため、彼女の実家を調査することを決意しました 。
- 夫・賢一が持っていた結婚式の招待状を頼りに、令美は加恵の母が住む住所を特定します 。
- 辿り着いた先は、ガラクタやゴミで埋め尽くされた「ゴミ屋敷」でした 。
- 家から現れた威圧的な女性は、なんと加恵の母親であることが判明します 。
- 令美は覚悟を決め、加恵の母に「加恵さんの過去について知りたい」と、単刀直入に問いかけました 。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する
義妹・加恵という人間がどうして生まれたのか、その謎の核心に迫るべく、彼女の母親と対峙した令美 。第12話は、この緊迫した状況の中、令美が仕掛けた巧妙な心理戦から幕を開けます。
浮気を疑う嫁を熱演―母から情報を引き出す作戦
令美は、ただ正直に事情を話しても本当のことは聞けないと判断。とっさに**「夫の浮気を疑う嫁」を演じる**ことにしました 。彼女は涙ながらに「夫と加恵さんは昔からの知り合いなんですよね…?」と切り出し 、「夫の書斎でこれを見つけてしまって…」と、賢一が見つけ出した結婚式の招待状を、浮気の証拠であるかのように差し出します 。そして、「私、あの二人には絶対に過去に何かあったって…」と、不安に打ちひしがれる妻を熱演したのです 。
明かされる過去―兄弟を天秤にかけた義妹
令美の迫真の演技に、加恵の母は「そういうことかあ…」とあっさり納得 。彼女は悪びれる様子もなく、「加恵は結局弟の方と結婚したみたいだけど」「
兄弟を天秤にかけてた節はあったからね」と、娘の過去の行動を暴露します 。さらに、「まあ今は別に不倫だって離婚だってめずらしいことじゃないんだしさ!」と続け、娘の不貞を疑われても全く意に介しません 。実の母親が娘を一切かばおうとしない姿に、令美は言い知れぬ違和感を覚えるのでした 。
「真性のクズ」―実の母が語る衝撃の出自
令美が「あなたの娘さんですよね!?止めたりしないんですか!?」と問い詰めると 、加恵の母の態度は豹変します。「馬鹿だねえ!あの馬鹿が私の言うことなんて聞くわけないし!」と令美を嘲笑うと、衝撃的な言葉を吐き捨てました 。
「あの子はクズの血を引く真性のクズだからね!」
彼女が語り始めたのは、加恵の父親、つまり自身の元夫の異常性でした。彼は金は稼ぐものの、家庭を顧みない男 。おまけに重度のシスコンで、自分の娘である加恵よりも、姉の子供ばかりを可愛がるような人物だったのです 。
父親からの壮絶な経済的・精神的虐待
加恵の父の娘への虐待は、壮絶なものでした。彼は「加恵は頭が悪いんだし勉強だって好きじゃない」「加恵に金を出す価値はない!」と本人の前で言い放ち 、甥の大学の学費や留学費用は出す一方で、加恵には鉛筆一本すら買い与えませんでした 。そして、離婚する際には養育費も財産分与も一切払わず、このゴミ屋敷一つを押し付けて逃げていったのです 。
母からも見放された過去
父親から経済的・精神的虐待を受けていた加恵。しかし、母親もまた彼女を見捨てていました。加恵が高校進学を望んでも、母は「手一杯でね」と助けず、加恵は自力でなんとか高校を卒業したものの、大学進学は諦めざるを得ませんでした 。
しかし、母親にその罪悪感は一切なく、むしろ「あの子はまだ恨んでるみたいなんだよね、私のこと!」と、今でも自分を恨む娘を逆恨みしていたのです 。
敵の敵は味方?―加恵の母からのまさかの提案
母親によると、加恵は結婚を機に「もう他人」「金がいるなら生活保護でも受けろ!」と言い残し、母親を完全に切り捨てたとのこと 。令美は、加恵の金への執着と、他人を信じられない性格が、この壮絶な過去によって形成されたことを理解します。そして話の最後に、加恵の母は不敵な笑みを浮かべ、令美に驚くべき提案を持ちかけました。
「アンタ」「手を組まない?」
【セコケチ義妹がすべてを失った話】12話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の話で、ついに加恵というモンスターが生まれた背景が明らかになりました。正直、彼女の過去は想像を絶するほど過酷なもので、同情の余地がないと思っていた彼女の行動に、ほんの少しだけ憐れみの感情が湧いてしまったのも事実です。父親からの完全な価値否定と、母親からの育児放棄。愛を知らずに育てば、人が信じられなくなり、お金に執着するようになるのも無理はないのかもしれません。
しかし、だからといって彼女のしてきたことが許されるわけではありません。そして、何よりも恐ろしかったのは、加恵の母親です。彼女もまた夫の被害者ではありますが、自分の娘を見捨て、今なお逆恨みしている姿は、加恵と同等かそれ以上に歪んでいると感じました。「この母にしてこの娘あり」とは、まさにこのことでしょう。
そんな中、令美の機転には舌を巻きました。とっさに「浮気を疑う嫁」を演じて、一筋縄ではいかなそうな母親の口を割らせる。ただ耐えるだけだった初期の彼女からは考えられない成長です。最後の「手を組まない?」という母親からの提案は、まさに悪魔の囁き。令美がこの提案に乗るのか、それとも別の道を選ぶのか、物語は新たな局面を迎えたと感じさせる、見事なクリフハンガーでした。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】12話のネタバレまとめ
- 令美は、加恵の母から情報を引き出すため、「夫の浮気を疑う不憫な嫁」を演じる作戦に出ました 。
- 加恵の母は、娘が過去に賢一と浩二の兄弟を天秤にかけていたことをあっさりと認めます 。
- 加恵の母は、加恵のことを「真性のクズ」と呼び 、彼女がシスコンの父親から「お前に金を出す価値はない」と言われるなど、壮絶な精神的・経済的虐待を受けていた過去を暴露しました 。
- 母親自身も、娘の進学を助けず、今では逆恨みされていると語るなど、親子関係が完全に破綻していることが明らかになります 。
- 令美を加恵と同じ「被害者」だと認識した加恵の母は、令美に対して「手を組まない?」と共闘を持ちかけました 。
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