漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 自宅を荒らした空き巣の犯人が、義母の家にあった合鍵を盗んで侵入した義妹・加恵だったことが確定しました。
- 当初は対応が遅れがちだった夫・賢一も、義父からの厳しい叱責によってついに覚醒し、妻を守ることを固く決意します。
- 義父が主導する断罪の場で、追い詰められた加恵は見苦しい言い訳をしますが、令美はそれを一蹴し、親族の前で事実上の絶縁を宣言しました。
- 最後に、義父が自らの余命が長くないことを示唆する、意味深な言葉を残して物語は終わっていました。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する
義父が残した「僕はもう長くはないんだよ」という衝撃的な言葉 。第5話は、この重い告白の場面から静かに幕を開けます。これまで隠されてきた家族の秘密と、義父の最後の願いが、令美に究極の選択を迫ります。
義父の告白と、隠されてきた家族の真実
義父の口から語られたのは、自身が癌に侵されており、すでに余命宣告を受けているという残酷な事実でした 。令美と賢一の結婚式を少し早めてもらったのも、息子の晴れ姿をどうしてもこの目で見たいという、父親の切なる願いがあったからだったのです 。
そして、義父はもう一つの重大な秘密を令美に打ち明けます。それは、賢一と義父母に血の繋がりがないという事実でした 。賢一は、義父の妻の兄の息子であり、幼い頃に事故で両親を亡くした後、彼らが引き取って実の子として育ててきたのでした 。
兄弟の間にあった歪な関係性の根源
義父は、実子である浩二に、兄である賢一と同じ「二」の字を使った名前を付けたことにも触れます 。そして、賢一が実子ではないことへの引け目から、弟の浩二に対して強く出られないという、賢一の長年の葛藤を明かしました 。浩二自身も、その兄の負い目に無意識に甘えてしまっている節がある、と義父は語ります 。この複雑で繊細な家族の歴史こそが、これまで賢一が見せてきた煮え切らない態度の根源にあったのです。
病床の父からの願いと、令美の葛藤
すべての事実を打ち明けた上で、義父は令美に深く頭を下げ、「僕に免じて今回のことは水に流してくれないか」と懇願します 。病に伏せる義父からの、最後の願いともいえるこの言葉に、令美は「ていうか今断ったら私 極悪人すぎませんか」と、激しく心を揺さぶられます。
令美が突き付けた和解への最低条件
しかし、令美は決して泣き寝入りを選ぶことはありませんでした。義父の気持ちを最大限に尊重しつつも、彼女は加恵に対して、和解のための最低条件を毅然とした態度で突きつけます。
- フリマアプリのアカウントを凍結させること
- 転売した相手に事情を説明し、返品交渉を行うこと
- 被害に遭った令美の友人たちに、直接謝罪すること
この断固たる要求に、加恵は渋々従うことを約束。義父の願いもあり、この一件はひとまず「手打ち」という形で幕引きとなりました 。
義父の最期と、再び動き出す義妹の影
その後、義父の病状はみるみるうちに悪化していきました 。加恵がなんとか転売先から買い戻した品々が令美の手元に戻り 、家族が見守る中、義父は「兄弟くれぐれも仲良くな…!」という言葉を遺し、静かに息を引き取ります 。
義父の死後、浩二の転勤に伴う単身赴任 や、加恵のワンオペ育児 など、家族の状況は変化していきます。そして、義父の喪が明けた頃、賢一から「加恵ちゃんが、母さんと同居するために実家に引っ越したいと言っている」という驚きの知らせがもたらされるのでした 。
繰り返される非常識―戦慄のクリーニング代請求
加恵が義母との同居を始めてから、義母が令美の家に訪れる頻度が異常に高くなります 。令美がその状況に違和感を覚え始めた矢先、事件は起きました。
義父の遺品整理を手伝っていた令美に、義母が申し訳なさそうに一枚の紙を差し出します。それは、加恵から令美宛ての「請求書」でした 。その内訳は、なんと「クリーニング代として ¥1,900」 。義父の葬儀の日、令美がほんの5分ほど娘を預けた際に、加恵の喪服によだれがついてシミになった、というのがその理由でした 。
絶縁への最終決断、そして新たな生活へ
人の死という厳粛な出来事の後でさえ、自身の金銭欲を優先する加恵の態度。義父の最後の願いを聞き入れた自分を嘲笑うかのような仕打ちに、令美の心はついに決壊します。「やっぱり私は…これ以上付き合っていくのは無理だわ」 。
令美は請求された1,900円を義母に渡すと、帰宅した賢一に**「絶縁したい」**と、今度こそ揺るがない決意を告げます 。賢一も父の遺言と、苦しみ続ける妻との間で葛藤しますが、最終的には「令美がしたいようにしよう」と、妻の決断を全面的に受け入れました 。
令美は、義母が家に来ることは歓迎するものの、義弟夫婦とは今後一切交流しないことを宣言 。家の鍵を交換し 、連絡先もブロック 。あのクリーニング代を「手切れ金」として 、彼女は義弟夫婦の存在を、自らの人生から完全に抹消したのでした。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】5話を読んだ感想(ネタバレあり)
第5話は、義父の死という非常に悲しい出来事を経て、主人公・令美が義弟夫婦との腐れ縁を断ち切る、物語の大きな節目となる回でした。義父が打ち明けた家族の秘密は、これまで少し頼りなく見えていた賢一の行動原理に深い説得力を与え、物語に奥行きをもたらしたと感じます。
病床の父から「水に流してくれ」と頼まれるシーンは、読んでいるこちらも非常に心苦しくなりました。しかし、そこで令美が感情に流されず、加害者が果たすべき最低限の責任を条件として突きつけた姿には、彼女の芯の強さが表れていて見事でした。
そして、今回の話で最も衝撃的だったのは、やはり葬儀後の「クリーニング代請求」です。人の死を悼む場でさえ、自分の懐を潤すことしか考えられない加恵の人間性には、もはや怒りを通り越して恐怖すら覚えました。この一件が、令美の決心を決定的なものにしたのも痛いほどよく分かります。
最後は賢一も令美の決断を受け入れ、夫婦として新たな一歩を踏み出します。数々の理不尽を乗り越え、ようやく手にした平穏な日々が、この先ずっと続くことを願わずにはいられません。
【セコケチ義妹がすべてを失った話】5話のネタバレまとめ
- 義父が癌で余命わずかであること、そして夫・賢一とは血の繋がりがない養子であるという、家族の重大な秘密が明かされました 。
- 病床の義父の最後の願いを聞き入れ、令美は一度は「手打ち」としますが、その条件として加恵にフリマアカウントの凍結や被害者への謝罪などを約束させました 。
- 義父の死後、その葬儀の際に令美の娘のよだれが服に付いたとして、加恵が1,900円のクリーニング代を請求してくるという暴挙に出ます 。
- この一件で完全に愛想が尽きた令美は、賢一の同意も得て、義弟夫婦との完全な絶縁を実行。家の鍵を交換し、連絡先をブロックするなど、物理的にも関係を断ち切りました 。
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