漫画【棲ミタイ街】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 渋谷・神泉の小料理屋「道しるべ」の女将、藤田美優は経歴を偽っており、深見のカメラアイによって元ギャルであることが暴かれました。
  • 女将は用心棒の男と共に犯人「カオトリ」に襲撃され、カオトリは「どこにある?」と何かを探していました。
  • 一方、深見は自宅にある「外からしか入れない納戸」の存在から、店の構造に関する重大なひらめきを得ています。

漫画【棲ミタイ街】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する

明かされる女将の過去と青木の執念

物語は、青木が警視庁で小料理屋の女将・藤田美優の身辺を調査している場面から始まります。 彼の執念深い捜査により、美優の隠された過去が明らかになりました。

彼女は東京都八王子市出身で、高校卒業後は渋谷でアパレル店員などのフリーターとして過ごしていました。 そして2005年、青少年育成条例違反で摘発された前科があったのです。 その後、何度か職を変え、5年前に現在の小料理屋を始めたことが判明します。 「あの女…前科者か」と、青木は美優への疑いを一層深めます。

一方、青木の意外な一面も描かれます。彼が事件初日に遅刻したのは、実は迷子の猫を探していたためだったことが同僚の三宅との会話から示唆されます。 ぶっきらぼうな態度とは裏腹の優しさが、彼のキャラクターに深みを与えています。

深まる謎「おおわしの丘」の由来

その頃、深見は自宅で一つの疑問について考えていました。それは「おおわしの丘」という地名です。 彼女の記憶では、あの街に丘と呼べるような場所はありません。

「なんで丘かって?」

深見が父に尋ねると、驚きの事実が語られます。父の話によれば、昔、現在イーグルモールがある辺りには、人工的に造られた盛土の丘が存在したというのです。 その丘は、後に鉄道を通すための造成工事によって平地にされてしまいました。 なぜそんな丘が造られたのか、その目的までは分かりません。街の成り立ちそのものに、事件の根源が隠されているのでしょうか。謎はさらに深まります。

「やっぱり!」図面が示した隠し部屋の存在

父との会話を終えた深見は、青木に電話をかけ、「あのお店が入ったビルの図面とかって手に入りませんか?」と依頼します。 すぐに青木から送られてきた図面を確認した深見は、何かを確信したように「やっぱり!」と呟き、夜にもかかわらず渋谷へ向かおうとします。

その様子を見ていた父は、元刑事の勘から「この事件 奥に何かある」と、娘の身を案じずにはいられません。 彼は、幼い娘が写る一枚の写真を見つめ、「なんで警察官なんかに なっちまったかねぇ」と、愛情のこもったため息をつくのでした。

囚われた二人と青木のニアミス

その頃、渋谷の街では、箱に詰められた美優と源治が台車で運ばれていました。 美優は「源治!なんとかしてよ ケツモチでしょ あんた!」と助けを求めますが、当の源治もなすすべなく、ただ恐怖に怯えるばかりです。

運送屋のような服装の人物が台車を押し、夜の路地を進んでいきます。 偶然にも、その近くでタバコを吸っていたのは青木でした。二人は言葉を交わすことなくすれ違いますが、青木の鋭い刑事の勘が、その男に違和感を覚えます。

あいつ…何かある

犯人とおぼしき人物と刑事の、息が詰まるようなニアミス。青木はこの決定的なチャンスをものにすることができるのでしょうか。

漫画【棲ミタイ街】6話を読んだ感想(ネタバレあり)

第6話は、静かな情報収集パートと、緊迫したサスペンスパートが見事に交錯し、物語にグッと引き込まれる回でした。 青木刑事の魅力が際立っていたのが印象的です。地道な調査で女将の過去を暴く有能さ、後輩や動物に見せる不器用な優しさ、そしてラストのニアミスで見せた刑事としての鋭い勘。彼の人間味あふれるキャラクターが、天才肌の深見との良い対比になっていて、このバディから目が離せません。

また、「おおわしの丘」の成り立ちという、街の歴史に隠された謎が提示されたことで、物語の世界観が一層深まりました。犯人の言う「穢れ」と、この人工の丘にはどんな関係があるのか。単なるサイコサスペンスではなく、土地に根差した因縁のようなものが背景にあるのかもしれないと想像が膨らみます。

そして、なんといってもラストシーンの緊張感は格別でした。囚われた美優たちの絶望的な状況と、何も知らずに犯人とすれ違う青木。読者だけが両方の状況を知っているという構図が、たまらないハラハラドキドキ感を生み出しています。「何かある」と気づいた青木が、この後どう動くのか。次回の展開が気になって仕方ありません。

漫画【棲ミタイ街】6話のネタバレまとめ

  • 青木の調査により、小料理屋の女将・藤田美優に青少年育成条例違反の前科があったことが判明しました。
  • 「おおわしの丘」が、かつてイーグルモールのある場所に存在した人工の丘を平地にしてできた街であることが明らかになります。
  • 深見は青木が入手したビルの図面から「道しるべ」に隠し部屋があると確信し、夜の渋谷へと向かいました。
  • 犯人に拉致された女将と源治が箱詰めで運ばれているところを、偶然その場にいた青木が目撃し、運び屋の男を不審に思います。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
漫画【棲ミタイ街】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
漫画【棲ミタイ街】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
漫画【棲ミタイ街】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
漫画【棲ミタイ街】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました