【癒やしのお隣さんには秘密がある】1話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【癒しのお隣さんには秘密がある】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する

今回から始まる物語の主人公は、保険会社に勤めるOLの蓬田藤子(よもぎだ ふじこ)です。彼女の平凡だった日常が、一人の男性との出会いをきっかけに、大きく動き出すことになります。

仕事に追われる藤子の日常と現実

「蓬田!これ早急に15部コピーしてまとめといてくれる?」

先輩からの頼み事に、藤子は「はーい」と笑顔で快く応じます。しかし、コピー機の前で一人になると、「また喜んで引き受けちゃった、私のバカ」と心の中で自分にツッコミを入れるのでした。

藤子が断れないのには理由があります。幼い頃から家が貧しく、両親には借金がありました。そのため、大学進学を諦め、高校卒業後に派遣社員として現在の保険会社に入社したのです。毎日真面目に仕事に打ち込み、3年目にしてようやく正社員の座を掴み取りました。

もし何かあれば、最初に解雇されるのは高卒の自分かもしれない。そんな不安が、彼女を「何でも引き受けてしまう」性格にさせていたのです。

そんな藤子に、「疲れてるなぁ」と声をかけてきたのは、先輩の坂本です。 「お前昨日も残業していただろ?断りゃいいのに」 心配する坂本に対し、藤子は「残業手当て出ますし、すればするほどお給料があがりますから」と笑顔で答えます。お金が全てではないと分かっていながらも、両親を借金から解放し、弟を進学させてあげたいという強い思いが、彼女を突き動かしていました。

「まぁあんまり無理するなよ、倒れたら本末転倒だからな」

そう言って資料で頭をポンと軽く叩く坂本の優しさが、少しだけ藤子の心に染みるのでした。

恋に臆病な藤子と後輩の恋バナ

デスクに戻ると、後輩の田辺が「先輩!ちょっとこれ見て下さいよ」とスマホを見せてきます。画面には星占いの結果が。「今月恋愛運めちゃくちゃいいんですよ!」と嬉しそうに話す田辺は、少し前に彼氏にフラれて落ち込んでいた人物です。藤子は親身に彼女の相談に乗っていました。

すっかり元気を取り戻した田辺の笑顔を見て、藤子は心から良かったと安心します。 「先輩の恋愛も占ってみましょうか?」という田辺の提案に、藤子は「私はいいや」と苦笑いを浮かべて断るのでした。

もちろん、藤子とて恋愛に興味がないわけではありません。恋人が欲しいし、誰かと支え合ったり、時には甘えたりしたいという願望も持っています。しかし、これまでの恋愛は、急に音信不通になったり、良い雰囲気にすらなれなかったりと、散々な結果ばかりでした。

「私の恋愛運は全部仕事運に持っていかれたんだ」

そんな風に考え、恋をすることにすっかり臆病になり、諦めの気持ちさえ抱いていたのです。

予期せぬ訪問者との出会い

その日も残業を終えて帰宅した藤子。お弁当を食べ終え、一息ついていると、玄関のドアを「コンコン」とノックする音が響きます。こんな遅い時間に一体誰だろうと、藤子は恐る恐るドアスコープを覗きました。

そこに立っていたのは、ワイシャツ姿の見知らぬ男性。 「どちら様でしょうか?」 震える声で尋ねると、「先日隣に引っ越して来た者で、挨拶に伺いました」という丁寧な返事が聞こえてきます。

お隣さんかと少し安心してドアを開けた藤子は、次の瞬間、息を飲みます。そこにいたのは、非の打ちどころがないほどのイケメンだったのです。

「はじめまして」と挨拶する藤子に対し、男性はただじっと彼女の顔を見つめるだけ。不思議に思った藤子が「どうかしましたか?」と尋ねると、男性はハッとしたように「すいません、挨拶が遅れてしまって」と謝罪します。

「よろしくお願いします」

そう言って彼が浮かべた爽やかな笑顔に、藤子の心臓は大きく跳ね上がりました。

期待と諦めの間で揺れる心

男性から「これつまらない物ですが」と手渡された紙袋の中には、高級そうなお蕎麦が入っていました。丁寧な挨拶と気の利いた贈り物。彼が一体何者なのか、藤子の疑問は深まります。

部屋に戻った藤子は、顔を真っ赤にしながらその場にしゃがみ込みます。 「やば、イケメン、タイプなイケメン」「私の隣に?やばいでしょ」 恋愛運が上がっているのかも、と一瞬にして心が浮き立ちました。

しかし、すぐに冷静になります。いくらお隣さんが素敵な人でも、自分と恋愛に発展するはずがない。これまで何度も期待しては裏切られてきた経験が、彼女にブレーキをかけます。

「変な期待などしない」

そう自分に言い聞かせ、イケメンが隣に住んでいるという事実だけで満足しようと心を落ち着かせる藤子でした。

翌朝、身支度を整えて家を出ると、隣の部屋から彼が出てくるタイミングとぴったり重なります。 「おはようございます」 にこやかに挨拶する彼の姿を見て、藤子は昨夜の出来事が夢ではなかったのだと確信するのです。この出会いは、諦めていた藤子の日常に、どのような変化をもたらすのでしょうか。

【癒しのお隣さんには秘密がある】1話を読んだ感想(ネタバレあり)

いやもう、これはときめかない方が無理ですよね!仕事に追われ、恋愛はすっかりご無S沙汰で、どこか達観してしまっている主人公・藤子の前に、突然現れた超絶イケメン。まさに少女漫画の王道とも言える展開に、冒頭から心を鷲掴みにされました。

藤子がただの夢見る女の子ではなく、「お金が第一」という現実的な考えを持っているところに、とても共感します。家族のために身を粉にして働く彼女だからこそ、幸せになってほしいと心から応援したくなります。

そして、何と言ってもお隣の謎のイケメンの存在感がすごいですね。ただ爽やかなだけでなく、初対面の藤子をじっと見つめるシーンなど、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせています。彼がなぜこの古いアパートに引っ越してきたのか、その笑顔の裏には何か秘密が隠されているのではないかと、想像が膨らみます。

「私の恋愛運は全部仕事運に持っていかれたんだ」と諦めていた藤子の心に、間違いなく新しい風が吹き始めました。この出会いが、彼女の乾いた心に潤いを与える「癒やし」となるのか、それとも波乱を巻き起こすのか。今後の展開から目が離せません。

【癒しのお隣さんには秘密がある】1話のネタバレまとめ

  • 真面目なOLの藤子は、家族のために仕事を第一に考え、恋愛からは遠ざかっていた。
  • 残業を終えたある夜、隣に引っ越してきたというイケメン男性と出会う。
  • 彼の爽やかな笑顔と丁寧な物腰に、藤子は思わずときめいてしまう。
  • 期待と諦めの間で揺れ動きながらも、藤子の日常に変化の兆しが見え始める。

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【癒やしのお隣さんには秘密がある】2話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
【癒やしのお隣さんには秘密がある】2話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました