【癒やしのお隣さんには秘密がある】8話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 藤子は体調不良を押して出社したものの、限界を迎え職場で倒れてしまいました。
  • 助けてくれたのは先輩の坂本で、彼はアパートまで送り届け、献身的に看病します。
  • 坂本は藤子が抱える学歴コンプレックスを見抜き、「無理しすぎだ」と真剣に彼女を励ましました。
  • 坂本が帰った後、眠りから覚めた藤子は、自室の台所に見知らぬスーツ姿の男性が立っているのを発見し、物語は終わります。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する

眠りから覚めた藤子の目に飛び込んできた、見知らぬ男性の姿。その正体は、彼女の心をかき乱すには十分すぎる人物でした。

台所にいたのは、一番会いたい人

「あっ、驚かせてしまってすいません」 振り返ったその人物は、藤子が最もよく知る、そして今一番会いたい人かもしれない、お隣の仁科蒼真でした。 「仁科さん?なんでここにいるんですか?」 当然の疑問をぶつける藤子に、蒼真は「倒れたと聞いたので」と静かに答えます。

彼が藤子の異変を知ったのは、偶然でした。蒼真もたまたま早退して帰宅したところ、藤子の部屋から出てくる坂本に遭遇。「会社で倒れた」と聞き、心配で様子を見に来てくれたのです。 しかし、どうやって部屋に?その疑問に、蒼真は**「鍵が空いてたので、そのまま入って来てしまいました」**と申し訳なさそうに言います。

坂本さんが鍵をかけ忘れたのだろうか、と藤子が思う間もなく、蒼真は「勝手にお粥を作ってみまして」と、温かい湯気の立つお椀を差し出しました。大好きな彼の手料理という予期せぬサプライズに、藤子の心臓は大きく跳ね上がります。

優しいお粥と、嫉妬のスパイス

「はいどうぞ」 お粥の入ったレンゲを、蒼真はごく自然に藤子の口元へと運びます。まるで恋人にするようなその仕草に、藤子は顔を真っ赤にして「流石にそれは恥ずかしいです」と慌てて断るのでした。

一口食べたお粥は、驚くほど美味しく、どこか懐かしい味がしました。 「お母さんが作ってくれる味に似ていて、安心する味です」 そう伝えると、蒼真は心から嬉しそうに微笑みます。

しかし、その穏やかな時間は長く続きません。蒼真は、ふと真剣な表情で尋ねました。 「あの人とは仲がいいんですか?」 「あの人」とは、言うまでもなく坂本のこと。会社ではよくしてもらっている、と藤子が答えると、蒼真はさらに踏み込んできます。

「ああいう人がタイプですか?」

その問いは、明らかに嫉妬の色を帯びていました。藤子は慌てて「タイプではないです」と否定しますが、心の中では「私のタイプのど真ん中は、仁科さんです」と叫んでいました。 「ただ藤子さんの家にまで入っていたので、ちょっと心配になりました」 寂しそうに本音を漏らす蒼真の言葉に、藤子のドキドキは最高潮に達するのでした。

刺激的すぎる看病

熱が上がってきた、と嘘をつき、なんとか蒼真に帰ってもらおうとする藤子。今の彼女にとって、彼の存在は癒やしであると同時に、刺激が強すぎました。 「僕は帰ってもすることもないから大丈夫ですよ」 優しく微笑む彼に、藤子は「こっちが大丈夫じゃないんだけど!」と心の中で絶叫します。

なんとか蒼真に部屋から出てもらった藤子は、一人になった途端、その場に崩れ落ちます。 「今日のお隣さんは癒しと言うか、なんか刺激的な感じだった…」 動揺を隠せないまま、その夜は過ぎていくのでした。

坂本からの鋭い追及

翌日、すっかり元気になって出社した藤子を、エレベーターホールで坂本が待ち構えていました。 開口一番、彼は核心を突いてきます。 「お前の家の隣になんで仁科さんが住んでんだよ?」

藤子は、二ヶ月前からお隣さんだと渋々白状しますが、坂本の追及は止まりません。なぜ雑誌を見た時に言わなかったのか、と問い詰められ、「こちらにも事情がありまして…」としどろもどろになる藤子。「独占欲から」だなんて、口が裂けても言えるはずがありません。

話を逸らそうと、藤子が「坂本さんそういえば鍵ちゃんと閉めてなかったですよ!」と指摘すると、坂本は「そうか?ちゃんと閉めたつもりだったけど悪い」と意外にもあっさりと謝るのでした。

そして、満員のエレベーターに乗り込んだ二人。逃げ場のない密室で、坂本は藤子の耳元に顔を寄せ、決定的な質問を囁きます。 「まさか仁科さんと付き合ってるってことはないよな?」 その言葉に、藤子の思考は完全にフリーズしてしまうのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】8話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、蒼真くんの嫉妬という新たな一面が見られて、最高にドキドキする回でした!坂本先輩への対抗心むき出しの「ああいう人がタイプですか?」という質問は、もはや嫉妬のお手本のようなセリフですね。いつもは穏やかな彼が見せる独占欲に、不謹慎ながらもキュンとしてしまいました。

そして、キーアイテムとなった「手作りのお粥」。弱っている時に、好きな人が作った温かいものを食べさせてくれるなんて、これ以上の特効薬はありません。しかし、その甘い時間の中に、坂本先輩という存在が影を落とす展開が、この物語の面白さを際立たせています。

ただ、一つ気になるのは「鍵が開いていた」という点です。坂本先輩は「閉めたつもりだった」と言っていましたが、これは本当に彼のうっかりミスなのでしょうか。それとも、蒼真くんが何らかの方法で…?と考えると、甘いラブストーリーに一気にサスペンスの香りが立ち込めてきて、背筋が少しぞくっとしました。

ラストのエレベーターでの坂本先輩の追及も、見事な引きでしたね!藤子、蒼真、坂本。この三人の関係が、ここからどう動いていくのか。癒やしと刺激、そして少しの謎が絡み合う、極上の三角関係の幕開けを予感させる、素晴らしい回だったと思います。

【癒しのお隣さんには秘密がある】8話のネタバレまとめ

  • 藤子の部屋の台所にいたのは蒼真で、鍵が開いていたため心配で入ってきたと説明する。
  • 蒼真は手作りのお粥で藤子を看病し、彼女の家に入った坂本との仲に嫉妬の色を見せる。
  • 翌日、出社した藤子は坂本に、蒼真が隣人であることをなぜ隠していたのか問い詰められる。
  • 満員のエレベーターの中で、坂本は藤子に「仁科さんと付き合ってるのか?」と核心に迫る質問をする。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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