【癒やしのお隣さんには秘密がある】7話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 蒼真は「彼女がいる」という噂が、女性からのアプローチを避けるための嘘であったことを藤子に打ち明けました。
  • 彼は、自分の人生が両親に「操縦」されてきたという、壮絶な過去も告白します。
  • 藤子のアイスが当たり、交換を恥ずかしがる彼女に代わり、蒼真が喜んで交換しに行くという心温まる一幕がありました。
  • 御曹司らしからぬ少年のような一面を見せ、二人の心の距離はさらに縮まったのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

お隣の仁科蒼真との心温まる交流で、藤子の心は満たされていました。しかし、無理を重ねてきた彼女の身体は、静かに限界を迎えようとしていたのです。

忍び寄る体調不良の影

季節が少し移ろいだある日。いつものように会社で仕事に励む藤子でしたが、その様子は明らかに普段と違いました。 「先輩?せんぱーい?」 後輩の田辺に声をかけられても、どこか上の空。 「どうしたんですか?今日朝から元気ないじゃないですか」 心配する田辺に、藤子は「ううんちょっと低血圧みたい」と力なく笑いますが、その顔色は誰が見ても悪いものでした。

これ以上無理はできない、そう思いながらも、責任感の強い藤子は早退を選べません。そんな彼女に、部長が大量の重要書類をドンと渡し、「これシュレッダーかけといてくれる」と無情にも告げます。 重い書類の束を抱え、ふらつく足取りでデスクに戻る藤子。頭痛と吐き気が、彼女の意識をじわじわと蝕んでいきます。 「大丈夫じゃないかも…」 限界を感じてその場にしゃがみ込んでしまった、まさにその時でした。

限界の先で差し伸べられた手

「なーにしゃがみこんでるのかと思ったら、シュレッダーをかけてたのか」 声をかけてきたのは、先輩の坂本でした。彼はいつものように軽口を叩きながら、しゃがみこむ藤子の肩にポンと手を置きます。 「俺シュレッダー好きだから、代わりにやってやろうか?」 その言葉が藤子の耳に届いたのを最後に、彼女の意識はぷつりと途絶えてしまいました。限界を超えた藤子は、そのまま坂本の腕の中へと倒れ込んでしまったのです。 「おい蓬田?蓬田大丈夫か!」 坂本の焦った声が、静かなオフィスに響き渡りました。

予想外の看病と、暴かれるプライベート

次に藤子が気づいた時、彼女は坂本の背中に負ぶわれていました。熱まで出し、自力で歩くこともままならない藤子を、坂本はアパートまで送り届けてくれたのです。 「この歳でおんぶされるとは…」 恥ずかしさを感じながらも、体に力が入らない藤子にとって、彼の背中は頼もしいものでした。しかし、それ以上に彼女を羞恥させたのは、女子力皆無の散らかった自室を見られることでした。

部屋に入るなり、坂本は甲斐甲斐しく藤子の世話を焼き始めます。布団を敷き、薬を買いに走り、さらには食べやすいようにとりんごまで切ってくれる始末。 「食べさせてやろうか?」 冗談めかして笑う坂本に、藤子は恐縮するばかりです。

「人は見た目で判断してはいけないな」 坂本は、いつもきちんとしている藤子の部屋がここまで散らかっていることに、良い意味で驚いていました。そのギャップが面白いと笑う彼の言葉に、藤子の心も少しだけ軽くなるのでした。

坂本の言葉が溶かす、心の壁

りんごをかじる藤子を見つめながら、坂本はふと真剣な表情になります。 「なぁ、お前無理しすぎじゃないの?」 彼は、藤子が何でも一人で抱え込み、仕事を断れないことを見抜いていました。そして、その原因が、彼女の学歴コンプレックスにあることにも気づいていたのです。

「高卒を引け目に感じることはないし、重要なのは学歴じゃなくて働き方だし、やるべき事をやっているかどうかだ。それをお前はちゃんとやっているし、というかやりすぎだから」

坂本の真っ直ぐな言葉は、藤子がずっと気に病んでいた心の壁を、優しく溶かしていきました。誰かに助けを求めろ、と諭す彼の言葉は、説教臭いどころか、藤子の心に深く、温かく染み渡ります。 「坂本さんは本当にいい先輩だな…」 彼が帰った後、藤子は心からの感謝と共に、深い眠りへと落ちていくのでした。

しかし、安らぎの時間は長くは続きません。 しばらくして、ふと漂ってきた良い匂いに目を覚ました藤子。ぼんやりと視線を上げると、そこには信じられない光景が広がっていました。 自分の部屋の台所に、見知らぬスーツ姿の男性が立っていたのです。

【癒しのお隣さんには秘密がある】7話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、坂本先輩の株がストップ高まで爆上がりする、まさに「坂本回」でしたね!今までは、少しチャラくてお調子者の先輩、というイメージでしたが、とんでもない。めちゃくちゃ頼りがいがあって、人の本質をしっかり見てくれる、最高の男前じゃないですか!

特に、藤子のコンプレックスに対して彼がかけた言葉には、心を打たれました。「重要なのは学歴じゃない、働き方だ」なんて、社会人なら誰もが言われてみたい言葉ではないでしょうか。蒼真くんの「癒やし」とはまた違う、坂本先輩の現実的で力強い「励まし」が、藤子にとってどれだけ救いになったことか。

おんぶに、薬の買い出し、りんごの皮むきまで…。「女子感皆無」の部屋で繰り広げられる、坂本先輩の完璧な看病シーンは、不謹慎ながらも最高にときめきました。この二人の関係性も、今後どうなっていくのか非常に気になります。

そして、ラストの衝撃的な引き!台所に立つスーツの男は一体誰なのか?順当に考えれば蒼真くんでしょうが、だとしたらどうやって部屋に入ったのか。鍵は?坂本先輩がポストに入れたはずでは…?考えれば考えるほど、甘いラブストーリーの裏に潜むサスペンスの香りが強くなってきました。癒やしの存在だったはずのお隣さんが、もしかしたら…?という恐怖さえ感じさせる、見事なクリフハンガーでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】7話のネタバレまとめ

  • 藤子は体調不良を押して出社するが、限界を迎え職場で倒れてしまう。
  • 倒れた藤子を助けたのは先輩の坂本で、彼はアパートまで送り届け、献身的に看病する。
  • 坂本は、藤子が抱える学歴コンプレックスを見抜き、「無理しすぎだ」と彼女を真剣に励ます。
  • 坂本が帰った後、眠りから覚めた藤子は、自室の台所に見知らぬスーツ姿の男性が立っているのを発見する。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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