【癒やしのお隣さんには秘密がある】15話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 蒼真が藤子の部屋を訪れ、弟の利宗と初対面を果たし、二人はすぐに意気投合しました。
  • 藤子の手作りハンバーグを囲み、三人で和やかな夕食の時間を過ごします。
  • 藤子が席を外した隙に、利宗は蒼真に「お姉ちゃんとかどうですか?」と二人の仲を取り持とうとしました。
  • 利宗が「お姉ちゃんのことどう思ってるんですか?」と尋ね、蒼真がそれに答えようとしたところで、物語は終わりました。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

弟・利宗からの、あまりにもストレートな質問。お隣の仁科蒼真は、藤子のことをどう思っているのか。その答えが今、明かされようとしています。

聞こえないフリをした、本当の気持ち

「藤子さんのこと…僕は、」 蒼真が答えを口にしようとした、まさにその瞬間。藤子は、その言葉を聞くことから逃げるように、洗濯機のスイッチを入れました。「ジャー」という大きな音で、彼の声をかき消してしまいます。 (何も聞いていない、私は何も聞いていない) そう自分に言い聞かせ、深呼吸をしてから部屋に戻る藤子。

「何を話してたの?」 わざと明るく尋ねる藤子に、利宗は「別にー受験勉強について話していただけだよ」と、完璧なアシストで話を合わせてくれます。 (全部筒抜けだったけどね!) 藤子は心の中でツッコミを入れながらも、彼の答えを聞けなかったことに、少しだけ胸のざわつきを感じるのでした。

規格外のプレゼント

その時、蒼真が利宗の靴のサイズを尋ね、「ちょっと待ってて下さい」と一度自室へ戻ります。すぐに帰ってきた彼の手には、一つの靴箱が。 「もらい物なんですけど、ちょっと小さくて」「良かったらもらってくれませんか」 そう言って差し出されたのは、誰が見ても分かるような高級ブランドのスニーカーでした。

あまりのことに恐縮する藤子をよそに、利宗は「うわ!ありがとうございます!デザインカッコいいですね!」と大喜び。期限が過ぎて交換もできないから、と笑う蒼真の気遣いに、藤子は申し訳なさとありがたさで胸がいっぱいになります。

しかし、蒼真のプレゼントはそれだけでは終わりませんでした。帰り際に、使わなくなった参考書、ミニタブレット、未使用の鞄やサングラス、帽子まで…。その規格外のプレゼントの数々に、姉弟はただただ圧倒されるのでした。

弟に見抜かれていた、本当の想い

その夜、布団を並べて眠りにつく前、利宗が藤子に尋ねます。 「お姉ちゃんがこの家を引っ越さないのって仁科さんが理由でしょ?」

図星を突かれた藤子は、思わず「ギクッ」としてしまいます。バレてたか、と観念した藤子は、弟にだけは正直な気持ちを語り始めました。 仕事で嫌なことがあっても、彼と話せば忘れられること。顔を見るだけで癒やされること。そして…。

「お姉ちゃんが好きそうなタイプの容姿だしね」 弟からのちゃかすような指摘に、藤子は言い切ります。 「いや、好きそうというか、ドンピシャのタイプだね」 その言葉は、藤子自身が、自分の気持ちをはっきりと認めた瞬間でした。

「好き」だと気づいてしまった夜

「付き合ったらいいのに」 利宗のその一言が、藤子の心に深く突き刺さります。 「あれだけ素敵な人、私には勿体なさすぎるでしょ」 そう言って謙遜する藤子ですが、その心臓は、これまでにないほど激しくドキドキと音を立てていました。

(そもそも私なんで仁科さんのこと考えただけで、こんな気持ちに…) その時、藤子の脳裏に、優しく微笑む蒼真の顔が浮かび上がります。

(もしかして私、仁科さんのこと…)

それは、疑問ではありませんでした。確信でした。今まで「癒やし」という言葉で曖昧にしていた感情の正体が、「恋」であることに、藤子はついに気づいてしまったのです。一人、布団の中で顔を真っ赤にする藤子。彼女の長い夜は、まだ始まったばかりでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】15話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、藤子が自身の恋心をはっきりと自覚する、物語にとって非常に重要なターニングポイントとなる回でした。弟の利宗くん、今回も最高の仕事をしてくれましたね!彼のストレートな言葉がなければ、藤子はまだ自分の気持ちに蓋をしていたかもしれません。

蒼真くんのプレゼント攻勢には、御曹司のスケールの違いを見せつけられました。スニーカーだけかと思いきや、参考書からタブレットまで…!彼の優しさからくる行動なのは分かりますが、どこかミステリアスな雰囲気も感じさせます。彼は一体、何を考えているのでしょうか。

そして、何と言ってもクライマックスは、藤子が自分の気持ちに気づくシーンです。「ドンピシャのタイプだね」と認めた後の、「付き合ったらいいのに」という利宗くんの言葉からの流れは、見事としか言いようがありません。自分の気持ちから目をそらしてきた藤子が、ついに恋に落ちた自分を自覚する。その瞬間の、初々しくて、切なくて、どうしようもなく愛おしい感情が、ひしひしと伝わってきました。

蒼真の答えを聞けなかったことは少し残念でしたが、そのおかげで藤子が自分と向き合う時間が生まれたのだと思えば、これもまた必要な展開だったのでしょう。「癒やし」の関係から、一歩踏み出す覚悟を決めた(であろう)藤子。彼女がこの「恋」という感情と、これからどう向き合っていくのか。物語が大きく動き出す予感に、胸の高鳴りが止まりません!

【癒しのお隣さんには秘密がある】15話のネタバレまとめ

  • 藤子は、蒼真が自分をどう思っているのか、その答えを聞くことから咄嗟に逃げてしまう。
  • 蒼真は藤子の弟・利宗に、高級なスニーカーをはじめ、参考書やタブレットなど、数々のプレゼントを渡す。
  • その夜、利宗との会話の中で、藤子は蒼真が「ドンピシャのタイプ」であることをはっきりと認める。
  • 「付き合ったらいいのに」という弟の言葉をきっかけに、藤子は蒼真への想いが紛れもない「恋」であることを、ついに自覚する。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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