【癒やしのお隣さんには秘密がある】16話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 藤子は、蒼真が自分をどう思っているのか、その答えを聞くことから咄嗟に逃げてしまいました。
  • 蒼真は藤子の弟・利宗に、高級なスニーカーをはじめ、数々の心のこもったプレゼントを渡します。
  • その夜、利宗との会話の中で、藤子は蒼真が「ドンピシャのタイプ」であることをはっきりと認めました。
  • 「付き合ったらいいのに」という弟の言葉をきっかけに、藤子は蒼真への想いが紛れもない「恋」であることを、ついに自覚するのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第16話をネタバレありでわかりやすく解説する

お隣の仁科蒼真への気持ちが「恋」だと自覚した藤子。彼女の世界は、彼の一挙手一投足によって、より一層鮮やかに色づき始めます。そして、彼からのあるリクエストが、二人の距離をさらに縮めることになるのでした。

お礼のリクエストは「僕のために作る料理」

弟の利宗が帰った夜、藤子はベランダで蒼真と顔を合わせ、先日のお礼について切り出します。何をお返しすればいいか尋ねる藤子に、蒼真は少し照れたように、しかし真っ直ぐな瞳でこう言いました。

「それじゃあ、僕にご飯を作ってくれませんか?」

「そんなものでいいんですか?」と驚く藤子に、彼はさらに言葉を続けます。 「藤子さんが僕の為に作る料理が食べたいです」 誰かに作ってもらうご飯が恋しいのだと、少し寂しそうに微笑む蒼真。その少年のような無垢な笑顔に、藤子の心は鷲掴みにされてしまいます。 「味の保証はできませんけど、是非作らせて下さい」 藤子がそう言うと、彼は心から嬉しそうに「嬉しいです」と微笑むのでした。

ドキドキのカレーパーティー

蒼真からのリクエストは「カレー」。奇しくも藤子の家に市販のルーがあったことから、翌日の夜、彼を部屋に招く約束がとんとん拍子で決まります。

そして約束の夜。カレーを完成させたタイミングで、蒼真がやって来ました。手には果実の日本酒の紙袋が。「カレーの後に一緒に頂きましょう」という藤子の提案に、「最高ですね」と彼は嬉しそうに笑います。

しかし、いざ自室に蒼真を招き入れた藤子は、今更ながらその状況に緊張してしまいます。 (大丈夫落ち着け自分、いつも通りな感じで話をと…) 必死に平常心を装う藤子の前で、蒼真はスマホを取り出し、「あの写真撮ってもいいですか?」と尋ねました。

「大事な記念」と、確信に変わる想い

「見栄えそんなに良くないですよ?」と戸惑う藤子に、蒼真はサラリと言ってのけます。 「藤子さんが僕だけの為に作ってくれたカレーですから、大事な記念です」 その言葉の破壊力に、藤子の顔は一瞬で赤く染まりました。

「美味しい、藤子さん美味しいです」 一口食べた蒼真は、感激したように何度もそう繰り返します。市販のルーのおかげだと謙遜する藤子に、「藤子さんが作ったからですよ、今まで食べたカレーの中でダントツにこれが美味しい」と、彼は最高の褒め言葉を贈るのでした。

お世辞だと分かっていても、本当に美味しそうに食べてくれる彼の姿に、藤子の心は温かい幸福感で満たされていきます。 (この人のおかげで私の毎日はキラキラと輝いている) ベランダで過ごした半年間の思い出が、藤子の胸に去来します。

おかわりをする蒼真の姿に、「うわぁ、何だこの新婚感」と浮かれる藤子。 そして、目の前で無心にカレーを頬張る彼の姿を見つめながら、彼女はついに、自分の心の正体をはっきりと、そして完全に理解するのでした。

(あれは気のせいで…あっ、そっか、私この人のことが好きなんだ) (いつの間にか完全に仁科さんに心を持ってかれていたんだ)

それは、昨夜芽生えたばかりの、か弱い感情ではありませんでした。半年という時間をかけて、ゆっくりと、しかし確実に育ってきた、紛れもない「恋心」。その確信は、藤子の表情を自然と綻ばせます。 「ふふっ」 思わず笑みがこぼれた藤子を、蒼真が不思議そうに見つめ返すのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】16話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、最初から最後まで糖度が高すぎて、読んでいるこちらの頬まで緩みっぱなしになる、最高の「ご褒美回」でした!蒼真くんのリクエストが「手料理」だなんて、可愛すぎませんか?高級レストランでもなく、手に入りにくいものでもなく、「藤子さんが作る料理」を望んだ彼の心の内を思うと、もうそれだけで胸がいっぱいになります。

そして、舞台はついに藤子の部屋の中へ。ベランダという少し距離のある空間から、プライベートな空間へと関係性が進展したことに、大きな意味を感じます。「新婚感」という藤子のモノローグがありましたが、まさにその通り!カレーを「大事な記念」と言って写真を撮る蒼真くんと、美味しそうに食べる姿を見て幸せを感じる藤子。この二人の空気感、尊すぎます。

何よりも感動的だったのは、藤子が自分の気持ちを「好き」だと確信するシーンです。誰かに言われたからではなく、彼と過ごす温かい時間の中で、ごく自然に、心の底から「ああ、好きなんだ」と気づく。これ以上ないほど、美しくて純粋な恋の自覚の瞬間でした。

自分の気持ちに気づいた藤子が、これからどう行動していくのか。そして、彼女の視線に気づいた蒼真は、何を感じたのか。二人の関係が、ここから加速していくことは間違いありません。ただの「癒やしのお隣さん」は、もう卒業。本当の恋が、今、ここから始まります!

【癒しのお隣さんには秘密がある】16話のネタバレまとめ

  • 蒼真は、弟へのお礼として藤子に「僕のためにご飯を作ってほしい」とリクエストする。
  • 翌日、藤子は自宅に蒼真を招き、カレーライスを振る舞う。
  • 蒼真は、藤子が自分のためだけに作ってくれたカレーを「大事な記念」と言って写真を撮り、心から美味しいと感激する。
  • 美味しそうに食べる蒼真の姿を見ながら、藤子は彼への想いが「恋」であると、はっきりと自覚し、確信する。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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