【癒やしのお隣さんには秘密がある】25話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 藤子は会社の先輩である坂本に、仁科蒼真から盗聴されているかもしれないという窮状を打ち明けました。
  • 坂本は藤子を車で実家へ連れて行き、道中、発見器で彼女の所持品に盗聴器がないことを確認させ、安心させます。
  • 藤子は坂本にこれまでの経緯を全て話しますが、蒼真への複雑な感情から警察への通報をためらってしまいました。
  • 坂本が蒼真に直接話をしようかと提案した矢先、藤子は彼に「彼女はいますか?」と意味深な質問を投げかけ、ある作戦の実行を決意するのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

絶望的な状況の中、藤子が思いついた起死回生の一手。それは、あまりにもベタで、しかし彼女の勇気が込められた作戦でした。そして、その無謀とも思える計画に、一人の男が立ち上がります。

藤子の起死回生の一手「彼氏のフリ作戦」

「言いたいことがあるならさっさと言えよ」 真剣な眼差しでそう促す坂本に、藤子は意を決して、恥ずかしそうに、しかしはっきりと告げました。

「あの、今日だけ私の彼氏のフリをしてくれませんか?」

「はぁ?」と素っ頓狂な声を上げる坂本。藤子は、自分に彼氏ができたと蒼真に思い込ませれば、彼も諦めるのではないか、と必死に説明します。 「お前ベタだなぁ、中学生が思いつきそうな話だな」 坂本はゲラゲラと笑いながらからかいますが、藤子は引き下がりません。 「ダメですかね?坂本さんって格闘技できるから、もし乱闘騒ぎになっても太刀打ちできると思ったりして…」 その言葉に、坂本の表情が変わります。彼女が、ただ夢物語を語っているのではなく、最悪の事態まで想定していることを悟ったのです。 「…それとりあえずやってみるか」 彼は、藤子の覚悟を受け止め、その作戦に乗ることを決意しました。

頼れる男前・坂本の覚悟

「本当にいいんですか?」と驚く藤子に、坂本は現実的な視点を忘れません。 「上手くいくかはわからないけど、とりあえずその作戦で、それでもし仁科さんがエスカレートしたりヤバいことになったら警察に行くことにしよう、それでいいか?」 彼の言葉は、藤子の安全を最優先に考えた、優しさと覚悟に満ちていました。

そして、彼はこう続けます。 「面倒だとは思ってないし、むしろキレてるよ、大事な後輩がストーカーされてるとか腹が立つ」 「それに放っておけねーだろ」と言いながら、彼は藤子の頭を優しくポンと撫でました。 「誰よりも真面目に仕事をしているから、尊敬してるんだよ」

その真っ直ぐな言葉と優しさに、藤子の胸は熱くなります。 (頼れる男前だな…今までチャラいとかウザイとかふざけている人だと思っていてごめんなさい) 彼の知らなかった一面に触れ、藤子の心には、感謝と共に新たな信頼が芽生えるのでした。

偽カップル演技、作戦決行!

そして、作戦決行の夜。舞台は、盗聴器が仕掛けられているであろう、藤子の部屋。 二人は向かい合って座りますが、藤子の口から出たのは「平祐さんなにか飲まれますか?」という、あまりにもぎこちない言葉でした。 すかさず、坂本はスマホの画面に『ため口!もっと自然な感じで』と打ち込み、彼女に見せます。

藤子は深呼吸をして演技を再開。「ビールでいい?」「おつまみはどうする?」と、少しずつ自然な会話を紡いでいきます。坂本も「んー、お前がいいかな」と、アドリブを交えてカップルらしい雰囲気を演出。二人の息は、少しずつ合っていきました。 ボクシングの試合で勝った話など、事前に用意した「台本」通りに会話を進め、盗聴しているであろう蒼真に、「藤子の彼氏は強い」というイメージを植え付けていきます。

聞こえてきた「嫉妬」の物音

そして、作戦はクライマックスへ。 「腕を触ってもいい?」 「おう、触っていいのは藤子お前だけだぜ」 「わぁ、凄い筋肉!」「凄い!筋肉バキバキ」 台本を読み上げるだけの、実際には触れてもいない、空々しいやり取り。しかし、その茶番劇は、壁の向こうのストーカーの心を抉るには、十分すぎる威力を持っていました。

その時、隣の部屋から**「ガタガタッ」**という、明らかに何かが倒れるような大きな物音が響き渡ります。 その音を聞いた瞬間、藤子と坂本は顔を見合わせ、アイコンタクトを交わし、静かに頷き合いました。 (仁科さんの反応確認ができた、このままいける!) 作戦の手応えを感じた藤子の瞳に、反撃の光が力強く宿るのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】25話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、絶望的な状況から一転、藤子の反撃が始まる、痛快な展開でした!「彼氏のフリ作戦」は、確かにベタかもしれませんが、恐怖に震えていただけの彼女が、自ら考えて行動を起こしたという事実が何よりも重要です。その勇気に、心から拍手を送りたいと思います。

そして、今回のMVPは間違いなく坂本先輩でしょう。「キレてるよ」「尊敬してるんだよ」のコンボは、あまりにも男前すぎました。彼がただの優しいお調子者ではなく、強い正義感と深い優しさを持った人物であることが、改めて証明されましたね。藤子がつい頼ってしまいたくなる気持ちが、よく分かります。

藤子の部屋での、偽カップル演技のシーンは、緊張感の中にもコミカルさがあって、非常に面白かったです。ぎこちない藤子と、それをリードする坂本のやり取りに、思わずニヤニヤしてしまいました。この作戦を通して、二人の距離が縮まっていくのではないか、という新たな恋の予感さえ感じさせます。

隣室からの「ガタガタッ」という物音。蒼真が嫉妬に狂っていることが手に取るように分かり、作戦成功の兆しが見えた瞬間は、思わずガッツポーズが出ました。しかし、同時に、彼の狂気がここからさらにエスカレートしていくのではないかという、新たな恐怖も感じます。この大胆な作戦が、果たして藤子を救う一手となるのか、それとも更なる地獄への引き金となるのか。物語は、一寸先も読めない領域へと突入しました。

【癒しのお隣さんには秘密がある】25話のネタバレまとめ

  • 藤子は坂本に、ストーカーである蒼真を諦めさせるため、「彼氏のフリをしてほしい」という作戦を提案する。
  • 坂本は作戦の甘さを指摘しつつも、藤子の覚悟を受け入れ、彼女へのストーカー行為に本気で怒りを示し、協力を約束する。
  • 二人は藤子の部屋で、盗聴されていることを前提に、カップルを装った会話劇を開始。坂本の強さをアピールする。
  • 演技の最中、隣の蒼真の部屋から嫉妬しているかのような大きな物音が聞こえ、二人は作戦の手応えを感じる。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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