【癒やしのお隣さんには秘密がある】35話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 蒼真の部屋から発生した騒音問題で、藤子は他の住人から注意するよう頼まれてしまいました。
- どうすべきか葛藤する中、藤子は蒼真から回収した「護衛日記」を自らの意思で開き、そこに記された5年前の自分の過去と向き合い始めます。
- 日記を読むうちに、蒼真への恐怖と同時に、かつての「癒やし」だった彼への複雑な感情で心が揺れ動いていました。
- そんな中、街で偶然、蒼真が別の美しい女性と親密にしている姿を目撃し、藤子は大きなショックを受けてしまいます。
【癒しのお隣さんには秘密がある】第34話をネタバレありでわかりやすく解説する
仁科蒼真という存在を失い、心にぽっかりと穴が空いてしまった藤子。彼女のその小さなSOSを、一番近くで見ていた親友が、優しく、そして力強く受け止めます。今回は、涙なしでは見られない、熱い友情の物語です。
癒やしを失った心の悲鳴
オフィスで、藤子は完全に心を閉ざしていました。気分は落ち込んだまま、仕事にも身が入りません。そんな彼女の異変に、後輩の田辺はすぐに気づきます。 「部長なんて気にしちゃだめですよ!」「こういう時はあれです!イケメンに癒やされましょう!」 田辺は、いつものように藤子を元気づけようと、悪気なく仁科蒼真の話題を出してしまいました。
「…仁科さんは もう 癒やしじゃ ないから」
その瞬間、藤子の表情から感情が消え、彼女は席を立ち、トイレへと駆け込んでしまいます。ただ事ではない親友の様子に、田辺は愕然とするしかありませんでした。 トイレの個室で、藤子は一人、声を殺して泣いていました。会社のこと、ストーカーと化した仁科さんのこと、そしてもう何週間も会っていないこと。様々な感情がごちゃ混ぜになり、彼女の心を押しつぶしていたのです。
親友が仕掛けた、優しいサプライズ
なんとか平静を装い、席に戻ってきた藤子。そんな彼女に、田辺は心配そうな表情で、しかし明るく提案します。 「今日仕事が終わったら 私と出掛けませんか?」 行き先は秘密、サプライズだという田辺。その真っ直ぐな優しさに、藤子は断ることができませんでした。
仕事が終わり、田辺が藤子を連れてきた場所。それは、可愛らしい猫たちが気ままに過ごす、猫カフェでした。 「だって先輩には 新しい癒やしが 必要じゃないですか」 そう言って微笑む田辺。彼女の優しさが、ささくれた藤子の心に温かく染み渡ります。
明かされた作戦と、熱い友情の涙
「先輩 見て下さい この子 可愛いですねぇ」 猫と戯れる藤子の元に、聞き覚えのある声がします。そこにいたのは、会社の先輩である坂本でした。 驚く藤子に、田辺は全てを打ち明けます。彼女は、藤子のただならぬ様子を心配し、坂本に**「仁科さんと 何があったか」**を事前に聞いていたのです。そして、二人で協力して、藤子を元気づけるためにこの場所を用意してくれたのでした。
そして、田辺は涙ながらに、これまで胸に秘めていた想いを藤子にぶつけます。 「私に相談して くれないなんて 水臭いじゃ ないですか 先輩」
かつて自分が元カレにフラれて落ち込んでいた時、深夜まで話を聞いて慰めてくれた藤子。その恩返しがしたい、先輩に何かあったら今度は自分が助けたいと、ずっと思っていた。それなのに、何もできなくて悔しかった、と。 その後輩からの、あまりにも熱い友情の告白に、藤子はただ「ごめんね」と謝ることしかできませんでした。
「嬉しい」- 固く結ばれた絆
「今回のことは 内容が 重いというか… 巻き込んだら 申し訳ないなって思って…」 相談しなかった理由を話す藤子に、田辺は「私(の)エゴですみません」と謝ります。 しかし、藤子は優しく微笑み、首を横に振りました。 「そんなことないよ」「むしろここまで 気にしてくれて嬉しい」 二人の間には、もはや何のわだかまりもありません。この日、彼女たちの友情は、涙を経て、より一層固く、そして強く結ばれたのでした。
【癒しのお隣さんには秘密がある】34話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、恋愛のドキドキとはまた違う、熱い友情に胸を打たれる、涙なしでは読めない回でした。田辺ちゃん、本当に最高の親友ですね!ただ心配するだけでなく、坂本先輩と連携して具体的な行動を起こしてくれる。その優しさと行動力には、心から感動しました。
「水臭いじゃないですか」と涙ながらに訴えるシーンは、本作屈指の名場面だと思います。彼女がどれだけ藤子のことを大切に思い、リスペクトしているかが伝わってきて、思わずもらい泣きしてしまいました。恋愛が物語の主軸ではありますが、こういった女性同士の強い絆が描かれることで、物語に深みと温かみが生まれていますね。
そして、この作戦を一緒に計画してくれた坂本先輩の存在も忘れてはいけません。多くを語らず、でも常に見守ってくれている。彼の懐の深さが、この優しい空間を作り出す上で、不可欠な要素だったことは間違いないでしょう。
仁科蒼真という存在を失い、一人で苦しみを抱えていた藤子。しかし、彼女は決して一人ではありませんでした。こんなにも素敵な仲間たちがそばにいる。その事実が、今後の彼女にとって、何よりの「癒やし」であり、困難に立ち向かうための力になっていくはずです。読後感が、最高に温かい気持ちで満たされる、素晴らしい一話でした。
【癒しのお隣さんには秘密がある】34話のネタバレまとめ
- 蒼真の件で落ち込む藤子は、田辺が彼の話題を出したことに激しく拒絶反応を示し、トイレで一人泣いてしまう。
- 藤子の様子を心配した田辺は、彼女を元気づけるため、仕事終わりに猫カフェへと連れ出すというサプライズを計画する。
- 猫カフェには坂本もおり、田辺が坂本から事前に事情を聞いて、二人でこの場を設けたことが明かされる。
- 田辺は、かつて自分が助けられた恩を返したかったのに、頼ってもらえなかったことが悔しかったと涙ながらに本音を語り、藤子と田辺の友情はより一層深まった。
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