【癒やしのお隣さんには秘密がある】38話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 坂本が企画したクリスマスパーティーで、藤子と蒼真は気まずい再会を果たしました。
- このパーティーは、蒼真の件で落ち込む藤子を元気づけたいという、後輩・田辺の提案がきっかけだったことが明かされます。
- 坂本が藤子に内緒で蒼真と会い、彼の反省の様子を監視していたことも発覚しました。
- パーティーの終盤、お酒に酔った藤子に、蒼真は不意打ちのキスをするのでした。
【癒しのお隣さんには秘密がある】第38話をネタバレありでわかりやすく解説する
クリスマスパーティーでの、突然のキス。その余韻も冷めやらぬまま、物語は二人が約束を交わした後の、空白の三週間に遡ります。藤子に会えない日々は、ストーカー・仁科蒼真の心を静かに、しかし確実に狂わせていました。
最後の夜と、空白の三週間
クリスマスパーティーが終わり、坂本と田辺が帰った後、藤子の部屋には蒼真だけが残っていました。 「よければ もう一缶だけ一緒に 飲みませんか?」という蒼真の誘いを、藤子は受け入れます。
会わなくなってから三週間。 その時間は、蒼真にとって「永遠のように 感じました」と語るほど、長く苦しいものでした。 久しぶりに会う藤子のために、髪もきれいに整えたかったが、その時間さえなかったと彼は悔やみます。 彼のその落ち込みようは、藤子から見ても「すごい 落ち込んでる」と感じるほどでした。
狂気の騒音作戦
空白の三週間、蒼真は何をしていたのか。彼は、藤子に会えない日々が「気が狂いそうだった」と告白します。 そこで彼は、ある狂気的な作戦を実行に移していました。騒音を出せば、藤子さんが会いに来てくれるかもしれない、と考えたのです。
部屋を歩き回り、気を紛らわそうとしますが、それは下の階の住人から苦情が来るほどの騒音となっていました。 しかし、注意しに来たのは藤子ではなく、見知らぬ男性。 作戦は失敗に終わります。その後も、爆音で音楽を流すなどしましたが、結局藤子が来ることはなく、彼自身も爆音に耐えきれずにその作戦を断念したのでした。
正直すぎる告白と、消えない恋心
「本当は…… 僕の作戦 だったんです」 蒼真は、嘘はもうつかないと決めたから、と正直に全てを打ち明けます。 そのあまりに正直すぎる告白に、藤子は「随分正直に 話しましたね」と返すのが精一杯でした。 藤子に会えない「葛藤と癒やしの ない日々で」「狂いそうだった」と語る蒼真。 一方、藤子もまた、仕事に集中しようとしながらも、彼のいない日常に虚しさを感じていました。
「男性に 肌荒れ指摘されるのが 一番悲しいんですよっ」 蒼真からの心配の言葉に、藤子はそう言って拗ねてみせます。すると、彼は、まっすぐに藤子の目を見て言いました。
「どんな藤子さんも 可愛いですから!」
「こんなに可愛い人は藤子さんだけですよ」
「もっと可愛い人 いるでしょ…」 そう言って、先日街で見かけた美しい女性のことを思い出す藤子。 しかし、蒼真はそれをきっぱりと否定します。
「いません こんなに可愛い人は 藤子さんだけですよ」 その真剣な眼差しと、ストレートな言葉。それは、ストーカーの歪んだ執着心からではなく、一人の男性としての、純粋な愛情の言葉のように、藤子の心に響くのでした。
【癒しのお隣さんには秘密がある】38話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、蒼真の行動の異常さと、その根底にある愛情の純粋さが、あまりにもアンバランスで、読んでいて非常に複雑な気持ちになりました。騒音を立てて気を引こうとするなんて、小学生のようないじらしさを感じさせつつも、その発想は完全にストーカーのものであり、彼の根深い問題性を改めて突きつけられます。
しかし、そんな彼の行動原理が、ただ純粋に「藤子に会いたい」という気持ちから来ているのだと分かると、一概に彼を断罪できないもどかしさを感じてしまいます。「嘘はもう言わない」と決めて、自分の浅はかな作戦を正直に告白する姿には、不覚にも少しキュンとしてしまいました。
そして、ラストの「こんなに可愛い人は藤子さんだけですよ」というセリフ。これはもう、100点満点の告白でしょう。ストーカーという事実さえなければ、誰もが夢見るようなシチュエーションです。この言葉を、藤子は一体どんな気持ちで受け止めたのでしょうか。
恐怖と嫌悪、しかし、どうしても消し去ることのできない恋心。この二つの感情の狭間で、藤子の心は限界まで揺さぶられています。この危険な関係は、一体どこに行き着くのか。甘さと狂気が交錯する、見事な一話でした。
【癒しのお隣さんには秘密がある】38話のネタバレまとめ
- クリスマスパーティーの後、藤子と蒼真は二人きりでベランダで話すことになった。
- 蒼真は、藤子に会えない三週間が永遠のように長く、気が狂いそうだったと苦しい胸の内を明かす。
- アパートの騒音問題は、藤子に会いたいがために蒼真が意図的に引き起こした「作戦」だったことが判明する。
- 肌荒れを気にする藤子に対し、蒼真は「どんな藤子さんも可愛い」「こんなに可愛い人は藤子さんだけだ」とストレートに想いを告げる。
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