【癒やしのお隣さんには秘密がある】43話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 仕事中、藤子は昨晩の蒼真との出来事を思い出し、上の空になっていました。
  • 新入社員の高山は、質問をしながら藤子との距離を詰め、ランチに誘うなど積極的にアプローチします。
  • ランチ中、藤子の何気ない一言に高山は顔を真っ赤にし、彼女に恋心を抱いたかのような反応を見せました。
  • 夜の歓迎会で、高山は藤子の隣の席を確保。しかし、会話の最後に、普段の彼からは想像もつかない不気味な呟きを漏らし、謎めいた一面を見せたのでした。

【癒しのお隣さんには秘密がある】第43話をネタバレありでわかりやすく解説する

新入社員・高山の歓迎会。和やかな雰囲気で進むはずのその飲み会は、二人のイケメンによる、藤子を巡る静かな火花の散る場所へと変わっていきます。そして、その夜、嫉妬に駆られた蒼真の行動が、二人の危うい関係をさらに揺さぶるのでした。

新たなライバル宣言と、かき乱される心

歓迎会の席で、新入社員の高山はここぞとばかりに藤子への距離を詰めていきます。「僕とも仲良くしてくれますか?」と、すぐ隣で問いかける彼。その人懐っこい積極性に、藤子は戸惑いを隠せません。

その時、向かいの席に座っていた坂本が、ニヤニヤしながら爆弾を投下します。 「蓬田にはお隣さんがいるからなぁ」 突然、仁科蒼真の存在を匂わせる坂本の発言に、藤子は「違いますよ!」と必死に否定。そのやり取りを見ていた高山は、状況を理解した上で、恐るべきポジティブさでこう宣言するのでした。

「もうライバルがいるんですか?僕はライバルがいても気にしませんから!」

それは、あまりにもストレートな恋の宣戦布告。しかし、藤子の心は、その好意を素直に喜ぶことができませんでした。彼女の心の中には、良くも悪くも、蒼真の存在が大きく居座っているのです。気まずさを感じた藤子は、明日が早いからと、その場を足早に立ち去るのでした。

嫉妬の匂いと、暴走する独占欲

アパートに帰り着いた藤子。するとそこには、同じくちょうど帰ってきた蒼真の姿がありました。挨拶を交わした、その瞬間。蒼真の表情が一変します。彼は藤子に詰め寄り、低い声でこう言いました。

「誰かの匂いがしますけど…坂本さんじゃないですよね?」

匂いで他の男の存在を察知する。その異常な鋭さと、嫉妬に燃える瞳に、藤子の背筋を悪寒が走ります。次の瞬間、蒼真は藤子の腕を掴み、有無を言わさず自分の部屋へと強引に引きずり込んでしまいました。

尋問、そして怒りの爆発

部屋に入るなり、蒼真は藤子を質問攻めにします。 「新入社員の人ですか?」「飲みに行ってたんですか?」「2人で?」 彼氏でもない相手からの、束縛するような言葉の数々。心配からくる行動だと分かっていても、藤子の怒りはついに限界に達しました。

「ただの歓迎会だし坂本さんたちもみんな一緒でした!」 蒼真を突き飛ばし、興奮しながらそう叫ぶ藤子。その剣幕に、蒼真はハッと我に返り、「すいません…」とすぐに謝罪します。 「信用できませんか?」 藤子の悲痛な問いに、彼は「これは自分の問題だしこれからは気を付ける」と、深く反省した様子を見せるのでした。

「癒やし」から「疲れ」へーすれ違う想い

部屋に戻り、一人ベッドに倒れ込む藤子。今日の出来事を思い返し、彼女の心は複雑な感情で満たされていました。 (せっかく会えても これじゃあ 癒やされるどころか 逆に疲れる…) かつて、彼の存在そのものが癒やしだった日々。しかし、ストーカーという正体を知り、彼の歪んだ愛情を目の当たりにした今、彼との時間は、藤子の心をすり減らすだけのものに変わってしまっていたのです。二人の関係は、一体どこへ向かってしまうのでしょうか。

【癒しのお隣さんには秘密がある】43話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、藤子を巡る男たちの感情が剥き出しになる、非常にスリリングな回でした。高山くん、ただの爽やか青年かと思いきや、かなりの肉食系でしたね。「ライバルがいても気にしませんから!」というセリフは、彼の自信と、藤子への本気度を感じさせました。

そして、そんな高山くんの登場に、面白がって蒼真くんの存在をチラつかせる坂本先輩。彼は一体、藤子のことをどう思っているのでしょうか。ただの後輩として心配しているだけなのか、それとも…。彼の行動一つ一つが、物語のスパイスとして絶妙に効いています。

しかし、今回の主役は、やはり嫉妬に狂う蒼真くんでしょう。「匂いでわかる」という特殊能力(?)、ストーカーとしてのスキルの高さを改めて見せつけられ、ゾッとしました。強引に部屋に連れ込むという行動も、彼の独占欲の強さを物語っています。ただ、藤子にキレられてすぐに謝るあたり、根は純粋なのだと思いたいですが…。

「癒やされるどころか逆に疲れる」。この藤子の最後のモノローグが、二人の現在の関係性を全て物語っていますね。好きだけど、怖い。会いたいけど、疲れる。このアンビバレントな感情こそが、この物語の最大の魅力であり、切なさの源なのだと感じます。この歪な関係に、果たして本当の「癒やし」が戻る日は来るのでしょうか。

【癒しのお隣さんには秘密がある】43話のネタバレまとめ

  • 会社の歓迎会で、新入社員の高山が藤子に積極的にアプローチし、「ライバルがいても気にしない」と恋の宣戦布告をする。
  • その夜、アパートで蒼真と会った藤子は、彼に他の男の匂いがすることを指摘され、嫉妬した蒼真によって強引に彼の部屋へ連れ込まれてしまう。
  • 蒼真は藤子を質問攻めにするが、藤子が本気で怒ると、すぐに謝罪し反省の態度を見せた。
  • 部屋に戻った藤子は、蒼真との関係がもはや「癒やし」ではなく、「疲れ」を感じるものに変わってしまったことに気づき、複雑な気持ちで苦しむ。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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