復讐モノ

【砕かれた7つの約束】12話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • シャオシャオは「他の6人の兄弟とは既に寝た」と雲舒を侮辱し、祈年を諦めるよう迫ります。
  • 雲舒は、悲劇のヒロインを演じようとするシャオシャオの嘘を見抜き、決別の意味を込めて強烈な平手打ちを見舞いました。
  • パーティー会場で、雲舒は招待客の噂話を背景に過去の恋心と決別し、婚約者である謝謹からの心温まるメッセージを受け取ります。
  • 婚約発表の直前、会場のスクリーンに突如、雲舒自身が自室で祈年への愛を叫ぶプライベートな映像が流されるという、最悪の事態が発生します。
  • 招待客は主役のプライベートな姿に釘付けになり、彼女は最も輝かしいはずの舞台で、公衆の面前で晒し者にされるという屈辱を味わいました。

【砕かれた7つの約束】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する

最もプライベートな恋心を盗撮され、誕生日パーティーの主役でありながら公衆の面前で晒し者にされた顧雲舒(コ・ウンス)。第12話は、彼女の尊厳を地の底まで貶めようとする沈祈年(シェン・チーニエン)の非道な計画と、絶望の淵から立ち上がった雲舒の魂の叫びが描かれる、壮絶な反撃の物語です。

晒された恋心、仕組まれた屈辱

前回のラスト、会場のスクリーンに大写しにされたのは、自室で無防備に祈年への愛を叫ぶ、雲舒自身の姿でした。彼女の最も純粋な想いが、今や好奇と侮蔑の視線に晒されています。

「まさか。名門育ちのお嬢様が、裏ではこんなに大胆だなんて」

招待客たちは、彼女の秘められた恋心を「ふしだら」なものとして嘲笑します。最も祝福されるべき日に、彼女は悪意によって作り変えられた「恥ずかしい女」というレッテルを貼られてしまったのです。

黒幕の正体、祈年の冷酷な報復

この卑劣極まりない罠を仕組んだ黒幕は、やはり祈年でした。会場の隅では、彼の部下が「沈社長。 プログラムは仕込みました」と電話で報告を入れています。雲舒は、怒りと絶望の中で、彼の真意を悟りました。

(沈祈年…あなたはどうしてそんなに酷いの!私が江笑笑(ジャン・シャオシャオ)を罵ったたった一言で、私のプライベートを公開して、みんなに、ふしだらなのはこの私だって証明するつもりなのね!

これは、シャオシャオを傷つけられたことへの報復。しかし、その方法は人の心を持つ者とは思えないほど、陰湿で残酷なものでした。

この非道な行いに、誰よりも早く激怒したのは雲舒の父、顧傑(コ・ケツ)でした。

「消せ!今すぐ消せ!一体誰の仕業だ!?」

彼は怒りに燃える瞳でステージに駆け上がると、映像を流していたノートパソコンを掴み、床に叩きつけて粉々に破壊します。娘の尊厳を守ろうとする父親の悲痛な行動が、会場の異常さを際立たせました。

傲慢の極み、加害者からのプロポーズ

しかし、招待客たちはことの重大さを理解していません。彼らは、この映像を「痴話喧嘩」の派手なものと捉え、場を収めようと口々に言います。

「まあまあ、顧お父様。どうせ沈祈年は、お嬢様に深く好かれて、いずれお嬢様と結婚しますよ」

「新婚夫婦のちょっとした遊びですから、みんな理解してます」

その言葉に、全ての視線が祈年へと集まります。彼は、この状況こそが自分の筋書き通りだとでも言うように、静かに、しかしはっきりと宣言しました。

私が、顧雲舒と結婚します

その一言に、他の兄弟たち、そしてシャオシャオまでもが驚きの表情を浮かべます。自らの手で彼女を奈落の底に突き落とし、その上で救いの手を差し伸べるふりをして結婚を宣言する。それは、彼女の心と人生を完全に支配下に置こうとする、傲慢の極みでした。

決別の雷鳴「私は絶対いや」

会場の誰もが、この屈辱的な状況が、歪んだ形での婚約成立に繋がるのだと思ったことでしょう。しかし、雲舒はもう、彼の筋書き通りに動く弱い女ではありません。彼女は、侮辱と絶望の淵から毅然と顔を上げ、まっすぐに祈年と向き合いました。そして、会場中に響き渡る声で、雷鳴のような決別の言葉を叩きつけます。

沈祈年。こんな事をしておいて、よくも私と結婚するだなんて言えたわね。あなたが結婚したくても、私は絶対いや

それは、長年の恋心への完全な弔鐘であり、加害者である彼の独善的なシナリオを木っ端微塵に打ち砕く、最も痛烈な反撃でした。彼女のあまりにも力強い拒絶の言葉に、会場は水を打ったように静まり返り、ただならぬ緊張感に包まれたまま、物語は幕を閉じるのです。

【砕かれた7つの約束】12話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第12話は、怒りで体が震え、そして最後の雲舒の反撃に心が震える、まさに感情のジェットコースターでした。自分のプライベートな映像を晒されるなんて、考えうる限り最悪の屈辱です。祈年のやったことは、もはや報復や嫌がらせのレベルを遥かに超えています。これは、人の心を殺そうとする行為に他なりません。彼の人間性を心底軽蔑します。

そんな地獄のような状況で、お父様がパソコンを叩き割ったシーンには、涙が出そうになりました。理由がどうであれ、娘の尊厳が踏みにじられるのを黙って見ていられないという、父親としての強い愛を感じました。

そして、祈年の「私が結婚します」宣言。傲慢、独善、自己満足、支配欲。考えうる全ての負の感情が詰まった、史上最悪のプロポーズです。自分が仕掛けた罠で相手を追い詰めておいて、「助けてやる」と手を差し伸べる姿は、まさに悪魔そのものでした。

だからこそ、最後の雲舒の反撃が、これ以上ないほど輝いて見えました。「私は絶対いや」という短い言葉に、彼女の全ての怒り、悲しみ、そして未来への決意が込められていたように感じます。最大の屈辱を受けた舞台で、最高の反撃をしてみせた彼女の強さには、ただただ感服するばかりです。最悪の誕生日パーティーは、彼女が過去の亡霊を完全に断ち切る、再生の儀式となったのです。この後、公衆の面前で赤っ恥をかかされた祈年がどう出るのか、そして雲舒が本当の婚約者をどう発表するのか、次回の展開が楽しみで仕方ありません!

【砕かれた7つの約束】12話のネタバレまとめ

  • 雲舒の誕生日会で、祈年の指示により、雲舒自身が祈年への愛を叫ぶプライベートな映像がスクリーンに流され、彼女は晒し者にされます。
  • 招待客は彼女を嘲笑。父の顧傑は激怒し、映像を流していたパソコンを破壊しました。
  • この状況を作り出した張本人である祈年は、全てを収めるかのように「私が顧雲舒と結婚します」と、独善的なプロポーズを宣言します。
  • しかし、雲舒は公衆の面前で「あなたが結婚したくても、私は絶対いや」と毅然と言い放ち、彼のプロポーズを完全に拒絶しました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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