復讐モノ

【未来は私の言う通り 復讐の占い師】18話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 美都は、亡くなったホームレスの男性の妻に、自分が占い師であることを明かした
  • 妻は、事件後に警察へ相談に行ったが、「ホームレスの言うことは信用できない」と、まともに取り合ってもらえなかったことを告白した
  • 彼女の夫は、親友の借金の連帯保証人になったことが原因でホームレスになった、心優しい人物だった
  • 夫の無念と妻の悲しみを知った美都は、彼女に「無念を晴らせる」と復讐の代行を提案し、「お代は結構です」と告げた

【未来は私の言う通り復讐の占い師】第18話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、亡き夫の無念を晴らすため、美都と魂の契約を結んだ妻。第18話では、いよいよその復讐の儀式が執り行われます。そして、何も知らずに悪事を笑い話にする若者たちに、美都の容赦ない呪いが降りかかります。

妻の決意と呪いの契約

「呪いは……信じますか?」

美都の問いかけに、妻は一瞬ためらいます。しかし、美都は続けます。「今からアナタの旦那さんを殺した奴らに呪いをかけたいと思います」「でも、それにはアナタの協力が必要なんです…」。

夫の無念を晴らすためなら、どんなことでもする。その強い思いが、彼女の心を奮い立たせました。

「あの人の敵が取れるなら なんでもします」

その言葉は、悲しみに暮れるか弱い女性ではなく、復讐の協力者としての固い決意の表れでした。

水晶に映る犯人たちの顔

契約は成立しました。美都は、黒い水晶玉に手をかざすよう妻に促します。彼女が恐る恐る手をかざすと、水晶の中には、夫を襲った若者たちの顔が次々と鮮明に映し出されていきました。

神田晴彦、21歳。渡辺勝也、21歳。大内雅也、20歳…。

「この顔で間違いないですか?」 「は、はい!こいつらです!」

妻の憎しみに呼応するように、黒い水晶からは、これまで以上に禍々しく、濃密なオーラが立ち上ります。夫の最期の記憶と、妻の深い憎しみが融合し、最強の呪いが今、生まれようとしていました。

悔い改めぬ悪党たちの宴

場面は変わり、事件の主犯格である晴彦とその仲間たちの姿が描かれます。彼らは銀行のATMの前で、奪った宝くじの換金をしようと話していました。

人の死を嘲笑う若者たち

彼らの口から語られるのは、反省の言葉ではなく、犯行時の興奮と、亡くなった男性への侮辱でした。

「殴った時のジジイの顔 最高だったな」 「あ〜あの時ナイフ持ってきゃよかった 人刺してみたくてさあ」

人の命を奪っておきながら、その行為を武勇伝のように語り、嘲笑う。その姿は、もはや人間の心を持っているとは思えません。

そこへ、一人の女性が通りかかります。「おい今 なんつった?」と、彼らの会話を聞き咎めますが、晴彦は彼女を脅しつけます。

「おい通報すんぞ コラ」「テメエ 犯されてぇのか?あ?」

彼らにとって、他人の命も尊厳も、自分たちの欲望の前では何の意味も持たないのです。

発動する呪い、仲間割れの序曲

「あのボケジジイから奪ったこれ そろそろ換金しようぜ」

晴彦が、ポケットから当選した宝くじを取り出そうとした、その瞬間でした。

謎の突風と消えた宝くじ

どこからともなく突風が吹き、晴彦の手から宝くじが舞い上がります。あっけにとられる若者たち。舞い上がった宝くじは、まるで意志を持っているかのように、近くの建物の屋上にいた美都の手元へと吸い込まれていきました。

「これは……ちゃんと持つべき人に返さないと」

そう呟く美都の手には、あのホームレスの男性が命懸けで守ろうとした、希望の紙片が握られていました。

仲間への猜疑心

一方、若者たちはパニックに陥っていました。「何だ…?何が起きて…」「俺の宝くじが ねえ!」と叫ぶ晴彦。

しかし、その混乱は、やがて仲間同士の醜い争いへと発展します。リーダーの晴彦は、仲間の一人が宝くじを盗んだのだと決めつけ、殴りかかったのです。

「テメエ返せ!」 「ちっ違うっ……俺はあの女を殴ろうとしただけで……」

殴られた仲間は、自分は何もしていないと弁明しますが、宝くじと大金を前にした彼らの信頼関係は、あまりにも脆いものでした。美都の呪いは、彼らの絆を内側から破壊し始めたのです。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】18話を読んだ感想(ネタバレあり)

第18話は、復讐の序章として、これ以上ないほどのカタルシスを感じさせてくれる回でした。まず、奥さんの「なんでもします」という決意の言葉に胸が熱くなりました。彼女はもう、ただの被害者ではない。夫の無念を晴らすための、強い意志を持った共犯者になったのです。

そして、晴彦たちの胸糞悪い会話。人の命を奪ったことを武勇伝のように語り、反省の色も全くない彼らの姿には、心の底からの怒りが湧き上がってきます。このどうしようもないクズたちが、これからどんな目に遭うのか。読者の「こいつらを許してはいけない」という感情を、最高潮に高めてくれる見事な演出でした。

だからこそ、美都が呪いを発動し、宝くじを奪い返すシーンは、本当に爽快でした。物理的な暴力ではなく、彼らが最も執着している「金」を奪い、仲間同士で疑心暗鬼にさせる。このやり方こそ、美都の呪いの真骨頂ですね。最後の、仲間を殴りつける晴彦の姿は、彼らの醜い人間関係が崩壊していく序曲のようで、これから始まる地獄絵図への期待が高まります。

「お代は結構」と言った美都の、これは「仕事」ではない「正義の執行」なのだという強い意志を感じました。彼女がこのクズたちにどんな「最高の復讐」を与えるのか、次回の展開が楽しみで仕方ありません。

【未来は私の言う通り復讐の占い師】18話のネタバレまとめ

  • 亡くなった男性の妻は、夫の無念を晴らすため、美都の呪いに協力することを決意する
  • 妻の憎しみを取り込んだ美都は、犯人である若者たちへの呪いを完成させる
  • 犯人の晴彦たちは、奪った宝くじを換金しようと企み、犯行を武勇伝のように語り合う
  • その時、美都の呪いが発動し、突風が吹いて晴彦の手から宝くじが奪われる
  • 宝くじは美都の手に渡り、彼女は「持つべき人に返す」と呟く
  • 宝くじが消えたことにパニックになった晴彦は、仲間が盗んだと勘違いし、仲間割れが始まった

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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