【砕かれた7つの約束】21話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 病院の支払いで、祈年が20年間使い続けてきた、雲舒から贈られた特別なブラックカードが凍結されていることが発覚します。
- 続けて、他の兄弟たちのカードも全て顧家のものであり、同様に凍結されていて一枚も使えませんでした。
- 彼らは支払いができないことを他の患者から嘲笑され、これまで味わったことのない屈辱を公衆の面前で受けます。
- 全てのカードが一斉に止められたことから、彼らはついに「雲舒が本気で自分たちを切り捨てた」という紛れもない現実に直面し、青ざめるのでした。
【砕かれた7つの約束】第21話をネタバレありでわかりやすく解説する
自分たちの経済的な命綱が、顧雲舒(コ・ウンス)の意志一つで断ち切られるという、紛れもない現実に直面した兄弟たち。第21話は、それでもなお自分たちの過ちを認められない彼らの醜い姿と、それとは対照的に、静かに過去との決別を進める雲舒の、強くもどこか物悲しい決意が描かれます。
勘違いが生んだ醜い結論
病院の廊下で、カードが使えないという現実に青ざめる兄弟たち。しかし、彼らが最初にとった行動は、反省ではなく、あまりにも身勝手な自己正当化でした。
「ありえない」「絶対にありえない!」
一人が「ああ、分かったぞ。顧雲舒は今、俺たちの気を引こうとしてるんだ」と叫ぶと、他の兄弟たちもそれに同調します。「またいつもの手口か。うんざりだ」と、彼らは雲舒の行動を、自分たちに構ってほしいがゆえの、子供じみた癇癪だと決めつけたのです。
さらに、兄弟の一人が核心をつくような推測を口にします。 「まさか、この前のオークションで、祈年兄さんが彼女のカードを止めて、『蒼海の涙』を買えなくしたから、彼女は腹を立てて報復に、俺たちのカードを全部止めたんじゃないか?」
しかし、その言葉を受けてもなお、沈祈年(シェン・チーニエン)の態度は傲慢そのものでした。 「度量が狭い。彼女はカードを止めさえすれば、俺たちが屈服するとでも思ってるのか。彼女の目論見は、本当に見当違いだ。今回は、彼女が心から誠意を込めて俺たちに頼みに戻ってこなければならない。さもなければ、俺は絶対に顧家には戻らない」
自分たちが犯した罪の重さを理解せず、まだ雲舒が自分たちに依存していると信じて疑わない。彼らの勘違いは、もはや救いようのないレベルに達していました。
静寂なる決別、過去の清算
その頃、顧家のリビングでは、兄弟たちの混乱とは対照的な、静かな時間が流れていました。雲舒は落ち着いた様子でお茶を飲み、家政婦たちが黙々と段ボール箱に荷物を詰めています。
「お嬢様、本当に全部要らないのですか?これらは全部、お嬢様が心血を注いで、全国各地から買い戻された品々ですよ」
心配する家政婦に、雲舒は静かに答えます。 「ええ。全部要らないわ。ただの憂さ晴らしよ」
その言葉には、怒りや悲しみといった激しい感情はもはやありません。ただ、過去のしがらみを全て捨て去り、心を空っぽにしようとする、穏やかな決意だけが感じられました。
「永遠」という名の脆い約束
家政婦が荷物を運び出そうとした、その時。雲舒は「ちょっと待って」と声をかけ、テーブルの上に置かれた一つの写真立てを手に取ります。そこに写っていたのは、まだ無邪気だった頃の自分と、笑顔の7人の兄弟たちでした。
彼女の脳裏に、遠い日の記憶が蘇ります。
「これから僕たち7人は、永遠に、永遠に、雲舒姉さんと一緒にいるんだ!」
「イェーイ!」と歓声を上げる幼い子供たち。かつて、確かにそこには「永遠」を信じられるほどの、温かい絆が存在していました。しかし、その約束は、あまりにも脆く、儚いものでした。
回想から戻った雲舒は、冷めた、何の感情も浮かばない表情で、写真の中の笑顔を見つめます。その瞳は、楽しかった思い出も、辛かった裏切りも、全てを過去のものとして受け入れ、未来だけを見据えているかのようでした。
【砕かれた7つの約束】21話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、兄弟たちの滑稽なまでの勘違いと、雲舒の静かな決意のコントラストが、あまりにも鮮やかで印象的な回でした。病院での兄弟たちの会話、もはやギャグの域に達していますね。「俺たちの気を引こうとしてる」なんて、どれだけポジティブシンキングなのでしょうか。自分たちが雲舒の人生の中心だと、心の底から信じ込んでいる彼らの姿は、哀れでさえありました。
祈年の「彼女が心から誠意を込めて頼みに戻ってこなければならない」というセリフには、彼の傲慢さの全てが詰まっています。自分がどれほど彼女を傷つけたのか、全く理解していない。失ったものの大きさに気づくのは、一体いつになるのでしょうか。
そんな彼らとは対照的に、静かに過去を清算していく雲舒の姿には、胸を打たれました。「ただの憂さ晴らしよ」というセリフ、とても深いです。それは、物に当たるような幼稚な行動ではなく、自分の心に溜まった澱を洗い流すための、神聖な儀式のように見えました。
そして、最後の写真立てのシーン。あれは泣けます。かつての「永遠」の約束と、現在の冷めた瞳。楽しかった思い出があるからこそ、裏切られた時の痛みは深かったはずです。しかし、彼女はその思い出ごと過去を捨て去る強さを持った。これは、彼女が本当の意味で自立し、新たな人生を歩み始めたことを示す、非常に重要な場面だと感じました。彼女の静かな強さに、心からのエールを送りたいです。
【砕かれた7つの約束】21話のネタバレまとめ
- カードを凍結された兄弟たちは、それを雲舒が自分たちの気を引くための芝居だと勘違いし、反省の色を見せませんでした。
- 祈年は、雲舒が心から謝罪してこない限り、自分は顧家に戻らないと、傲慢な態度を崩しません。
- 一方、雲舒はリビングで、兄弟たちに関する思い出の品々を「ただの憂さ晴らし」として、静かに全て処分し始めます。
- 幼い頃に交わした「永遠に一緒にいる」という約束が写る写真を、雲舒は冷めた表情で見つめ、過去との完全な決別を示しました。
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