【砕かれた7つの約束】30話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 兄弟たちの「金で心は買えない」という言い訳に対し、家政婦は「あなたたちがお嬢様の心をどれだけ踏みにじってきたか」と、厳しく反論します。
- 回想シーンで、雲舒が兄弟たちを海や星を見に誘っても、「暇ない」「つまらない」と冷たくあしらわれ続けていたことが明らかになります。
- さらに、家政婦は、雲舒が祈年とシャオシャオの親密な様子を、ただ一人で耐えている姿を目撃していたことも判明しました。
- 家政婦は最後に、「彼女もあなたたちと同じ、母親のいない可哀想な子供だ」と涙ながらに訴え、彼らの犯した心の罪を断罪しました。
【砕かれた7つの約束】第30話をネタバレありでわかりやすく解説する
家政婦の涙の訴えによって、自分たちが顧雲舒(コ・ウンス)の心をどれだけ踏みにじってきたかという罪を突きつけられた兄弟たち。しかし、第30話で彼らが選んだのは反省ではなく、あまりにも醜い開き直りでした。そして、そんな彼らに突きつけられる、20年前に交わした「約束」の真実とは。
開き直る兄弟たちと、20年前の誓い
「王妈(ワンさん)、それを俺たちのせいにできるか?俺たち7人は顧家に養われた居候だ。それなりの対価を払うのは当然だろ」
家政婦の魂の叫びに対し、兄弟の一人は反省するどころか、開き直りともとれる言葉を口にします。しかし、家政婦はもう彼らの言い訳に怯みません。
「でも当初、あなたたちが自ら約束したんじゃないですか。彼女が必要とすれば、あなたたちは彼女に付き添うと。まさか、もう忘れたのですか?」
その言葉と共に、物語は20年前へと遡ります。母を亡くし、一人で泣いている幼い雲舒。そんな彼女を、まだ純粋だった頃の兄弟たちが囲んでいます。
「雲舒(ユンシュ)、もう泣かないで」 「これから君が悲しい時は、僕たちを探しに来て。いいね?」 「僕が海を見に連れて行ってあげる」 「僕が星を見に連れて行ってあげる」
それは、彼女の孤独を埋めるための、7人の少年たちが自らの意志で立てた、固い、固い誓いでした。その約束を、彼らは自分たちの手で破り続けてきたのです。
静かなる断罪「お嬢様が嘘をついたことがあるのですか?」
家政婦は、現在の彼らに静かに問いかけます。 「お嬢様はいったいどこが悪かったのですか?なぜ江笑笑(ジャン・シャオシャオ)が現れた途端、あなたたちはすっかり変わってしまったのですか?」
その問いに、兄弟の一人は「俺たちは彼女に騙されたんだ、何度も」と、なおも見苦しい言い訳をします。しかし、家政婦は静かに、しかし最も核心を突く言葉で彼らを諭しました。
「お嬢様が嘘をついたことがあるのですか? 江笑笑の心の中が一番はっきりしているはずです。冤罪に陥れた人が、本人よりも彼女がどれだけ冤罪であるかを知っているものです」
その言葉は、もはや反論の余地のない真実でした。彼らは自分たちがシャオシャオの嘘に加担し、雲舒を陥れてきた張本人であるという事実を、突きつけられたのです。
最後の自己弁護と、祈年の絶望的な気づき
言葉を失い、俯く兄弟たちに、家政婦はため息をつきながら、最後の通告をします。 「まあ、いいでしょう。私が今あなたたちにこんなことを言っても、何の意味もありません。これでいいのです。あなたたちは自由になり、彼女も幸せになった」
その言葉の意味を理解できず、「どういう意味だ?」と食い下がる沈祈年(シェン・チーニエン)。しかし、他の兄弟たちは、最後まで自分たちの罪を認めようとはしませんでした。 「俺たちが確かに、悪いところもあった。でも顧雲舒が江笑笑をいじめたのは、事実だろ」 「彼女が先に悪いんだ」
そんな自己弁護が虚しく響く中、祈年は捨てられた荷物の中から、一つの写真立てを拾い上げます。そこに写っているのは、まだ誰もが笑っていた、幼い頃の8人の集合写真。
彼は、その写真を見つめ、独り言のようにつぶやきました。 「彼女は八人の集合写真まで…俺たちとの思い出に関わるものを、全部捨てた。まさか俺たちに考え直させようとしてるんじゃなくて、本当に、俺たちがもういらないってことか?」
20年間、どんなに冷たくしても決して離れることのなかった彼女の、本当の決別を、彼はこの瞬間、ようやく理解し始めたのでした。
【砕かれた7つの約束】30話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、兄弟たちの救いようのない自己中心性と、祈年の遅すぎた気づきが描かれ、非常に考えさせられる回でした。開き直って「対価を払うのは当然」と言い放つ兄弟には、もはや怒りを通り越して呆れてしまいます。彼らは、雲舒が求めていたのが金銭的な対価などではなく、ただ心に寄り添ってくれる温もりだったということを、最後まで理解できないのでしょう。
20年前の回想シーンは、本当に切なかったです。あんなにも純粋な約束を交わした少年たちが、なぜここまで歪んでしまったのか。シャオシャオの存在がきっかけであることは間違いありませんが、彼らの心の中に元々あった傲慢さや弱さが、彼女によって引き出されてしまったのかもしれません。
家政婦さんの「冤罪に陥れた人が…」というセリフは、まさに名言ですね。真実から目を背け、嘘で塗り固めようとする彼らの心を、静かに、しかし確実に抉っていく。彼女の存在が、この物語の唯一の良心であり、救いだと感じます。
そして、最後の祈年。ようやく、本当にようやく、彼はスタートラインに立ったのかもしれません。雲舒の行動が、自分への気を引くための芝居ではない、本物の「拒絶」である可能性に。しかし、気づいた時にはもう全てが手遅れ。彼が拾い上げた一枚の写真が、もう二度と戻らない幸せな過去の象徴として、あまりにも重く、そして悲しく見えました。
【砕かれた7つの約束】30話のネタバレまとめ
- 兄弟たちは、雲舒の心を傷つけたことを「居候としての対価だ」と開き直りますが、家政婦に20年前に交わした約束を突きつけられます。
- 回想シーンで、幼い兄弟たちが泣いている雲舒を慰め、「海や星を見に連れて行く」と自ら約束していたことが明らかになりました。
- 家政婦は、「雲舒は嘘をつかない。冤罪に陥れた張本人こそが、真実を知っているはずだ」と、彼らの罪を静かに断罪します。
- 多くの兄弟がまだ雲舒が悪いと自己弁護する中、祈年だけは捨てられた集合写真を見て、彼女の決別が本物であることにようやく気づき始め、愕然とします。
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