【砕かれた7つの約束】42話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- バーで殴った男に、祈年は「5日後の婚約パーティーを知らないのか?」「ゴミのように捨てられたくせに」と、雲舒がすでに自分たちを選ばないという現実を突きつけられます。
- バーの外で、兄弟たちは「雲舒が自分たち以外を選ぶはずがない」と祈年を慰めますが、彼の心は揺れていました。
- まさにその時、彼らの目の前を、役所から結婚証明書らしきものを持って出てくる雲舒と謝謹が通りかかります。
- 雲舒が「会って二日の男性とスピード婚」し、法的に謝謹の妻となったという紛れもない事実を目撃した祈年は、衝撃のあまり言葉を失うのでした。
【砕かれた7つの約束】第42話をネタバレありでわかりやすく解説する
目の前で証明された、顧雲舒(コ・ウンス)の「結婚」という、あまりにも残酷な現実。第42話は、これまで傲慢という名の鎧で心を固めていた沈祈年(シェン・チーニエン)が、ついに完全に崩壊し、自らの過ちと向き合うために、最後の真実を求めて走り出す、魂の彷徨を描く物語です。
崩れ落ちる傲慢、遅すぎた後悔の始まり
祈年が走り出す。その鬼気迫る様子に、兄弟たちとジャン・シャオシャオが慌てて後を追います。「祈年哥、どうしたんだ?」という声も、もはや彼の耳には届いていません。彼の心は、ただ一つの信じがたい事実によって、完全に支配されていました。
「あり得ない。顧雲舒が他の男と籍を入れて結婚するなんて」
その時、彼の脳裏に、あの運命の誕生日パーティーの日に届いていたメッセージが蘇ります。 「早く戻ってきてください!顧雲舒が婚約者を発表しました!戻ってこないと後悔しますよ!」
しかし、その時の自分は、その必死の警告を、なんと一笑に付したことか。 (まだ芝居を…。俺の気を惹こうとしてるのか)
あの時、このメッセージの意味を真剣に受け止めていれば。あの時、自分のくだらないプライドを捨てて会場に戻っていれば。全ては、手遅れでした。彼の傲慢さが招いた取り返しのつかない現実に、彼はようやく気づいたのです。
真実への渇望、最後の救いを求めて
「祈年さん…!」 シャオシャオの声で我に返った祈年は、立ち止まると、震える指でスマートフォンを取り出し、誰かにメッセージを送ります。「顧雲舒は誰を選んだ?」——もはや、自分の目で見たものすら信じられず、第三者からの情報にすがるしかないほど、彼は追い詰められていました。
そして、彼は振り返ると、追ってきた兄弟たちとシャオシャオに、厳しい口調でこう告げます。 「誰もついてくるな」
それは、彼らとの決別宣言にも似た、強い拒絶の言葉でした。もはや彼らの言葉も、シャオシャオの涙も、信じることはできない。彼は、たった一人で真実と向き合うことを決意し、再び走り去っていきます。
彼が向かった先。それは、雲舒のいる場所でも、会社でもありませんでした。彼が最後の望みを託したのは、あの夜、自分たちの罪を静かに、しかし厳しく断罪した、家政婦の王妈(ワンさん)だったのです。
「王さん… 真相を…全部教えてください」
彼女の前に崩れるように現れた祈年の姿は、もはやかつての傲慢なエリートの面影などありません。ただ、救いを求める一人の惨めな男でした。
「俺と雲舒の間には、きっと何か誤解があるはずだ。ここ数日、どうしても彼女に会えない。狂うほど彼女を探しているんです」
その魂の叫びを聞き、王妈は静かに彼を見つめ、厳かに問いかけます。 「本当に知りたいのかい?」
その問いに、祈年は力強く頷くのでした。自らが目を背け続けてきた、全ての真実を知る覚悟を決めて。
【砕かれた7つの約束】42話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、沈祈年という男が、20年かけて築き上げてきたプライドの城が、ガラガラと音を立てて崩壊していく様が描かれた、まさに圧巻の回でした。これまで彼の傲慢な態度に怒りを感じてきましたが、今回、彼が過去の自分の愚かさに気づき、絶望に駆られて走り出す姿には、ほんの少しだけ、憐れみを感じずにはいられませんでした。
特に、誕生日パーティーのメッセージを思い出すシーン。あれは残酷でしたね。最大のチャンスを、自らの傲慢さでフイにしてしまった。その事実に気づいた時の彼の絶望は、計り知れません。まさに「後悔先に立たず」です。
そして、彼が最後にすがったのが、兄弟でもシャオシャオでもなく、家政婦の王さんだったという点。これが非常に重要だと感じました。彼は本能的に、誰が本当のことを知っていて、誰が自分を欺いているのかを、ようやく理解し始めたのでしょう。「狂うほど彼女を探している」というセリフからは、彼の独占欲だけでなく、失って初めて気づいた、雲舒への本当の想いのようなものも、少しだけ感じられました。
王さんの「本当に知りたいのかい?」という問いは、彼に与えられた最後の踏み絵ですね。この先に待つのは、おそらく彼の心を完全に破壊するほどの、残酷な真実の数々でしょう。それでも彼は、知ることを選びました。彼の本当の贖罪は、ここから始まるのかもしれません。物語が、新たな、そしてより深いステージへと進む予感に満ちた、素晴らしい回でした。
【砕かれた7つの約束】42話のネタバレまとめ
- 雲舒の結婚という現実を目の当たりにした祈年は、「あり得ない」と激しく動揺し、過去の自分の過ちを後悔し始めます。
- 彼は、誕生日パーティーの日に届いた「婚約者を発表した」という警告メッセージを、ただの芝居だと一蹴してしまったことを思い出しました。
- 祈年は、もはや兄弟たちやシャオシャオを信じられず、「誰もついてくるな」と告げ、一人で真実を探し始めます。
- 彼は家政婦の王妈のもとを訪れ、「狂うほど彼女を探している」と本心を吐露し、全ての真実を教えてほしいと必死に懇願しました。
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