【砕かれた7つの約束】55話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 顧氏グループからも追放され、完全に居場所を失った祈年たちは、絶望に打ちひしがれます。
- 祈年は一人バーで酒に溺れながら、ゴミ捨て場で見つけた雲舒の日記帳を読み返していました。
- 日記には、幼い頃に祈年が雲舒に「大きくなったら結婚する」と約束したことや、毎年誕生日に「忠誠と熱愛」の花言葉を持つひまわりを贈っていたことなどが記されていました。
- 過去の純粋な約束と現在の自分の裏切りとのギャップに苦しむ祈年の前に、幼い頃の自分の姿をした幻影が現れ、「なぜ彼女を愛しているのに傷つけるのか?」と、謝謹の声で問いかけます。
【砕かれた7つの約束】第55話をネタバレありでわかりやすく解説する
過去からの痛烈な問いかけを受け、酒に溺れる沈祈年(シェン-チーニエン)。第55話は、荒れ果てた彼の元に現れた兄弟の一人が、偶然にも顧雲舒(コ-ウンス)の日記を目にし、そこに綴られた、自分自身に向けられた純粋な想いと、忘れかけていた過去の誓いに向き合うことになる、新たな後悔の物語です。
荒れ果てた祈年と、偶然見つけられた心の欠片
バーカウンターに突っ伏し、意識朦朧とする祈年。彼の前に現れていた幼い自分の幻影は、もう消えていました。そこへ、兄弟の一人が駆けつけます。 「祈年哥! 起きろよ! もう三日三晩も飲んでるんだぞ! 死ぬ気か?」
いくら呼びかけても、祈年からの反応はうめき声だけ。兄弟は、彼の荒れ果てた姿に呆れながらも、隣に置かれた一冊のノートに気づきます。それは、祈年がゴミの中から見つけ出した、雲舒の日記帳でした。
「祈年哥…祈年哥!」
祈年が意識を取り戻さない中、兄弟は思わずその日記帳を手に取り、開いてしまいます。そこに綴られていたのは、彼自身に向けられた、あまりにも切ない想いでした。
傘を差してくれた人、陸蕭への想い
「母を失うことは、一時的な豪雨ではなく、一生続く湿気をもたらす。でも、陸蕭哥哥は、私のために傘を差してくれた人」
日記を読んでいたのは、陸蕭(ルー・シャオ)でした。彼は、その一文に心を強く揺さぶられ、遠い過去の記憶へと引き戻されます。
それは、母を亡くしたばかりの、幼い雲舒が他の子供たちにいじめられていた日のこと。「ママのいない子!」という残酷な言葉に、彼女はただ泣くことしかできませんでした。その時、駆け寄り、いじめる子供たちを突き飛ばし、彼女の前に立ちはだかったのが、幼い日の陸蕭だったのです。
「これから誰がお前をいじめたら、俺が拳で殴ってやる!」
その力強い言葉と、自分を守ってくれた背中。幼い雲舒にとって、彼はまさに、降りしきる悲しみの雨から自分を守ってくれる、大きな傘のような存在だったのでしょう。日記に綴られた「傘を差してくれた人」という言葉は、彼への絶対的な信頼と、感謝の気持ちを表していたのです。
忘れ去られた誓いと、現在の自分
日記を読み進める陸蕭の表情は、沈痛なものへと変わっていきます。かつて、自分は確かに彼女を守るヒーローだった。しかし、今の自分はどうだ? ジャン・シャオシャオの嘘を信じ、彼女を傷つけ、裏切った。あの日立てた誓いを、自分は完全に忘れ去っていたのです。
日記に綴られた純粋な想いと、現在の自分のあまりにも醜い姿。そのギャップが、彼の胸を容赦なく締め付けるのでした。
【砕かれた7つの約束】55話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、祈年だけでなく、他の兄弟たちの後悔にも焦点が当たり始めた、物語の新たな局面を感じさせる回でした。三日三晩も酒に溺れる祈年の荒廃ぶりは、彼が受けた衝撃の大きさを物語っていますね。自業自得とはいえ、痛々しい姿です。
そして、陸蕭。彼が日記を読んでしまうという展開、非常に興味深かったです。彼にも、かつては雲舒を守るという純粋な正義感があったのですね。「傘を差してくれた人」という雲舒の言葉、そして「俺が拳で殴ってやる!」という幼い日の陸蕭の誓い。この対比が、あまりにも切なく、そして残酷でした。
彼は、自分がどれほど大切なものを失い、そしてどれほど雲舒を裏切ってしまったのかを、この日記を通して思い知らされたことでしょう。あの粗暴に見える彼の中にも、こんなにも純粋な過去があったとは、少し意外でした。
雲舒の日記は、祈年にとってだけでなく、他の兄弟たちにとっても、自分たちの罪と向き合うための「真実の鏡」となるのかもしれません。これから、他の兄弟たちの日記に関するエピソードも描かれるのでしょうか。彼ら一人ひとりが、自分の過去とどう向き合っていくのか、非常に楽しみです。
【砕かれた7つの約束】55話のネタバレまとめ
- 全てを失った祈年は、バーで三日三晩酒に溺れ、荒れ果てていました。
- 心配して駆けつけた兄弟の一人、陸蕭は、祈年の傍らにあった雲舒の日記帳を偶然手に取り、読んでしまいます。
- 日記には、陸蕭がかつていじめから雲舒を守ってくれたことへの感謝の気持ちが、「私のために傘を差してくれた人」という言葉で綴られていました。
- 回想シーンで、幼い陸蕭が「誰かがいじめたら俺が殴ってやる」と雲舒に誓う、ヒーローのような姿が描かれます。
- 陸蕭は、日記に記された雲舒の純粋な想いと、現在の自分の裏切りとのギャップに、沈痛な表情を浮かべるのでした。
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