復讐モノ

【砕かれた7つの約束】45話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 祈年はゴミ捨て場で見つけた雲舒の日記を読み始め、衝撃的な真実を次々と知ることになります。
  • 彼はまず、シャオシャオが来た当初に壊されたブレスレットが、雲舒が善意で彼女に贈った「母の形見」であったことを知りました。
  • さらに、オークションで砕け散った「蒼海の涙」もまた母の形見であり、雲舒が「祈年がいつか買い戻してくれる」という約束を信じ続けていたことを知ります。
  • 祈年は、その大切な約束を忘れ、オークション会場で雲舒を冷たく突き放した自分自身の過去の言動を思い出し、罪の重さに耐えきれず、その場に崩れ落ちそうになります。

【砕かれた7つの約束】第45話をネタバレありでわかりやすく解説する

母の形見にまつわる自らの罪を知り、打ちひしがれる沈祈年(シェン-チーニエン)。しかし、顧雲舒(コ-ウンス)の日記が暴き出す残酷な真実は、まだ終わりではありませんでした。第45話は、ジャン・シャオシャオによる巧妙な人心掌握と、兄弟たちの完全な裏切り、そしてその全てを静かに受け入れるしかなかった雲舒の絶望が、祈年の心を完全に破壊する物語です。

悪女のゲームと、繰り返される裏切り

祈年が読み進める日記には、シャオシャオがいかに兄弟たちを手玉に取り、雲舒を孤立させていったかが、淡々と、しかし克明に記されていました。

「7人のお兄様たちの反応を当てるのが、ジャン・シャオシャオの毎日の楽しみの一つになった。彼女は私と賭けをした。『お兄様たちは絶対にあなたを責めて、罵るわ』と。彼女が勝った。毎回、彼女の勝ちだった」

日記と共に蘇る、数々の回想シーン。シャオシャオの嘘を信じ込み、雲舒を一方的に責め立てる兄弟たち。どんなに弁解しても、どんなに涙を流しても、彼らの心は決して彼女に向くことはない。その絶望的な光景を、雲舒はずっと一人で耐え続けていたのです。

目撃してしまった、決定的な裏切りの夜

そして、日記は、雲舒の心を完全に打ち砕いた、あの運命の夜の出来事へと至ります。それは、彼女が7人の兄弟たちから完全に裏切られた瞬間でした。

夜の庭。物陰から彼女が見てしまったのは、シャオシャオの前に跪き、忠誠を誓う兄弟たちの姿。その中心には、彼女が誰よりも信じていたはずの男、祈年がいました。

「約束する。俺が彼女(顧雲舒)と結婚を約束したのは、ただ顧家への恩に報いるためだ。俺が顧家の当主になった暁には、必ず君を盛大に迎え入れる。顧雲舒が君を傷つけさえしなければ、数千万渡して、外国で気ままに暮らさせてやればいい

他の兄弟たちも続きます。 「俺たちが顧雲舒とするのは、ただの芝居だ。君こそが、俺たちの心の中で唯一の妻となる人だ」 「俺もだ!」「俺も!」

その言葉の一つ一つが、鋭い刃となって雲舒の心を突き刺します。彼女は声もなく、ただ静かに、その場を立ち去るしかありませんでした。

最後のページ、絶望と諦念の言葉

祈年の震える指が、日記の最後のページをめくります。そこに記されていたのは、全ての希望を失った少女の、あまりにも哀しい諦念の言葉でした。

「ジャン・シャオシャオが当てたことは、たった一つだけ。7人は、私のことなんて愛していなかった。私が身を引いて、また彼女が勝った」

遅すぎた慟哭、崩れ落ちる心

日記を読み終えた祈年。彼の目からは、後悔と、自責の念、そして失われたものへの痛切な想いが、熱い涙となって溢れ出します。

自分がいかに愚かだったか。自分がいかに残酷だったか。そして、自分がいかにかけがえのないものを、自らの手で壊してしまったか。

全ての真実を知った彼は、もはや立っていることすらできず、ゴミの山の真ん中で、子供のように声を上げて泣き崩れるのでした。しかし、その慟哭は、あまりにも、あまりにも遅すぎたのです。

【砕かれた7つの約束】45話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、涙なしには読めませんでした。雲舒の日記、特に最後のページの言葉は、本当に胸に突き刺さりました。「7人は、私のことなんて愛していなかった」。そのあまりにも哀しい真実に、彼女が一人でたどり着き、そして受け入れなければならなかった。その絶望を思うと、言葉もありません。

シャオシャオの悪女っぷりも、ここに極まれり、という感じですね。「お兄様たちは絶対にあなたを責める」と賭けをするなんて、人の心を弄ぶ悪魔そのものです。そして、それにまんまと乗せられ、雲舒を傷つけ続けた兄弟たち。彼らの愚かさには、もはや怒りを通り越して、虚しさすら感じます。

特に、祈年がシャオシャオに忠誠を誓うシーン。あれは、本当に許しがたい裏切りです。「数千万渡して外国で暮らさせてやればいい」なんて、彼は雲舒の20年間の愛情を、その程度の価値しかないと思っていたのでしょうか。

最後に泣き崩れる祈年の姿。自業自得とはいえ、彼の慟哭はあまりにも痛切で、見ていて辛かったです。彼が流す涙は、決して彼を浄化するものではないでしょう。それは、彼が生涯背負い続けることになる、罪の重さそのものなのです。彼がこれから、この真実とどう向き合い、生きていくのか。その姿を、最後まで見届けたいと思います。

【砕かれた7つの約束】45話のネタバレまとめ

  • 祈年は雲舒の日記を読み進め、シャオシャオが兄弟たちとの間で賭けをし、雲舒を孤立させていたことを知ります。
  • 日記は、雲舒が兄弟たち全員(祈年を含む)がシャオシャオに忠誠を誓い、自分を裏切る瞬間を目撃してしまった決定的な夜の出来事を記録していました。
  • 祈年は、自分がシャオシャオに対し、「当主になったら迎え入れる」「雲舒には数千万渡して追い出す」と約束していた、最低な裏切りの言葉を思い出します。
  • 日記の最後のページには、「7人は、私のことなんて愛していなかった」という、雲舒の絶望と諦念の言葉が記されていました。
  • 全ての真実を知った祈年は、自らの愚かさと罪の重さに耐えきれず、ゴミ捨て場の真ん中で慟哭し、泣き崩れるのでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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