【砕かれた7つの約束】63話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 全ての真実を知った祈年、陸蕭、程軒は、雲舒に「間違っていた」「ずっと好きだった」と、遅すぎる愛の告白とやり直したいという願いを伝えます。
- しかし雲舒は、「あなたたちの好きは恩恵ではない」「もう好きじゃない」と、彼らの想いを完全に拒絶しました。
- 祈年たちは「7日間の関係が20年に勝るはずがない」と時間の長さにすがりますが、雲舒は「偽物なのはあなたたち」「彼の感情は誠実」と一蹴します。
- 雲舒は、謝謹が20年前に自分に一目惚れし、10年間探し続け、さらに10年間彼女の幸せを見守り続け、自分が兄弟たちに失望したのを見て初めて現れたという、彼の驚くべき過去と一途な想いを明かしました。
- その真実の重さに、兄弟たちは言葉を失うのでした。
【砕かれた7つの約束】第63話をネタバレありでわかりやすく解説する
謝謹(シャ・キン)が顧雲舒(コ・ウンス)に捧げてきた、20年というあまりにも深く、一途な想い。その衝撃の事実を知り、完全に打ちのめされた兄弟たち。第63話は、その20年の始まりとなった、運命の出会いの物語と、兄弟たちの最後の懇願に対する、雲舒からの最も痛烈な、そして最終的な拒絶が描かれます。
運命の出会い、20年前の一食の恩
物語は、雲舒と謝謹の回想シーンから始まります。「あなた…どうして私にこんなに良くしてくれるの?」という雲舒の問いに、謝謹は静かに、そして懐かしむように語り始めます。
「まだ覚えているかい? 20年前に君が助けた、あの小さな乞食のことを」
驚く雲舒に、彼は続けます。「あの時、君が一食恵んでくれなかったら、僕はとっくに路頭に迷っていただろう」。雲舒の脳裏に、遠い記憶が蘇ります。母を亡くした直後、父に連れられて訪れた京城の街角で出会った、一人の小さな乞食の少年。
「まさか、あなたが…?」
乞食になった御曹司、謝謹の秘密
しかし、疑問が残ります。なぜ京城最大の富豪である謝家の御曹司が、乞食になどなっていたのでしょうか。謝謹はその理由を、静かに語り始めました。
「当時、謝家には敵が多くてね。父は僕を、使用人の息子だと偽って育てたんだ。だが、その使用人が裏切りを企ててね。誘拐される過程で、僕はこっそり逃げ出したんだが、乞食に落ちぶれてしまったんだ」
そして、彼が長年、足が不自由なフリをしていた理由も、その過酷な過去にありました。「大人になってからは、まず足が不自由なふりをするしかなかった」と。 雲舒の、ほんの小さな善意が、彼の命を繋ぎ、そして彼の心に、20年間消えることのない光を灯したのです。
「一食の恩ね…。まさか20年後、私の結婚相手もあなただなんて」 「偶然じゃない。この20年間、僕は、ずっと君を探していた。君に良くする機会を、僕は20年待ったんだ」
彼の言葉は、紛れもない真実の重みを持っていました。
世間の声、自業自得の兄弟たち
その頃、会場のゲストたちは、目の前で繰り広げられた衝撃の展開について、ひそひそと語り合っていました。 「もし顧お嬢様が本当にあの7人のうちの誰かと結婚していたら、謝家の御曹司は黙って待っているしかなかっただろうね」 「彼らが自業自得なのよ。顧お嬢様の真心を踏みにじらなければよかったのに」 「私だって謝家の御曹司を選ぶわ。あの7人を合わせたって、謝家の御曹司の一途さには敵わないもの」 「今更追いかけたって何になるのよ。以前は大切にしなかったくせに」
彼らの言葉は、兄弟たちが招いた結末がいかに必然であったかを、客観的に示していました。
最後の懇願と、魂からの拒絶「犬も食わないわ!」
しかし、兄弟たちはまだ諦めていませんでした。「ありえない…」と苦しげにつぶやく祈年の隣で、陸蕭(ルー・シャオ)が最後の懇願をします。「そうだ、雲舒! 俺たちも本当に君のことが好きなんだ!」。しかし、その言葉は、もはや雲舒の心には届きません。
彼女は、きっぱりと言い放ちました。 「そう。私があなたたちに尽くしてきたのは、ただの願望だったのね。あなたたちが私に少しでも好意を持ってくれることを期待していたけれど、返ってきたのは冷淡さと、仕打ちと、傷つけられることばかりだった」
そして、彼女は、20年間の苦しみと、そこから得た確かな気づきを、魂からの叫びとして彼らに叩きつけます。
「ずっと、自分が足りないせいだと思っていた。でも、今やっと分かったの。本当にあなたを愛している人は、必ずあなたに愛を感じさせてくれる。あなたたちの言う真心なんて…犬も食わないわ!」
その言葉は、彼らの存在価値そのものを否定する、最も痛烈な、そして最終的な拒絶の刃でした。
【砕かれた7つの約束】63話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、謝謹様の過去と、彼がいかにして雲舒を想い続けてきたかが明らかになる、非常に感動的な回でした。20年前の「一食の恩」。それが、彼の人生を支え、そして雲舒への20年間の愛の原点だったとは…。なんてドラマティックで、そして純粋な物語なのでしょうか。彼のこれまでの行動、そしてあの誕生日パーティーでの登場が、全てこの一点に繋がっていたと思うと、鳥肌が立ちました。
誘拐、裏切り、そして乞食への転落。彼もまた、想像を絶する苦労を乗り越えてきたのですね。その上で、雲舒の幸せを願い、10年間もただ見守り続けた。その愛の深さと、自己犠牲の精神には、ただただ感服するばかりです。兄弟たちの身勝手な「好き」とは、まさに月とすっぽんですね。
ゲストたちの会話も、的確すぎて最高でした。「自業自得」「一途さには敵わない」「以前は大切にしなかったくせに」。まさに、読者の言いたいことを全て代弁してくれたかのようです。
そして、最後の雲舒のセリフ。「本当にあなたを愛している人は、必ずあなたに愛を感じさせてくれる。あなたたちの言う真心なんて…犬も食わないわ!」。これは、この物語全体を貫く、非常に重要なテーマだと思います。愛は、言葉だけではない。行動で、態度で、そして何よりも相手への誠実さで示されるべきもの。そのことを、彼女は20年間の苦しみの中で、ようやく見つけ出したのですね。兄弟たちへの最後の、そして最も痛烈な拒絶の言葉。最高の形で、彼らの物語に終止符を打ってくれたように感じます。
【砕かれた7つの約束】63話のネタバレまとめ
- 回想シーンで、謝謹が雲舒への20年間の想いの原点が、幼い頃に彼女から受けた「一食の恩」であったことが明かされます。
- 謝謹は、自分が謝家の御曹司でありながら、裏切りによって乞食にまで落ちぶれた過去と、敵から身を守るために足が不自由なふりをしていた秘密を語りました。
- 会場のゲストたちは、兄弟たちの自業自得ぶりと、謝謹の一途な愛を比較し、雲舒の選択を当然のものとして受け入れます。
- 兄弟たちの最後の懇願に対し、雲舒は「本当に愛している人は愛を感じさせてくれる。あなたたちの真心なんて犬も食わない」と、彼らの存在価値を完全に否定する、最終的な拒絶の言葉を突きつけました。
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