【砕かれた7つの約束】67話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 祈年は雲舒にすがりつき、「シャオシャオに騙されていた」「愛しているのは君だけ」と見苦しい言い訳をしますが、雲舒に「甘んじて利用されただけ」と一蹴されます。
- 彼は、シャオシャオへの感情は3年前の火事で命を救われたことへの「恩義」を勘違いしたものだと主張し、その際雲舒は「逃げ出した」と非難しました。
- しかし、雲舒は静かに、しかし力強く、「3年前、火事場からあなたを救い出したのは…私だった」という衝撃の事実を告げます。
- 祈年は、自分が信じてきた「命の恩人」に関する記憶が、全て嘘であったという事実に直面し、衝撃のあまり言葉を失うのでした。
【砕かれた7つの約束】第67話をネタバレありでわかりやすく解説する
「3年前、火事場からあなたを救い出したのは…私だった」——顧雲舒(コ・ウンス)から放たれた、あまりにも衝撃的な告白。第67話は、その言葉の裏付けとなる動かぬ証拠と、ジャン・シャオシャオによって巧妙に隠蔽されてきた、さらなる残酷な真実が、沈祈年(シェン-チーニエン)の心を完膚なきまでに打ち砕く、断罪の最終章です。
火傷の痕、動かぬ証拠
祈年の愕然とした表情を前に、雲舒は静かに彼に背を向けます。そして、純白のウェディングドレスから覗く、痛々しい火傷の痕を彼に見せつけました。
「この傷跡は、3年前に火事場からあなたを助けた時に残ったものよ」
それは、彼女の言葉が真実であることを示す、何よりも雄弁な証拠でした。祈年は、言葉を失い、ただその傷跡を見つめることしかできません。
隠蔽された入院と、シャオシャオの悪質な嘘
雲舒は、さらに衝撃的な事実を語り始めます。 「あの時、火事場であなたを助けたせいで、私は1ヶ月以上も重傷で入院したわ。あなたたちは誰一人として、お見舞いに来なかった」
その言葉に、祈年は必死に弁解しようとします。「ジャン・シャオシャオが俺たちを騙したんだ! 君は怖くなって、気晴らしに海外へ行ったと言ったから…」。彼らの記憶の中では、雲舒は無傷で、事件後すぐに海外旅行へ行ったことになっていたのです。「彼女が俺たちに見せた君の旅行写真は、全部加工されたものだったのか?」——彼の問いは、あまりにも愚かで、そしてあまりにも悲しいものでした。
しかし、シャオシャオの嘘は、それだけではありませんでした。雲舒は、ため息をつきながら、さらに心を抉るような真実を明かします。 「こっそりジャン・シャオシャオになぜそうするのか聞いたことがあるわ。彼女は言ったの。『あなたたちがお見舞いに来ないのは、とっくにあなたにうんざりしているからよ。特にあなた(沈祈年)は、体に傷跡のある女は嫌いだから』って。その時から、私は一度も、背中の開いた服をあなたたちの前で着たことはなかったわ」
シャオシャオは、雲舒の入院の事実を隠蔽しただけでなく、祈年の言葉を捏造し、彼女の心を深く傷つけ、コンプレックスを植え付けていたのです。
兄弟たちを守るための沈黙
「俺は知らなかった…本当に知らなかったんだ…」 打ちのめされる祈年。しかし、彼は最後の疑問をぶつけずにはいられませんでした。「じゃあなぜ! 顧家のおじさんにさえ隠していたんだ!?」
その問いに対する雲舒の答えは、彼の心をさらに深く打ち砕くものでした。 「なぜなら、あのキャンプの時、あなたたちはジャン・シャオシャオを喜ばせるために、わざわざ禁止区域に行ったからよ。そしてあの火事は、あなたたちがルールを破って、無理やりジャン・シャオシャオに花火をさせたせいでしょう」
彼女が真実を隠していたのは、自分のためではありませんでした。全ては、自分たちを裏切り、傷つけ続けた兄弟たちが、父から叱責されるのを防ぐため。ただ、その一心だったのです。
「あなたたちがお父様に叱られないように、私がどうしてお父様に知らせられると思うの?」
完全なる崩壊、贖罪の始まり
全ての真実。シャオシャオの悪意。そして、雲舒のあまりにも深い自己犠牲の愛。その全てを知った祈年は、もはや立っていることすらできませんでした。
(そうか…俺は…シャオシャオを命の恩人だと勘違いして…本当に俺を愛してくれた人を…徹底的に傷つけてしまった…)
自らが犯した罪の、あまりにも残酷で、取り返しのつかない重さ。その事実に、彼はついに耐えきれず、愛する女性の結婚式という、最も幸せであるべき場所で、膝から崩れ落ちるのでした。
【砕かれた7つの約束】67話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、全ての真実が明らかになり、祈年の心が完全に崩壊する、まさにクライマックス中のクライマックスでした。読んでいて、涙が止まりませんでした。雲舒の背中の火傷の痕、そして彼女がそれを隠し続けてきた理由。あまりにも健気で、そしてあまりにも切なすぎます。シャオシャオの悪意も、想像を絶するレベルですね。「傷跡のある女は嫌いだから」なんて、どうしたらそんな残酷な嘘がつけるのでしょうか。
そして、雲舒が火事の真相を父親に隠していた理由。「あなたたちがお父様に叱られないように」。もう、言葉もありません。自分を裏切り、傷つけ、命の恩人という功績まで奪った相手を、それでもなお守ろうとする。彼女の愛は、どこまで深く、そしてどこまで自己犠牲的なのでしょうか。聖女、という言葉すら陳腐に感じてしまいます。
最後の、膝から崩れ落ちる祈年の姿。彼が流したであろう涙は、これまでのどの涙とも違う、本当の意味での悔恨の涙だったのかもしれません。「本当に俺を愛してくれた人を…徹底的に傷つけてしまった…」という彼の心の声は、あまりにも重く、そしてあまりにも遅すぎました。
しかし、この完全なる崩壊こそが、彼の本当の贖罪の始まりなのかもしれません。彼がこれから、この十字架をどう背負い、生きていくのか。そして、雲舒と謝謹の未来は、どのように描かれるのか。物語の結末を、静かに見守りたいと思います。
【砕かれた7つの約束】67話のネタバレまとめ
- 雲舒は、祈年に背中の火傷の痕を見せ、それが3年前に彼を火事から救った証拠であると突きつけます。
- 彼女は、火傷で1ヶ月以上入院していたこと、しかしシャオシャオが兄弟たちに嘘をつき、誰も見舞いに来なかったことを明かしました。
- さらに、シャオシャオが祈年の言葉を捏造し、「傷跡のある女は嫌い」だと雲舒に嘘をつき、彼女を精神的に追い詰めていたことも発覚します。
- 雲舒が火事の真相を父に隠していたのは、火事の原因が兄弟たちのルール違反(禁止区域での花火)であり、彼らを父の叱責から守るためだったことが明らかになりました。
- 全ての残酷な真実を知った祈年は、「本当に俺を愛してくれた人を傷つけてしまった」と自らの罪の重さに耐えきれず、その場に膝から崩れ落ちました。
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