復讐モノ

【砕かれた7つの約束】70話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 雲舒から完全に拒絶された祈年は、指輪を落とし絶望しますが、謝謹は意に介さず雲舒を祝福します。
  • 祈年と兄弟たちは警備員によって会場から強制的に追い出され、祈年は閉ざされた扉の前で泣き崩れます。
  • そこへ父・顧傑が現れ、兄弟たちは「シャオシャオに騙されただけだ」「恩返しの機会を」と見苦しい言い訳と懇願をします。
  • しかし顧傑は、「お前たちには本当にがっかりした」と怒りを露わにし、「お前たちへの要求はただ一つ、全身全霊で私の娘を愛することだけだったが、それすら満たせなかった」と、彼らを最終的に断罪しました。

【砕かれた7つの約束】第70話をネタバレありでわかりやすく解説する

育ての親である顧傑(コ・ケツ)から、20年間の期待を裏切ったことへの最終的な断罪を受けた7人の兄弟たち。第70話は、彼らの遅すぎた後悔と懺悔、そしてそれでもなお過去に執着する者の姿を描き、それぞれの行く末への分岐点を示す、重い意味を持つエピソードです。

土下座と懺悔、遅すぎた謝罪

父からの、あまりにも重い言葉。それは、彼らがこれまで目を背け続けてきた罪の核心を突くものでした。沈祈年(シェン-チーニエン)は、ひざまずいたまま、「父さん…全部俺のせいです…」と、絞り出すような声で罪を認めます。

その姿に続くように、他の兄弟たちも次々と地面に頭をつけ、深い後悔と謝罪の言葉を口にし始めました。特に、程軒(チョン・シュエン)と陸蕭(ルー・シャオ)の言葉は、痛切な響きを帯びていました。

「父さん! 俺は実の両親に捨てられました! あなたが俺を引き取って、温かい家を与えてくれたのに! 俺は…あなたの唯一の要求さえも果たせなかった! 俺は顧家にいる資格なんてない!」 程軒は、自らの頭を何度も地面に叩きつけ、犯した罪の大きさをその身に刻み込むかのように懺悔します。

「父さん! 申し訳ありません! 俺は恩知らずです! 俺はクズです! これからの人生で稼ぐ金は、すべてあなたの恩に報いるために使います!」 陸蕭もまた、自分の頬を何度も叩き、深い謝罪と共に、これからの人生を償いに捧げることを誓うのでした。他の兄弟たちも、ただただ頭を下げ続けることしかできません。

父の最後の言葉と、祈年の執着

兄弟たちの涙ながらの謝罪を、顧傑は静かに見つめていました。やがて、程軒や陸蕭たちが一人、また一人とその場を去っていく中、彼はまだひざまずいたままの祈年に、静かに告げます。 「彼らはみんな去ったぞ。お前も行け」

しかし、祈年は力なく首を振りました。 「いやです。行きません。俺は雲舒を愛している。彼女だけが欲しい

その言葉に、顧傑は深い、深い溜息をつきます。そして、まるで遠い過去を懐かしむかのように、そして現在の残酷な現実を諭すかのように、語り始めました。

「この20年、雲舒が好きだったのは…ずっとお前だった。だからこそ…彼女がお前にどれほど失望すれば、お前を諦めて他の男に嫁ぐことになるのか…。諦めろ。私の娘は、もう振り返らない」

それは、父として、そして彼を息子同然に育ててきた者としての、最後の、そして最も優しい諭しでした。

諦めきれない想い、続く物語

しかし、顧傑の言葉も、祈年の心には届きませんでした。彼は、顔を上げると、涙に濡れた瞳の中に、消えることのない執着の炎を宿して、力強く言い放ちます。

俺は絶対に諦めない!

その言葉は、彼の物語がまだ終わっていないことを示唆しています。雲舒(コ・ウンス)は真実の愛を見つけ、新たな人生へと歩み出しました。兄弟たちは、それぞれの罪を背負い、償いの道を歩み始めるのかもしれません。しかし、ただ一人、祈年だけは、失われた過去の幻影に囚われたまま、終わりのない贖罪と執着の旅を続けることになるのかもしれません。物語は、まだ完全な結末を迎えてはいません。

【砕かれた7つの約束】70話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第70話は、兄弟たちの贖罪の始まりと、祈年の終わらない執着が対照的に描かれ、物語の深みを感じさせる回でした。兄弟たちの土下座シーンは、彼らの後悔の深さが伝わってきて、非常に印象的でした。特に、程軒と陸蕭の具体的な懺悔の言葉には、彼らがようやく自分たちの犯した罪の重さと、顧傑への感謝の念を理解したことが感じられ、少しだけ救われたような気持ちになりました。彼らがこれから、どのようにして「恩返し」をしていくのか、その姿が今後の展開で描かれるのか気になるところです。

しかし、祈年。彼だけは、最後まで「諦めない」という言葉を選びましたね。父・顧傑の「娘はもう振り返らない」という、現実を諭す優しい言葉すら、彼には届かない。彼の雲舒への感情は、愛というよりも、もはや病的な執着に近いものになってしまっているのかもしれません。この執着が、今後どのような形で物語に関わってくるのか、少し不穏な気持ちにもなります。

顧傑の最後の言葉も、非常に重く響きました。「娘はもう振り返らない」。父親として、娘の幸せを願いながらも、かつて息子同然に育てた者たちの行く末を案じる。彼の複雑な心境が伝わってきて、胸が締め付けられました。

物語はまだ終わっていないとのことなので、祈年のこの「諦めない」という言葉が、今後の展開の鍵になってくるのかもしれません。雲舒と謝謹の幸せな未来に、彼が再び影を落とすようなことがなければいいのですが…。それぞれのキャラクターがどのような結末を迎えるのか、残りの3話から目が離せません。

【砕かれた7つの約束】70話のネタバレまとめ

  • 父・顧傑からの最終断罪を受け、祈年、程軒、陸蕭をはじめとする兄弟たちは土下座し、涙ながらに自らの罪を懺悔しました。
  • 程軒は「顧家にいる資格がない」、陸蕭は「恩知らずのクズだ」と自らを責め、これからの人生を償いに捧げることを誓います。
  • 他の兄弟たちが去る中、祈年だけは「雲舒を愛している」「彼女だけが欲しい」とその場を離れようとしません。
  • 顧傑は、「20年間、雲舒がお前だけを好きだったからこそ、どれほどの失望があれば諦めるか…諦めろ」と最後の諭しをしますが、祈年は「絶対に諦めない」と、雲舒への執着を捨てきれませんでした。
  • 兄弟たちはそれぞれの道を歩み始めますが、祈年の物語はまだ終わらないことを示唆して、70話は幕を閉じます。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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