復讐モノ

【砕かれた7つの約束】71話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 父・顧傑からの最終断罪を受け、祈年、程軒、陸蕭をはじめとする兄弟たちは土下座し、涙ながらに自らの罪を懺悔しました。
  • 程軒は「顧家にいる資格がない」、陸蕭は「恩知らずのクズだ」と自らを責め、これからの人生を償いに捧げることを誓います。
  • 他の兄弟たちが去る中、祈年だけは「雲舒を愛している」「彼女だけが欲しい」とその場を離れようとしません。
  • 顧傑は、「20年間、雲舒がお前だけを好きだったからこそ、どれほどの失望があれば諦めるか…諦めろ」と最後の諭しをしますが、祈年は「絶対に諦めない」と、雲舒への執着を捨てきれませんでした。

【砕かれた7つの約束】第71話をネタバレありでわかりやすく解説する

「俺は絶対に諦めない!」——父からの最後の諭しすらも振り切り、顧雲舒(コ・ウンス)への歪んだ執着を燃やす沈祈年(シェン-チーニエン)。第71話は、その狂気じみた執着が、ついに最悪の形で暴走する、息もできないほどの緊迫感に満ちた物語です。

最後の懇願、しかし届かぬ声

雲舒と、彼女の夫となった謝謹(シャ・キン)が車へと向かう、その束の間。祈年は衝動的に走り寄り、雲舒の腕を掴みます。 「雲舒! 1時間くれ! 話があるんだ!」

しかし、その手はすぐに謝謹によって阻まれ、さらに背後からは父・顧傑(コ・ケツ)の怒声が響き渡りました。 「沈祈年! なぜまだ立ち去らない! 我々顧家がお前に何か借りでもあるというのか! さっさと失せろ! 二度と私の娘に付きまとうな!

それでも祈年は食い下がります。「すぐに去ります。ただ、雲舒にいくつか言葉をかけたいだけなんです」。その必死の形相に、雲舒は冷たく言い放ちました。 「沈祈年。あなたと話すことなんて何もないわ

「1時間…いや、10分だ! たった10分でいい! そしたら、俺は完全に君の世界から消える!」 彼の懇願は、もはや哀れでさえありました。しかし、雲舒はその手を再び振り払い、きっぱりと告げます。 「1分だってあげないわ

狂気の沙汰、爆弾による脅迫

拒絶され、万策尽きた祈年。彼が次にとった行動は、誰もが予想だにしなかった、狂気の沙汰でした。彼は、自らのジャケットを開き、その下に巻き付けられたものを見せつけます。それは、無数のコードが繋がれた、明らかに爆弾と思われる物体でした。

これでもか?

その異様な光景に、雲舒、謝謹、そして顧傑は言葉を失い、凍りつきます。「沈祈年! いったい何をする気だ!」と叫ぶ謝謹を無視し、祈年は歪んだ笑みを浮かべながら、改めて要求を突きつけます。 「たった10分の時間が欲しいだけだ! 雲舒とちゃんとお別れを言いたいんだ!」

「この狂人が! 自分に爆弾を巻き付けるとは!」と激昂する顧傑。しかし、祈年はさらにリモコンのようなものを取り出し、脅迫をエスカレートさせます。

なら、爆弾を爆発させるしかないな! 全員一緒に死のう!

雲舒の悲痛な決断「行くわ!」

愛する父、そして未来を誓った夫。その二人の命が、今、自分の選択一つにかかっている。絶体絶命の状況で、雲舒は息を呑み、そして、悲痛な決意と共に叫びました。

行くわ!

彼女は、自らの身を犠牲にしてでも、大切な人たちを守る道を選んだのです。その悲壮な覚悟が、狂気に囚われた男の前に、あまりにも儚く、そしてあまりにも強く立ちはだかったところで、物語は幕を閉じます。

【砕かれた7つの約束】71話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、息をするのも忘れるほどの、衝撃的な展開でした。祈年の行動、もはや常軌を逸しています。愛する人を手に入れるためなら、その人の大切な人たちの命すら盾にする。これは、愛ではありません。ただの狂気であり、最も醜い形の執着です。彼がここまで追い詰められてしまった背景には同情の余地があるのかもしれませんが、この行動は決して許されるものではありません。

雲舒の最後の決断には、胸が締め付けられました。「行くわ!」と叫んだ彼女の声には、恐怖と、絶望と、そして愛する人たちを守るという強い意志が込められていたように感じます。彼女は、またしても自分の幸せよりも、他者のために自らを犠牲にしようとしている。その健気さが、あまりにも痛々しく、そしてあまりにも尊いです。

謝謹と顧傑の怒りと無念も、痛いほど伝わってきました。愛する女性を守れない、娘を守れないという無力感は、どれほどのものだったでしょうか。特に謝謹にとっては、20年間待ち続け、ようやく手に入れた幸せが、目の前で再び奪われようとしているのですから。

祈年は、この狂気の果てに何を得ようとしているのでしょうか。たとえ10分間の時間を得られたとしても、そこに彼が望む未来など、もはや存在しないはずです。彼は、自ら破滅への道を突き進んでいるようにしか見えません。この絶望的な状況から、雲舒は、そして謝謹は、どうやって抜け出すのか。物語のクライマックスに向けて、目が離せません。

【砕かれた7つの約束】71話のネタバレまとめ

愛する父と夫の命を守るため、雲舒は悲痛な決意と共に、祈年の要求を受け入れることを決めるのでした。

雲舒と謝謹が車に乗ろうとするのを、祈年が引き止め、「10分だけでいいから話がしたい」と必死に懇願します。

しかし、雲舒と顧傑は「話すことはない」「二度と娘に付きまとうな」と、その要求を冷たく拒絶しました。

追い詰められた祈年は、自らのジャケットを開き、体に巻き付けた爆弾を見せつけ、「時間をくれなければ全員一緒に死ぬ」と脅迫するという狂気の行動に出ます。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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