【大正學生愛妻家】6話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 勇吾は、引っ越しの挨拶回りで、お隣さんたちに「こちらは 妻のふきです」と、ふきの肩を抱きながら堂々と紹介しました。
  • しかし、世間から「夫婦」として見られていないことに気づき、「夫婦に見えないんだな」と落ち込みます。彼は、自分が若く威厳がないせいで、ふきが「女中」だと思われることを悩んでいました。
  • 悩みを聞いたふきは、「呼び方を変えてみましょう!」と提案。「ねえや」ではなく「ふき」と呼ぶように頼みます。
  • 勇吾はふきが自分を「あなた」と呼ぶ練習をからかいながらも、「そのうち期待してるからな ふき」と、早速名前で呼び、ふきの頭を優しく撫でました。

【大正學生愛妻家】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する

お互いを「ふき」「坊ちゃん(勇吾さま? あなた?)」と呼び合う練習(?)も始まり、少しずつ夫婦らしくなってきた二人。第6話では、それぞれの場所で語られる「夫婦」としての本音と、新たな悩みが描かれます。

ふきの決意と、巴さんへの相談

ふきは、馴染みの呉服屋「御仕立 巴屋(おしたて ともえや)」を訪れます。店主の巴(ともえ)さんは、ふきの急な結婚報告の手紙に驚きつつも、温かく迎えてくれました。

ふきがここに来た目的は、内職(お針子仕事)を続けるためのお願いでした。 「借金のことを 請け負ってもらったのに お針子仕事 続けていいの?」と心配する巴さんに、ふきは力強く答えます。

もちろんです! 甘えっぱなしなんて!」 「少しずつでも 橘家に掛けた 負担を減らさないと!

勇吾に頼るだけでなく、自分もできることをしたい。その健気な決意に、巴さんは「律儀ねぇ」と感心します。 そして、「こっちは大助かりだけどね」「ふきちゃん 綺麗に仕上げてくれるから」と、着物の仕立ての手伝いを快く引き受けてくれました。

完璧な夫と、打ち明けられない「夜」の悩み

仕事の話が一段落すると、巴さんは興味津々でふきの新婚生活について尋ねます。 「どうなの 新生活は」「お坊ちゃんて どんな方?」

その質問に、ふきの顔は「ぽっ」と赤らみます。 「いえちゃ… 勇吾さまは… 優しくて 穏やかで いつもにこにこしてて」 「学校が終わると 当たり前みたいに 一緒に家事をして 力仕事は全部 自分からやってくれるし

のろけとも言える言葉の数々に、巴さんは「完璧じゃない…!!」と目を丸くします。 「若いのに そんなできた方なの!?」「なんだか 申し訳なくなるくらい…」 ふきも「はい なんだか申し訳ないくらい…」と同意します。

巴さんは、「ちょっと心配してたの あまりにも急な話だったでしょ?」と、ふきの苦労を長年見てきたからこその親心を見せ、「いい方で よかった!」と心から喜びます。

しかし、ふきの表情は少し曇っていました。 「…でも」「一緒に住んで 十日以上経ちますけど」「まだ 一度も… その 夜 触れてこなくて…

勇吾の優しさは本物だけれど、「本当の夫婦」としての関係にはまだ至っていない。その微妙な距離感が、ふきの新たな悩みとなっていたのです。

男たちの宴と、勇吾の本心

一方、その夜。勇吾は一高の寮で開かれているクラスの親睦会に参加していました。 寮歌を歌い騒ぐ同級生たちの中で、勇吾は一人静かに食事をしています。

そこへ、友人の桃木が絡んできました。 「おい 橘! 寮に入ると言ってた くせに」「薄情な奴だ」 桃木は、勇吾が結婚して寮に入らなかったことを揶揄(やゆ)します。

「知り合いゼロの 東京で寮生活 お前だけが頼りだったのに…」 「いい機会じゃないか。そのでかい図体 人見知りを治せよ」と冷静に返す勇吾。

木下はさらに、「新婚生活 浮かれてるかなぁ」「どうせ今も 嫁の布団が恋しいんだろ」とからかいますが、勇吾は表情を変えずに答えます。

恋しいも何も。本当の夫婦になってないから

「は? 手を出してないってことか?」と驚く桃木。 彼は、勇吾が橘家の婿養子(むこようし)という立場を利用して、無理強いすることもできるだろうと考えますが、勇吾はそれを否定します。

「(無理強いはしないのか?) ああ せめて 強いはしない。というのが半分で」 「半分?」

そして、勇吾は静かに、しかし熱を込めて、ふきへの本当の想いを語り始めます。

本音を言えば 欲が出てしまった」 「俺がふきを求めるように ふきにも俺を求めて欲しい」 「互いが完全に愛しく想い合って 最高の状態で結ばれたら…

それは、「契約」や「立場」を超えた、一人の男性としての純粋な願いでした。 しかし、そのあまりに理想主義的な言葉に、同級生たちは「変態だな…」「なんとも言えねえ」と呆れ顔。

「不自然だと思われんか!?」―木下の指摘と新たな葛藤

桃木は、勇吾の考えが理解できません。 「だってそんなの 生殺しじゃないか!」 「ずっと焦がれてた女と ひとつ屋根の下 暮らしてて」「嫌がられても 夫婦なのに 不自然だと思われんか!?

木下のストレートな指摘は、勇吾の胸に突き刺さります。 確かに、世間一般から見れば、結婚して十日以上も経つのに何も無い夫婦は「不自然」かもしれません。 勇吾は、ふきの気持ちを尊重したいという純粋な想いと、夫としての立場、そして世間の目という現実の間で、静かに葛藤するのでした。

【大正學生愛妻家】6話を読んだ感想(ネタバレあり)

第6話、切なくて、そしてめちゃくちゃ萌えました…! 今回は、ふきと勇吾、それぞれの視点から「夫婦」としての本音と悩みが語られていて、二人の関係の深まりと、同時に抱える問題が浮き彫りになりましたね。

まずは、ふきサイド。 巴さんとの会話が最高でした! 借金を肩代わりしてもらったのに、「甘えっぱなしなんて!」と内職を続けようとする真面目さ、本当にふきらしいです。 そして、巴さんに勇吾のことを聞かれた時の惚気っぷり! 「優しくて穏やかで」「力仕事は全部やってくれる」って、もう完全に恋する乙女じゃないですか! 巴さんの「完璧じゃない…!!」というツッコミに激しく同意です(笑)

でも、その後に打ち明けた「まだ一度も 夜 触れてこなくて…」という悩み。これが切ない…! 勇吾の優しさは嬉しいけれど、「本当の夫婦」になれていないことへの不安と、ほんの少しの寂しさが見え隠れしていて、胸がキュッとなりました。

一方、勇吾サイド! 親睦会での本音吐露が…もう…! 桃木のからかいに対する「本当の夫婦になってないから」という冷静な返し。からの、「欲が出てしまった」という衝撃的な告白!

俺がふきを求めるように ふきにも俺を求めて欲しい」 「互いが完全に愛しく想い合って 最高の状態で結ばれたら…

これ、第2話の「同じ気持ちになってくれるまで待つ」の、さらに深い部分の本心ですよね!? 彼はただ待っているだけじゃない。ふきにも自分と同じように、強く求めてほしいと願っている。しかも「最高の状態」で結ばれたいって…! なんて純粋で、情熱的で、そしてちょっと(いや、かなり)理想が高いんでしょう! 同級生じゃないけど「変態だな…(褒め言葉)」と言いたくなります(笑)

でも、最後の桃木の「不自然だと思われんか!?」という指摘が、今後の波乱を予感させますね。 勇吾の純粋な想いは美しいけれど、世間の目はそう甘くない。彼がこの葛藤をどう乗り越えていくのか、そしてふきはこの「触れてこない」夫の本心にいつ気づくのか…。二人の関係が、また一歩、複雑で目が離せない段階に入った気がします!

【大正學生愛妻家】6話のネタバレまとめ

  • ふきは内職を続けるため呉服屋の巴さんを訪ね、新婚生活の惚気(?)を語るが、「まだ一度も夜、触れてこない」という悩みを打ち明ける。
  • 一方、勇吾は一高の親睦会で、同級生の木下に結婚生活をからかわれる。
  • 勇吾は「本当の夫婦になってない」と明かし、「俺がふきを求めるように、ふきにも俺を求めて欲しい」「互いが完全に愛しく想い合って最高の状態で結ばれたら…」という本心を語る。
  • 同級生たちは勇吾の理想主義に呆れるが、木下は「夫婦なのに不自然だと思われんか!?」と鋭く指摘する。
  • 勇吾は、ふきの気持ちを尊重したい想いと、世間の目の間で葛藤する様子を見せた。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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