【大正學生愛妻家】12話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 劣等感に沈むふきのもとに、元・女中仲間の菊(きく)、スミ、蘭が訪ねてきます。
- 菊は、ふきのために橋家の奥様が用意した美しい着物を届け、変わらないふきに安堵しつつも、「もっと胸張って若奥様らしい気持ちを持つこと! ふきは自慢だから!」と力強く励ましました。
- 菊の言葉に心を動かされたふきは、奥様や菊の気持ちを受け止め、「勇吾さまがいいなって思ってくれるかな?」と、贈られた着物を着て身支度を整えます。
- そこへ帰宅した勇吾は、美しく着飾り、化粧をしたふきの姿を見て言葉を失います。
- 勇吾はふきの顔を覗き込み、「もっとよく見せて」と言った後、「なあ ふき。今から一緒に出掛けないか?」と、まるで初めてのデートのように誘いました。
【大正學生愛妻家】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する
勇吾からの突然の「お出かけ」の誘い。第12話は、二人の初めての「デート(?)」が描かれます。慣れない高級なレストランでの出来事や、勇吾の意外な一面が明らかになり、二人の距離がさらに縮まる、甘くて優しいエピソードです。
初めての洋食レストラン
勇吾に連れられてやってきたのは、瀟洒(しょうしゃ)な洋食レストランでした。 高級なお店、上品なお客たち、そしてテーブルに並べられたたくさんのフォークやナイフ…。 庶民的な暮らしに慣れているふきは、完全に気圧されてしまいます。
(いや私 場違い過ぎない!?) (なんでこんなにいっぱい 使うの…!?)
俯いて固まっているふきに、勇吾が「あっ はい! 大丈夫?」と声をかけます。 彼は、ふきが緊張していることに気づき、優しく謝りました。 「ごめん 強引に連れ出して」 「出迎えてくれた ふきがあんまり綺麗で…」
そして、この店を選んだ理由を語り始めます。 「昔 父さんと来た 思い出の店に ふきを連れて来たかったんだ」 それは、幼い頃に養父に連れてきてもらった、彼にとって特別な場所だったのでした。
勇吾の秘密と、ふきへの敬意
さらに、勇吾は最近帰り道に寄り道していた理由も打ち明けます。 「それと 最近帰りが遅かったのも もう当分はないから」 「あっ…」
ふきが煙草の匂いやカフェ通いを疑っていた、あの寄り道の真相。 それは、意外なものでした。
「勇吾さま… 本当はどこへ 行ってたんです?」 「…東京株式取引所に」 「かぶ…?」
なんと、勇吾は株式投資をしていたのです! 「去年 大暴落があったし 心配かけると思って 言わなかったけど」「養父に叩き込まれた先読みで かなりまとまった金を手に入れた」 彼は、学業の傍ら、自身の才覚で資産を増やしていたのでした。
驚くふきに、勇吾は真剣な眼差しで語りかけます。 「なんでまた そんな所へ…」 「俺は親に 生活費を頼る 学生の身だ」 「金の大切さを 肌で知り 節約に励むふきを 尊敬している」 「でも たまには こういう特別な日も 気兼ねなく 楽しんでほしくて」
彼は、ふきに気兼ねなく贅沢を楽しんでもらいたい一心で、自分の力でお金を用意していたのです。その健気で不器用な優しさに、ふきの心は温かくなります。
カフェ通いの誤解と、夫の笑顔
しかし、ふきの頭にはまだ「カフェ通い」の疑念が残っていました。 勇吾の言葉に感動しつつも、ふきは思わずテーブルに突っ伏してしまいます。 「どうした!?」
「ごめんなさい 私てっきり… 女給さんのいる カフェに通ってるのかと…」 正直に不安を打ち明けるふき。 すると、勇吾はきょとんとした顔の後、「ははっ」と笑い出しました。
「ふきという妻がいるのに そんな馬鹿な」
その屈託のない笑顔と、当たり前のように言われた「妻」という言葉。 ふきの不安は、一瞬にして吹き飛んでいきました。
初めてのグラタンと、優しい交換
気を取り直して、運ばれてきた料理を楽しむ二人。 ふきは、初めて食べるグラタンの美味しさに感動します。 「はぁ~ グラタン! こんなにおいしいものが あったのか…!」 「とろっとして まろやかで 口の中が 幸せ~ グラタンだよ」
しかし、次に出てきたのは、ふきが苦手なきのこの料理。 「これ… きのこ!! どうしよう 私 きのこだけは苦手で…」 困り果てるふきを見て、勇吾はにっこり笑い、自分の皿を差し出します。
「ふき それ 好きなんだ もらえる?」 「あっ はい!」 「やった ありがとう」
そして、勇吾はふきのきのこ料理と交換するように、自分のグラタンの皿をふきの前に置きました。 「えっ!? 代わりにどうぞ 勇吾さまのグラタン?」 「でも…」
ためらうふきに、勇吾はフォークできのこを美味しそうに口に運びます。 その優しい気遣いに、ふきの心は再び温かさで満たされるのでした。
迷子の男の子と、夫婦の絆
楽しい食事を終え、店の外に出た二人。 ふきは、勇吾のエスコートや振る舞いのスマートさに改めて感心します。 (勇吾さまって… 本当にすごいなー… あの若さで 私には想像もつかないこと できちゃって そのうえ 思いやりにあふれてて…)
しかし、その時、道端で男の子が転んで泣いているのを見かけます。 「あら大変! 大丈夫か?」 二人はすぐに駆け寄りますが、男の子は「わーん!!」と泣き止みません。どうやら迷子のようです。
ふきは、泣いている男の子の手を取り、優しく声をかけます。 「ちちんぷいぷい 坊やの 痛いの… 食べちゃえ! ぱくっ」 それは、ふきが幼い頃、母親にしてもらったおまじないでした。
「ううっ…」 すると、男の子はぴたりと泣き止み、きょとんとした顔でふきを見上げます。 「もう 平気! ぱっ」 ふきの笑顔に、男の子もつられて「あははっ おもしろい おねえちゃん! 強いでしょ!」と笑い出しました。
その様子を、勇吾は静かに、そして愛おしそうに見つめていました。 (ふきは すごいなあ) (そんな なんでも…)
彼は、ふきの持つ優しさ、強さ、そして子供をあやす不思議な力に、改めて心を奪われていました。 そして、ふきの隣に立ち、彼女を支えるように言います。 「俺も 何度こうして 助けられたか」 「俺にとって ねえや… は 永遠に すごい人だ」
ちょうどそこへ、男の子の両親が慌てて駆け寄ってきました。 「いたいた! ハぁ あい すいません 急に走り出しちゃって ケガは?」 「はい 大丈夫ですよ」 「では いいご夫婦に会って 助かりました」
「いい夫婦」―――。 その言葉に、ふきと勇吾は顔を見合わせます。
「よかった 迷子じゃなくて ふき」 「聞いたか 今の! 初めて夫婦に見られたな!」 嬉しそうにはしゃぐ勇吾。ふきも「ははっ」と、心からの笑顔を見せます。
(ねえや!)(ふき) かつての呼び名と、今の呼び名。 二人の間には、確かに「夫婦」としての絆が芽生え始めていました。 夜道を寄り添って歩く二人の姿は、もう「若様と女中」ではなく、温かい光に包まれた「夫婦」そのものでした。
【大正學生愛妻家】12話を読んだ感想(ネタバレあり)
神回再び!! 第12話、最高すぎました!! もう、冒頭からラストまで、ずーっと胸キュンと感動が止まりませんでした!
まず、初めての洋食レストラン! フォークとナイフに戸惑うふき、可愛すぎます! そして、そんなふきを気遣う勇吾の「ごめん 強引に連れ出して 出迎えてくれたふきがあんまり綺麗で…」ですよ! さらっとそんなセリフ言えちゃうの、反則です!
そして、勇吾の寄り道の真相! まさかの株式投資! しかも、その理由が「節約に励むふきを尊敬している」「たまには気兼ねなく楽しんでほしくて」って…! 泣けます! 彼はふきに負担をかけたくない、対等な立場で特別な時間をプレゼントしたい、その一心で自分の才覚を活かしてお金を用意していたんですね。健気すぎる…! この時点で、煙草とかカフェとか疑ってた自分を殴りたいです(笑)。
からの、「カフェ通ってるのかと…」というふきの告白に対する、勇吾の「ふきという妻がいるのに そんな馬鹿な」! 最高のアンサーじゃないですか! あの屈託のない笑顔! ふきの不安が一瞬で吹き飛ぶのも当然です。もう、この時点で二人は完全に両想いですよね!
食事シーンの、きのこ苦手なふきへの対応もスマートすぎました。 「好きなんだ もらえる?」って、自分のグラタンと交換してくれるなんて、優しさの塊…! ふきじゃなくても惚れてしまいます。
そして、後半の迷子の子のくだり。 ふきの「ちちんぷいぷい ぱくっ」! 可愛すぎ&優しすぎ! 子供が一瞬で泣き止むのも納得です。ふきには、人を安心させる不思議な力がありますよね。 そんなふきを愛おしそうに見つめる勇吾の「ふきはすごいなあ」「俺にとって ねえや… は 永遠に すごい人だ」というモノローグ。もう、完全に愛が溢れてます! 「ねえや」という呼び名に、彼の長年の想いが詰まっているのが伝わってきて、涙腺崩壊でした。
そして、とどめ! 迷子の両親からの「いいご夫婦」!! ついに、ついに世間から「夫婦」として認められた瞬間! 「聞いたか 今の! 初めて夫婦に見られたな!」って、子供みたいにはしゃぐ勇吾が可愛すぎて…! ふきの心からの笑顔も本当に美しくて…!
ラスト、夜道を寄り添って歩く二人の姿。もう言葉はいりません。最高のハッピーエンドでした!(まだ続くけど!) 不器用だけど真っ直ぐな勇吾の愛と、健気で優しいふきの魅力が最高潮に達した、本当に素晴らしい回でした!
【大正學生愛妻家】12話のネタバレまとめ
- 勇吾はふきを、思い出の洋食レストランでの食事に誘う。
- ふきは高級な雰囲気に緊張するが、勇吾は「出迎えてくれたふきがあんまり綺麗で」と、この店を選んだ理由(養父との思い出、ふきを連れてきたかった)を語る。
- 勇吾は、最近の寄り道の理由が株式投資であったことを告白。「節約に励むふきを尊敬している」「たまには気兼ねなく楽しんでほしくて」自分の力でお金を用意したかったと明かす。
- ふきが「カフェ通い」を疑っていたことを打ち明けると、勇吾は「ふきという妻がいるのに そんな馬鹿な」と笑い飛ばし、誤解は解けた。
- 食事中、ふきが苦手なきのこが出ると、勇吾は「好きなんだ」と言って自分のグラタンと交換してあげる優しさを見せる。 *帰り道、迷子の男の子に遭遇。ふきは得意の「ちちんぷいぷい」で男の子を泣き止ませる。
- その姿を見た勇吾は「ふきはすごいなあ」「俺にとって ねえや… は 永遠に すごい人だ」と、改めてふきへの深い想いを実感する。
- 迷子の両親から「いいご夫婦」と言われ、勇吾は「初めて夫婦に見られたな!」と大喜びし、ふきも心からの笑顔を見せた。二人の絆が深まった夜となった。
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