【工作都市 欲望のワルツ】10話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ジュンヒョクの民政首席任命が、父ピルソンの過去(ヒョンサン強制退去事故)が原因で取り消されました。
  • ジェヒはこのスキャンダルを逆手に取り、ジュンヒョクが「父の過ちを償うため自ら辞退した」という美談に仕立て上げます。
  • ミンソンを自殺に追い込んだ不倫動画は、ノ・ヨンジュの復讐を誓ったイソル本人が送っていたことが判明しました。
  • ジェヒのもとに「キム・イソルの実態」というメールが届き、イソルが脚立から落ちたところをジュンヒョクが抱きかかえる現場を、ジェヒが目撃してしまいます。
  • イソルの腹部には、帝王切開の手術痕があることが発覚し、ヒョヌの出生との関連が強く疑われ始めました。

【工作都市 欲望のワルツ】第10話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫のジュンヒョクが、イソルを抱きかかえる衝撃的な現場を目撃してしまったジェヒ。第10話は、彼女の激しい動揺から幕を開けます。

疑惑の食事会と男たちの思惑

到底、感情を抑えることができないジェヒ。そんな妻の様子を察したジュンヒョクは、後輩記者であるドンミンを利用し、「ドンミンと食事に行くから、人数合わせにイソルも誘ってはどうか」とジェヒに提案します。

しかし、その食事の席でもジュンヒョクの態度は最悪でした。彼はテーブルの下で足を伸ばし、イソルにアピールを続けます。イソルはそんなジュンヒョクを無視し、明らかに不機嫌なジェヒのことばかりを心配していました。

一方、ジェヒたちの知らないところで、ソンジン家とガンヒョンも動いています。

ガンヒョンは、ノ・ヨンジュが自分の子を出産して養子に出したと知り、ミョンソン産業開発のヤン社長にその子供の行方を捜すよう依頼します。しかし、その話を横で聞いていた義父ピルソンは、別の可能性に気づいていました。

ピルソンは、ヒョヌがジェヒの(=ソンジン家の)血縁ではないことを知っています。彼は、7年前に養子に出されたというその子供が、ガンヒョンの子ではなく、ジュンヒョクの子供ではないかと疑い始めたのです。

イソルの衝撃的な告白

ジュンヒョクとイソルの関係を疑い始めたジェヒ。イソルが「ジェヒに用意してもらったオフィステル(事務所兼住居)を出て、新しく部屋を借りた」と話すのを聞き、彼女の後をつけます。

イソルは突然のジェヒの訪問に驚きつつも、彼女を部屋に招き入れました。

ジェヒは、先日届いた「キム・イソルの実態」というメールの写真を見せ、「送信者も分からない写真1枚であなたを疑い、腹が立ってしまった。でも、あなたのことを理解したい」と、正直な気持ちを打ち明けます。

ジェヒの真摯な言葉に、イソルはついに重い口を開きました。

「祖母が亡くなり家を追い出されてからは、子を養子に出した金で生計を立てていた」

彼女は、自分の身体を売ってお金を得ていたこと、その過程で子供を身ごもり、その子を養子に出したという衝撃的な過去を告白します。

ジェヒは驚き、イソルを強く抱きしめました。「もう話さなくていい、ごめんなさい」と。

イソルは、「母親に捨てられた子だと、中傷されながら生きているかもしれない」と涙を流します。ジェヒは、ヒョヌを代理出産で手に入れた自分自身の姿を重ね合わせ、彼女の痛みに深く共感しました。

二人の母と、迫る脅威

ジェヒは自宅に戻ると、眠っている息子ヒョヌの寝顔を見つめ、静かにつぶやきます。

「ヒョヌを産んでくれたお母さん、ありがとう」

彼女は、イソルの告白を聞き、自分が金で買った息子の「産みの母」も、きっと同じような苦しみを抱えていたのではないかと、その存在に感謝していました。

しかし、イソルにはハンスクたちの魔の手が迫っています。イソルのもとに、協力者ヨンソプから電話が入りました。彼はソンミ秘書たちに暴行を受けたらしく、「ノ・ヨンジュの同居人が女(イソル)だとバレた」「身の危険を感じるから遠くへ逃げる」と告げます。

イソルは急いで帰宅しますが、部屋は荒らされており、ノ・ヨンジュとの2ショット写真が割られていました。そして、テーブルの上には、ジェヒが持ってきたイソルの過去の写真が、ナイフで突き刺されていたのです。

舞台裏の密会、そして…

ジェヒは、イソルが何者かに脅されていると確信します。「人の心を傷つけて弄んだ代償を払わせたい」と、元恋人のジョンホに、メールの送信者を突き止めてほしいと依頼しました。

一方、ジュンヒョクはイメージアップのための「トークコンサート」を行うことになり、その打ち合わせと称してイソルを美術館に呼び出します。

イソルが誰もいない講演会場で舞台をチェックしていると、ジュンヒョクが背後から現れました。彼はイソルの手をいきなり引っ張り、舞台裏の暗がりへと引きずり込みます。

ジュンヒョクは、まるで自分の物になれと言わんばかりにイソルに迫り、キスをしようとします。イソルは必死に彼を拒否しました。

「結婚しているじゃないですか! 奥様と別れるつもりはあるんですか?」

イソルがそう叫んだ瞬間、二人が隠れる舞台袖の幕が、わずかに揺れます。

その向こうには、すべての会話を聞いてしまったジェヒが、息を殺して立っていました。

【工作都市 欲望のワルツ】10話を読んだ感想(ネタバレあり)

第10話、息が止まるかと思いました。最後の最後、夫が自分の部下を舞台裏に引きずり込んで口説いている現場を、妻がカーテン一枚隔てて聞いているなんて、地獄すぎます。

ジュンヒョク、本当に最低ですね。ジェヒがあれだけ自分のために動いているのに、そのジェヒの「城」である美術館で、彼女が信頼を寄せ始めたイソルに手を出すとは。鳥肌が立ちました。

そして、イソルの告白。これはもう、ほぼ確定でしょう。イソルこそが、ヒョヌの本当の母親なのではないでしょうか。

前回の「帝王切開の痕」と、今回の「子供を養子に出した」という告白。そして、7年前にヨンソプがジュンヒョクの待つ部屋に、酔ったイソルを連れて行ったという回想。

点と点が繋がりました。つまり、第8話で出てきた「99.999%親子」というDNA鑑定結果は、ハンスクによる改ざんではなかったのです。

ヒョヌは、本当にジュンヒョクの子供だった。

ジェヒは不妊に悩み、代理出産を依頼した。ハンスクはそれを知りながら、ジュンヒョクの(恐らくイソルとの間の)実の息子を、何も知らないジェヒに「代理出産の子」として斡旋した…。

もしこの仮説が正しければ、ハンスクは本当に恐ろしい人間です。ジェヒの最大の秘密(代理出産)と、ジュンヒョクの血統(実の息子)を両方手中に収め、ジェヒを永遠にコントロールしようとしていることになります。

ジェヒが、ヒョヌの本当の母親である(かもしれない)イソルを抱きしめ、ヒョヌの「産みの母」に感謝を捧げるシーンは、真実を知ってから見返すと、あまりにも皮肉で、悲しすぎます。

イソルがジュンヒョクに「離婚するつもりは?」と聞いたのは、ジェヒにこんな男から離れてほしいという、彼女なりの警告だったのかもしれません。しかし、ジェヒの耳には、イソルが夫を誘惑している言葉として届いてしまったでしょう。このすれ違いが、本当に辛いです。

【工作都市 欲望のワルツ】10話のネタバレまとめ

  • ジェヒはジュンヒョクがイソルを抱きかかえる現場を目撃し、激しく動揺します。
  • ジュンヒョクは4人での食事会をセッティングし、テーブルの下でイソルにちょっかいを出しますが、イソルはジェヒを案じます。
  • ピルソンは「7年前に養子に出された子」がジュンヒョクの血を引く子ではないかと疑い、探し始めます。
  • ジェヒはイソルの新居を訪ね、彼女の過去の写真をめぐって疑ったことを謝罪します。
  • イソルは、過去に生活のために身体を売り、その時にできた子供を養子に出した、と衝撃の告白をします。
  • ジェヒはイソルの苦しみに深く共感し、ヒョヌの「産みの母」に感謝の言葉を捧げます。
  • イソルの部屋が何者かに荒らされ、彼女の過去の写真にナイフが突き立てられるという脅迫を受けます。
  • ジュンヒョクは「トークコンサート」を口実にイソルを舞台裏に呼び出し、強引にキスを迫ります。
  • イソルが「奥様と別れるつもりは?」とジュンヒョクを問い詰めた瞬間、その会話のすべてをジェヒが幕の陰で聞いていました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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