【工作都市 欲望のワルツ】15話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ハンスクの策略により、ジェヒ(育ての母)とイソル(産みの母)は、ヒョヌ本人と地獄の対面を果たしました。
  • ジェヒはイソルがヒョヌの母親で、父がジュンヒョクであるという全ての真実を知りました。
  • ハンスクはピルソンにも真実を明かしますが、ピルソンはハンスクを裏切り、ジェヒと手を組むことを選びます。
  • ジェヒは倒れたハンスクに「あなたの時代は終わった」と宣戦布告し、側近の取り込みを図りました。
  • 一方、ジュンヒョクは妻の部下であるイソルに強引に迫ろうとし、その現場会話をジェヒは全て聞いていました。

【工作都市 欲望のワルツ】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

姑ハンスクの仕掛けた最悪の罠。育ての母ジェヒ、産みの母イソル、そして何も知らない息子ヒョヌ。地獄の対面を果たした三人の運命は、第15話でさらに残酷な局面を迎えます。

ハンスクの罠、産みの母の絶望

キム・イソルは、友人ヨンソプに「好きで始めたわけじゃない」と告げ、美術館を辞職します。彼女の心は、すでにソンジン家への復讐ではなく、別の場所に向かい始めていました。

そんな中、イソルはジュンヒョクの後輩であるドンミン記者から、「子供の養父母が会いたがっている」と書かれた封筒を渡されます。これはもちろん、ハンスクがドンミンを利用して仕掛けた罠でした。

イソルが指定された住所を訪ねると、部屋には誰もいません。しかし、机の上には**「出生証明書」**が置かれていました。イソルが恐る恐る手に取ると、そこには両親の欄に「ユン・ジェヒ」と「チョン・ジュンヒョク」の名が。さらに傍らには、ヒョヌの写真が置かれていました。

「死んだと聞かされていた自分の子は、ヒョヌだったのか」

衝撃の事実に、イソルは愕然と立ち尽くします。そこへ、同じく「ヒョヌの実母に呼ばれた」ジェヒがやってきます。

ジェヒは、先に部屋にいたイソルを見て状況を瞬時に把握。そして、二人が睨み合う中、ハンスクがヒョヌ本人を連れて姿を現しました。すべては、この二人を絶望させるための、ハンスクの策略だったのです。

ジェヒの拒絶「死んだと思って生きて」

ジェヒは、イソルにヒョヌを奪われるのではないかという強い警戒心を抱きます。彼女はイソルに向かって、冷たく言い放ちました。

「ヒョヌは私の子。死んだと思ってたんだから、そう思って生きて行け」

ジェヒはイソルの心を切り捨て、ヒョヌを連れてその場を去ります。

一方で、ジェヒの自作自演テロをきっかけに調査を続けていたドンミン記者は、ついにソンジン物産(ピルソンの会社)が関与しているところまで突き止めます。ジェヒの計算を超えて真実に迫るドンミンの存在に、ジュンヒョクは「純粋で信念を持つ危険な奴を巻き込むからだ」とジェヒを責め立てました。

贋作疑惑とイソルの反撃

ジェヒの試練は続きます。美術館に、あの元大臣のユ教授がハンスクと共に現れ、展示されている絵画が贋作だと指摘しました。これは、ジェヒの代表としての立場を失脚させるための、ハンスクによる新たな攻撃です。

その頃、イソルも反撃の準備を進めていました。彼女はヨンソプから、ソンジン家の秘密の別荘(ミネルバ)を実質的に管理しているのが、ヤン社長ではなく、ハンスクの秘書コ・ソンミであるという情報を掴みます。

別荘が隠しカメラだらけで、自分たちの行動がすべてハンスクによって監視されていたことを知ったイソル。彼女はジェヒを訪ね、訴えます。

「私が産んだ子を、ジュンヒョクの家には置いておけない。私たちはハンスクに利用された被害者だ」

しかし、ジェヒはもはやイソルを信じません。「被害者は私一人だ」と、彼女の言葉を頑なに拒絶しました。

ハンスクからの最後通告

ハンスクの圧力は、ソンジン家の内部にも向けられます。ジュンイルとの離婚を決めた義姉ジュヨンは、ハンスクによって実家への圧力をかけられ、両親から勘当を言い渡されてしまいました。

そして、ハンスクはジェヒを呼び出し、最後通告を突きつけます。

「離婚して、代表も辞職しなさい」

しかし、ジェヒはここで屈しませんでした。「代表は退かないし、ヒョヌは私の子。そして、私の夫は大統領になる」と、ハンスクに対し堂々と反旗を翻します。

屈辱の決断と「本当の家族」の姿

ジェヒの強気な態度の裏には、ある駆け引きがありました。イソルが独自に調査し、あの贋作疑惑を晴らす本物の証拠を見つけ出していたのです。ジェヒは、イソルのおかげで最大のピンチを切り抜けていました。

ハンスクは、ジェヒが贋作疑惑を覆したことに舌を巻きます。そして、次のカードを切りました。あのユ教授が、支持率の上がってきたジュンヒョクの大統領選チーム(TFチーム)に合流したがっている、と。

「利用価値はまだあると思うが、どうする?」

ハンスクからの問い。それは、過去に自分を侮辱した男に頭を下げるか、夫の大統領の夢を諦めるかという、究極の選択でした。ジェヒは、野望のためにその屈辱を飲むことを決意します。

すべてがハンスクの思惑通りに進む中、ジェヒは失意のまま自宅へ戻ります。雨が降ってきたため、公園で遊ぶジュンヒョクとヒョヌに傘を届けに向かいました。

しかし、そこでジェヒが目にしたのは、あまりにも残酷な光景でした。

ジュンヒョクとヒョヌが、イソルがさす一本の傘の中に、三人で仲良く入っている姿

それは、まるで「本当の家族」のようでした。ジェヒは、自分の居場所がどこにもないかのような激しい動揺に襲われるのでした。

【工作都市 欲望のワルツ】15話を読んだ感想(ネタバレあり)

第15話は、最後の「相合傘」のシーンに尽きます。ジェヒがあれだけの屈辱(ユ教授を受け入れること)に耐え、野望のために戦っている裏で、夫と息子は「本当の母親」と家族のように笑い合っている。これほど残酷な仕打ちはないでしょう。ジェヒの心が折れてしまわないか、見ているこちらが辛くなりました。

ハンスクの策略は本当に底が知れません。ジェヒとイソル、二人の母親の心を徹底的に弄び、自分の駒として動かそうとする。ジュヨンを簡単に切り捨てる非情さも含め、まさにラスボスです。

そして、ジェヒとイソルのすれ違いが、もどかしくてたまりません。イソルは「私たちは被害者だ」と共闘を持ちかけているのに、ジェヒは「被害者は私一人」と心を閉ざしてしまう。夫に裏切られ、息子(ヒョヌ)を産んだ張本人であるイソルを信じられないジェヒの気持ちも痛いほどわかりますが、イソルもまたジュンヒョクの被害者である可能性が高い。この二人が手を組まない限り、ハンスクには勝てないのではないでしょうか。

ジェヒは「夫を大統領にする」という野望のためにプライドを捨てましたが、その野望の先にある「ファーストレディー」という名の椅子は、果たして彼女の本当の居場所になるのでしょうか。ジェヒの孤独と絶望が、雨のシーンと共に胸に突き刺さる回でした。

【工作都市 欲望のワルツ】15話のネタバレまとめ

  • ハンスクの策略により、イソルはヒョヌが自分の子供であり、ジェヒの養子になっているという衝撃の真実を知ります。
  • ジェヒはイソルに対し、「ヒョヌは私の子。死んだと思って生きて」と冷たく突き放し、イソルは美術館を辞職します。
  • ユ教授が美術館の絵を贋作だと指摘しますが、イソルの助けによって疑惑は晴れます。
  • イソルは別荘(ミネルバ)の監視カメラの真実(ハンスクの監視)を掴み、ジェヒに「共闘」を持ちかけますが、ジェヒは拒絶します。
  • ハンスクはジェヒに「離婚と辞職」を迫りますが、ジェヒは「夫は大統領になる」と反発します。
  • ジェヒは野望のため、宿敵ユ教授をジュンヒョクの大統領選チームに受け入れるという屈辱的な決断をします。
  • ジェヒは、ジュンヒョク、ヒョヌ、イソルの3人が「本当の家族」のように一つの傘に入る姿を目撃し、激しく動揺します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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