【工作都市 欲望のワルツ】あらすじから最終話まで全話ネタバレ解説

『工作都市 欲望のワルツ』は、韓国の財閥ソンジン家を舞台に、野心と愛憎が渦巻く壮絶な心理スリラードラマです。複雑に絡み合う人間関係と、息つく暇もない裏切りの連続に、夢中になった方も多いのではないでしょうか。
この記事にたどり着いたあなたは、
- 「結局、最終回はどうなったの?」
- 「あの複雑な話を、時系列で分かりやすく整理したい」
- 「イソルとヒョヌ、ジェヒとジュンヒョクの本当の関係が知りたい」
といった結末や真相を、今すぐ知りたいと思っているかもしれません。
この記事では、そんなあなたのために、『工作都市 欲望のワルツ』の全話あらすじを、結末まで徹底的にネタバレ解説します。
この記事を読むメリットは、1話から最終回までの全ての謎と結末を、順番に分かりやすく理解できることです。
ただし、デメリットもあります。この記事は、作品の核心的なネタバレ(犯人や黒幕、登場人物の死、出生の秘密など)をすべて含みます。もし、ご自身でドラマを見てハラハラしたいという方は、この先を読むのは控えることをおすすめします。
【工作都市 欲望のワルツ】ってどんなあらすじ?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)
どんなあらすじ?世界観や設定をわかりやすく解説!
物語の舞台は、韓国有数の財閥「ソンジン家」。そのソンジン家が運営する美術館「アートスペースジン」の室長であるユン・ジェヒが主人公です。
彼女の最大の野望は、ソンジン家の婚外子である夫チョン・ジュンヒョクを、次期大統領にすること。その目的のためなら、彼女はどんな手段も選びません。
しかし、彼女の前には絶対的な権力者である姑、ソンジングループ理事長のソ・ハンスクが立ちはだかります。ジェヒが野望のために策略を巡らせば、ハンスクはそれを遥かに上回る非情な手でジェヒを追い詰めます。
「欲望」が渦巻く上流社会を舞台に、嫁と姑の壮絶な権力争いと、そこに隠された過去の恐ろしい秘密が暴かれていく物語です。
主要な登場人物を紹介
- ユン・ジェヒ (演:スエ) 本作の主人公。美術館の室長。夫ジュンヒョクを大統領にするという強い野望を持っています。目的のためなら悪魔にでも魂を売る覚悟を持つ、冷徹な戦略家です。
- チョン・ジュンヒョク (演:キム・ガンウ) ジェヒの夫。人気ニュースキャスター。ソンジン家の婚外子というコンプレックスを抱えています。ジェヒの野望に乗りながらも、精神的に脆く、不貞を繰り返します。
- ソ・ハンスク (演:キム・ミスク) 本作の最強の黒幕。ジェヒの姑であり、ソンジングループの絶対的権力者。人の心を読み、弱みを握り、すべてを自分の思い通りに操ろうとする恐ろしい女性です。
- キム・イソル (演:イ・イダム) 物語の鍵を握る謎の女性。美術館のドーセント(解説員)としてジェヒに近づきます。彼女の過去には、ソンジン家とヒョヌの出生に関する、あまりにも残酷な秘密が隠されています。
- パク・ジョンホ (演:イ・チュンジュ) 検事。ジェヒの元恋人。ジェヒと別れた後も彼女を思い続けており、危険を承知でジェヒの依頼を引き受け、彼女を陰から支えようとします。
【工作都市 欲望のワルツ】最終回まで全話ネタバレ・あらすじ解説
物語を時系列に沿って、大きく5つの章に分けて解説します。
1話~4話ネタバレはこちら
美術館の室長ジェヒは、夫ジュンヒョクを大統領にするため、姑ハンスクの弱点を探ります。ジェヒはソンジン家の不正が記録されたUSBを手に入れ、ハンスクを脅迫。しかし、ハンスクも黙ってはいません。ジェヒの協力者であったミンソンを巧みに追い詰め、自殺に追いやります。さらに、謎のドーセント、キム・イソルをジェヒの監視役として送り込みます。ジェヒとハンスクの対立は激化し、ついに猟銃を持ち出したハンスクともみ合いになったジェヒが撃たれるという、衝撃の事態に発展します。




【感想】 序盤から息苦しい展開の連続でした。ジェヒとハンスクの、静かでありながら殺意すら感じるパワーゲームが恐ろしかったです。特にミンソンの死は、ハンスクという人間の底知れない非情さを際立たせていました。この時点ではイソルの目的も分からず、ただただ不気味な存在として映りました。
5話~8話ネタバレはこちら
一命を取り留めたジェヒは、ハンスクが持つ秘密の書庫の鍵を使い、今度は検事総長ガンヒョンを脅して味方につけようと画策します。一方で、夫ジュンヒョクは反省することなく不倫を継続。ジェヒは彼の裏切りに苦しみながらも、計画を進めます。そんな中、ジェヒの最大の秘密である「息子ヒョヌが代理出産で授かった子」であることがバレそうになります。しかし、ハンスクがDNA鑑定結果を「ジュンヒョクと99.9%親子関係あり」と偽造してジェヒを助けました。これは、ジェヒの弱みを完全に握るための、ハンスクの罠でした。




【感想】 このあたりから、ジェヒの計画が少しずつ綻び始めるのがハラハラしました。夫のジュンヒョクが本当にどうしようもない男で…。彼を大統領にしようとすること自体が間違いなのでは、と思わずにはいられません。ハンスクがDNA鑑定を偽造したシーンは、一見ジェヒを助けたように見えて、実は彼女を一生縛り付けるための鎖を付けた瞬間であり、ハンスクの恐ろしさを再認識しました。
9話~12話ネタバレはこちら
物語の核心であった、イソルとヒョヌの秘密が明らかになります。イソルこそが、ヒョヌを産んだ「代理母」でした。しかし、それは単なる代理出産ではありません。7年前、ソンジン家の別荘で、イソルはジュンヒョクに一方的に強姦されていたのです。さらに恐ろしいことに、ハンスクはその全てを知っていました。不妊に悩むジェヒが代理出産を望んでいることを知り、ジュンヒョクの血を引く自分の孫(ヒョヌ)を、ジェヒに斡旋したのです。ジェヒは、自分が夫と息子の実母を、そうとは知らずにそばに置いていたという地獄の真実を知ります。




【感想】 全てのパズルがはまった瞬間、衝撃で言葉を失いました。ヒョヌがイソルの子供であり、その父親がジュンヒョクだったとは…。そして、その全てを仕組んだハンスクの策略には、悪魔的なものを感じます。ジェヒが真実を知らずにイソルを「夫を誘惑する女」と誤解し、冷たく突き放すシーンは、見ているこちらも本当に辛かったです。
13話~16話ネタバレはこちら
ジェヒは、イソルがジュンヒョクの「被害者」であるという7年前の本当の真実を知ります。自分もイソルもハンスクの駒に過ぎなかったと気づいたジェヒは、ハンスクに「代償を支払わせる」と宣戦布告。しかし、ハンスクはジェヒの行動を先読みしていました。イソルをビルから突き落として殺害し、その死を「自殺」として偽装。さらに、イソルの友人ヨンソプに罪を着せようとします。ジェヒの味方であったジョンホも、ハンスクの力によってイソル殺害の容疑者に仕立て上げられ、逮捕されてしまいました。




【感想】 イソルが殺害されたシーンは、あまりにも衝撃的でした。ようやくジェヒと和解し、ハンスクに反撃できるかと思った矢先の出来事で、本当に無念だったと思います。ハンスクはジェヒの切り札(ジョンホやヨンソプ)を完璧に潰しにかかります。ジェヒが完全に孤立無援となり、絶望感だけが漂う展開でした。
17話~20話(最終回)ネタバレはこちら
イソルの死とジョンホの逮捕で、ジェヒは戦意を喪失。ハンスクに服従を誓い、心を失ったまま夫の選挙活動を手伝います。しかし、イソルの遺品(辞書)や、彼女がジェヒに宛てた最後の手紙(秘書のコ・ソンミが密かに渡した)に触れ、彼女の本当の苦しみを知ったジェヒは、最後の賭けに出ます。テレビの生放送インタビューで、「私がキム・イソルを殺した」と衝撃の告白を行いました。これは、イソルの死を「自殺」から「殺人事件」として世間に公表し、捜査のメスを入れるための捨て身の作戦でした。
しかし、ハンスクと、妻を裏切ったジュンヒョクの反撃は迅速でした。彼らは報道を操作し、「ジェヒが違法な養子縁組(ヒョヌのこと)を行っており、それをイソルに脅されていた」という筋書きを捏造。イソル殺害の犯人はヨンソプとして逮捕され、ジェヒはハンスクへの脅迫(絵画を銃で撃った)容疑などで刑務所に送られます。
数年後、出所したジェヒ。ジュンヒョクは「妻の罪を庇い、血の繋がらない子を育てる聖人」として国民の支持を得て、大統領への道を歩んでいます。ハンスクは権力を握ったままです。全てを失ったジェヒが、かつてイソルが住んでいた街を歩いていると、イソルとそっくりな境遇の女性ウニョンに出会います。ジェヒは、かつてイソルと交わしたのと同じ会話を彼女と交わし、静かに涙しながら「変われる」と呟き、物語は幕を閉じます。




【感想】 最終回は、善が悪に敗北するという、あまりにも重く、虚しさが残る結末でした。ハンスクとジュンヒョクが何の罰も受けず、権力を手にする姿には怒りすら覚えます。ジェヒの「私が殺した」という告白は、自分の野望がイソルを死に追いやったという罪の告白であり、ハンスクを告発する最後の手段でしたが、それすらも握り潰されました。
ただ、彼女がすべてを失った末に、イソルのような次の犠牲者(ウニョン)に手を差し伸べ、「変われる」と呟いたラストシーンに、わずかな救いとジェヒの再生を感じました。権力という欲望の果てに待っていた結末として、非常に深く考えさせられるドラマでした。


