【物語は鮮やかに縁は儚く】25話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 青梨(チンリー)は祖父に紹介された腕利きの弁護士・徐子陵(シュー・ズーリン)と「城北カフェ」で面会しました。
- 徐子陵が大学時代の憧れの先輩であったことに気づき、二人は少し打ち解けます。
- 青梨は、徐子陵に「傷害鑑定報告書」を提示し、「沈依依(シェン・イーイー)を告訴したい」と、復讐への具体的な第一歩を踏み出しました。
- 一方、青梨を探し回っていた夫・寒洲(ルー・ハンヂョウ)は、最後の望みを託し、まさに青梨たちがいる「城北カフェ」に到着していました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、復讐の協力者となる弁護士・徐子陵と接触した青梨。 そして、まさにそのカフェに、何も知らない夫・寒洲が到着するという、息をのむ場面で終わりました。 第25話は、この危うい状況での「すれ違い」と、青梨を失った現実から目を背けようとする寒洲、そして彼を取り巻く歪んだ家族模様が描かれます。
カフェでのニアミス、気づかぬ夫
物語は、城北カフェの外から始まります。 車から降りた寒洲は、憔悴しきった表情で店内へ入っていきます。 彼の目当てはもちろん、青梨です。
カフェの奥の席では、青梨と徐子陵が向かい合って座り、徐子陵が青梨から受け取った「傷害鑑定報告書」に目を通していました。 店に入ってきた寒洲の存在に、先に気づいたのは徐子陵でした。 彼は、寒洲に視線を送ります。
その視線に気づいた寒洲も、徐子陵を見て驚きの表情を浮かべます。 (徐子陵。商大の神話レベルの秀才。卒業後、出国したはずじゃ…なぜ戻ってきた?) 寒洲は、徐子陵がなぜここにいるのか、そして彼が誰と会っているのか、全く想像もしていません。
彼は店内を見渡しますが、奥の席にいる青梨の姿には気づきません。 (青梨はここにはいない。一体どこへ行ったんだ?) 寒洲は、最大のチャンスを目の前にしながら、それに気づくことなく、落胆した様子でカフェの店先へと戻っていきました。
窓際の席にいた青梨は、寒洲が店に入ってきて、そして去っていく姿を、不安そうな表情で見つめていました。 (どうして彼が探しに来たの?) 彼女は、寒洲が自分を探していることに気づき、動揺を隠せない様子です。
路上での醜態、そして依依の登場
カフェの外に出た寒洲は、もはや冷静さを失っていました。 彼は、通りかかる通行人に次々と青梨の写真を見せ、「この人を見かけませんでしたか?」と必死に尋ね回ります。 しかし、誰も彼女の行方を知りません。
焦燥しきった寒洲が、ふらついた瞬間。 駐車場に入ってきた車に轢かれそうになり、彼はバランスを崩して地面に激しく転倒してしまいます。 その物音を聞きつけ、どこからともなく駆け寄ってきたのは、沈依依でした。 彼女は、寒洲を心配するふりをしながら、彼のそばに駆け寄ります。 「寒洲! どうしたの? どこか怪我した?」
冷たい一瞥「彼らこそが家族よ」
カフェの窓際の席から、青梨と徐子陵は、その一部始終を見ていました。 地面に転倒し、依依に介抱されている寒洲の姿。 「見に行かなくていいのか?」 徐子陵が心配そうに尋ねます。
しかし、青梨は、その光景から静かに目をそらすと、冷たく言い放ちました。 「彼らこそが家族よ」 彼女の心は、もはや寒洲にはありません。 彼が誰と何をしていようと、それは自分とは無関係な「別の家族」の出来事だと、完全に割り切っているのです。
外では、依依が寒洲の手のひらの擦り傷に気づき、「あなたの手、血が出てるわ!」と大げさに騒いでいます。 寒洲は「平気だ」と依依の手を振り払い立ち上がりますが、依依は彼の腕を取り、巧みに誘導します。 「お義母さんから急用で探してると連絡があったの。帰りましょう」 寒洲は苛立った様子を見せながらも、「行こう」と、結局依依に支えられるようにして、その場を去っていきました。 去り際に一度だけ、彼は未練がましそうに、青梨がいる(とは知らない)カフェの方を振り返るのでした。
姑の狂気「婿選びの宴に行け!」
場面は変わり、陸寒洲と(かつては青梨もいた)家のリビング。 陸母、寒洲、そして依依がソファに座っています。 依依が、甲斐甲斐しく寒洲の手の傷に薬を塗っています。
そこへ、陸母が、とんでもない提案を持ち出しました。 「寒洲。お母さんが聞いたんだけど、例の富豪のお嬢様がね、婿選びの宴を開くそうよ」 「あなたもお母さんと一緒にその富豪の家へ行って、招待状を貰ってこないとね」 彼女は、寒洲が青梨と別れることを前提に、新たな「格上の」妻を、しかも「富豪(=宋家)」の娘に狙いを定めたのです。 もちろん、その「富豪のお嬢様」が、目の前で離婚寸前の青梨自身であるとは、夢にも思っていません。
「行かない」 寒洲は、不機嫌に即答します。 「俺は青梨を探し続けないと」 その言葉に、陸母は激昂し、立ち上がりました。 「あなたが行かないなら、私、死んでやるから!」
「母さん!」と焦る寒洲。 依依が「お義母さんの言うことを聞いてあげて」となだめますが、陸母の暴走は止まりません。 「明日、私と富豪の家へ行くのよ。あなたはこんなに優秀なんだから、富豪のお嬢様こそがあなたに相応しいんだからね」 寒洲は、もはや母親の狂気的な言葉に反論する気力もないのか、依依が薬を塗る手の痛みに顔をしかめ、「軽くしろ」とだけ呟くのでした。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第25話を読んだ感想(ネタバレあり)
第25話は、すれ違いと狂気が交錯する、息の詰まるような回でした。 寒洲が、青梨がいるまさにそのカフェまでたどり着きながら、彼女を見つけられずに去っていくシーン。 これは、もはや二人の運命が完全に分かたれてしまったことを象徴しているようで、切なかったです。 寒洲の焦りようは痛々しいほどですが、自業自得としか言いようがありません。
そして、青梨の「彼らこそが家族よ」という冷たい一言。 彼女の決別の意志の固さが、改めて示されました。 目の前で元夫が事故に遭いかけても、心が全く動かない。 それほどまでに、彼女の心は寒洲から離れてしまったのですね。 徐子陵がそばにいてくれるのが、唯一の救いです。
後半の陸家のシーンは、もはやホラーでした。 姑・陸母の「婿選びの宴に行け」という提案。 これが青梨の実家(宋家)の宴であるという、究極の皮肉。 そして、自分の思い通りにならないと「死んでやる!」と脅す狂気。 この母親にして、あの息子(寒洲)あり、という感じです。 彼女は、青梨を「子供を産めない役立たず」と罵りながら、その実家が「富豪」だと知ったら、手のひらを返して息子を送り込もうとしている。 どこまでも浅ましく、醜悪です。
依依も、寒洲の手当てをしながら、陸母の計画を静かに聞いている。 彼女は、この状況をどう利用しようと考えているのでしょうか。 寒洲が本当に宋家の宴に行ってしまったら、自分の立場が危うくなる可能性もあるのに…。 それぞれの思惑が渦巻く陸家もまた、崩壊へのカウントダウンが始まっているのかもしれません。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第25話のネタバレまとめ
- 寒洲は青梨を探して「城北カフェ」にたどり着きますが、店内にいたものの奥の席にいた青梨には気づかず、見つけられないまま店を出ます。
- 青梨は、寒洲が自分を探していることに気づき動揺しますが、彼が去っていく姿を静かに見送ります。
- カフェの外で、寒洲は通行人に青梨の写真を尋ね回るうち、車に轢かれそうになり転倒します。そこへ依依が駆けつけます。
- カフェの中からその様子を見ていた青梨は、徐子陵に「見に行かなくていいのか?」と問われるも、「彼らこそが家族よ」と冷たく言い放ちます。
- 依依は「お義母さんから急用」と嘘をつき、寒洲を家に連れ帰ります。
- 家では、陸母が「富豪のお嬢様(=青梨)が婿選びの宴を開く」という情報を聞きつけ、寒洲に参加するよう迫ります。
- 寒洲が「青梨を探す」と拒否すると、陸母は「あなたが行かないなら、私、死んでやるから!」と狂気的に脅迫しました。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



