復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】27話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 宋おじい様は、婿選びの宴の候補者リストを青梨(チンリー)に見せ、「夫・寒洲(ルー-ハンヂョウ)より100倍いい男を見つけて、あやつを悔しがらせてやる」と復讐計画を明かしました。
  • その矢先、姑・陸母と寒洲が「婿選びの宴に参加したい」と、招待状を求めて宋家を訪れます。
  • 宋おじい様は寒洲に「既婚者がどの面下げて参加する?」と一喝し、寒洲は参加の意思がないことを示して立ち去りました。
  • 寒洲は去り際に、宋家に残る青梨の上着に気づき、動揺を見せます。
  • 寒洲は部下に「どんな手を使っても青梨を見つけ出せ」と命令し、同時に、部下から寒洲の「命の恩人」の件について「手がかりがあった」と報告を受けました。
  • 寒洲はついに「まさか沈依依(シェン-イーイー)は、俺の命の恩人ではなかったのか?」と疑念を抱き始めました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第27話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、ついに寒洲が依依の「命の恩人」という嘘に疑いを持ち始め、物語が大きく動く気配を見せました。 第27話は、その寒洲の疑念とは裏腹に、暴走する姑・陸母によって、依依がさらなる窮地に立たされる場面から始まります。 そして、寒洲自身の心も、未だ青梨への執着と、依依への責任の間で揺れ動いている様子が描かれます。

姑からの離婚要求「寒洲のために身を引きなさい」

物語は、陸寒洲の家のリビングから始まります。 ソファに座る姑・陸母が、本妻・沈依依に一枚の書類を突き付けていました。 それは、「離婚協議書」でした。 陸母は、息子・寒洲を、あの「富豪のお嬢様(=青梨)」が開く「婿選びの宴」に参加させるため、依依に離婚を迫っていたのです。

「依依。離婚協議書にサインしてちょうだい、ね?」 「婿選びの宴は、独身じゃないと参加できないの。寒洲のために身を引きなさい」 かつては「跡継ぎ(男児)を産む嫁」として依依を歓迎していたはずの陸母。 しかし、「富豪の娘」という、より魅力的な(と彼女が思い込んでいる)存在が現れた途端、この手のひら返しです。

妊娠を盾にする依依、聞く耳持たぬ姑

依依は、涙目で必死に訴えます。 「お母様。できません。このお腹には、まだ寒洲の子供がいるんですよ」 彼女にとって、お腹の子は寒洲をつなぎとめる最後の切り札のはずでした。

しかし、陸母は冷たく言い放ちます。 「子供なんて誰だって産めるわ」 「あなたがいい子にして、離婚協議書にサインさえすれば、陸家はあなたを粗末にはしないわ。早くサインしなさい」 「跡継ぎ」よりも「富豪との縁」を優先する姑にとって、もはや依依の妊娠は、何の価値も持たなくなっていました。 依依は「私と寒洲は本当に愛し合ってるんです!」と抵抗しますが、陸母は「私は富豪のお嬢様へのプレゼントを選ばなきゃならないの。あなたに構ってる暇はないのよ。早く書きなさい!」と、全く聞く耳を持ちません。

寒洲の抵抗「俺は婿選びの宴には行かない」

まさにその時、寒洲がスーツ姿で、娘の安安(アンアン)と手をつないで階段から降りてきました。 依依は最後の望みを託し、安安に「おばあ様を説得して」と懇願します。 安安も「安安、パパとママが離婚するの嫌」と寒洲を見上げます。 依依は寒洲に駆け寄り、「寒洲、離婚したくないの」とすがりつきました。

母親の異常な行動を見て、寒洲は言います。 「母さん。騒ぐのはやめてくれ。俺は婿選びの宴には行かない」 彼は、前回宋家で宋おじい様に言った通り、宴への参加意思がないことを改めて表明しました。

姑の暴走「招待状を手に入れたんだから!」

しかし、陸母の暴走は止まりません。 「そんなの許さないわよ!」 「私がやっとのことでコネを使って、人に頼んで、招待状を手に入れたんだから」 彼女は、どこからか宋家の「婿選びの宴」の招待状を、本当に入手していたようです。 「富豪のお嬢様はね、普段は人前に出ないのよ。今日、絶対に見に行ってもらうから!」 陸母は、半ば狂気的にまくしたて、離婚協議書をひったくります。

揺れる依依の心、そして寒洲の迷い

寒洲は、母の暴走を止められず、ただ依依の頬に手を添え、優しく(あるいは、申し訳なさそうに)見つめることしかできません。 その様子を見ていた依依は、悲しげにつぶやきます。 「宋青梨が去ったと思ったら、今度は富豪のお嬢様が現れるなんて。私、どうしたらいいの」 彼女の心は、離婚の危機と、寒洲の心が完全に自分から離れてしまうことへの恐怖で揺れていました。

場面は変わり、夜。 寝室のベッドに座る寒洲は、スマートフォンで、またしても青梨との過去の幸せそうな写真を見つめています。 彼の心は、未だに青梨への強い執着に囚われているようです。

そこへ、依依が静かに入ってきました。 彼女は、不安げな表情で寒洲に尋ねます。 「寒洲。この富豪のお嬢様って、天にも愛されたお嬢様よ」 「あなた、婿選びの宴に参加するの?」 寒洲の心がどちらにあるのか、彼女は確かめずにはいられなかったのです。 物語は、寒洲の答えを待たず、彼の迷いと依依の不安が交錯する中で幕を閉じます。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第27話を読んだ感想(ネタバレあり)

第27話は、陸家の崩壊が加速していく様子が描かれ、非常に見ごたえがありました。 特に、姑・陸母の暴走っぷりは、もはやホラーの域ですね。 「子供なんて誰だって産める」と言い放ち、妊娠中の(戸籍上の)嫁に離婚を迫る。 その理由が、息子を「富豪の娘」と結婚させるため、という浅ましさ。 しかも、招待状まで手に入れているとは…。 この人が宋家で青梨と鉢合わせたら、一体どんな反応をするのか、想像するだけで恐ろしいです。

依依が、ついに姑から「用済み」扱いされる展開は、ある意味、自業自得とはいえ、少しだけ同情の余地があるかもしれません。 彼女もまた、この歪んだ家の中で、自分の居場所を守るために必死だったのでしょう。 とはいえ、彼女が青梨にしてきたことを考えると、同情はできませんが…。 「宋青梨が去ったと思ったら、今度は富豪のお嬢様」というセリフは、彼女の不安をよく表していました。

そして、寒洲。 彼は「婿選びの宴には行かない」と抵抗していますが、母親の狂気的な執念と、依依の不安の間で、心が揺れ動いているように見えます。 夜、一人で青梨の写真を見ている姿からは、彼が本当に失ったものの大きさに、ようやく気づき始めているのかもしれません。 しかし、彼が青梨への執着を見せるほど、依依は不安になり、さらなる策略を巡らせる可能性もあります。 最後の、依依の「婿選びの宴に参加するの?」という問いに、彼はどう答えるのでしょうか。 彼の選択が、今後の展開を大きく左右しそうです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第27話のネタバレまとめ

  • 姑・陸母は、息子・寒洲を「富豪のお嬢様(=青梨)」の婿選びの宴に参加させるため、妊娠中の本妻・沈依依に「離婚協議書」へのサインを強要します。
  • 依依は妊娠を理由に抵抗しますが、陸母は「子供なんて誰だって産める」「陸家はあなたを粗末にしない」と聞く耳を持ちません。
  • 帰宅した寒洲は、宴への不参加を表明しますが、陸母は「コネで招待状を手に入れた」と言い張り、参加を強行しようとします。
  • 依依は「宋青梨が去ったと思ったら、今度は富豪のお嬢様…」と、自分の立場の危うさに涙ぐみます。
  • 夜、寒洲は一人で青梨との過去の写真を見つめ、未だ彼女への執着を見せます。
  • そこへ現れた依依が、不安げに「あなた、婿選びの宴に参加するの?」と寒洲の真意を問い質しました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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