復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】29話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 姑・陸母は、息子・寒洲(ルー-ハンヂョウ)を「富豪のお嬢様(=青梨(チンリー))」の婿選びの宴に参加させるため、妊娠中の本妻・沈依依(シェン-イーイー)に「離婚協議書」へのサインを強要しました。
  • 帰宅した寒洲は、宴への不参加を表明しますが、陸母は「コネで招待状を手に入れた」と言い張り、参加を強行しようとしました。
  • 夜、寒洲は一人で青梨との過去の写真を見つめ、未だ彼女への執着を見せます。
  • そこへ現れた依依が、不安げに「あなた、婿選びの宴に参加するの?」と寒洲の真意を問い質しました。
  • 寒洲は依依の問いに「青梨が戻ってきてからだ」と答え、依依は「子供を失った青梨が戻るはずがない」と嘲笑します。
  • 寒洲は家の監視カメラ映像を確認しようとしますがデータはなく、過去に青梨が「カメラが壊れた」と報告していたこと、さらにその前に自分が依依とキスしていたことを思い出し、「俺はどうして青梨にこんな仕打ちができたんだ?」と激しく後悔しました。
  • 弱音を吐く寒洲に、陸母は「婿選びの宴に出席すれば、青梨はあなたを失うのを恐れて戻ってくる」と悪魔の提案をします。
  • 寒洲は、母の言葉に「そうだな」と頷き、何かを企むような複雑な表情を見せました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第29話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、姑の悪魔の囁きに乗り、「婿選びの宴」への参加を決めた(かのように見えた)寒洲。 一方、青梨は弁護士・徐子陵(シュー・ズーリン)と共に、復讐への準備を着々と進めていました。 第29話は、ついに迎えた「婿選びの宴」当日。 華やかな舞台の裏で渦巻くそれぞれの思惑と、青梨が仕掛けた最初の「サプライズ」が、衝撃的な形で炸裂します。

決意のドレスとよぎる悪夢

物語は、宴の準備をする青梨の姿から始まります。 薄紫色の豪華なドレスを身にまとい、彼女は階段を静かに降りてきます。 その姿は、かつての夫に従順だった頃の彼女とは別人のような、凛とした気品に満ちています。 しかし、鏡の前で口紅を塗ろうとした瞬間、彼女の脳裏に忌まわしい光景がよみがえります。

それは、別の部屋(おそらく寒洲の家)で、ソファに横たわる沈依依に、陸寒洲が覆いかぶさるようにして親密にしている姿。 (※これが実際にあった過去なのか、青梨の想像や悪夢なのかは定かではありません) その生々しい裏切りの光景に、青梨はショックで口紅を取り落としてしまいます。 まだ、彼女の心の傷は完全には癒えていないようです。

そこへ、弁護士の徐子陵が入ってきました。 彼は、落ちた口紅を拾い上げ、心配そうに青梨に声をかけます。 「大丈夫か?」 「大丈夫」と動揺を隠す青梨に、徐子陵は告げました。 「陸家の人たちが来た

その言葉を聞いた青梨の表情が一変します。 悲しみや動揺は消え去り、そこには冷たい決意を秘めた「復讐者」の顔がありました。 「彼らが来たのなら、前倒しで彼らにサプライズを用意しましょう

華やかな宴会場、渦巻くそれぞれの思惑

場面は変わり、豪華絢爛なパーティー会場へ。 クリスタルのシャンデリアが輝き、着飾った多くのゲストが集う、まさに「婿選びの宴」にふさわしい華やかな空間です。 しかし、その会場の隅では、醜い会話が交わされていました。 姑・陸母が、本妻・沈依依に釘を刺していたのです。

「お前が宴会に参加するのを許したのは、寒洲を見張らせるためだよ。あの子が青梨を探しに抜け出さないようにね」 「それと同時に、あんたは自分のことを、ただの秘書の身分だってことを忘れるんじゃないよ」 陸母は、寒洲がまだ青梨に未練があることを見抜き、依依を「見張り役」として利用しようとしているのです。 そして、用が済めば捨てるつもりの「秘書」だと、改めて身分をわきまえさせています。 依依は「わかりました」と、屈辱を押し殺して頷くしかありません。

一方、寒洲は会場の隅で、必死に青梨に電話をかけていました。 しかし、もちろん繋がりません(第20話で青梨が着信拒否済みです)。 そこへ、彼の部下が近づき、衝撃の報告をします。

「アカウント削除」の衝撃と寒洲の確信

「青梨は見つかったか?」 寒洲の問いに、部下は答えます。 「奥様はアカウントを削除されました。我々では彼女の情報を追えません」 第6話で、青梨のスマホに届いた「销户已完成(アカウント削除完了)」の通知。 それは、単なる連絡手段の遮断(ブロック)ではなく、彼女の個人情報そのものをシステム上から抹消する手続きだったようです。 (※おそらく、宋家の権力を使って行われたのでしょう)

「アカウント削除? どうしてこんなことに…」 寒洲は愕然とします。 そして、彼は一つの「確信」に至りました。 (青梨は絶対に知ったんだ、俺と沈依依のことを) 彼は、青梨が家を出て行った理由、アカウントまで削除して姿を消した理由が、自分の「裏切り」にあると、ようやく確信したのです。 (※しかし、彼がまだ知らない「流産」や「命の恩人のなりすまし」という、より深刻な裏切りがあることを、彼はまだ知りません)

「すぐに彼女を見つけて、彼女に説明しないと」 真実(の一部)にたどり着いた寒洲は、いてもたってもいられず、会場を飛び出そうとします。

姑と愛人の引き止め、そして悪夢が現実に

しかし、その行く手を、陸母と依依が阻みます。 「寒洲! 宴会がもうすぐ始まるよ。どこへ行くんだい!」 「お前、気は確かかい! もし富豪を怒らせたら、私たちはおしまいだよ!」 陸母は、あくまで息子を富豪(宋家)と結びつけることしか考えていません。

依依も、必死に寒洲を引き留めます。 「そうよ、寒洲。せっかく来たんだから、富豪のお嬢様がどんな人か見ていきましょうよ」 彼女は、寒洲が青梨のもとへ行くのを阻止するためなら、自分が屈辱的な立場に置かれる宴に留まることすら厭わないようです。

寒洲が、二人の必死の説得に渋々足を止めた、その時でした。 依依が、ふと自分のスマートフォンに目をやると、その表情が凍りつきます。 彼女のスマートフォンの画面には、隠しカメラで撮影されたと思われる、陸寒洲と沈依依がソファで親密にしている動画が、勝手に再生されていたのです。

近くにいたゲストもその画面を覗き込み、「あら…」「まあ…」と、会場は一気に騒然となります。 寒洲も、その動画を見て、驚愕と怒りに目を見開きます。 画面には、まさに第29話冒頭で青梨が悪夢として見た(あるいは実際にあった)、二人の親密な姿が映し出されていました。 依依は、血の気が引いた顔で、ただ立ち尽くすしかありませんでした。 青梨が用意した「最初のサプライズ」は、最も効果的で、最も残酷な形で炸裂したのです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第29話を読んだ感想(ネタバレあり)

第29話、ついに青梨の反撃が始まりました! しかも、予想の斜め上を行く形で! まず、青梨のドレス姿、美しかったです。 しかし、その裏でまだ寒洲と依依の幻影に苦しんでいる描写があり、彼女の傷の深さを改めて感じました。 でも、徐子陵に「サプライズを用意しましょう」と告げた時の、あの決意を秘めた表情。 彼女がただの被害者ではなく、戦う覚悟を決めたことが伝わってきて、胸が熱くなりました。

陸母の依依に対する態度の豹変ぶりも、相変わらず見事でしたね。 「秘書の身分を忘れるな」とは、どの口が言うのかと。 寒洲がまだ青梨を探そうとしているのも、自業自得とはいえ、哀れに見えてきました。 部下からの「アカウント削除」の報告は、彼にとって相当な衝撃だったでしょう。 彼がようやく「俺と依依のことを知ったんだ」と確信したのも、皮肉な展開です。真実はもっと根深いのに。

そして、最後の動画流出! これは衝撃的でした。 まさか、こんなに早く、こんなに公の場で、二人の関係が暴露されるとは。 あの動画が、どういう経緯で依依のスマホに表示されたのかは謎ですが、青梨(あるいは徐子陵、宋家の誰か)が仕組んだ「サプライズ」であることは間違いないでしょう。 青梨が悪夢として見ていた光景が、現実となって寒洲と依依を襲う。 まさに因果応報です。 会場は大騒ぎ、寒洲は激怒、依依は絶体絶命。 この状況で、次に何が起こるのか。そして、この騒ぎの中心にいるはずの「富豪のお嬢様」青梨は、いつ姿を現すのか。 最高の引きでした!

【物語は鮮やかに縁は儚く】第29話のネタバレまとめ

  • 青梨は「婿選びの宴」の準備を進める中、寒洲と依依の親密な幻影に苦しみますが、陸家の来訪を知り「サプライズを用意しましょう」と決意します。
  • 宴会場では、陸母が依依に「寒洲を見張れ」「秘書の身分を忘れるな」と釘を刺していました。
  • 寒洲は、部下から青梨が「アカウントを削除」したと報告を受け、「彼女は俺と沈依依のことを知ったんだ」と確信し、会場を出て青梨を探そうとします。
  • 陸母と依依は「富豪を怒らせるな」「お嬢様を見ていこう」と必死に寒洲を引き留めます。
  • その時、依依のスマートフォンに、隠し撮りされた寒洲と依依の親密な動画が突然再生され、会場は騒然となり、寒洲も驚愕、依依は凍りつきました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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