復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】32話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 婿選びの宴会場は、流出した夫・寒洲(ルー-ハンヂョウ)と本妻・依依(イーイー)の密会動画で騒然となりました。
  • 姑・陸母は、動画流出に激怒し、「自分が産めないからって、寒洲が他の女を探すのが何だって言うんだい?」と公衆の面前で青梨(チンリー)を罵倒しました。
  • その瞬間、司会者が「富豪のお嬢様、ご到着!」と告げ、ステージに祖父にエスコートされた青梨が、薄紫のドレス姿で登場しました。
  • 寒洲、陸母、依依は、ステージ上の「富豪のお嬢様」が青梨本人であることに気づき、衝撃で固まります。
  • 寒洲は、青梨が「富豪のお嬢様」であったことこそが、彼女が用意した「サプライズ」であり、まだ自分への愛情がある証拠だと身勝手な勘違いをします。
  • 青梨は「誰があなたの妻ですって? 私とあなたは何の関係もないわ」と寒洲を完全に拒絶しました。
  • 陸母は手のひらを返し「寒洲はあなたを愛してる!」と媚びますが、祖父に動画の件を指摘され失笑を買います。
  • 追い詰められた陸母は、依依に対し「寒洲を誘惑したのはお前だ!」と責任転嫁しました。
  • 青梨は宴の目的を「自分の伴侶を見つけるため」と宣言し、祖父も「陸寒洲、お前だけは絶対にありえん」と釘を刺します。
  • 寒洲は、ステージに駆け寄ろうとし、「俺たちはもう結婚してるんだ! 俺はお前の夫だ!」と叫びました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第32話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、ついに「富豪のお嬢様」としての正体を明かし、元夫・寒洲とその家族に衝撃を与えた青梨。 第32話は、そのステージ上で繰り広げられる、青梨による冷静かつ残酷な「断罪」と、醜い責任のなすりつけ合い、そして、物語の核心に触れる青梨の最後の言葉が突き刺さる、まさに公開処刑の回です。

「あなたと私はとっくに夫婦ではありません」

寒洲の「俺はお前の夫だ!」という見苦しい叫び。 それに対し、ステージ上の青梨は、冷たい視線で彼を一蹴します。 「あなたと私はとっくに夫婦ではありません

その言葉は、単なる感情的な拒絶ではありません。 第6話で彼女の元に届いた「アカウント削除完了」の通知。 あれは、おそらく法的な婚姻関係の解消をも意味していたのでしょう。 青梨は続けます。

「あなたと沈依依はずっと前から一緒だった」 「私を騙し、裏切った。どの面下げて、私が夫だなんて言えるの?」 公衆の面前で、寒洲の長年にわたる裏切りを断罪します。 寒洲は「青梨…」と動揺を隠せません。(彼女は一体どこまで知っているんだ?)

6年間の嘘と裏切り、許される機会の喪失

青梨の追及は止まりません。 「何? まだ何か言いたいことでも? 私をとても愛してる、とでも?」 「陸寒洲。誰にでも一度は許される機会がある。でもあなたは、沈依依とまるまる6年も一緒にいた」 「私を何度騙したか、自分でも数えきれないでしょう?

「6年」という具体的な数字。 それは、第1話で安安(アンアン)が登場した「六年前」と一致します。 つまり、寒洲の裏切りは、安安が生まれた(あるいは、青梨の元へ来た)時からずっと続いていたのです。 会場のゲストたちも、その事実に驚き、寒洲への非難の声を上げ始めます。 「まあ、6年も!」「これぞクズ男じゃなくて何?」 さらに、第8話で青梨がフォトフレームで怪我をした事件に言及し、「やっぱりね、彼と秘書はデキてたんだわ」と噂する声も上がります。

祖父が明かす、青梨の献身と寒洲の裏切り

ステージ上で、祖父・宋懐安(ソン・ホワイアン)が、ゲストの言葉を聞いて青梨に耳打ちします。 「青梨。額縁で怪我をしたこと、どうしてこのおじい様に一言も言わなかったんじゃ?」 青梨は「私は大丈夫です」と祖父を安心させます。

祖父はマイクを取り、寒洲に向かって、これまで隠されてきた衝撃の真実を語り始めました。 「陸寒洲。正直に言わせてもらおう、わしがお前と初めて会った時、わしはお前を見下しておった」 「当時、お前の陸家が落ちぶれていた時、うちの青梨が、お前のちっぽけなプライドのために、身分を隠し、お前と共に苦労を耐え忍んだんじゃ」 「それどころか、こっそりわしに頼んで、陰ながらお前を助けさせたんじゃ

会場は、青梨が「富豪のお嬢様」であるだけでなく、寒洲の成功の陰の立役者であったことを知り、さらにどよめきます。 祖父は、怒りを込めて続けます。 「それなのに、お前は! こんな風に傷つけるのか、うちの青梨を!

姑による、醜い責任転嫁の再燃

祖父からの痛烈な非難。 追い詰められた姑・陸母は、またしても隣にいた沈依依を指さし、叫びます。 「怒らないでください、全部この悪い女が、寒洲を誘惑したんです! 寒洲も被害者なのよ!」 そして、依依に向かって「この恥知らずな女! 早くステージに上がって、みんなに説明しなさい!」と罵倒し、突き飛ばそうとします。 その醜い責任のなすりつけ合いに、会場はさらに騒然となります。

最後の懇願と、青梨の凍てつく一言

陸母は、今度は青梨に駆け寄り、懇願し始めました。 「あらまあ、青梨さん、怒らないでちょうだい! 寒洲はあなたを愛してるのよ」 そして、彼女は、最も残酷な言葉を口にしてしまいます。 「子供の免じて、もう一度だけ彼を許してあげて!

彼女は、青梨が流産したことを知りません。 安安のことを指しているのか、あるいは、依依のお腹の子のことまで含めて言っているのか。 いずれにせよ、それは青梨の心を最も深く抉る言葉でした。

青梨は、陸母の手を振り払い、ステージの上から、凍てつくような冷たい声で、一言だけ、問い返しました。

何の子供ですって?

その一言が持つ、あまりにも重い意味。 「私にはもう、あなたたちが言う『子供』はいない」 「あなたたちが奪った命のことを、どの口が言うのか」 その言葉の真意に気づかない陸母と、おそらくはその残酷な意味を理解し始めたであろう寒洲。 物語は、青梨の放った、最も静かで、最も痛烈な一撃によって、張り詰めた空気の中で幕を閉じます。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第32話を読んだ感想(ネタバレあり)

第32話、青梨の完全勝利! そして陸家の完全敗北! ステージ上からの青梨の断罪は、聞いていて本当に胸がスカッとしました。 「あなたと私はとっくに夫婦ではありません」 「6年も一緒にいた」「私を何度騙したか、数えきれないでしょう?」 寒洲の言い訳を一切許さず、彼の罪状を公衆の面前で叩きつける姿は、まさに女王のようでした。

祖父の援護射撃も素晴らしかったです。 青梨が寒洲のために身分を隠し、陰ながら支えてきたという事実。 寒洲は、自分が成功したのは自分の力だけだと思っていたのかもしれませんが、そのプライドごとへし折られましたね。 「お前を見下しておった」という言葉も、祖父の本音でしょう。

そして、陸母。 この人の醜さは、もはや芸術の域です。 依依への責任転嫁は予想通りでしたが、青梨に「子供の免じて許してあげて」と泣きつくシーン。 どの子供のことだよ!とツッコミたくなりました。 彼女は、青梨が流産したことも、その原因が息子(と依依)にあることも、何も知らない。 その無知さが、青梨をさらに深く傷つける。

だからこそ、最後の青梨の「何の子供ですって?」という一言が、あまりにも重く響きました。 静かな、しかし、これ以上ないほど痛烈なカウンターです。 この言葉の意味を、寒洲はおそらく理解したでしょう。 彼が「聞き間違いだ」と否定した、あの廃倉庫での叫び。 それが真実であったことを、彼は今、この華やかな舞台の上で、突き付けられたのです。 次回、この言葉を受けた寒洲がどう反応するのか。そして、依依と陸母の運命は。 目が離せません。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第32話のネタバレまとめ

  • ステージ上の青梨は、寒洲に対し「あなたと私はとっくに夫婦ではありません」「6年も私を騙していた」と、公衆の面前で彼の裏切りを断罪します。
  • 会場のゲストたちも、寒洲の6年間の二股と、パーティー会場での事故(第8話)を知り、彼を非難します。
  • 祖父・宋懐安は、青梨が寒洲のために「身分を隠し」「陰ながら助けていた」という過去の献身を暴露し、寒洲の裏切りをさらに糾弾します。
  • 追い詰められた姑・陸母は、「全部この悪い女(依依)が誘惑した!」「寒洲も被害者なのよ!」と、再び依依に全ての責任をなすりつけようとします。
  • さらに陸母は、青梨に「子供の免じて、もう一度だけ彼を許してあげて!」と懇願します。
  • 青梨は、陸母の手を振り払い、凍てつくような声で「何の子供ですって?」と問い返し、物語は終わります。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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