復習モノ

【物語は鮮やかに縁は儚く】36話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 青梨(チンリー)の合図で、弁護士・徐子陵(シュー-ズーリン)が、依依(イーイー)に雇われた暴行犯たちを会場に連れてきました。
  • 犯人たちは、依依から「宋さんを生きた心地がしないようにさせろ」と指示されたことを自白します。
  • 依依は「青梨が買収した嘘だ」と主張しますが、青梨は依依自身が犯人に指示を出している「通話記録」を公開しました。
  • 全ての嘘が暴かれた依依は、寒洲(ルー-ハンヂョウ)に許しを請いますが突き放され、青梨に「警察に話しなさい」と断罪されます。
  • 追い詰められた依依は、妊娠中であることと安安(アンアン)を盾に、「刑務所に行ったら子供が助からない」「家族なんだから助けて」と寒洲に泣きつきました。
  • 寒洲は葛藤の末、青梨に対し「今回だけ彼女を見逃してくれないか?」と、信じがたい懇願をします。
  • 青梨は「じゃあ、誰が私の子を見逃してくれたの?」と悲痛な叫びを上げますが、寒洲は「償うから」「どんな条件でも聞く」と食い下がりました。
  • 青梨は「沈依依を見逃してあげてもいいわ。でも、一つ条件を満たすように」と、交換条件を提示しました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第36話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、全ての嘘が暴かれ窮地に立たされた依依を、「お腹の子」を理由に見逃してほしいと懇願した寒洲。 それに対し、青梨は「沈依依を見逃してもいい」代わりに、「一つの条件」を提示しました。 第36話は、その衝撃的な「条件」の内容と、それに対する寒洲の苦渋の決断、そして、最後まで往生際悪く暴走する姑・陸母の姿が描かれます。

青梨の冷酷な条件「陸氏グループを私にちょうだい」

ステージの上から、膝をつく寒洲を見下ろす青梨。 会場の誰もが、彼女が突き付けるであろう条件に固唾を飲んでいます。 そして、青梨は静かに、しかしはっきりと告げました。

あなたの陸氏グループを私にちょうだい

それは、金銭や謝罪などではなく、寒洲が人生をかけて築き上げてきた、彼の全てとも言える「会社」そのものを要求する、あまりにも冷酷な条件でした。 「会社をどうする気だ?」と問い返す寒洲。 青梨は「あなたには関係ないでしょ」と一蹴し、「答えなさい。くれるの?くれないの?」と決断を迫ります。

寒洲はためらいます。 「青梨… 会社以外なら、君が望むものは何でも」 それは、彼にとって会社がいかに重要であるかを示しています。 しかし、青梨は嘲笑うかのように言い放ちます。 「奇遇ね。会社以外は何も欲しくないわ」 「何? 惜しいの?」

彼女は続けます。 「魚と熊の手は両方は手に入らないわ」(※中国のことわざで、二つの大切なものを同時に得ることはできない、という意味) 「どうしてあなただけがいいとこ取りをして、私に許しを求めるの?」 青梨は、寒洲が「依依(と子供たち)」も「会社」も、そして自分からの「許し」までも手に入れようとしている、その身勝手さを鋭く指摘したのです。

姑の最後の抵抗と、青梨の追い打ち

ここで、またしても姑・陸母が割って入ります。 彼女は娘の安安を盾にするように、青梨に訴えかけます。 「青梨さん。そんなに人を追い詰めないでちょうだい」 「寒洲も、わざとあなたに子供を失わせたわけじゃないのよ」 彼女は、まだ寒洲の行動を正当化しようとします。

しかし、青梨は陸母を完全に無視し、寒洲に向かって、依依を刑務所に入れるか、会社を渡すかの二択を迫ります。 「その通り。私はただ、沈依依を刑務所に入れるだけよ

その言葉に、依依はパニックになり、寒洲に泣き叫びます。 「寒洲! 私一人はどうなってもいいけど、でもお腹には私たちの子供がいるのよ!」 安安も「パパ! 安安にはママが必要なの! 早くママを助けてあげて!」と泣きつきます。 依依は、わざとらしく苦しそうにお腹を押さえ、寒洲の同情を引こうとします。

寒洲、苦渋の決断「会社を君に渡す」

依依とお腹の子、そして安安。 自分の会社。 その間で、寒洲は激しく葛藤します。 しかし、彼はついに決断しました。 慌てて依依を抱きかかえると、ステージ上の青梨に向かって、決意した表情で告げます。

「青梨。君の言う通りにする。会社を君に渡す

寒洲は、自らの「心血」である会社を手放し、依依(とお腹の子、安安)を守ることを選択したのです。 青梨は、その言葉を聞き、満足そうに静かに微笑みました。

姑の狂乱「どの男だって浮気くらいするわ!」

しかし、この決断に納得できない人物がいました。姑・陸母です。 「寒洲! 気は確かなの! 会社がなくなったら、家は何もかもおしまいよ!」 息子に駆け寄り、狂乱する陸母。 しかし、寒洲の決意は固いようです。 「母さん。もう決めたんだ。これは俺が彼女に負っているものだ

その言葉に、陸母は完全に理性を失いました。 「何を負ってるって言うの? どの男だって浮気くらいするわ」 「彼女があなたを繋ぎ止められないのが悪いのよ。あなたのせいじゃないでしょう?」 彼女は、息子の非道を棚に上げ、全ての責任を青梨になすりつけます。

そして、彼女は会場のゲストたちに向かって、信じがたい暴言を吐き始めました。 「宋青梨! あんたの家が富豪だからってそれが何だって言うの?」 「教えてやるわ! 宋青梨は私の息子と何年も寝てたんだよ!」 「あんたたち、誰がこんな女を嫁にもらって汚いと思わないのかい?」 「誰があんたを嫁にもらっても、八代先まで祟られるよ!

もはや、支離滅裂な罵詈雑言です。 寒洲が「母さん、やめてくれ!」と制止しようとしますが、陸母の狂乱は止まりません。 その時、ステージ上で静かに怒りに震えていた祖父・宋懐安が、杖を床に強く叩きつけ、一喝しました。 「再给我说一句试试!(もう一言でも言ってみろ!)」 祖父の威厳に満ちた怒声が、会場に響き渡りました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第36話を読んだ感想(ネタバレあり)

第36話、青梨の復讐の条件が明らかになり、そして陸母が最後の最後まで醜態を晒す、壮絶な回でした。 青梨の要求が「陸氏グループ」。 これは、単なる金銭的な要求ではなく、寒洲のプライドと人生そのものを奪う、最も効果的な復讐だと言えるでしょう。 「魚と熊の手は両方は手に入らない」という言葉も、寒洲の甘えを打ち砕く鋭い指摘でした。

寒洲が、最終的に会社を手放し、依依を選んだ決断。 これは、彼なりに「責任」を取ろうとした結果なのかもしれません。 しかし、その決断に至る過程で、青梨がどれだけ傷つき、何を失ったかを考えると、あまりにも遅すぎ、そして身勝手な選択に見えてしまいます。 彼が「これは俺が彼女に負っているものだ」と言った時、ほんの少しだけ、彼の中に良心が残っていたのかもしれない、と思いたいですが…。

そして、姑・陸母。 この人の暴走っぷりは、もはや言葉もありません。 「どの男だって浮気くらいする」「彼女が繋ぎ止められないのが悪い」という、時代錯誤も甚だしい責任転嫁。 そして、会場全体を敵に回すような、青梨への人格攻撃。 「何年も寝てた」「汚い」「祟られる」など、富豪の令嬢(しかも被害者)に対して浴びせる言葉ではありません。 寒洲がこんな母親に育てられたことも、彼の歪んだ人格形成の一因なのかもしれない、と感じさせられました。

最後の、宋おじい様の「もう一言でも言ってみろ!」という一喝。 ここで終わるなんて、最高に続きが気になります! この老獪な富豪が、孫娘を侮辱した女(と、その息子)に、これからどんな鉄槌を下すのか。 そして、会社を手に入れるという条件で依依を見逃した(ように見える)青梨の、本当の狙いは何なのか。 物語は、クライマックスに向けて、さらに加速していきそうです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第36話のネタバレまとめ

  • 青梨は、依依を見逃す条件として、寒洲に「陸氏グループを私にちょうだい」と要求します。
  • 寒洲は激しく葛藤しますが、依依と安安が泣きつくと、「会社を君に渡す」と苦渋の決断をしました。青梨は満足そうに微笑みます。
  • 姑・陸母は息子の決断に狂乱し、「どの男だって浮気くらいするわ」「彼女があなたを繋ぎ止められないのが悪い」と、青梨に責任転嫁します。
  • さらに陸母は、会場のゲストに向かって「宋青梨は私の息子と何年も寝てた!」「誰がこんな女を嫁にもらって汚いと思わないのか!」などと、青梨を激しく罵倒し始めます。
  • 寒洲が制止しようとしても聞かず、暴走する陸母に対し、ステージ上の祖父・宋懐安が「もう一言でも言ってみろ!」と怒りの一喝を浴びせました。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【物語は鮮やかに縁は儚く】35話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
【物語は鮮やかに縁は儚く】35話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【物語は鮮やかに縁は儚く】37話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説
【物語は鮮やかに縁は儚く】37話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました