【物語は鮮やかに縁は儚く】42話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 安安(アンアン)の「遺伝性凝血障害」の疑い、さらに「白血病」の可能性が医師から告げられ、親族(特に父親)の検査が必要になりました。
- しかし、本妻の依依(イーイー)は「寒洲(ルー-ハンヂョウ)は飲みすぎ」「おばあ様は都合が悪い」などと嘘を重ね、陸家の人々への連絡を必死に拒絶します。
- その異常な様子から、青梨(チンリー)は「まさか、安安は陸寒洲の子じゃないの?」と核心を突き、依依は激昂しました。
- 青梨は依依の嘘を確信し、電話で「安安の出生を調べてちょうだい」と調査を依頼します。
- その後、青梨は弁護士・徐子陵(シュー-ズーリン)とキャンドルディナーを共にし、彼から復讐への全面的な支持「君が望むなら、僕は君を支持する」を得ました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第42話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、安安の出生の秘密という、沈依依の最大の嘘に迫った青梨。 弁護士・徐子陵という心強い味方も得て、彼女の反撃は新たな段階へと進み始めました。 第42話は、徐子陵が見せる青梨への深い想いと、それによって少しずつ癒やされていく青梨の心、そして、未だ真実から目を背け、見当違いの怒りに燃える寒洲の姿が描かれます。
徐子陵との癒やしの時間、公園でのささやかな喜び
物語は、夜の公園から始まります。 そこには、手をつないで歩く青梨と徐子陵の姿がありました。 前回のキャンドルディナーの後、彼が「連れて行きたい場所がある」と言っていたのは、この公園だったようです。 芝生の上には、輪投げの景品らしきぬいぐるみや、少し壊れたバイオリンなどが置かれています。
「どうしてここに連れてきたの?」と尋ねる青梨に、徐子陵は「試してみないか?」と輪投げの輪を渡します。 青梨は笑顔で「見てて」と輪を投げますが、残念ながら外れてしまいます。 「諦めないわ」と再挑戦するも、またしても失敗。 がっかりする青梨に、徐子陵は優しく微笑みかけます。
「ほら、もう一度一緒に」 彼は、後ろからそっと青梨の腕に手を添え、共に輪を投げます。 輪は、見事にぬいぐるみに掛かりました。 「店主さん! これ、取れたわ!」 子供のようにはしゃぐ青梨。その笑顔は、これまでの苦しみを忘れさせるほど輝いています。 彼女は欲しいぬいぐるみを指差します。
次に、徐子陵が「じゃあ、最後に僕はあれを狙う、『王者』だ」と、壊れたバイオリンを指差します。 しかし、彼が投げた輪は惜しくも外れ、それを見た青梨は、おかしくてしゃがみ込んで大笑いしてしまいます。 「惜しいな。君がやってごらん」と徐子陵に輪を渡された青梨。「お手本を見せてあげるよ」と言う彼に、「笑ってるでしょ?」と訝しげな視線を向けます。 すると、徐子陵は次の投擲で見事にバイオリンに輪をかけました。 「すごい!」と驚き、拍手する青梨。
徐子陵は、景品のバイオリンを手に取り、弓を構えます。 そして、彼は美しいメロディーを奏で始めました。 それは、大学時代に彼がキャンパスで弾いていた、あの日の音色かもしれません。 青梨は、その優しい音色にうっとりと耳を傾けます。
(徐子陵が私を元気づけようとしてくれてるのはわかってる) (彼と一緒にいると、本当に楽しくなってきたみたい) 彼女の心は、徐子陵の不器用ながらも真摯な優しさによって、少しずつ解きほぐされているようです。
祖父の心配と青梨の決意「私には対処する方法があります」
楽しい時間はあっという間に過ぎ、青梨は宋家のリビングに戻ってきました。 ソファで読書をしていた祖父・宋懐安(ソン-ホワイアン)は、彼女の明るい表情を見て安心します。 「帰ったか。今日の様子を見ると、とても楽しかったようじゃな」 「彼、なかなか面白い人ですわ」と微笑む青梨に、祖父も「楽しければそれでいい」と頷きます。
しかし、祖父の表情がふと曇りました。 「ええと、おじい様が聞いたところによると、今日、安安が会社にお前を訪ねてきて、怪我をしたそうだな?」 彼は、安安の怪我の裏に、依依の悪意があることを見抜いていました。 「この沈依依という女は、ろくなもんじゃないぞ。よくもまあ、わしの可愛い孫娘の安全を脅かすとは」
孫娘を心配する祖父に対し、青梨は力強く答えます。 彼女は祖父の隣に座り、その手をしっかりと握りました。 「大丈夫です、おじい様が出てくるまでもありません。彼女のことは片付けます」 「おじい様、安心してください。私には対処する方法があります」 その言葉には、もはや以前のような弱々しさはなく、自らの手で復讐を成し遂げるという、強い決意がみなぎっていました。 祖父は「よし。おじい様はお前を信じとる」と、孫娘の成長を頼もしく見守ります。
寒洲の暴走、見当違いの非難
その頃、青梨のオフィスには、招かれざる客が怒鳴り込んできていました。 陸寒洲です。 彼は、秘書の制止を振り切り、勢いよくドアを開けて入ってきました。 「邪魔するな!」
寒洲は、デスクに座る青梨に詰め寄ります。 その顔は、嫉妬と怒りに歪んでいました。 「宋青梨! 君が何を望んでも私は何でも君にあげられる。どうして安安を傷つけるんだ?」 彼は、安安の怪我の原因が、青梨にあると完全に思い込んでいたのです。
青梨は、冷静に顔を上げます。 「安安があなたに言ったの? 私が彼女を傷つけたと?」 「違うと言うのか?」 寒洲は聞く耳を持ちません。 「君が俺と依依を憎んでいるのは知っている。だが安安はまだ子供だ。どうしてそんな酷いことができるんだ?」
彼は、青梨が自分たちへの憎しみから、罪のない(と彼が思っている)安安に危害を加えたのだと、一方的に決めつけています。 第40話で安安が見せた自作自演の可能性など、微塵も疑っていません。
その見当違いな非難に、青梨は嘲笑うかのように言い放ちます。 「あなたと沈依依が何だっていうの? ゴミみたいな可愛い子ちゃんに、私が憎しみを抱く価値があるとでも?」 彼女は、もはや寒洲や依依に対して、憎しみという感情すら抱いていない、と暗に示したのです。 そして、きっぱりと否定します。 「私は安安を傷つけていないわ」
さらに、彼女は寒洲に最後通告を突きつけました。 「もしこれ以上、狂犬みたいに噛みついてくるなら、容赦しないから、気をつけて」 その瞳には、かつての愛情は一片もなく、ただ冷たい軽蔑と、揺るぎない決意だけが宿っていました。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第42話を読んだ感想(ネタバレあり)
第42話は、青梨の心が徐々に癒やされ、前を向き始めている様子と、対照的に、寒洲が過去の幻影と誤解に囚われ、暴走している姿が描かれました。 徐子陵との公園デートのシーンは、本当に微笑ましくて、読んでいるこちらも幸せな気持ちになりました。 輪投げではしゃぐ青梨の笑顔は、久しぶりに見る彼女の本来の姿だったのではないでしょうか。 壊れたバイオリンで美しい音色を奏でる徐子陵。 それはまるで、傷ついた青梨の心を、彼が優しく修復していくことを暗示しているかのようでした。 「彼と一緒にいると、本当に楽しくなってきたみたい」という青梨の心の声に、彼女の再生への希望を感じます。
祖父との会話で、青梨が「私には対処する方法があります」と言い切ったシーンも印象的でした。 以前のように祖父に頼るだけでなく、自分の力で依依と対決する覚悟を決めたのですね。 彼女の精神的な成長が感じられて、頼もしく思いました。
そして、寒洲。 彼の暴走っぷりは、もはや目も当てられません。 安安の怪我を、何の疑いもなく青梨のせいだと決めつけ、怒鳴り込んでくる。 彼の中では、青梨はまだ「自分を愛しているがゆえに、依依や安安に嫉妬している女」なのでしょうか。 青梨の「ゴミみたいな可愛い子ちゃんに、私が憎しみを抱く価値があるとでも?」というセリフは、そんな彼の勘違いを木っ端微塵にする、痛烈な一撃でした。 「容赦しないから、気をつけて」という最後の脅し。 これまでの青梨からは考えられない言葉です。 彼女が、もはや寒洲に対して容赦も遠慮もしない、完全な「敵」となったことを、寒洲はようやく思い知るのかもしれません。
【物語は鮮やかに縁は儚く】第42話のネタバレまとめ
- 徐子陵は、青梨を元気づけるために夜の公園へ連れ出し、輪投げやバイオリン演奏で、彼女に笑顔を取り戻させました。青梨は徐子陵といると「本当に楽しくなってきたみたい」と感じます。
- 青梨は実家に戻り、祖父・宋懐安から安安の怪我について依依への警戒を促されますが、「私には対処する方法があります」と、自ら解決する強い決意を示します。
- その頃、寒洲が青梨のオフィスに怒鳴り込み、「どうして安安を傷つけるんだ?」と、安安の怪我の原因が青梨にあると決めつけ、激しく非難します。
- 青梨は、「ゴミみたいな可愛い子ちゃん(寒洲と依依のこと)に憎しみを抱く価値があるとでも?」と嘲笑し、「私は安安を傷つけていない」と完全否定します。
- さらに青梨は、寒洲に対し「もしこれ以上、狂犬みたいに噛みついてくるなら、容赦しないから、気をつけて」と、冷たく最後通告を突き付けました。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



