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【物語は鮮やかに縁は儚く】18話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 絶望した青梨(チンリー)が夫・寒洲(ルー・ハンヂョウ)にかけた「私たちの子を殺した!」という最後の電話は、本妻の沈依依(シェン・イーイー)にブロックされました。
  • 依依は「私の夫に何か用?」「シャワー中よ」と青梨を挑発し、寒洲が自分を親しげに呼ぶ声をわざと聞かせます。
  • 依依は、寒洲が気づかないうちに、青梨からの着信履歴を削除し、証拠を隠蔽しました。
  • 青梨は、自分がお腹の子を失った夜に、夫と依依が親密に過ごしていたと絶望し、「一生あなたを許さない」と泣き崩れます。
  • 一方、寒洲は、家から「青梨ママの写真立て」や「青梨ママがくれたバービー人形」が無くなっていることに気づきました。
  • 寒洲は、青梨が大切にしていた思い出の品々が消えたことで、「彼女(青梨)はきっと何かに気づいたんだ」と激しく動揺し、自ら青梨に電話をかけ始めました。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第18話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、青梨の痕跡が家から消えたことに気づき、激しい焦りに駆られた寒洲。 第18話は、彼が青梨のもとへ向かおうとするのを、依依と安安(アンアン)が必死に引き留めるところから始まります。 そして、寒洲がついに依依に本音をぶつけ、さらに、依依が隠し続けてきたこの物語の根幹を揺るがす「最大の秘密」が明らかになります。

焦る寒洲、引き留める依依と安安

寒洲は、青梨に電話をかけ続けます。 しかし、聞こえてくるのは「おかけになった電話は電源が入っておりません」という無機質な音声だけ。 「電源が切れてる… 病院に行かないと」 寒洲が、第16話で警察を追い返した時とは明らかに違う焦りを見せ、家を飛び出そうとします。

その彼を、沈依依が慌てて引き留めます。 「もうこんなに遅いのに、どこへ行くの?」 「安安が絵本を読んでほしいって…読んであげてくれない?」 しかし、寒洲は「君が話してやればいいだろう」と、依依の手を振り払いました。

依依は諦めず、さらに食い下がります。 「安安はパパとママと一緒に寝たがってるのよ」 それは、第15話で寒洲が許可した「数日間の宿泊」を、既成事実に変えようとする言葉でした。

「一線を越えた!」― 寒洲の激昂と本音

その言葉が、寒洲の心の最後の線を断ち切りました。 彼は依依を強く突き放し、激昂します。 「沈依依、おまえは一線を越えた!」

そして、彼はついに、依依に対する「本音」を、怒りと共にぶちまけました。 「俺がおまえに籍を与えたのは、子供と、命の恩のためだ」 「おまえも分かっているはずだ。俺が最も愛しているのは、青梨だけだ」

「愛」ではなく、「子供」と「恩義」。 それが、寒洲が依依を「本妻」として扱っていた理由の全てでした。 彼は、青梨こそが唯一愛する女性であると断言し、呆然と立ち尽くす依依を残し、今度こそ本当に家を出ていきました。

依依の恐怖「命の恩人になりすましていた」

一人残された依依は、寒洲の言葉に震えます。 「陸寒洲が私と籍を入れたのは、子供と、命の恩のため…」 彼女の最大の秘密が、その独白によって明らかになります。

「もしもある日、彼が私が彼の命の恩人になりすましていたと知ったら…」

そう、寒洲が依依に感じていた「命の恩」とは、依依が仕組んだ巨大な「嘘」だったのです。 第10話で寒洲の部下が抱いていた疑いは、的中していました。 寒洲は、本物の命の恩人ではない依依に「恩義」を感じ、彼女の嘘に縛り付けられていたのです。

依依の過去と「本物の命の恩人」の真相

依依は、さらに別の過去の罪を回想します。 それは、彼女が飲酒運転で人を轢いてしまった事故の記憶。 彼女は、助手席にいた男性(夫?)に「私の代わりに罪を償ってくれない?」と泣きついていました。 彼女が、平然と他人に罪をなすりつける人間であることが、ここで改めて示されます。

そして、彼女の独白は、寒洲の「命の恩人」の真相へと戻っていきます。 彼女は、恐怖に顔を歪めながら、あの日のことを思い出していました。

あの時、陸寒洲を突き飛ばした あの女…」 「全身血まみれで 行方不明…

依依は、寒洲を突き飛ばして命を救った「本物の恩人」が、血まみれで行方不明になったのを利用し、その功績を自分が横取りしたのです。 「誰も知らないはず、私がなりすましているなんて」 依依はそう呟きますが、その顔には、嘘が暴かれることへの隠しきれない恐怖が浮かんでいました。

そして、読者である私たちは、この「本物の命の恩人」が誰であるかを知っています。 第2話で、青梨の祖父が語っていました。 「陸寒洲をかばって事故に遭い、子供を産めない体になって」 そう、寒洲の命を救った「あの女」とは、青梨自身だったのです。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第18話を読んだ感想(ネタバレあり)

第18話、ついに物語の核心が明かされました! 寒洲が、ようやく依依に対して「俺が愛しているのは青梨だけだ」と言い放ったシーンは、遅すぎるとはいえ、溜飲が下がりました。 彼が依依をそばに置いていたのは、愛ではなく「子供」と「命の恩」という名の「負い目」だったのですね。

そして、依依の「なりすまし」。 これは、もう本当に許しがたい、悪魔の所業です。 青梨は、寒洲をかばった代償として、子供を産めない体(と思い込まされていた)になり、人生の全てを捧げてきました。 依依は、その青梨の最大の功績を盗み、その地位(本妻)と子供(安安)を手に入れ、さらに青梨から寒洲の愛まで奪おうとしていた。 まさに、青梨の人生そのものを乗っ取っていたわけです。

「全身血まみれで 行方不明」になった青梨を、依依はずっと「死んだ」か、あるいは「正体を明かせない」状態だと思っていたのでしょう。 しかし、その本人が、ずっと寒洲のそばにいた。 こんな皮肉なことはありません。

寒洲は、青梨が流産し、依依が「なりすまし」であるという二重の真実を知らないまま、病院へ向かいました。 一方、青梨は「仇を討つ」と誓った後です。 彼が病院に到着した時、一体何が起こるのでしょうか。 物語の前提が全て覆った今、次回の展開が全く読めません。

【物語は鮮やかに縁は儚く】第18話のネタバレまとめ

  • 寒洲は、青梨の電話が繋がらないことに焦り、病院へ行こうとします。
  • 依依と安安が引き留めますが、寒洲は「沈依依、おまえは一線を越えた!」と激昂します。
  • 寒洲は「俺がおまえに籍を与えたのは子供と命の恩のため」「俺が最も愛しているのは青梨だけだ」と本音をぶちまけ、家を出ていきました。
  • 一人残された依依は、自分が寒洲の「命の恩人」に「なりすまし」ていたことを独白し、嘘がバレることを恐れます。
  • 依依の独白により、寒洲の「本物の命の恩人」は、「あの時、陸寒洲を突き飛ばした あの女(=青梨)」であり、依依はその功績を横取りしていたことが確定しました。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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