復讐モノ

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】3話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 夫・柊斗が主人公・成美と結婚したのは、仕事のステータスが目的であり、愛情ではなかったことが判明しました 。
  • 彼は妻を「30過ぎた女なんて賞味期限切れ」 と裏で侮辱していました。
  • 不倫相手は成美の職場の後輩・有馬莉々花(りりか)で 、柊斗は彼女を「バカで扱いやすい」 「立派な性欲処理」 と見下していました。
  • 離婚を望む一方、慰謝料や財産分与で金銭を失うことを恐れており 、「金を稼ぐために結婚したのに別れる時に金を払うなんてあっていいわけがない」 と考えていました。
  • 金銭を払わずに妻を排除するため、彼は「いいこと思いついた」 と不気味に笑っていました。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

第2話のラストで、妻を合法的に、かつ金銭的損失なく排除するための「いいこと」 を閃いた夫・柊斗。 第3話では、その恐るべき計画の全貌と、妻・成美に対する彼の本心がいよいよ露わになります。 そこには、私たちの想像を絶するほどの計算高さと、妻への底なしの侮辱が隠されていました。

妻への侮辱:「無料同然の家政婦」

不倫相手との情事を終え、自宅に帰宅した柊斗 。 完璧に片付けられた部屋を見て、彼は「帰ってきて 綺麗な家があるのはいいな」 と満足げに呟きます。 しかし、その心中は感謝とは程遠いものでした。

無料同然の 家政婦がいるんだから 結婚も悪くないと思ったけど……)

彼にとって、完璧な家事と仕事、そして自分への献身を捧げる妻・成美は、「無料の家政婦」以下の存在でしかなかったのです。 そして、第1話で成美が望んだ「子供」 についても、「そんなに子供が欲しいなら 終わりだな」 と、冷たく切り捨てることしか考えていませんでした。

「完璧な妻」に「完璧」を演じる夫の欺瞞

柊斗は、冷蔵庫に用意された成美の手料理(作り置き)を見つけます。 しかし、彼はそれを食べることなく、別の場所で買ってきたであろうゴミを捨て、食器洗浄機に元々綺麗だった食器を並べ始めます。 これは、まるで自分が成美の料理を食べ、後片付けまでしたかのように見せかけるための偽装工作でした。

(「家事も育児も 頑張る」なんて 仕事しながらじゃ 絶対どこか おざなりになる) こっちだって努力して いい夫を演じてるんだから 家のことをちゃんとやるのは 当たり前じゃね?)

彼は、成美が自分より稼ぐことは一生ないのだから 、「完璧な妻として 俺に尽くすのは 当然だ と、恐ろしいほど傲慢な思考を巡らせます。 そして、偽装工作を終えると、彼は「はい 証拠隠滅 とほくそ笑むのでした。

悪魔の計画:同僚を巻き込む離婚工作

妻を「頭のいい女はめんどくせぇなと疎ましく思う柊斗 は、別れを決意したからには「完全に別れられるまで 用心しないと」 と警戒を強めます。 彼が思いついた「いいこと」とは、自分一人では完結できない、まさに悪魔的な計画でした。

彼は事務所の同僚・瑞希(みずき)を車に呼び出すと 、衝撃的な告白をします。 「成美と 別れようと思ってる表向きは円満な夫婦関係であるため、離婚の理由がない 。かといって、自分の不倫がバレて慰謝料を請求されるのは絶対に避けたい 。 このジレンマを解消するため、柊斗は瑞希にこう持ちかけたのです。

まさか俺に なるちゃんと 不倫しろとか 言わないよね?瑞希のこの問いかけこそが、柊斗の狙いそのものでした

100万円の「報酬」と歪んだ「配慮」

当然、瑞希は「事務所にバレたら俺だって立場危ういし」 「そんなリスクのでかいこと 俺やらないよ」 と強く拒否します。 しかし、柊斗は冷静に彼を言いくるめます。 慰謝料を請求するのは「俺の方」 なのだから、自分が黙っていれば事務所にバレることはない 、と。

さらに、瑞希が懸念する「慰謝料」 についても、「金は俺が用意する」 と断言。 そして、決定的な「報酬」を提示します。 「(成美に請求する慰謝料のうち)100万お前にやるよそしたら ロレックス 買えるだろ?

以前から成美に興味を持っていた瑞希は、「夫公認」 で成美を抱け 、さらに100万円が手に入るという「悪い話でもない」 取引に心が揺らぎます。 瑞希が「なるちゃん 傷付くんじゃない?」 と最後の良心を見せますが、柊斗は「バカ言うなよ」 と一蹴。 「別れさせ屋」 に金を払うのがもったいない だけであり、「仮に成美がお前に夢中になれば 俺と離婚しても お前との未来に希望がもてるという、あまりにも歪んだ「配慮 だと言い放ちます。

動き出した計画と、妻が感じた「違和感」

柊斗は、瑞希の「モテ具合」 を利用し、「1ヶ月か2ヶ月 不倫してくれればいい」 と畳み掛けます。 「じゃあお前にも 落とせない女が いるわけだこの挑発にプライドを煽られた瑞希は 、「……いないね」 と、ついにこの悪魔の計画に乗ることを決意してしまいます。 柊斗は「今度ホームパーティーを開くからそこで成美に接近して」 と、具体的な指示を出すのでした。

その頃、夜勤を終えた成美が帰宅します。 食器洗浄機に入った洗い物を見て 、彼女は(柊斗は気遣いもできるし優しいんだよな……) と、夫を「完璧な人」 だと信じきっていました。 作り置きの食事も食べてくれたかな 、と冷蔵庫に向かい、ふとシンクに目をやった、その時です。

「…あれ?」 普段なら全く気にならないような 、些細なこと。 しかし、この時の彼女は、なぜか「ふと 違和感を 抱いた のです。

スポンジの位置が 変わってない

夫が料理を食べ、食器を洗ってくれたのなら、必ず動いているはずのスポンジ。 それが、自分が家を出た時と全く同じ場所にある。 この小さな「違和感」こそが、柊斗の築き上げた「完璧な嘘」が崩れ始める、全ての序章でした。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第3話を読んだ感想(ネタバレあり)

言葉を失うとは、まさにこのことですね……。 第3話で描かれた柊斗の計画は、単なる不倫やモラハラを遥かに超えた、完全な「犯罪計画」です。 妻を「無料同然の家政婦と見下し、自分が不倫しているにもかかわらず、妻に不倫の濡れ衣を着せて慰謝料まで請求しようとする なんて、人間のやることではありません。

特にぞっとしたのは、彼が食事を食べたフリをするために、綺麗な食器をわざわざ食洗機に入れて「証拠隠滅」 までしていたことです。 彼の「いい夫」という仮面が、全て計算ずくの「演技」 だったことがよく分かります。

そして、同僚の瑞希。彼もまた、100万円という報酬 と「落とせない女はいない」 というちっぽけなプライドのために、友人の妻を陥れる計画に加担する のですから、同類です。 「なるちゃんが傷付くんじゃ?」 なんて口先だけの同情を見せるところが、余計に腹立たしいですね。

しかし、この物語の真の恐ろしさと面白さは、最後の1ページに凝縮されています。 あれだけ完璧な計画を立て、妻を「頭がいい」 と警戒していた柊斗が、「スポンジの位置」 という、あまりにも日常的な盲点を突かれる。 この瞬間に、鳥肌が立ちました。 「完璧な妻」として無意識に家全体を把握していた成美さんだからこそ気付けた、小さな、しかし決定的な「違和感」 です。 ここから、彼女の「完璧な復讐」のスイッチが入っていくのですね。次回の展開が待ちきれません。

【完璧ワイフによる完璧な復讐】第3話のネタバレまとめ

  • 夫・柊斗は、妻・成美を「無料同然の家政婦」 と見下しており、彼女が作った食事も食べずに「食べたフリ」をして「証拠隠滅」 を図っていた。
  • 柊斗の「いいこと」とは、同僚の瑞希に成美を誘惑させ、不倫の濡れ衣を着せることで、自分は慰謝料を払わずに離婚するという悪魔的な計画だった 。
  • 柊斗は、瑞希への「報酬」として100万円を提示した 。
  • 彼は、成美が瑞希と恋に落ちれば離婚後の「希望がもてる」 という、歪んだ「配慮」 を計画の理由として語った。
  • 瑞希はプライドを煽られ、計画に加担することを決意 。柊斗は次の「ホームパーティー」 で実行するよう指示した。
  • 夜勤明けで帰宅した成美は、夫が食器を洗ったはずなのに「スポンジの位置が変わってない」 という決定的な「違和感」 に気づく。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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