復讐モノ

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】35話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 成美(なるみ)さんは、莉々花(りりか)が提案した「4人での食事会」が、柊斗(しゅうと)、瑞希(みずき)、莉々花それぞれの思惑を抱える「地獄絵図」になると予測しつつも、「面白そう」だと感じていました 。
  • 成美さんは、莉々花に頼まれたフリをして、柊斗と瑞希に食事会の都合を聞く約束をしました 。
  • 成美さんは、睡眠薬で眠った莉々花のスマートフォンを手に取り、柊斗の誕生日をパスコードとして入力し、ロック解除に成功しました 。
  • しかし、柊斗とのトーク履歴は全て削除されており、成美さんは愕然とします 。
  • 成美さんは、莉々花が柊斗とのやり取りを保管していると信じていたため、柊斗が証拠隠滅を指示したのだと確信し、激しい怒りと絶望に襲われます 。
  • 絶望した成美さんの目の前で、莉々花のスマホに柊斗から「早く会いたい」という内容のメッセージが立て続けに届き、それが決定的な証拠となりました 。

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第35話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、成美さんが絶望の淵で掴んだ、夫・柊斗からの決定的なメッセージ。しかしそれは、成美さんの知らない「偽物」からのものでした。第35話は、その「偽の柊斗」の正体と、莉々花が柊斗とのトーク履歴を守るために使っていた、驚くほど巧妙な手口が明らかになります。そして、莉々花からの報告を受けた柊斗が、ついに妻への疑念を深めていく様子が描かれます。

「キモいオヤジ」の正体

第34話のラスト、莉々花のスマホに届いた甘ったるいメッセージの数々 。莉々花が「キモいんだよ」 と嫌悪感を抱いたその送り主は、柊斗本人ではありませんでした。

莉々花が**「柊くんの名前で 登録してるのは」** 「小坂寛文(こさか ひろふみ)という男」 だったのです。彼は、莉々花が**「まだ柊くんに 出会う前に パパが用意した お見合い相手」** でした。

莉々花にとって小坂は、「キモくて しつこい」 「柊くんとは 全然違う」 存在。柊斗よりも「何もかも 下のくせに」 アプローチしてくるのが、ただただ不快な相手でした

トーク履歴削除の命令と莉々花の抵抗

なぜ莉々花は、そんな男を「柊斗」の名前で登録していたのでしょうか。話は、莉々花が柊斗と「関係を持った ばかりの頃」 に遡ります。

柊斗は莉々花に、二人のトーク履歴を**「こまめに 消してよ」** と指示していました。「なんかの弾みで 誰かに見られたら 困るんだよ」 というのが理由です。「嫌ならいいけど? もう会わないし」 と、関係の終わりをちらつかせて命令する柊斗。

しかし、莉々花にとって**「柊くんとの トーク履歴は りりの宝物」** 。それを見れば、「成美さんより 愛されてると 実感できる」 からです。彼女は「どうにかして 残しておきたい…」 と強く願っていました。

巧妙な偽装工作:トーク履歴を守るための秘策

柊斗は莉々花のスマホを頻繁にチェックし 、履歴が消されているか確認していました。莉々花は、柊斗の誕生日をパスコードにしているため、彼にスマホを開けられてしまうのです

そこで莉々花は、驚くべき方法を思いつきます。

  1. メッセージの個別削除: 柊斗に言われた通り、トーク履歴の中身(メッセージ)は**「一つ一つ削除」** していました 。こうすれば、トーク欄自体は残ります 。
  2. トーク欄を沈める: 柊斗との会話が終わるたびに、「適当な男たちに スタンプを 一つだけ送った」 のです。これにより、他のトークが上に表示され、「本物の柊くんの トーク欄はどんどん 下に下がっていく」 仕組みでした。
  3. 偽の柊斗を作成: そして、あのしつこいお見合い相手**「小坂」を、「柊くんの名前で 登録」** し、「アイコンも 柊くんと 同じ写真に 変えさせて」 いたのです。

この偽装工作により、柊斗が莉々花のスマホをチェックしても、「自分の名前のトーク欄と 成美さんとのトーク欄 しか確認しない」 ため、下に沈んだ「本物の柊斗」との(空の)トーク欄や、偽名で保存された過去のやり取り(第33話で成美さんが発見したもの)には気づかなかったのです。

莉々花の告げ口と柊斗の疑念

場面は現在、土曜日の朝に戻ります。睡眠薬から目覚めた莉々花は、昨夜成美さんから聞いた情報を、早速電話で柊斗に告げ口していました 。成美さんが嘘をついて泊まりに来たこと、指輪を外していたこと、そして**「柏木瑞希さん」** という「好きな人が いる」 らしい、と。

しかし、柊斗の反応は予想外のものでした。「は?」 、「好きな人? 成美が」 。彼は信じられません。「瑞希と成美を 会わせたのは 三日前だ」 。「成美が こんな短時間で 瑞希を好きになる はずがない」 と断言します。

莉々花は「本当だよ!」「指輪も してなかったよ」 と食い下がりますが、柊斗は「成美が怪我して 絆創膏貼ったから 入らなくなったんだよ」 と冷静に返します。

疑惑の連鎖:「今二人は一緒にいる?」

莉々花はさらに、「でも その手当てしたの 柏木さんなんだよね?」 と、成美さんから聞いた情報を伝えます。これには柊斗も「そんなこと 瑞希からも 聞いてない」 と、わずかに動揺を見せます。

莉々花は追い打ちをかけます。自分が冗談で「『ちょっと気になる かも』って言ったら」 、成美さんが「寂しそうに してたんだよ」 と。柊斗は「ふーん……」 と、まだ半信半疑です。

しかし、決定打となったのは、成美さんの「置き手紙」の内容でした。莉々花が「『柊くんが帰ってきてって 言ってるから先に帰るね』 ってメッセージ残して 帰っちゃったけど」 と伝えると、柊斗は「は? 俺が 帰ってこいって 言ったって?」 と驚愕します。彼は成美さんを呼び戻してなどいませんでした

莉々花は「…ねえ 柊くんが 休みってことは 柏木さんも 休みだよね?」 と、恐ろしい可能性を示唆します。

柊斗の頭の中で、疑惑が繋がりました。

(先に 帰ったって?) (俺が 呼び戻してもいないのに?) (りりの ところには… いない) (成美は どこへ?) (瑞希も 休み…)

(今二人は 一緒にいる?) (そんな まさか……)

莉々花の告げ口と成美さんの嘘によって、柊斗の心には、妻と共犯者への強烈な疑念の種が植え付けられたのでした。

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第35話を読んだ感想(ネタバレあり)

いやはや、今回の莉々花には完全に一本取られました! まさか、あの莉々花が、柊斗の目を欺くためにこんな巧妙な偽装工作をしていたとは…。

トーク履歴を下に沈めるために、興味もない男にスタンプを送るとか 、キモい見合い相手を柊斗の名前で登録してアイコンまで変えさせる とか、その執念と発想力には脱帽です。成美さんが「侮ってたわ」 と反省するのも無理はありません。莉々花、恐るべし…。

そして、その莉々花の(結果的に嘘だらけの)告げ口によって、見事に疑心暗鬼になっていく柊斗! 自分で仕掛けた罠なのに、「成美が瑞希を好きになるはずがない」 とか、「俺が呼び戻したって?」 とか、どんどん混乱していく様が最高に面白いです。

最後の「今二人は 一緒にいる?」 という疑念。成美さんの計画通り、柊斗の「冷静さ」が完全に崩れ始めましたね。妻と部下に裏切られているかもしれないという疑心暗鬼が、彼をどんな行動に駆り立てるのか。次回が待ちきれません!

【完璧ワイフによる完璧な復讐計画】第35話のネタバレまとめ

  • 莉々花が「柊斗」として登録していたのは、かつての**キモいお見合い相手「小坂寛文」**でした 。
  • 莉々花は、柊斗にトーク履歴の削除を命じられていましたが、「宝物」である履歴を残すため、巧妙な偽装工作を行っていました 。
  • その手口は、メッセージのみを削除し 、他の男にスタンプを送って本物の柊斗のトーク欄を下に沈め偽の柊斗(小坂)を一番上に表示させる というものでした。
  • これにより、柊斗は自分の名前(偽)と成美さんのトーク欄しか確認せず 、莉々花の偽装に気づきませんでした。
  • 目覚めた莉々花は、早速柊斗に電話し、成美さんが嘘をついて泊まりに来たこと、指輪を外していたこと、瑞希(柏木さん)を好きらしいことを告げ口しました 。
  • 柊斗は、会って3日の瑞希を成美が好きになるはずがない と否定しますが、莉々花が伝えた瑞希が手当てをした ことや、成美さんが寂しそうにしていた という話に、わずかに動揺します。
  • 成美さんが**「柊斗に呼び戻された」と嘘をついて帰った** ことを聞き、柊斗は自分が呼び戻していないことから 、「今、成美と瑞希は一緒にいるのでは?」 という強烈な疑念を抱きます。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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