【じゃああんたが作ってみろよ】23話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 第22話では、勝男(かつお)の家に母親・陽子(ようこ)が突然家出してきました。
  • 勝男は、母の過干渉に息苦しさを感じつつも、鮎美(あゆみ)との別れを言い出せない状況が続きました 。
  • 母を家に帰すため、勝男は失恋友達の椿(つばき)に彼女のふりをしてもらう作戦を決行します 。
  • しかし、椿は勝手に家庭的な彼女を演じようと暴走し、陽子は結婚や出産の話題で畳み掛け、場はカオスな状況になりました 。
  • 耐えきれなくなった勝男は、「俺はマザコンなのか!?!?」と絶叫し、崩れ落ちてしまいました 。

【じゃああんたが作ってみろよ】第23話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回のラストで「俺はマザコンなのか!?」と絶叫した勝男。第23話は、その衝撃的な場面の続きと、母・陽子の知られざる過去、そして親子の和解が描かれます。

母の過去と「おせっかい」の理由

「マザコンなのか!?」と叫ぶ息子に、母・陽子は「本当勝男って 昔からお母さんっ子で」「男の子なんてみーんな マザコンなんやけん 気にせんでいいよ〜」と、あっけらかんとした反応 。しかし、勝男の様子が普通ではないことに気づき、心配します。

勝男は「思いはするけど マザコンいやよね〜」と本音を漏らすと、陽子は自身の過去を語り始めます 。 陽子も若い頃、姑(勝男の祖母)から孫や跡継ぎのことで散々プレッシャーをかけられ、嫌な思いをしていたのです 。 「おばあちゃんの イメージと違う!」と驚く勝男。陽子によれば、勝男が生まれた頃には祖母も丸くなっていたとのこと 。 「私もまさか やっちゃうとは!!!!」。陽子は、自分が嫌っていた姑と同じような「おせっかい」を、無意識のうちに椿(勝男の偽カノ)にしてしまっていたことに気づき、深く反省します

姑との確執と、夫への不満

陽子は、姑から米の研ぎ方や配膳にまで文句をつけられ、「飯がマズいけん家に 帰って来ないんよ」と夫(勝男の父)が飲み歩く原因を嫁のせいにされていた辛い過去を打ち明けます 。 「最悪な おばあ様 ですね」と同情する椿。 陽子は「鬼ババア やった!!!」と当時を振り返り、「もしかしたら 虎(とらきち)のお嫁さんも こんな姑がいやで 避けちょんのかも…」と、次男(虎吉)の妻が実家に来ない理由にも思い至ります

偽カノ作戦、バレる!

話に夢中になる陽子と椿。勝男はその隙に、こっそり椿に耳打ちします。「腹割って話しましょう」。 すると椿は、あっさりと「え 私い勝男の彼女 じゃないんです〜」と真実を暴露してしまいます 。 「!!!!え」「つばき どういう ことなん?」と激しく動揺する陽子と勝男。 椿は「ごめんなさい でもどうしてこう 勝男さんが だまそうとしたのか 親子でがっつり 話し合ったほうが いいですよぉ!」と、悪びれもせず言い放ち、大量のおにぎりを持って「部外者の私は 退散します!」と去っていきました

母子の対話 – 息子への想いと、母の自立

二人きりになった勝男と陽子。気まずい沈黙が流れます。 陽子は「家事をしてくれるのは 本当にありがたいんだけど」「今は俺ひとりでそういうの 全部やりたいんだ」「ひとりでも大丈夫に なりたいというか…」という勝男の言葉を遮ります 。 「みんなそんな 感じなん? 今の男の人っち」。 勝男は「いや そういう わけじゃないよ」と否定しつつ、「最近まで俺も 父さんみたいに 鮎美に接して たと思うし」と、自分の過去の過ちを認めます 。 「あ〜言葉にするの って難しい!!!!!」と悩む勝男。彼は、自分たちが無意識に「両親みたいな夫婦」を演じようとしていたのかもしれない、と気づきます 。そして、「俺と鮎美の 暮らし方は ふたりで考えて決めなきゃ いけなかったんだ」と、本当の意味での自立を理解したのでした

陽子は勝男の言葉を静かに聞き、「椿さんも独身よね?」と尋ねます。「まあそうだけど」と答える勝男。 すると陽子は、自身の結婚観について語り始めます。「私の時代やったら 結婚せんと女は不幸で 男は一人前やないっち 思われちょった」 。しかし、冷凍の炊き込みご飯を美味しそうに食べる椿さんの姿を見て、「ちっとも寂しそうや なかったし」と、結婚だけが幸せではないという新しい価値観に触れたことを明かします 。 「勝男も ひとりで一人前に なろうとしてるんやね」。陽子は、息子の成長と決意を理解し、受け入れます。

母の秘密と、新たな一歩

陽子は、自分が結婚した理由を語ります。お見合いで出会った父は「王子様やった」、家柄も良く将来も安泰だった 。しかし、結婚生活は子育てや介護、夫の心ない言葉に傷つくことの連続でした 。 「私の人生 本当にこれでいいの?」と自問自答する日々 。 陽子は、勝男に「もしかして離婚…」と心配させますが、「無理!」と一蹴

「こうやって人と 真正面から話すの久々!」「なんか疲れちゃった」と言い、陽子はお風呂へ向かいます 。 勝男が「明日の朝は 俺が作るけん!」と言うと、陽子は「え〜忙しいんに いいよ〜」「いつもやってるから 大丈夫」と遠慮しつつも、どこか嬉しそうでした

翌朝、勝男は初めて母のために朝食を作ります。メニューはもちろん、母直伝の「鰹節削りから作る味噌汁。 しかし、勝男は鰹節削りに大苦戦。見かねた陽子が手伝おうとしますが、勝男は「ダメだ!!!!!」「やり方教えて!」と、自分でやり遂げようとします 。陽子は息子の成長した姿に、「様になっちょん やないの」「こういう姿が見れるなんち 夢にも思わんかったわ」と目を細めます

食卓での和解と、母の秘密の部屋

食卓には、勝男が削った鰹節で作った味噌汁と、目玉焼きなどが並びます。 「削り節からの 味噌汁なんて いつぶりやろう!」「やっぱ 香りがすごいな!」と喜ぶ陽子 。 勝男は、母が父に出す味噌汁がいつもインスタントだった理由を尋ねます。 陽子は「あれは出汁から 取っちょんよ」「でも普段 お父さんには インスタント!」と答えます。そして、「偉そうに文句つけるくせに 気づいちょらんのを 心の中でバカにするんが 私のささやかな 復讐なんよ!」と、いたずらっぽく笑いました

その時、勝男は椿に「マザコン気味かも」と言われたことを思い出し、母にそのことを話します 。陽子は笑い飛ばしますが、勝男は「あの時椿が 困った顔してるの わかっていて すぐ言葉が出なかった」と、自分が母を優先してしまったかもしれない瞬間を思い出します

陽子は真剣な表情になり、「私ももう 勝男の世話を 焼きすぎない!」と宣言します 。そして、「父さんに食事の態度 改めるよう言ってみるよ」「どーせ変わらないし」と言いつつも、夫と向き合おうとする姿勢を見せます 。 さらに陽子は、「実はね」「秘密で ひとり用の部屋を 借りてるの」「狭いけど 海が見えてね」と、衝撃の告白をします 。 「その部屋を持ってるから 私はガマンできる」。母もまた、自分だけの世界を持つことで、バランスを取っていたのです。

親子という関係を超えて

部屋を借りていることを知った勝男は、母を見る目が変わります。「ひとりの人間で」「親子だけど 他人でも あるような」。母も一人の人間として、自分の人生を生きている。勝男は、母との間に新しい関係性が生まれたことを感じます 。 陽子は、最近見ている韓国ドラマの話を楽しそうにし、「家出ついでに 来日イベントに 行っていた」と明かします 。そして、勝男が読んでいたジェンダーに関する本を手に取り、「ああそういう」「ぜひ読んでみて!」と興味を示します。

新たな旅立ちと、父の不在

「母さん 帰るの!?」。陽子は、あっさりと「昨夜チケット取ったの」と告げ、家を出ていきます 。勝男は「いいけどなんで?」と戸惑いますが、母は笑顔で去っていきました。 空港まで見送る途中、陽子は「部屋本当に 借りたくなったら なんでも協力するから」「初老を受け入れてくれる 賃貸もなかなかないんよ〜」と、冗談めかして言います 。そして、「あのさ」と何かを言いかけますが、結局何も言わずに旅立ちました。

一人になった勝男は、家に帰り、父が残していった書き置き作り置きの味噌汁を見つけます。 父は、母がいなくても自分で生活を立て直そうとしていたのです。 勝男は、父もまた変わろうとしているのかもしれない、と感じます。

その時、携帯にメッセージが。それはからでした。 「顔合わせするけん! 大分帰ってきて!」 。どうやら姉が結婚するようです。「はい!?」と驚く勝男。新たな波乱を予感させつつ、物語は幕を閉じます。


【じゃああんたが作ってみろよ】第23話を読んだ感想(ネタバレあり)

第23話、勝男くんとお母さんの関係が深く掘り下げられ、感動と笑いに満ちた素晴らしい回でした! まさかお母さんがあんな過去を抱えていたなんて…。姑さん、鬼ババアだったんですね(笑)。陽子さんが椿さんに「おせっかい」してしまった理由が分かり、なんだか憎めなくなりました。

椿さんの偽カノ作戦、あっさりバレて爆笑しました! でも、結果的にそれが勝男くんと陽子さんが本音で話し合うきっかけになったのだから、怪我の功名(?)ですね。椿さん、グッジョブ!

そして、勝男くんと陽子さんの対話シーン。勝男くんが自分の過ちを認め、自立への決意を語る姿、そしてそれを理解し受け入れる陽子さんの姿に、胸が熱くなりました。「ひとりで一人前になろうとしてるんやね」という陽子さんの言葉は、最高の応援メッセージですよね

陽子さんが秘密の部屋を借りていたという告白にも驚きました! 彼女も自分の世界を持つことで、現実と折り合いをつけていたんですね。「その部屋を持ってるから私はガマンできる」という言葉は、とても印象的でした 。勝男くんが母を「ひとりの人間」として捉え直すシーンは、親子の新しい関係の始まりを感じさせます。

鰹節削りから作る朝ごはんのシーンも最高でした! 不器用ながらも一生懸命な勝男くんと、それを見守る陽子さんのやり取りが微笑ましくて。お母さんの「ささやかな復讐」には笑ってしまいましたが、それも夫婦の長い歴史の一部なんですよね

最後のお父さんの書き置きと味噌汁! 不器用ながらも、彼も変わろうとしているのかもしれない、と思わせてくれる描写にじーんときました。そして、まさかのお姉さんからの結婚報告!? しかも大分で顔合わせ!? 次回、勝男くんは大分へ帰省するのでしょうか? 家族の物語がどう動いていくのか、目が離せません!


【じゃああんたが作ってみろよ】第23話のネタバレまとめ

  • 勝男の絶叫に対し、母・陽子は「男はみんなマザコン」と軽く受け流しますが、自身の姑との確執や「おせっかい」をしてしまった過去を反省します 。
  • 陽子は、姑から辛い仕打ちを受けていたこと、夫(勝男の父)への不満を打ち明けます 。
  • 椿はあっさりと自分が偽カノであることを暴露し、親子での話し合いを促して去っていきます 。
  • 勝男は陽子に、自立への決意と過去の自分への反省、そして鮎美との関係で「二人で決めるべきだった」という気づきを語ります 。
  • 陽子は、椿の姿を見て結婚だけが幸せではないと感じたことを明かし、勝男の「ひとりで一人前になろう」という決意を受け入れます 。
  • 陽子は、結婚生活での苦労と、「本当にこれでいいのか?」という自問自答、そして秘密で一人暮らし用の部屋を借りていることを告白します 。
  • 勝男は母を一人の人間として理解し、親子関係に変化が訪れます 。
  • 翌朝、勝男は初めて母のために鰹節を削って味噌汁を作り、二人は和やかな朝食の時間を過ごします 。
  • 陽子は父への「ささやかな復讐」として、普段はインスタント味噌汁を出していることを明かします 。
  • 陽子は突然家を出ていき、空港で見送る勝男に意味深な言葉を残します。
  • 勝男が家に戻ると、父の書き置きと作り置きの味噌汁があり、父の変化の兆しを感じます。
  • そこへ姉から「顔合わせするけん!大分帰ってきて!」という結婚報告の連絡が入ります 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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