【じゃああんたが作ってみろよ】25話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 第24話は鮎美(あゆみ)の視点で、彼女の家族関係と「モテ」への執着の背景が描かれました。
- 鮎美は、「家族仲が良いこと」が結婚相手の条件として重視されるという古い価値観に囚われていましたが、渚(なぎさ)たち友人との会話でその考えに疑問を持ち始めます 。
- 父親は家庭を顧みず趣味に没頭し、母親は常に不満を抱え、姉は元ヤンキーという複雑な家庭環境を、鮎美は勝男(かつお)に隠していました 。
- 母親の「お父さん死なないかな」という言葉がトラウマとなり、「完璧な幸せな家庭」を築くことに強く執着するようになったことが明かされました 。
- 姉の結婚が決まり、気が進まないながらも大分への帰省を決意しますが、渚たちの提案で仲間たちとの楽しい旅行へと変わります 。
- 鮎美は自分の「好き」(フリーダ・カーロなど)を見つけ、それが心の支え(鎧)になっていることを自覚しました 。
- しかし、自分の好きな髪色で帰省した鮎美に対し、両親は世間体を理由に否定し、姉からは眉毛を貶されるなど、前途多難なスタートとなりました 。
【じゃああんたが作ってみろよ】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する
姉の顔合わせのため、友人たちとの楽しい旅行と共に大分へ帰省した鮎美。しかし、実家では相変わらず不穏な空気が流れていました。第25話は、鮎美が自身の家族と深く向き合い、過去の呪縛から解放されるまでを描きます。
理想の家族と現実の家族
鮎美の子供の頃の記憶。お隣のしーちゃん一家は、休日には家族でキャンプやバーベキューに出かける、絵に描いたような理想の家族でした 。しーちゃんが「このあいだラクテンチ いったんよ〜」と話すのを聞き、遊園地に行ったことのない鮎美は「いいなぁ」と羨ましがります 。 お隣さんが手作りのクッキーを差し入れしてくれる一方で、鮎美の家では…。
繰り返される不協和音
父は釣ってきたアジを冷凍庫がパンパンなのに持ち帰り、母・さよりは「あとまな板も 臭くなるけん 今ため息 ついたー!!」と父に食って掛かります 。父は「疲れちょるんよ」と意に介さず、娘時代の鮎美が「ねぇじゃあさ? つぎのおやすみはさ? みんなで ラクテンチいきたい!」と提案しても、無視してしまいます 。 「あの家族って 幸せ自慢が すごくて苦手やわ〜」。さよりは、お隣さんへの嫉妬を隠しません 。
姉の婚約者登場、そして母の爆発
時は現在に戻り、姉・さよの婚約者・リオ君が家にやってきます。彼はバイク屋で働く23歳。底抜けに明るく、「チャーッス さよりさんLOVEです!」と挨拶する彼に、家族はやや困惑気味 。 そして、姉は「私たち 赤ちゃんが できました〜!!!!」と妊娠を報告。いわゆるデキ婚でした 。
この報告に、母・さよりが激昂します。「だって彼23歳やろ? まだ無責任な年頃やない」「結婚っち責任が伴うんよ 勢いだけでして いいもんやない」 。さらに、「バイク屋さんで 大丈夫なん?」と職業に対する偏見まで口にします 。 さよりは、自分が失敗した(と思っている)からこそ、娘には安定した結婚をしてほしかったのです。「親として心配して 言っちょんの」。
しかし、姉・さよも黙ってはいません。「本当に心配してんの?」「またいつもみたいに 人の粗探しして 自分の下見つけて 安心したいだけやないん?」と、母の本質を鋭く突き刺します 。
娘たちの反撃と父の逃避
「あんたたちみたいに ならんために結婚 せんつもりやった」「あんたたちん 子供やから 結婚したらどうせ こうなっちゃうんや って思ってた」 。姉は、両親の不仲が自分の結婚観に暗い影を落としていたことを告白します。そして、「やっとこの人なら 大丈夫やっち 信じれる人が 見つかったんよ!」と、リオへの想いを叫びます 。
母は「お金は大丈夫な ん!?」「ちゃんとした仕事に 就いてもらったほうが いいんやないんの!!」と尚も食い下がりますが、姉は「恋愛感情だけじゃ やってけんのよ!!」と一蹴 。父は「ちょっとそこで タバコ吸っち 来よっかな」と、この修羅場から逃げ出してしまいます 。 母は「勝手にしんさい」「やっぱこの家族無理 これを機に 縁切らしてもらうわ」と、ついに家族との決別を宣言するのでした 。
「家族会議」という名の対話
重苦しい空気の中、鮎美は思います。「自分の気持ちのこと 一番大事にして いいと思うよ」。渚の言葉が彼女の背中を押します 。 その時、チャイムが鳴り、お隣のしーちゃんが現れます。「タイム!!」。彼女は、この家の険悪な雰囲気を察し、「家族会議ってやつ!」を提案します 。
タバコ部屋がないため、父も渋々参加。しーちゃんの進行のもと、家族は初めてお互いの本音をぶつけ合います。
- 母・さよりへ: 「お母さんが 心配な気持ちもわかる でも」「お姉ちゃんの決断を もっと信じてあげても いいんじゃない?」(しーちゃん)
- 姉・さよへ: 「お姉ちゃんもすぐ怒らないで! 腹立つと思うけど今の 感情だけでそんな決断せんでよ」(しーちゃん)
- 父へ: 「お父さんはもうちょっと 家族のこと もっと自分ごとに思って!」(しーちゃん)
- 鮎美から姉へ: 「私もごめん まず言わなきゃ いけんことあったね」「お姉ちゃん おめでとう 結婚と 赤ちゃん!」(鮎美)
姉は「…ありがと」と返し、母も「…おめでとうとは 言ってくれたね」と少しだけ態度を軟化させます。「まあ勝手にすれば? 失敗しても 助けは求めないでね」という言葉は相変わらずですが、「縁切るんは ちょっと違ったかな」と考え直した様子 。
過去との決別、そして未来へ
家族会議は終わり、鮎美としーちゃんは縁側で話します。「やっぱ苦手やわ あの親たち…」と本音を漏らすしーちゃんに、鮎美も「うん」と頷きます。 しーちゃんは「でも本当にお姉ちゃんが それでしか自分を 守れないと思う時が来たら そうしても私は いいと思う」と、姉の「縁切り」宣言にも理解を示します 。
鮎美は、自分が変わったことを実感していました。「しかしあんた見た目も 中身もどうしっちゃったん??」と驚くしーちゃん 。 鮎美は、勝男と別れた理由を、初めて言葉にします。「別れたい理由どうせ わからないなって思って 言わなかったんだよね」 。 別れた後、色んな人と出会い、色々な経験をする中で、「話してもムダなん だろうなって思ってた」こと、「もう簡単に 諦めたく ないな って思ったの」と語ります 。
「めんどうくささ」を受け入れる
「誰かと付き合ったり 家族になったり 向き合うってことは」「そいつのめんどうくささも 抱きしめるってことっすよ!」。リオ君の言葉が、鮎美の心に響きます 。 姉・さよも「さよりも俺になんか文句 あったらガンガン言ってな!」というリオ君の言葉に救われたのかもしれません。
疲れ果てて港へ向かう鮎美。「珍しく声張ったから 喉もなんか変…」。タクシーに乗れば楽なのに、歩くことを選びます。「ちょっと歩かないと 気持ちの整理がつかない」。 友人たちからの楽しそうなメッセージ(地獄めぐり、USJ計画)が届く中、鮎美は船の中の大浴場を楽しみに、港へと歩を進めます 。
その時、犬の散歩をしている男性の姿が目に入ります。「あれ?」。 それは、勝男でした。 二人は、思いがけない場所で、再び顔を合わせるのでした 。
【じゃああんたが作ってみろよ】第25話を読んだ感想(ネタバレあり)
第25話、ついに鮎美ちゃんが家族と向き合いましたね! お隣のしーちゃん一家との対比から始まり、鮎美ちゃんの家庭環境の根深い問題が改めて浮き彫りになりました。お母さんの嫉妬や、お父さんの無関心…見ているこちらも息苦しくなるような空気感でした。
そんな中での、姉・さよのデキ婚報告と、それに続く母娘の大喧嘩! さよさんの「あんたたちみたいになりたくなかった」という叫びは、彼女もまた両親の関係性に深く傷ついてきたことを物語っていて、胸が痛みました 。お父さんの現実逃避っぷりも相変わらず… 。
しかし、そこからの「家族会議」! まさかの展開でしたね。しーちゃんのファインプレーに拍手! 家族それぞれが、不器用ながらも本音をぶつけ合い、少しだけ歩み寄ろうとする姿には、希望を感じました。特に鮎美ちゃんが、ちゃんとお姉ちゃんにお祝いを言えたシーンは感動的でした 。完全に分かり合えなくても、対話を始めることが大切なんだと教えられた気がします。
そして、鮎美ちゃんの大きな気づき。「諦めたくない」。勝男くんとの関係で諦めてしまった「伝える」ということを、今度は諦めたくないと思えるようになった。リオくんの「めんどうくささも抱きしめる」という言葉も、すごく深かったです 。人間関係って、綺麗事だけじゃないですもんね。
最後の最後で、まさかの勝男くんとの再会! しかも地元の大分で! これは運命なのでしょうか? 家族と向き合い、過去の自分と決別しようとしている鮎美ちゃんと、失恋を経て変わり始めた勝男くん。二人の関係がどうなっていくのか、全く予想がつきません!
【じゃああんたが作ってみろよ】第25話のネタバレまとめ
- 鮎美は子供の頃、お隣の「理想的な家族」と自分の家庭を比べていました 。
- 鮎美の実家では、母・さよりが父への不満を募らせ、家庭は不穏な空気でした 。
- 姉・さよが婚約者・リオと共に妊娠を報告(デキ婚)したことで、母・さよりが激昂し、口論となります 。
- 姉は、両親の不仲が自分の結婚観に影響していたことを告白し、母は「縁を切る」と宣言します 。
- そこへお隣のしーちゃんが現れ、「家族会議」を提案。家族は初めて本音でぶつかり合います 。
- 会議の結果、完全な和解とはいかないまでも、家族は少しだけ歩み寄りを見せます 。
- 鮎美は、渚の言葉を思い出し、「自分の気持ちを大事にする」こと、そして勝男との関係で諦めてしまった「伝える」ことを諦めたくないと考えます 。
- 婚約者のリオの「めんどうくささも抱きしめる」という言葉に、鮎美は新たな気づきを得ます 。
- 家族との対峙を終え、気持ちを整理しながら港へ向かう途中、鮎美は偶然勝男と再会します 。
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